異世界臨終録

星野大輔

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臨終録X1

川辺 進

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臨終録_No.010


■氏名:川辺 進
■性別:男
■年齢:13歳

■死亡理由:
期末試験の初日が終わり、早々と家路に着いた。一年前に納車されたピカピカだった自転車は、すっかり自らの足と馴染み、固定されたギアの歯車に汚れが積層されていた。同級生に比べ身長が低い体には、ゆったりめで購入した制服がいまだしっくり来ておらず、自転車にのるたび少しばかり持て余していた。
県道56号線に差し掛かり信号待ちをしている、その時、世界は変わった。

リフの最南端、レギア岬。
三角状の荒くれた岩山が300mほど続き、その側面を波が強く打ち付ける。岩山の中腹、急峻な崖の半ばに彼はいた。まともに立つことが出来ない足場の中、一瞬にして態勢を立て直すことが出来たのは偏に若さのおかげであっただろう。
しかし、次に襲い来る波はひとひとりの力を嘲笑うかのように、岩場から彼の痕跡をかき消した。


■生存日数:1日
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