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第1話 階段を降りて
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「よし、早く帰ろう」
そうわたしは小さく呟き、駅の階段を降り始めた。右手には中身が空っぽのお弁当箱の入ったバッグ、左手には駅の反対側にあるお気に入りのお弁当屋さんで買った唐揚げ弁当の袋。
揚げたての唐揚げの匂いって凶悪だ。もう夜の九時過ぎだというのに、こんなにカロリーを摂取してもいいのか、という背徳感。
でも、我慢できないことって絶対にある。それがこれ、夏限定の激辛・赤唐揚げ弁当。この赤唐揚げ、去年食べてもの凄く気に入ったやつ。
鶏もも肉だから揚げてもジューシーで柔らかく、衣はカリカリ、スパイシー。ご飯にも合うけどビール相手なら最強タッグだと言える。
今日から期間限定でスタートしたこのお弁当、どうしても食べたくて仕事が終わってすぐに予約の電話をした。家に持ち帰って、行儀が悪いけどパソコンでネットを見ながら食べようなんて考えて、ちょっと浮かれていたのは確かだ。
だって、ご飯食べてお風呂入って、寝るだけだ。
しかも、明日は仕事が休みなのだ! 本当に何のイベントも入っていない、休み! 好きなだけ掃除洗濯、料理作ってごろごろできる、そんな平和な一日。まあ、それが終わればまた仕事なのだけれど、今だけはそんなことは考えないことにする。
そんな感じで足早に階段を降りようとして。
何かにぶつかった、んだろうか?
駅の階段は、少なからず人が歩いていた。でも、朝の通勤ラッシュに比べれば人の歩き方は緩やかだ。だからわたしも油断していたのかもしれない。
気が付いたら、わたしの足は階段を踏み外して前に飛び出していた。
左手側の近くに銀色に輝く手すりはあったけれど、両手は塞がっていた。よくよく考えたら、身の安全のためにも唐揚げ弁当の袋は手放して、手すりを掴めばよかっただろう。でも、わたしはどうしても唐揚げ弁当六百五十円也を手放すことができず、そのまま階段の下まで転がり落ちていたのだ。
誰かの悲鳴と、「救急車!」と叫ぶ声も聞こえたけれど。
わたしの目の前には、アスファルトの地面に落ちた唐揚げ弁当の袋が破れて転がっていて、それがもの凄くショックだったことを覚えている。
ああ、わたしの六百五十円。
でもすぐに、わたしの視界は暗くなった。最初、温かく感じたアスファルトが冷たくなったと感じる頃、完全にわたしの意識は闇に呑み込まれた。
――はずだった。
目を開ける直前、わたしの指先が何か硬いものに触れた気がした。硬くて薄い、ガラスの破片のような――。
「うー……」
小さく呻きながら身体を起こすと、ぐらぐらと眩暈が襲ってきた。頭が重い。それに眠い。
何とか目を開けると、目の前に不思議なものがあった。
プラスチックが割れたような白い破片。そして視線を上に上げると、薄暗い――洞窟みたいな場所。ごつごつした岩壁と、頭上から差し込む光。天を見上げてみれば、遠くまで続く岩肌の頂上に、ぽっかりと空いた穴があった。
しかし何と言うか、ロッククライミングでもできそうな岩壁。わたしだったら絶対に登れない絶壁。
――うん、夢かな。
わたしはぼんやりとそんなことを考える。
そのままぐるりと辺りを見回すと、頭上から光が差し込んでごつごつした地面を照らし出していて、草の一本も生えていない不毛の地だと理解する。乾燥して少しだけ埃っぽいし、土臭い。
っていうか、岩や石が転がっているだけの地面の上に、誰かが倒れているのも見えた。
白いシャツと赤銅色のズボン、黒いマント。
大丈夫ですか、なんて声をかけるのも躊躇うのは、その身体が酷く――薄いからだ。シャツの袖から覗いている手が、生きている人間のそれではないからだ。皮膚なんてものはそこになくて、白くて――つまり、白骨化している……?
思わず声を上げそうになって、自分の手で口を覆う。
そこでまた、違和感を覚えた。
恐る恐る自分の手を見ると、それが大人の手のひらじゃなくて、妙にぷくぷくした幼いものだと解る。子供と呼ぶにもまだ遠い、赤子と言った方が正しいような、モミジのような手のひらが二つ。
軽く意識すれば、ちゃんと動く。ということは、これがわたしの手だということ。
でも。
わたしは大人……だったはずだ。
あれ?
よく思い出せない。
わたしは……どうしたんだっけ?
何があって、ここにいるんだろう? ここはどこだと自問自答する前に、わたしは誰だっただろう?
わたしは……女で、ええと――日本人だ。じゃあ、名前は? わたしの名前は何だった?
必死に考えても、答えが解らない。
ああ、でも、わたしは確か階段から落ちたんだった。それは覚えているというか、思い出した。軽い頭痛と共に、まるで夢の内容を思い出すかのように、唐突に浮かんだ光景。でもそれはすぐにでも空気に溶けてしまいそうで、慌てて口に出してみる。
「階段から落ちた。仕事帰りに、駅の階段から。何かにぶつかったか、転んだか、つまづいたか。何かがあった」
じゃあ、それ以外で思い出せることは何?
目が覚めたら夢の内容を忘れてしまうように、どんなに必死に考えてもここで起きる前のことが消えていきそうになる。
心臓の音がうるさい。
怖い。
妙に辺りが静かなのも怖い。
静か、なのも……?
――静香。
そうだ、わたしの名前は静香だ。そこまで思い出したら、苗字も思い浮かんだ。
八神静香。二十三歳の誕生日がきたばかりだった。そう、誕生日の前日に自分でチーズケーキを焼いたことも思い出した。
それから、それから。
「赤唐揚げ!」
わたしはハッと顔を上げた。
わたしの大切な六百五十円! 夏限定の唐揚げは!? アスファルトの上に落ちて、それから、それから――!
「おかしくない?」
誰もいない場所だからこそ、こうして人目を気にせず独り言だって口に出せる。
妙に幼い声。今の自分の喉から吐き出されるのは、可愛らしい女の子の声だ。それに、妙に舌足らずだから早口で発音することができず、間延びした感じになっていた。
「これは夢なの?」
頭の中はすっきりしているし、目の前に広がる光景は現実味のある質感をしている。だから、夢じゃないと頭のどこかが警告していた。
そして、視界に入るわたしの肉体は見事に全裸だ。言葉通り、一糸まとわぬ生まれたままの姿。
まあ、幼児なら仕方ない。
仕方ないか!?
全裸だから解るけど、わたしの身体は女の子で、せいぜい一歳とか二歳とかだろう。お腹がぽっこりと丸い幼児体型と、血が通っていないんじゃないかと思えるくらいの白すぎる肌。
「夢なら覚める」
そう、これが本当に夢の中の出来事なら。朝がくれば、わたしは――きっと、どこかの病院で目を覚ますんだろう。階段から落ちて、誰かが救急車を呼んでくれていれば。
そう、死んでいなければ。
考えろ、考えろ。
わたしは生きているはずよね? 死んでいないはず。あんな、死に方はしていないはず。だから、もう一度眠れば――そして目が覚めたら、静香として目を覚ますはずなのだ。
そんなことを考えながら、わたしは自分の周りに砕け散っているプラスチックのようなものを見下ろした。
プラスチックというより……これ、卵の殻みたいに見えるのは気のせいだろうか。まるで、ヒヨコが卵の殻を割って出てきたような、その残骸のように見えるのはわたしの考えすぎよね?
まさか、今のわたしは……卵から産まれた子供なんて言わないわよね?
そうわたしは小さく呟き、駅の階段を降り始めた。右手には中身が空っぽのお弁当箱の入ったバッグ、左手には駅の反対側にあるお気に入りのお弁当屋さんで買った唐揚げ弁当の袋。
揚げたての唐揚げの匂いって凶悪だ。もう夜の九時過ぎだというのに、こんなにカロリーを摂取してもいいのか、という背徳感。
でも、我慢できないことって絶対にある。それがこれ、夏限定の激辛・赤唐揚げ弁当。この赤唐揚げ、去年食べてもの凄く気に入ったやつ。
鶏もも肉だから揚げてもジューシーで柔らかく、衣はカリカリ、スパイシー。ご飯にも合うけどビール相手なら最強タッグだと言える。
今日から期間限定でスタートしたこのお弁当、どうしても食べたくて仕事が終わってすぐに予約の電話をした。家に持ち帰って、行儀が悪いけどパソコンでネットを見ながら食べようなんて考えて、ちょっと浮かれていたのは確かだ。
だって、ご飯食べてお風呂入って、寝るだけだ。
しかも、明日は仕事が休みなのだ! 本当に何のイベントも入っていない、休み! 好きなだけ掃除洗濯、料理作ってごろごろできる、そんな平和な一日。まあ、それが終わればまた仕事なのだけれど、今だけはそんなことは考えないことにする。
そんな感じで足早に階段を降りようとして。
何かにぶつかった、んだろうか?
駅の階段は、少なからず人が歩いていた。でも、朝の通勤ラッシュに比べれば人の歩き方は緩やかだ。だからわたしも油断していたのかもしれない。
気が付いたら、わたしの足は階段を踏み外して前に飛び出していた。
左手側の近くに銀色に輝く手すりはあったけれど、両手は塞がっていた。よくよく考えたら、身の安全のためにも唐揚げ弁当の袋は手放して、手すりを掴めばよかっただろう。でも、わたしはどうしても唐揚げ弁当六百五十円也を手放すことができず、そのまま階段の下まで転がり落ちていたのだ。
誰かの悲鳴と、「救急車!」と叫ぶ声も聞こえたけれど。
わたしの目の前には、アスファルトの地面に落ちた唐揚げ弁当の袋が破れて転がっていて、それがもの凄くショックだったことを覚えている。
ああ、わたしの六百五十円。
でもすぐに、わたしの視界は暗くなった。最初、温かく感じたアスファルトが冷たくなったと感じる頃、完全にわたしの意識は闇に呑み込まれた。
――はずだった。
目を開ける直前、わたしの指先が何か硬いものに触れた気がした。硬くて薄い、ガラスの破片のような――。
「うー……」
小さく呻きながら身体を起こすと、ぐらぐらと眩暈が襲ってきた。頭が重い。それに眠い。
何とか目を開けると、目の前に不思議なものがあった。
プラスチックが割れたような白い破片。そして視線を上に上げると、薄暗い――洞窟みたいな場所。ごつごつした岩壁と、頭上から差し込む光。天を見上げてみれば、遠くまで続く岩肌の頂上に、ぽっかりと空いた穴があった。
しかし何と言うか、ロッククライミングでもできそうな岩壁。わたしだったら絶対に登れない絶壁。
――うん、夢かな。
わたしはぼんやりとそんなことを考える。
そのままぐるりと辺りを見回すと、頭上から光が差し込んでごつごつした地面を照らし出していて、草の一本も生えていない不毛の地だと理解する。乾燥して少しだけ埃っぽいし、土臭い。
っていうか、岩や石が転がっているだけの地面の上に、誰かが倒れているのも見えた。
白いシャツと赤銅色のズボン、黒いマント。
大丈夫ですか、なんて声をかけるのも躊躇うのは、その身体が酷く――薄いからだ。シャツの袖から覗いている手が、生きている人間のそれではないからだ。皮膚なんてものはそこになくて、白くて――つまり、白骨化している……?
思わず声を上げそうになって、自分の手で口を覆う。
そこでまた、違和感を覚えた。
恐る恐る自分の手を見ると、それが大人の手のひらじゃなくて、妙にぷくぷくした幼いものだと解る。子供と呼ぶにもまだ遠い、赤子と言った方が正しいような、モミジのような手のひらが二つ。
軽く意識すれば、ちゃんと動く。ということは、これがわたしの手だということ。
でも。
わたしは大人……だったはずだ。
あれ?
よく思い出せない。
わたしは……どうしたんだっけ?
何があって、ここにいるんだろう? ここはどこだと自問自答する前に、わたしは誰だっただろう?
わたしは……女で、ええと――日本人だ。じゃあ、名前は? わたしの名前は何だった?
必死に考えても、答えが解らない。
ああ、でも、わたしは確か階段から落ちたんだった。それは覚えているというか、思い出した。軽い頭痛と共に、まるで夢の内容を思い出すかのように、唐突に浮かんだ光景。でもそれはすぐにでも空気に溶けてしまいそうで、慌てて口に出してみる。
「階段から落ちた。仕事帰りに、駅の階段から。何かにぶつかったか、転んだか、つまづいたか。何かがあった」
じゃあ、それ以外で思い出せることは何?
目が覚めたら夢の内容を忘れてしまうように、どんなに必死に考えてもここで起きる前のことが消えていきそうになる。
心臓の音がうるさい。
怖い。
妙に辺りが静かなのも怖い。
静か、なのも……?
――静香。
そうだ、わたしの名前は静香だ。そこまで思い出したら、苗字も思い浮かんだ。
八神静香。二十三歳の誕生日がきたばかりだった。そう、誕生日の前日に自分でチーズケーキを焼いたことも思い出した。
それから、それから。
「赤唐揚げ!」
わたしはハッと顔を上げた。
わたしの大切な六百五十円! 夏限定の唐揚げは!? アスファルトの上に落ちて、それから、それから――!
「おかしくない?」
誰もいない場所だからこそ、こうして人目を気にせず独り言だって口に出せる。
妙に幼い声。今の自分の喉から吐き出されるのは、可愛らしい女の子の声だ。それに、妙に舌足らずだから早口で発音することができず、間延びした感じになっていた。
「これは夢なの?」
頭の中はすっきりしているし、目の前に広がる光景は現実味のある質感をしている。だから、夢じゃないと頭のどこかが警告していた。
そして、視界に入るわたしの肉体は見事に全裸だ。言葉通り、一糸まとわぬ生まれたままの姿。
まあ、幼児なら仕方ない。
仕方ないか!?
全裸だから解るけど、わたしの身体は女の子で、せいぜい一歳とか二歳とかだろう。お腹がぽっこりと丸い幼児体型と、血が通っていないんじゃないかと思えるくらいの白すぎる肌。
「夢なら覚める」
そう、これが本当に夢の中の出来事なら。朝がくれば、わたしは――きっと、どこかの病院で目を覚ますんだろう。階段から落ちて、誰かが救急車を呼んでくれていれば。
そう、死んでいなければ。
考えろ、考えろ。
わたしは生きているはずよね? 死んでいないはず。あんな、死に方はしていないはず。だから、もう一度眠れば――そして目が覚めたら、静香として目を覚ますはずなのだ。
そんなことを考えながら、わたしは自分の周りに砕け散っているプラスチックのようなものを見下ろした。
プラスチックというより……これ、卵の殻みたいに見えるのは気のせいだろうか。まるで、ヒヨコが卵の殻を割って出てきたような、その残骸のように見えるのはわたしの考えすぎよね?
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