1 / 167
第一章~始まり~
プロローグ
しおりを挟む
春、俺は無事二年生に進級できた。
校門の前で感動で立ち尽くしていた。
という訳ではなく、緊張して足がすくんでしまっていた。
何故なら今年からある目標に向かって頑張る事になったからだ。
『ヲタぼっちの俺がリア充になる!』
今まで俺はリア充の事を心の中で馬鹿にし、自分の好きなアニメやゲームさえ出来れば人間関係なんてどうでもいいと思っていた。
そんな俺の信条を変える出来事が3月の終業式の後に起こった。
――――――――――――――――――――――――――――――――
体育館で校長先生の話を聞いた後、教室で短めのホームルームが終わり、それと同時に高校一年が終わろうとしていた。
クラスの連中は帰りに一年最後のカラオケに行こう等と話したり、二年になっても同じクラスだといいね! などと話している。
ぼっちの俺にはそんな話をする相手も居ないし、必要ないとも思っていたのでさっさと身支度を整え学校を後にした。
3月といってもまだ寒く、身を縮みこまて家に帰って何をしようかと考えながら歩いていると、前方に見える公園からギャルっぽい高笑いが聞こえてきた。
結構人数がいるのか、沢山の笑い声が聞こえる。
一体何がそんなに楽しいのかと思いながらギャルたちに気づかれない様に通り過ぎざまにチラリと公園の中を見た。
すると5人のギャルたちが居た。
妹の制服と同じだった為、中学生だろう。
そう考えながら公園を通り過ぎようとした瞬間、一人の女子が目に飛び込んできた。
ギャル5人に囲まれる様に地面に座り込んでいるのは紛れもない俺の妹だった。
最初に見た時に妹に気づかなかったのは妹だけ座っていてみえなかったのだ。
しかし、なんで妹は地面に座り込んでいるのだろう?
それに何だか雰囲気が良くない感じがある。
気になった俺はギャルたちに気づかれない様に公園の中に入り近くの繁みに隠れ会話を聞く事にした。
「マジうけんだけど~」
「何すわっちゃってんの~?」
「お腹でも痛いんですか~?」
「「ぎゃはははは」」
何だこれは? もしかして妹はいじめられてるのか? 人懐っこくていつも楽しそうに学校の事を話すあの妹が?
俺は状況を把握するため更に会話に耳を傾けた。
「まさかアンタにあんなキモイ兄貴がいたなんてね~」
「思い出しただけで吐きそうー」
どうやら俺の事を言ってるみたいだが、それと妹になんの関係があるんだ?と思っていると、口論が始まった。
「だからどうしたのよ! それより私の事蹴った事謝りなさいよ!」
「は?どうでもよくないっしょ~!」
「そうそう」
「まさかアンタがあの佐藤友也の妹だったなんてね~」
「どうしてかくしてたのかな~?佐藤柚希ちゃ~ん」
「それは、私は私だし! お兄ちゃんは関係ない!」
妹が力強く反論するが、ギャルたちはそれを嘲笑う。
っていうか、俺ってそんなに悪評がひろまってるのか。
「いや、関係大ありでしょ~」
「そうそう」
「あんなキモイ兄貴いるやつと一緒に居たくないし~」
「実はアンタもヲタクなんじゃね?」
「きゃはは、言えてる~」
なんだそれ。俺がキモイから妹もキモイって事なのか?
「私は違う!」
「ふ~ん。ま、どっちでもいいけどね~」
「どういう意味よ?」
「アンタ高校兄貴と同じ所行くんだろ?アタシたちは学校ちがうからさ~」
「だから何?あなた達に関係ないでしょ?」
「そ。もう関係ないね~」
「だから二度と友達面しないでね~」
そういいながら足で地面を蹴って妹に砂を掛ける。
そして「兄貴となかよくね~、きゃはは」 と言いながらギャルたちは去っていった。
妹を見ると悔しそうに俯き握りこぶしを作って震えている。
思わず駆け寄りそうになるがグッと堪える。
今俺が出て行けば妹は更に惨めになると思ったからだ。
しばらく様子を見ていると妹は立ち上がり砂を払って家に向かって歩き出した。
その足取りはしっかりしていて、とてもさっきまで苛められていたとは思えない程だった。
妹が完全に見えなくなってから俺も帰路に着いた。
家に着き、「ただいま~」と言って自分の部屋に向かう途中でリビングに居る妹をチラリと見て自分の部屋へ入った。
「はぁ……」
部屋に入るなり俺は大きなため息を吐いた。
「チラッとしか見えなかったけど、泣いてたよな……」
俺は今まで自分さえ良ければいいと思っていた。
周りからどう見られようと全く気にしなかった。
そんな事よりもゲームやアニメの方が大切だった。
でも、そんな俺でも妹の柚希は大事にしてきたつもりだった。
シスコンと思われるかもしれないが、柚希だけが俺にとっての大切な存在だった。
だが、そんな柚希を俺のせいで泣かせてしまった。
「きちんと話した方がいいよな……。」
そう思いリビングに向かうと柚希はもう泣いておらず、いつも通りの笑顔でスマホを弄っていた。
やがて俺に気づき
「あ、お兄ちゃん帰ってたんだ。おかえり~」
いつもの調子で声を掛けてくる。
あんな事があった後なのに。
俺はなるべく普段通りに話しかけた。
「おう、ただいま」
いつも通りにソファーに腰を掛けてから、少し真剣なトーンで聞いてみる。
「今日で中学最後だったろ? どうだった?」
「う~ん、特別変わった事は無かったかな~。カラオケに誘われたけど今月ピンチだから断ってそのまま帰って来た感じ」
「そっか」
いつも通りの柚希だ。
そしてギャルたちの一件には一切触れなかった。
無理をしている様子でも無さそうに見える。
だから俺は確信を突く事にした。
「柚希、俺の事で虐められたりしてないか?」
俺の言葉に一瞬ビックリするような表情を見せたが、直ぐに笑顔になった。
「なに言ってるのお兄ちゃん、そんな事ないよ~」
笑いながらそう言う。
だが、俺の次の一言で柚希から笑顔が消えた。
「さっき公園でギャルグループに囲まれてただろ?」
「……」
笑顔が無くなり、目線を下に下げた。
「見てたんだ……?」
「偶然な」
「そっかぁ……」
そう言った後少しの沈黙が続いたが、柚希が意を決した様に話し始めた。
「私ってさ、自分で言うのもなんだけど、男子からも女子からも好かれてて、お兄ちゃんが言う所のパーフェクトヒロインだと思うんだ」
俺もそう思う。柚希は勉強や運動も出来て交友関係も広いからな。
「クラスのトップカーストにも属してるしね。私凄いリア充でしょ?」
そう言ってまた「ふふふ。」と笑う。
「それでね、クラスにはもう一つのトップカーストのグループがあるんだけど、それがお兄ちゃんが見たギャルグループなんだよね」
そうだったのか……。
「ウチのグループとそのグループはそんなに仲良く無くて、たまに衝突する事はあったけどそれ以外ではお互いに干渉しないようにしてたんだ。」
柚希の事だから衝突するたびに間に入って仲裁していたのだろう。
「お兄ちゃんって悪い意味で中学の時有名だったじゃん? いつも一人で居てマンガ読んだりゲームしてたりしてて、話す時もぼそぼそと何言ってるかわからないキモヲタクだって。」
「ああ……。」
俺が遠慮気味に相槌をする。
「私とお兄ちゃんて全く正反対じゃん? だから私がお兄ちゃんの妹だって分からなかったみたい。お兄ちゃんも学校では絶対に私に近づこうともしなかったしね。」
俺が兄貴だと知れたら柚希に迷惑かけると思ってたからな。
「それでね、去年の入学式の後、お母さんに頼まれて一緒にスーパーに買い物に行ったでしょ? それをギャルグループの一人が見てたらしくて、私が妹だってばれちゃったんだよね。
あの時見られてたのか。 迂闊だった。
「次の日にギャルグループがウチのグループに接触してきて、私がお兄ちゃんの妹だって皆にバラしたの。皆凄いおどろいてたなぁ。」
「それで虐められる様になったのか?」
俺がそう訊ねると
「ううん。武田君っていうグループのリーダーが庇ってくれたから。実質3年のトップのリーダーの言う事には他クラスも含めて逆らえないっていう状況になって、それ以降私がお兄ちゃんの妹という事で私をいじるなっていう暗黙の了解が出来たんだ。」
それならなんで……?
「なら今日の出来事はどうして?」
「中学最後だからこれまでの分も含めてのお礼参りだってさ。今時お礼参りなんて笑っちゃうよね~。」
そう言いながら柚希は笑った。
でも、俺には泣いている様に見えた。
だから俺は決心した。
「柚希! どうすればリア充になれる?!」
「……、ええええぇぇぇぇ?!」
校門の前で感動で立ち尽くしていた。
という訳ではなく、緊張して足がすくんでしまっていた。
何故なら今年からある目標に向かって頑張る事になったからだ。
『ヲタぼっちの俺がリア充になる!』
今まで俺はリア充の事を心の中で馬鹿にし、自分の好きなアニメやゲームさえ出来れば人間関係なんてどうでもいいと思っていた。
そんな俺の信条を変える出来事が3月の終業式の後に起こった。
――――――――――――――――――――――――――――――――
体育館で校長先生の話を聞いた後、教室で短めのホームルームが終わり、それと同時に高校一年が終わろうとしていた。
クラスの連中は帰りに一年最後のカラオケに行こう等と話したり、二年になっても同じクラスだといいね! などと話している。
ぼっちの俺にはそんな話をする相手も居ないし、必要ないとも思っていたのでさっさと身支度を整え学校を後にした。
3月といってもまだ寒く、身を縮みこまて家に帰って何をしようかと考えながら歩いていると、前方に見える公園からギャルっぽい高笑いが聞こえてきた。
結構人数がいるのか、沢山の笑い声が聞こえる。
一体何がそんなに楽しいのかと思いながらギャルたちに気づかれない様に通り過ぎざまにチラリと公園の中を見た。
すると5人のギャルたちが居た。
妹の制服と同じだった為、中学生だろう。
そう考えながら公園を通り過ぎようとした瞬間、一人の女子が目に飛び込んできた。
ギャル5人に囲まれる様に地面に座り込んでいるのは紛れもない俺の妹だった。
最初に見た時に妹に気づかなかったのは妹だけ座っていてみえなかったのだ。
しかし、なんで妹は地面に座り込んでいるのだろう?
それに何だか雰囲気が良くない感じがある。
気になった俺はギャルたちに気づかれない様に公園の中に入り近くの繁みに隠れ会話を聞く事にした。
「マジうけんだけど~」
「何すわっちゃってんの~?」
「お腹でも痛いんですか~?」
「「ぎゃはははは」」
何だこれは? もしかして妹はいじめられてるのか? 人懐っこくていつも楽しそうに学校の事を話すあの妹が?
俺は状況を把握するため更に会話に耳を傾けた。
「まさかアンタにあんなキモイ兄貴がいたなんてね~」
「思い出しただけで吐きそうー」
どうやら俺の事を言ってるみたいだが、それと妹になんの関係があるんだ?と思っていると、口論が始まった。
「だからどうしたのよ! それより私の事蹴った事謝りなさいよ!」
「は?どうでもよくないっしょ~!」
「そうそう」
「まさかアンタがあの佐藤友也の妹だったなんてね~」
「どうしてかくしてたのかな~?佐藤柚希ちゃ~ん」
「それは、私は私だし! お兄ちゃんは関係ない!」
妹が力強く反論するが、ギャルたちはそれを嘲笑う。
っていうか、俺ってそんなに悪評がひろまってるのか。
「いや、関係大ありでしょ~」
「そうそう」
「あんなキモイ兄貴いるやつと一緒に居たくないし~」
「実はアンタもヲタクなんじゃね?」
「きゃはは、言えてる~」
なんだそれ。俺がキモイから妹もキモイって事なのか?
「私は違う!」
「ふ~ん。ま、どっちでもいいけどね~」
「どういう意味よ?」
「アンタ高校兄貴と同じ所行くんだろ?アタシたちは学校ちがうからさ~」
「だから何?あなた達に関係ないでしょ?」
「そ。もう関係ないね~」
「だから二度と友達面しないでね~」
そういいながら足で地面を蹴って妹に砂を掛ける。
そして「兄貴となかよくね~、きゃはは」 と言いながらギャルたちは去っていった。
妹を見ると悔しそうに俯き握りこぶしを作って震えている。
思わず駆け寄りそうになるがグッと堪える。
今俺が出て行けば妹は更に惨めになると思ったからだ。
しばらく様子を見ていると妹は立ち上がり砂を払って家に向かって歩き出した。
その足取りはしっかりしていて、とてもさっきまで苛められていたとは思えない程だった。
妹が完全に見えなくなってから俺も帰路に着いた。
家に着き、「ただいま~」と言って自分の部屋に向かう途中でリビングに居る妹をチラリと見て自分の部屋へ入った。
「はぁ……」
部屋に入るなり俺は大きなため息を吐いた。
「チラッとしか見えなかったけど、泣いてたよな……」
俺は今まで自分さえ良ければいいと思っていた。
周りからどう見られようと全く気にしなかった。
そんな事よりもゲームやアニメの方が大切だった。
でも、そんな俺でも妹の柚希は大事にしてきたつもりだった。
シスコンと思われるかもしれないが、柚希だけが俺にとっての大切な存在だった。
だが、そんな柚希を俺のせいで泣かせてしまった。
「きちんと話した方がいいよな……。」
そう思いリビングに向かうと柚希はもう泣いておらず、いつも通りの笑顔でスマホを弄っていた。
やがて俺に気づき
「あ、お兄ちゃん帰ってたんだ。おかえり~」
いつもの調子で声を掛けてくる。
あんな事があった後なのに。
俺はなるべく普段通りに話しかけた。
「おう、ただいま」
いつも通りにソファーに腰を掛けてから、少し真剣なトーンで聞いてみる。
「今日で中学最後だったろ? どうだった?」
「う~ん、特別変わった事は無かったかな~。カラオケに誘われたけど今月ピンチだから断ってそのまま帰って来た感じ」
「そっか」
いつも通りの柚希だ。
そしてギャルたちの一件には一切触れなかった。
無理をしている様子でも無さそうに見える。
だから俺は確信を突く事にした。
「柚希、俺の事で虐められたりしてないか?」
俺の言葉に一瞬ビックリするような表情を見せたが、直ぐに笑顔になった。
「なに言ってるのお兄ちゃん、そんな事ないよ~」
笑いながらそう言う。
だが、俺の次の一言で柚希から笑顔が消えた。
「さっき公園でギャルグループに囲まれてただろ?」
「……」
笑顔が無くなり、目線を下に下げた。
「見てたんだ……?」
「偶然な」
「そっかぁ……」
そう言った後少しの沈黙が続いたが、柚希が意を決した様に話し始めた。
「私ってさ、自分で言うのもなんだけど、男子からも女子からも好かれてて、お兄ちゃんが言う所のパーフェクトヒロインだと思うんだ」
俺もそう思う。柚希は勉強や運動も出来て交友関係も広いからな。
「クラスのトップカーストにも属してるしね。私凄いリア充でしょ?」
そう言ってまた「ふふふ。」と笑う。
「それでね、クラスにはもう一つのトップカーストのグループがあるんだけど、それがお兄ちゃんが見たギャルグループなんだよね」
そうだったのか……。
「ウチのグループとそのグループはそんなに仲良く無くて、たまに衝突する事はあったけどそれ以外ではお互いに干渉しないようにしてたんだ。」
柚希の事だから衝突するたびに間に入って仲裁していたのだろう。
「お兄ちゃんって悪い意味で中学の時有名だったじゃん? いつも一人で居てマンガ読んだりゲームしてたりしてて、話す時もぼそぼそと何言ってるかわからないキモヲタクだって。」
「ああ……。」
俺が遠慮気味に相槌をする。
「私とお兄ちゃんて全く正反対じゃん? だから私がお兄ちゃんの妹だって分からなかったみたい。お兄ちゃんも学校では絶対に私に近づこうともしなかったしね。」
俺が兄貴だと知れたら柚希に迷惑かけると思ってたからな。
「それでね、去年の入学式の後、お母さんに頼まれて一緒にスーパーに買い物に行ったでしょ? それをギャルグループの一人が見てたらしくて、私が妹だってばれちゃったんだよね。
あの時見られてたのか。 迂闊だった。
「次の日にギャルグループがウチのグループに接触してきて、私がお兄ちゃんの妹だって皆にバラしたの。皆凄いおどろいてたなぁ。」
「それで虐められる様になったのか?」
俺がそう訊ねると
「ううん。武田君っていうグループのリーダーが庇ってくれたから。実質3年のトップのリーダーの言う事には他クラスも含めて逆らえないっていう状況になって、それ以降私がお兄ちゃんの妹という事で私をいじるなっていう暗黙の了解が出来たんだ。」
それならなんで……?
「なら今日の出来事はどうして?」
「中学最後だからこれまでの分も含めてのお礼参りだってさ。今時お礼参りなんて笑っちゃうよね~。」
そう言いながら柚希は笑った。
でも、俺には泣いている様に見えた。
だから俺は決心した。
「柚希! どうすればリア充になれる?!」
「……、ええええぇぇぇぇ?!」
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる