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第1章 最果ての少女
魔族の動きと対策会議
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トトリの街の中央にある大きな建物。
この街の行政を仕切る役所である。
その中の一室。
街を一望できる会議室だというのに、集まった面々は重い表情をしていた。
「急いで集まってもらって申し訳ない。
先ほど、砦の諜報員から連絡が入り、どやら魔族が、何かしら動きを見せているとのことだ。
先日、砦内でトラブルがあったようだが、向こうも後には引けぬ状況にでもなったのだろう、全軍を以て戦の準備を始めている」
「どのくらいの猶予がありそうなのだ?」
「準備に三日、行進に一日といったところだろう」
「うーむ、援軍が到着するにはあと二週間はかかるだろう。
街が持ちこたえられたとしても、大損害は免れないぞ」
「だから、ワシはさっさと砦へ攻め込むべきだと言ったのじゃ!!」
「いまさら言ったところで仕方あるまい、多数決の末の結論だ。責は我ら皆にある。
それよりもこれからどうするかだ。
」
「警護隊長、民間兵士はどの程度徴兵できそうだ?」
「ワシだけの名前じゃ集まらんだろうな、町長の非常事態発令も必要じゃ。
戦わねば街が滅びると分かれば否が応でも武器を手に取るじゃろう」
「仕方あるまい、批判は甘んじて私が受けよう。
冒険者組合のほうはどうだ?」
「まあ、怪我している奴をのぞけば、組合の誓約に基づいて強制徴兵できる。そこそこあつまるだろう。」
「では、すまないが手続きをしておいてくれ。
冒険者には街の防衛をお願いしたい。街の兵士たちには先陣をきってもらい、逃した魔族たちをそちらで対処していただきたい。」
「籠城戦じゃなくていいのかい?」
「あの戦力に一週間も持ちこたえれまい」
「しかしこちらの兵士だけの戦力ではまともに戦えないだろう」
「遺跡群へ誘い込む。
入り口と出口を塞いで爆破する。
それですべて決着が付くとは思えないが、半数は持っていけるだろう」
「果たしてそんなにうまく行くかな?」
「なにこれは一案だ。
今回こうして集まって貰ったのは貴殿等からアイデアを頂くためでもある。
もとより勝率の低い戦いだ、無理は十分に承知。無難だが確実に戦力を浪費するよりも、賭けではあるが相手の力を大幅に削れる方を選びたい。
どんなムチャな事でも提案してくれ。
時間はないが少しでも良い作戦を立てたいのだ」
「ふーむ、ではこうしてみればいかがかな…」
会議室は徐々に熱を帯び始め、話し合いは深夜まで及んだ。
この街の行政を仕切る役所である。
その中の一室。
街を一望できる会議室だというのに、集まった面々は重い表情をしていた。
「急いで集まってもらって申し訳ない。
先ほど、砦の諜報員から連絡が入り、どやら魔族が、何かしら動きを見せているとのことだ。
先日、砦内でトラブルがあったようだが、向こうも後には引けぬ状況にでもなったのだろう、全軍を以て戦の準備を始めている」
「どのくらいの猶予がありそうなのだ?」
「準備に三日、行進に一日といったところだろう」
「うーむ、援軍が到着するにはあと二週間はかかるだろう。
街が持ちこたえられたとしても、大損害は免れないぞ」
「だから、ワシはさっさと砦へ攻め込むべきだと言ったのじゃ!!」
「いまさら言ったところで仕方あるまい、多数決の末の結論だ。責は我ら皆にある。
それよりもこれからどうするかだ。
」
「警護隊長、民間兵士はどの程度徴兵できそうだ?」
「ワシだけの名前じゃ集まらんだろうな、町長の非常事態発令も必要じゃ。
戦わねば街が滅びると分かれば否が応でも武器を手に取るじゃろう」
「仕方あるまい、批判は甘んじて私が受けよう。
冒険者組合のほうはどうだ?」
「まあ、怪我している奴をのぞけば、組合の誓約に基づいて強制徴兵できる。そこそこあつまるだろう。」
「では、すまないが手続きをしておいてくれ。
冒険者には街の防衛をお願いしたい。街の兵士たちには先陣をきってもらい、逃した魔族たちをそちらで対処していただきたい。」
「籠城戦じゃなくていいのかい?」
「あの戦力に一週間も持ちこたえれまい」
「しかしこちらの兵士だけの戦力ではまともに戦えないだろう」
「遺跡群へ誘い込む。
入り口と出口を塞いで爆破する。
それですべて決着が付くとは思えないが、半数は持っていけるだろう」
「果たしてそんなにうまく行くかな?」
「なにこれは一案だ。
今回こうして集まって貰ったのは貴殿等からアイデアを頂くためでもある。
もとより勝率の低い戦いだ、無理は十分に承知。無難だが確実に戦力を浪費するよりも、賭けではあるが相手の力を大幅に削れる方を選びたい。
どんなムチャな事でも提案してくれ。
時間はないが少しでも良い作戦を立てたいのだ」
「ふーむ、ではこうしてみればいかがかな…」
会議室は徐々に熱を帯び始め、話し合いは深夜まで及んだ。
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