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騎士のまかない⑫
第2話 モモの花が①
俺の愚かな出来心のせいで、重大な秘密を知ってしまった。
イツキの方ももちろん重大ではあるが、王女殿下までもが異世界と関わりのある御方だとは思わず。
隊長には報告したし、イツキに打ち明けるのは自分の判断で良いとも言われたが……言い難い。
きっかけが、あれだ。
俺の……騎士らしくない愚かな行動のせいだ。婚約したとは言え、イツキに呆れられてしまうと思うと……非常に言い難いのだ。
王女殿下にもいずれ伝わるだろうし、イツキと実は然程変わらない魂の年齢を考えれば、あの方にも同じように呆れられるはず。
何か、詫びの品を携えてもしなくては申し訳が立たない!!
そう考えて、俺は彼女達の会話を思い出した。
(……モモの花)
西方大陸では馴染みのない言葉だが、俺はちょうど知っていた。
我が公爵家が、数代前の当主でいらした先祖の友の中に……東方大陸の高明な学者がいらっしゃったそうだ。実は東方大陸の皇室に連なる、やんごとなき御人だったらしい。その御方が、交友の証としてモモの枝を当主に渡されたとか。
今もその枝は、当時からの続く庭師の世話のお陰で公爵家の庭で成長した姿で存在している。花が実を結ぶ頃には、とても甘い果実を実らせるのだ。もしかしたら、イツキや殿下は異世界でもその花を存じていたのかもしれない。
なら、と俺は休憩時間を使い、大急ぎで転移方陣を使って実家に戻った!!
「「……アーネスト??」」
「兄上??」
父と兄、それに妹がモモの樹の近くで稽古をしていた。
花が咲き誇る樹の下で何を……と前々から思っていたが、今日もやっているとは思わなかった。
「……少々、その樹の枝を取りに」
「「この樹を??」」
「何に使われるのですか、兄上??」
疑問に答えたところで、イツキや殿下が異世界の出だとは彼らにも秘密なので当たり障りのない答えを言うことにした。
「……香りが独特でしょう? イツキの故郷にもある花だと」
イツキ、すまない。
詫びのつもりで用意する花だが、君を引き合いに出すつもりはなかったんだ!
「……そう言えば、彼女は東方大陸の出だったね?」
「懐かしむのも仕方がないだろうな? 父上、良いのでは?」
「そうだね。……いくらか持っていきなさい」
「私も手伝います、兄上!!」
と、アイシスまでやる気が出たので……少々持ち帰りにくいくらいの量を亜空間収納に入れることになった。
そして、急いで帰城してから……俺は、まだ王女殿下のところにいるはずのイツキ達に会いに行くことにした。
サフィア殿を通じて知らせを届ければ、まだ茶会をしているようなので、俺はきちんと挨拶してから部屋へ入らせてもらった。
「あら、アーネスト?」
「こんにちは、アーネストさん」
王女殿下は、ある意味いつも通りだがイツキは嬉しそうな笑顔になっていた。殿下がいらっしゃらなければすぐに抱きしめに行きたいが、今回は目的が違う!!
俺は殿下に一度腰を折ってから、次は謝罪のために跪いた!!
「……アーネスト??」
「あ、アーネストさん??」
「大変申し訳ありません!! イツキのは前々から知っていたのですが、殿下の抱えていらっしゃる秘密を耳にしてしまい!!」
「……ほんと??」
「……はい」
殿下が子供特有の高い声音ではなく、出来るだけ低い声音に……ああ、この方は本当に中身が大人なのだなと理解出来た。
イツキの方ももちろん重大ではあるが、王女殿下までもが異世界と関わりのある御方だとは思わず。
隊長には報告したし、イツキに打ち明けるのは自分の判断で良いとも言われたが……言い難い。
きっかけが、あれだ。
俺の……騎士らしくない愚かな行動のせいだ。婚約したとは言え、イツキに呆れられてしまうと思うと……非常に言い難いのだ。
王女殿下にもいずれ伝わるだろうし、イツキと実は然程変わらない魂の年齢を考えれば、あの方にも同じように呆れられるはず。
何か、詫びの品を携えてもしなくては申し訳が立たない!!
そう考えて、俺は彼女達の会話を思い出した。
(……モモの花)
西方大陸では馴染みのない言葉だが、俺はちょうど知っていた。
我が公爵家が、数代前の当主でいらした先祖の友の中に……東方大陸の高明な学者がいらっしゃったそうだ。実は東方大陸の皇室に連なる、やんごとなき御人だったらしい。その御方が、交友の証としてモモの枝を当主に渡されたとか。
今もその枝は、当時からの続く庭師の世話のお陰で公爵家の庭で成長した姿で存在している。花が実を結ぶ頃には、とても甘い果実を実らせるのだ。もしかしたら、イツキや殿下は異世界でもその花を存じていたのかもしれない。
なら、と俺は休憩時間を使い、大急ぎで転移方陣を使って実家に戻った!!
「「……アーネスト??」」
「兄上??」
父と兄、それに妹がモモの樹の近くで稽古をしていた。
花が咲き誇る樹の下で何を……と前々から思っていたが、今日もやっているとは思わなかった。
「……少々、その樹の枝を取りに」
「「この樹を??」」
「何に使われるのですか、兄上??」
疑問に答えたところで、イツキや殿下が異世界の出だとは彼らにも秘密なので当たり障りのない答えを言うことにした。
「……香りが独特でしょう? イツキの故郷にもある花だと」
イツキ、すまない。
詫びのつもりで用意する花だが、君を引き合いに出すつもりはなかったんだ!
「……そう言えば、彼女は東方大陸の出だったね?」
「懐かしむのも仕方がないだろうな? 父上、良いのでは?」
「そうだね。……いくらか持っていきなさい」
「私も手伝います、兄上!!」
と、アイシスまでやる気が出たので……少々持ち帰りにくいくらいの量を亜空間収納に入れることになった。
そして、急いで帰城してから……俺は、まだ王女殿下のところにいるはずのイツキ達に会いに行くことにした。
サフィア殿を通じて知らせを届ければ、まだ茶会をしているようなので、俺はきちんと挨拶してから部屋へ入らせてもらった。
「あら、アーネスト?」
「こんにちは、アーネストさん」
王女殿下は、ある意味いつも通りだがイツキは嬉しそうな笑顔になっていた。殿下がいらっしゃらなければすぐに抱きしめに行きたいが、今回は目的が違う!!
俺は殿下に一度腰を折ってから、次は謝罪のために跪いた!!
「……アーネスト??」
「あ、アーネストさん??」
「大変申し訳ありません!! イツキのは前々から知っていたのですが、殿下の抱えていらっしゃる秘密を耳にしてしまい!!」
「……ほんと??」
「……はい」
殿下が子供特有の高い声音ではなく、出来るだけ低い声音に……ああ、この方は本当に中身が大人なのだなと理解出来た。
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