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騎士様筋肉祭り
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私、倉島 桜は、異世界に召還されてから、今がおそらく一番充実した毎日を送っている。
半年前、同時に2人が聖女として召喚されて、私だけまさかの魔力ゼロと判定されて神殿から捨てられた。その時に時を止める能力に気付き、何とか雑用係の仕事をみつけ生き延びた。
その騎士訓練場で出会ったユーリス5番隊隊長と、図書館で出会ったアルフリード第一王子から求愛され、王位を巡る争いにも巻き込まれて危うく死にそうな目にもあったが、王家に伝わる3種の宝飾のお陰で助かった。
自分が本物の聖女であるといわれたが、それは秘密にして未だに普段は雑用係の少年クラマとして、ユーリス様が出征するときはセシリア子爵令嬢として、王城に行き淑女教育を受ける事になった。
雑用係の仕事はあまりに生命の危険があるため、やりたがる人が見つからず、そのためか比較的拘束時間の少ない仕事だ。なんせ騎士様の屋内鍛錬がない限り、それ以外の時間はフリーなのだ。たちまち暇を持て余すかといえば、私はそんな女ではなかった。
空き時間はクラマ式発明品を開発したり、ほかの騎士様との交流で忙しい毎日を送っていた。なんせ純粋で前向きなクラマ少年は、平均年齢40歳のエリート騎士様たちにとって、むさくるしい訓練場にいる、唯一の愛らしいマスコット的存在になっていた。
今日もクラマはいつもの通り騎士様と楽しい時間を過ごしていた。
やばい・・・これはやばい。
いま私は騎士訓練場の敷地内にある川にいます。練習の後でみんなで泳ごうとマリス騎士様が言い出して、なぜか私も強制連行されました。マリス騎士様は29歳と言う年齢に見合わず永遠の少年といった感じで、騎士様達の間でもムードメーカーとして認識されている方です。黒に近い茶色の短髪に緑の眼をして、とても騎士らしい逞しい肉体を惜しげもなくさらしていきます。
うひゃーーー。は・・・裸・・どっちを向いても裸!!
現在私は、男の子であるクラマ少年という設定でこの訓練場で働いているので、誰も私が女の子だって知らないのだ。なのに平均年齢40歳の騎士様達が、目の前でどんどんその隊服を脱いで裸になっていく。倉島 桜 17才。未だに男性とお付き合いすらしたことのない私は、どこを見ていいのか分からなくて目を逸らした。
「クラマ。お前も泳げよ。ほら気持ちいいぞ!!」
真っ先にアンダーウェアーひとつになり、川に飛び込んだマリス騎士が川の中から私に声をかける。その無駄のない筋肉が付いた上半身に水の水滴が滴り落ちて、それに陽の光が反射してキラキラして眩しい。赤色のチェックのトランクス一枚で子供のようにはしゃぐ彼を見ると、とても国で108人しかいないエリート騎士様とはおもえない。
ちょっとだめだめ。筋肉の誘惑に負けるわけにはいかない。私はマリス騎士から目を逸らした。するとそこにちょうどギルア騎士様がいらっしゃって、しかも上半身裸のまま私の腕を取り、こうおっしゃった。
「クラマも遠慮しないで早く服を脱いで一緒に泳ぎましょう。さっきの訓練で泥まみれですよ」
いやいやそういう訳にはいかないんです!!そんなに女らしい豊満な体という訳ではないけど、脱げばやっぱり女の子とばれてしまうくらいの女らしさは少なからずあるんです。ここで脱ぐわけにはいかない。雑用係の仕事は私にとって、夢をかなえるための第一歩なのだ!女だとばれたら即くびになるだろう。なんとかこの危機を切り抜けなければ!!
いつもなら私が女の子だと知っているユーリがさりげなく助け舟を出してくれるのだけど、今日は運悪く隊長会議で不在だった。私は腕に当たるギルア騎士の胸の筋肉にどぎまぎしながらもさりげなく答えた。
「僕、今日はお腹の調子が痛いので遠慮しておきます。ここから皆さんを見ていますので、ご存分に泳いでください」
なんとかうまい言い訳を考えたものだなぁと自画自賛していたら、お調子者のマリス騎士がまたまた水滴を頭からしたたらせながら言う。
「嘘つけ!お前さっきオリボレン5つも食べてたじゃないか。もしやお前泳げないから何とか理由をつけて脱がないんじゃないのか?」
うわっ。あれ見てたんだ。だってユーリが私のためにって毎日買ってくるんだもん。食べ物を捨てたらもったいないお化けが出るし・・・。
そんなことを考えているうちに、はっと気がつけば、背後にアンダーウェアー一枚で、その筋肉美を惜しげもなく披露している騎士様達が4人立っていた。あっ筋肉に囲まれたと思った次の瞬間、私の体は宙を浮きそのまま水の中へドッボーンと放りこまれた。
「ちょっと!!何するんですか!!ごほっ、ごほっ!!」
あまりにも突然の出来事に、鼻に水がしこたま入ったので涙を流して咳をしながら抗議する。すると目の前にマリス騎士が現れ、両手で私の腰を抱いて持ち上げてくれた。
よかった。ここ足が付かないみたいだ。騎士様達でようやく肩までだから、当然といえば当然か・・・。私はもちろん泳ぎは得意だけど、服を着たままなので濡れて相当重い。しかも鼻の奥に水が入って、痛くて泳ぐどころじゃない。騎士様達ってば、いい年して本当に子供みたいなんだから!と、じろっと目の前のマリス騎士様を睨む。
「ははは。怒るなよクラマ。ほら入ってみると気持ちいいだろう。泳げないなら教えてやるから、とりあえずその濡れた服脱いでこいよ」
そんなわけにいかないんだってば!!私は焦って言い訳を考える。でも焦れば焦るほど何も思いつかない。こうなったら時間を止めるしかないのかと思った瞬間助けが来た。
「なにをしてらっしゃるのクラマ。どうして服なんか着て泳いでいるの?」
長いウェーブのかかった金髪を腰までたらして、そのターコイズブルーの瞳を太陽に反射させ、短い丈のワンピースを着た、豊満なスタイルの美しい女性が川の淵に立っている。騎士団所属の医療班の証でもある白いボレロを風にはためかせて立つその姿は、誰の眼にもとても魅力的な女性だ。
「アイシス様!!!」
助かった!!このままだと服を無理やり脱がされそうな勢いだった。永遠の少年、マリス騎士様ならやりかねない。私はいまだにマリス騎士様に腰を抱かれながら、感謝の眼をアイシス様に向けた。泳ぎに夢中になっていた騎士様達は、突然現れたアイシス様のあまりのお色気に、目を奪われているようだ。目がハートになっている。
ボイル騎士様!!奥様に言いつけますよ!!新婚なんでしょ!!
「マリス騎士。あまりクラマに構いすぎるとユーリス騎士隊長に睨まれますわよ」
アイシス様がマリス騎士様を牽制してくれる。なので私はここぞとばかりに反撃を開始した。
「そうですよ。怒ったユーリス様はかなり怖いですよ。夜思い出して眠れなくなるくらいですよ」
・・・っていうかユーリが怒った所を見た事がない。だけどそういえば私がセイアレス神官長に殴られた時に見たユーリは、ものすごく怒っていた。その時は私もアルの体を心配したり、その他諸々で気に留めてもいなかったけど、あの怒った顔は確かに怖かった気がする。
私がしばし追憶にふけっていると、マリス騎士様が突然私を抱いていた手を離して言う。
「だってユーリス隊長。セシリア様って言う美人の婚約者がいるんだろ?聞いたところによると溺愛しているって噂だぜ? 夜会に連れてきても、他の男と話しさえさせない程だって。だからクラマにもこうやって気分転換させて、ユーリス隊長の事を忘れさせてやってるんだろ」
私は急に離された手のせいで、半分溺れながら立ち泳ぎで場を凌ぐ。いやそのセシリアも私なんだけど・・・っていうかマリス騎士!クラマがユーリス隊長を好きだと思っているわけ?!っていうか私、男なんだけど?
私は立ち泳ぎしながら何とか反論する。服が重くてなかなかうまく浮かない。
「僕は男ですよ!マリス騎士様!!うっぷ・・」
「心配するな。俺は結構そういう方面は理解があるほうだ。っていうか嫌いじゃない。むしろ好みだ。だからクラマはユーリス隊長は諦めた方がいい。そうしたら案外近くにいい男が居るかもしれないぞ」
にこやかに笑いながら今度は私の腰を持ち上げ、軽々と自分の左肩に乗せた。ああ、やっと楽になった。水が気管に入り少し咳き込む。すると突然バランスを崩した私は、再び水に落ちるのを防ぐ為に両腕をマリス騎士様の頭に巻きつけた。
「おい!クラマそんなに抱きつくと前が見えないじゃないか!」
「そんなこといわれても、そうしないと落ちちゃうんですぅ!!」
私は半泣きでいう。肩の上で腰掛けるなんて、子供ならまだしも不安定なことこの上ない。私が暴れると、マリス騎士様も水の中なのでうまくバランスが取れず体を揺らす。その揺れでまた私が肩から振り落とされまいと、マリス騎士様の頭にしがみ付く腕に力がこもる。
「だからクラマ、そんなにしがみ付くと危ないって、こらっ俺の顔引っかくな!!」
「ひゃあーー落ちるぅーーー!!」
「ちょっと貴方達何をしているの?!」アイリス様の叫びが遠くで聞こえる。
そんな攻防を繰り広げているうちに、この世で一番この状況を見てはいけない人がやってきた。なんせ今わたしは川の真ん中で、マリス騎士様の頭の上に必死でへばりついているような状況だ。
「クラマ!!マリス!お前クラマになにやっているんだ!!」
半年前、同時に2人が聖女として召喚されて、私だけまさかの魔力ゼロと判定されて神殿から捨てられた。その時に時を止める能力に気付き、何とか雑用係の仕事をみつけ生き延びた。
その騎士訓練場で出会ったユーリス5番隊隊長と、図書館で出会ったアルフリード第一王子から求愛され、王位を巡る争いにも巻き込まれて危うく死にそうな目にもあったが、王家に伝わる3種の宝飾のお陰で助かった。
自分が本物の聖女であるといわれたが、それは秘密にして未だに普段は雑用係の少年クラマとして、ユーリス様が出征するときはセシリア子爵令嬢として、王城に行き淑女教育を受ける事になった。
雑用係の仕事はあまりに生命の危険があるため、やりたがる人が見つからず、そのためか比較的拘束時間の少ない仕事だ。なんせ騎士様の屋内鍛錬がない限り、それ以外の時間はフリーなのだ。たちまち暇を持て余すかといえば、私はそんな女ではなかった。
空き時間はクラマ式発明品を開発したり、ほかの騎士様との交流で忙しい毎日を送っていた。なんせ純粋で前向きなクラマ少年は、平均年齢40歳のエリート騎士様たちにとって、むさくるしい訓練場にいる、唯一の愛らしいマスコット的存在になっていた。
今日もクラマはいつもの通り騎士様と楽しい時間を過ごしていた。
やばい・・・これはやばい。
いま私は騎士訓練場の敷地内にある川にいます。練習の後でみんなで泳ごうとマリス騎士様が言い出して、なぜか私も強制連行されました。マリス騎士様は29歳と言う年齢に見合わず永遠の少年といった感じで、騎士様達の間でもムードメーカーとして認識されている方です。黒に近い茶色の短髪に緑の眼をして、とても騎士らしい逞しい肉体を惜しげもなくさらしていきます。
うひゃーーー。は・・・裸・・どっちを向いても裸!!
現在私は、男の子であるクラマ少年という設定でこの訓練場で働いているので、誰も私が女の子だって知らないのだ。なのに平均年齢40歳の騎士様達が、目の前でどんどんその隊服を脱いで裸になっていく。倉島 桜 17才。未だに男性とお付き合いすらしたことのない私は、どこを見ていいのか分からなくて目を逸らした。
「クラマ。お前も泳げよ。ほら気持ちいいぞ!!」
真っ先にアンダーウェアーひとつになり、川に飛び込んだマリス騎士が川の中から私に声をかける。その無駄のない筋肉が付いた上半身に水の水滴が滴り落ちて、それに陽の光が反射してキラキラして眩しい。赤色のチェックのトランクス一枚で子供のようにはしゃぐ彼を見ると、とても国で108人しかいないエリート騎士様とはおもえない。
ちょっとだめだめ。筋肉の誘惑に負けるわけにはいかない。私はマリス騎士から目を逸らした。するとそこにちょうどギルア騎士様がいらっしゃって、しかも上半身裸のまま私の腕を取り、こうおっしゃった。
「クラマも遠慮しないで早く服を脱いで一緒に泳ぎましょう。さっきの訓練で泥まみれですよ」
いやいやそういう訳にはいかないんです!!そんなに女らしい豊満な体という訳ではないけど、脱げばやっぱり女の子とばれてしまうくらいの女らしさは少なからずあるんです。ここで脱ぐわけにはいかない。雑用係の仕事は私にとって、夢をかなえるための第一歩なのだ!女だとばれたら即くびになるだろう。なんとかこの危機を切り抜けなければ!!
いつもなら私が女の子だと知っているユーリがさりげなく助け舟を出してくれるのだけど、今日は運悪く隊長会議で不在だった。私は腕に当たるギルア騎士の胸の筋肉にどぎまぎしながらもさりげなく答えた。
「僕、今日はお腹の調子が痛いので遠慮しておきます。ここから皆さんを見ていますので、ご存分に泳いでください」
なんとかうまい言い訳を考えたものだなぁと自画自賛していたら、お調子者のマリス騎士がまたまた水滴を頭からしたたらせながら言う。
「嘘つけ!お前さっきオリボレン5つも食べてたじゃないか。もしやお前泳げないから何とか理由をつけて脱がないんじゃないのか?」
うわっ。あれ見てたんだ。だってユーリが私のためにって毎日買ってくるんだもん。食べ物を捨てたらもったいないお化けが出るし・・・。
そんなことを考えているうちに、はっと気がつけば、背後にアンダーウェアー一枚で、その筋肉美を惜しげもなく披露している騎士様達が4人立っていた。あっ筋肉に囲まれたと思った次の瞬間、私の体は宙を浮きそのまま水の中へドッボーンと放りこまれた。
「ちょっと!!何するんですか!!ごほっ、ごほっ!!」
あまりにも突然の出来事に、鼻に水がしこたま入ったので涙を流して咳をしながら抗議する。すると目の前にマリス騎士が現れ、両手で私の腰を抱いて持ち上げてくれた。
よかった。ここ足が付かないみたいだ。騎士様達でようやく肩までだから、当然といえば当然か・・・。私はもちろん泳ぎは得意だけど、服を着たままなので濡れて相当重い。しかも鼻の奥に水が入って、痛くて泳ぐどころじゃない。騎士様達ってば、いい年して本当に子供みたいなんだから!と、じろっと目の前のマリス騎士様を睨む。
「ははは。怒るなよクラマ。ほら入ってみると気持ちいいだろう。泳げないなら教えてやるから、とりあえずその濡れた服脱いでこいよ」
そんなわけにいかないんだってば!!私は焦って言い訳を考える。でも焦れば焦るほど何も思いつかない。こうなったら時間を止めるしかないのかと思った瞬間助けが来た。
「なにをしてらっしゃるのクラマ。どうして服なんか着て泳いでいるの?」
長いウェーブのかかった金髪を腰までたらして、そのターコイズブルーの瞳を太陽に反射させ、短い丈のワンピースを着た、豊満なスタイルの美しい女性が川の淵に立っている。騎士団所属の医療班の証でもある白いボレロを風にはためかせて立つその姿は、誰の眼にもとても魅力的な女性だ。
「アイシス様!!!」
助かった!!このままだと服を無理やり脱がされそうな勢いだった。永遠の少年、マリス騎士様ならやりかねない。私はいまだにマリス騎士様に腰を抱かれながら、感謝の眼をアイシス様に向けた。泳ぎに夢中になっていた騎士様達は、突然現れたアイシス様のあまりのお色気に、目を奪われているようだ。目がハートになっている。
ボイル騎士様!!奥様に言いつけますよ!!新婚なんでしょ!!
「マリス騎士。あまりクラマに構いすぎるとユーリス騎士隊長に睨まれますわよ」
アイシス様がマリス騎士様を牽制してくれる。なので私はここぞとばかりに反撃を開始した。
「そうですよ。怒ったユーリス様はかなり怖いですよ。夜思い出して眠れなくなるくらいですよ」
・・・っていうかユーリが怒った所を見た事がない。だけどそういえば私がセイアレス神官長に殴られた時に見たユーリは、ものすごく怒っていた。その時は私もアルの体を心配したり、その他諸々で気に留めてもいなかったけど、あの怒った顔は確かに怖かった気がする。
私がしばし追憶にふけっていると、マリス騎士様が突然私を抱いていた手を離して言う。
「だってユーリス隊長。セシリア様って言う美人の婚約者がいるんだろ?聞いたところによると溺愛しているって噂だぜ? 夜会に連れてきても、他の男と話しさえさせない程だって。だからクラマにもこうやって気分転換させて、ユーリス隊長の事を忘れさせてやってるんだろ」
私は急に離された手のせいで、半分溺れながら立ち泳ぎで場を凌ぐ。いやそのセシリアも私なんだけど・・・っていうかマリス騎士!クラマがユーリス隊長を好きだと思っているわけ?!っていうか私、男なんだけど?
私は立ち泳ぎしながら何とか反論する。服が重くてなかなかうまく浮かない。
「僕は男ですよ!マリス騎士様!!うっぷ・・」
「心配するな。俺は結構そういう方面は理解があるほうだ。っていうか嫌いじゃない。むしろ好みだ。だからクラマはユーリス隊長は諦めた方がいい。そうしたら案外近くにいい男が居るかもしれないぞ」
にこやかに笑いながら今度は私の腰を持ち上げ、軽々と自分の左肩に乗せた。ああ、やっと楽になった。水が気管に入り少し咳き込む。すると突然バランスを崩した私は、再び水に落ちるのを防ぐ為に両腕をマリス騎士様の頭に巻きつけた。
「おい!クラマそんなに抱きつくと前が見えないじゃないか!」
「そんなこといわれても、そうしないと落ちちゃうんですぅ!!」
私は半泣きでいう。肩の上で腰掛けるなんて、子供ならまだしも不安定なことこの上ない。私が暴れると、マリス騎士様も水の中なのでうまくバランスが取れず体を揺らす。その揺れでまた私が肩から振り落とされまいと、マリス騎士様の頭にしがみ付く腕に力がこもる。
「だからクラマ、そんなにしがみ付くと危ないって、こらっ俺の顔引っかくな!!」
「ひゃあーー落ちるぅーーー!!」
「ちょっと貴方達何をしているの?!」アイリス様の叫びが遠くで聞こえる。
そんな攻防を繰り広げているうちに、この世で一番この状況を見てはいけない人がやってきた。なんせ今わたしは川の真ん中で、マリス騎士様の頭の上に必死でへばりついているような状況だ。
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