異世界臨終録

星野大輔

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臨終録X1

佐々木 玲

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臨終録_No.011


■氏名:佐々木 玲
■性別:女
■年齢:25歳

■死亡理由:
就職活動に失敗し、叔母が経営する喫茶店のバイトとして生活する日々もすっかり日常の一部となり、新卒という肩書も失われようとしていた。より一層、就職活動が厳しさを迎える予感を感じている今、決して何かしらの仕事に対しての熱意があるわけでもない彼女は、いっそのこと永久就職を考えたほうが、この先の人生ラクなんじゃないかと考えながらも、年季のはいったコーヒーカップを慣れた手つきで洗う。
和気あいあいと喫茶店で夫の愚痴を語る有閑マダムたちが、成功者たちに見えてきた。
その時、世界は変わった。

アテッサの南方にある街。
タイトロジアン帝国から度々侵攻を受けるこの街の防壁は非常に高く、警備もまた厳重であった。
常に数十人態勢で防壁の上を等間隔で巡回している。
近隣の森の中、獣の気配に怯えながらも、命からがら逃げだしてきた彼女の服装は、すっかり泥にまみれていた。
街影を見つけ、命が助かると思ったが、彼女に与えられたのは永遠の安息であった。
二日前に帝国からの襲撃を受けたばかりの街はいつも以上にヒリついており、南からやってくる者は有無を言わさず攻撃を受けていた時であった。


■生存日数:2日
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