26 / 57
ユーリスの帰還
しおりを挟む
私はサクラに早く会いたいがために、魔獣を予定よりも早く退治して帰ってきた。5日間で32匹の魔獣討伐。うん、悪くない戦功だ。
帰ってすぐルベージュ子爵家に寄ったが、出て来た侍従長が血相を変えて、私にセシリアの家出を知らせてきた。何てことだ・・・一体何があったのだ。
私はとるものもとりあえずに、王城にやってきた。脇目も降らず真っ先に執務室に向かう。侍従や護衛兵が私を止めようとするが、そんなもので止まる私ではない。私は目的の扉を開けて挨拶もせずに開口一番こう言い放った。
「アルフリード王子!!なにがあったのですか?セシリアは今どこに居るのでしょうか?!」
執務室にいるルーク補佐官やクラウス騎士団総長が、やはりこうなったかといったような表情で私を見つめる。
騎士隊の隊服を着たままで、額から大粒の汗をたらして息を切らせながら、アルフリード王子を問い詰めるように見つめる。
アルフリード王子が席を立ち、私の前まで歩みを進めてから落ち着かせるようにゆっくりと話す。
「落ち着け、ユーリス騎士隊長。セシリアは全総力を挙げて捜索中だ。必ず見つけ・・・」
アルフリード王子が言い終わる前に、私はアルフリードの襟を掴み、彼を壁に叩きつけるように押し付けた。大きい音が狭い執務室に響くが気にしなかった。
「私は殿下だから、セシリアを任せたのです!!セシリアを私と同じように愛する殿下だからこそ、安心して王国のために魔獣討伐に行ったのです!!こうなると知っていたら、出征には行かなかった!!」
湧き出てくる激しい怒りを抑えるようにして、アルフリード王子を責めた。周りのルーク補佐官ならびに、クラウス騎士団総長は黙ってみているようだった。私の来訪は恐らく予想されていた範囲だったのだろう。
「何があったんですか!!言ってください!一体何があって彼女は出て行ったのですか!!」
私は理性が効かなくなるくらいの怒りを感じながら叫んだ。
「・・・オレは彼女に、彼女が聖女だということを盾にしてオレを脅すのはやめろと言った。クリスティーナに何かしたら許さないとも・・・」
「なん・・・だと・・・!!」
私は瞬間、アルフリード王子の腹を拳で思い切り殴りつけた。アルフリード王子が背後の壁にしこたま背中を打ち付けて、壁を伝って床に倒れこむ。痛みに顔を歪めるアルフリード王子にも構わず、私は質問を続けた。もう怒りでどうにかなりそうだ。
「一体誰だクリスティーナとやらは・・!!」
「やめて!!ユーリス様!アルは悪くないの!!」
そこに突然女が現れて、アルフリードを庇うように覆いかぶさり、私のほうを見て言った。私の帰還はすぐに王城中に知れ渡っている。おそらくアルフリード王子の身を案じて執務室まで来たのだろう。その目には涙が流れている。
この女がクリスティーナか!!私は直感で悟った。
「やめて・・・彼は悪くないの・・・。私がいけないの・・私がアルを愛してしまったから・・・」
私は目を疑った。目の前でアルフリードがその背に庇い、涙を流しながらそう訴えるその少女は、サクラと同じ黒い髪と黒い瞳をしていて、一瞬見ただけではサクラと見間違うほどによく似ていたからだ。しかも既にアルフリード王子のことをアルと愛称で呼んでいる。
アルフリードがそんな彼女を庇うように自分の背におしやり、私に向かっていう。
「クリスティーナは悪くない。オレが彼女を求めた。それだけだ」
そういって彼女を庇うアルフリードを見て、私はルーク補佐官とクラウス兄さんに訴えた。
「何があった。魅了の魔法か?!そんなものにかかる殿下ではないはずです。ルーク補佐官!!クラウス兄さん!!この女を捕らえてください!何らかの魔術を使っているに違いない!」
ルークは私の剣幕に押されたのか、一瞬身を震わせたかと思うと冷静を装っていった。
「ユーリス隊長、クリスティーナ様は宰相の姪で、アルフリード王子と愛し合っておいでです。魅了の魔法も一応調べましたが探知できませんでした。お二人の愛は本物なんです」
何を言っているんだ、こいつは・・・!アルフリード王子が本当にこんな女を愛しているとでも思っているのか!!アルフリード王子を心酔するこいつの言うことなどあてにならん!
ルーク補佐官の台詞に驚いてあきれていると、クラウス兄さんが私の肩に手を置いてなだめる様にして言う。
「クリスティーナ嬢は、本当に素晴らしい女性だ。ユーリス、お前も話して見ればすぐに誤解も解けるだろう」
「クラウス兄さんまで・・・この女っ・・!!」
私がクリスティーナを見ようと視線を向けた時と、彼女が気配も感じさせず私の脇に立ち、その右手の指を私のこめかみにあてるのとが同時だった。
「大丈夫です。私は貴方の敵ではありません・・・」
そう呟く魔性の声に、私は一瞬頭の中が真っ白になり動けなくなる。頭の中にサクラとの思い出が投影されては消えていく、川で泳いだ時の妖精のような美しい姿・・・エルドレッドにやられた傷を押してまでアルフリードを助けようと懸命になる姿・・・。
だめだ!!だめだ!!このままでは私まで・・・!!
私は夢中で咄嗟にクリスティーナの髪に刺してある髪留めを引っ張った。クリスティーナの黒い髪が重力でおりてくる。私は躊躇せずに、その箸のような短い棒を自分の太腿に思い切り突き刺した。
「っつぅ!!!・・・!!」
痛みで頭がはっきりとしてきた。
私は一瞬の隙を突いて、そのまま執務室の小さい窓を突き破って外に出た。
庭に降りると王城の東門に向かって走った。衛兵たちが私を認めて捕獲しようとするが、普通の衛兵の力ではこの私をどうにかすることはできない。あっという間に全員気絶させて剣を奪う。
正門で預けた私の剣が気になるが、致し方ない。諦めるしかなさそうだ。くそっ!!いまだに頭がくらくらする。あの女、何をしようとしたんだ。
そう私が考えている間に、先のほうに近衛兵達がいるのをみとめた。体調が万全ではない今、近衛兵団の兵士を相手にするのは分が悪い。
見つからないように慎重に東門に急ごうとした時に、背後から誰かが私の肩に手をおいた。聞き覚えのある声が私の名を呼ぶ。
「ユーリス様。大丈夫ですか?」
「ああ・・アイシスか・・・」
アイシスはあいもかわらず、淡い緑のセクシーなドレスを着てそこに立っていた。私達は建物の陰に隠れると、真っ先にアイシスが私の太腿の傷を治してくれた。
魔力でついたものではない傷ならば、アイシスの医療魔法なら簡単に治せる。だが女の術にやられてふらついている体はアイシスにも治せなかった。
そうしてから、アイシスは私の顔を振り返りこういった。
「ユーリス様。クリスティーナ様のことをどう思っていらっしゃいます?」
なんだこれは、何かの合言葉なのか?私は疑問に思いながらも質問に応えた。
「何らかの術で、少なくともアルフリード王子とクラウス兄さんを操っている魔術士だと思っています」
そう応えると、アイシスはその厚ぼったい真っ赤な唇を上げて微笑んだ。
「正解よ。ユーリス様はあの女の術にはかからなかったのですね。良かったわ」
「私はとにかく王城を出てセシリアを探します。アイシス。何か知っていることがあるなら話してください」
アイシスは今まで掴んだ情報を、私に正確に順序だてて話してくれた。
クリスティーナは何処かの国から送り込まれた術士で、これは誰かが緻密に立てた策略だ。
狙いは恐らく王国そのものなのであろう。だけど私にはそんなことはもうどうでも良かった。サクラの身だけが心配で、抑えがきかなくなる。
私は頭の中で情報を整理し、次の行動の計画を立てた。まずは王城を出ることが先決だ。
私は城下町の外れにある、小さな小屋の位置をアイシスに教えた。そこは騎士団のものでも知らない、私がいざという時に使おうと思って用意していた隠れ家のうちの一つだった。今夜そこで落ち合う約束をつけた。
アイシスと別れて、私は東門を目指した。そこには大勢の衛兵と近衛兵らが、恐らく私が来るのを予測して待機している。私は衛兵から頂戴した剣一つの上、あの女の術で体が本調子ではない。多数の近衛兵を相手に逃げ切れるだろうか?
私は剣を見つめる。最後に会った時のサクラが脳裏に浮かんでくる。
ほのかに頬を染めて、照れくさそうに笑ったその顔をもう一度見るためなら、私はどんなことでも可能な気がしてきた。
「サクラ。もう一度会いたい・・・」
そう独り言を呟くと、私は門の兵士達に向かって剣を構えて走り出した。
帰ってすぐルベージュ子爵家に寄ったが、出て来た侍従長が血相を変えて、私にセシリアの家出を知らせてきた。何てことだ・・・一体何があったのだ。
私はとるものもとりあえずに、王城にやってきた。脇目も降らず真っ先に執務室に向かう。侍従や護衛兵が私を止めようとするが、そんなもので止まる私ではない。私は目的の扉を開けて挨拶もせずに開口一番こう言い放った。
「アルフリード王子!!なにがあったのですか?セシリアは今どこに居るのでしょうか?!」
執務室にいるルーク補佐官やクラウス騎士団総長が、やはりこうなったかといったような表情で私を見つめる。
騎士隊の隊服を着たままで、額から大粒の汗をたらして息を切らせながら、アルフリード王子を問い詰めるように見つめる。
アルフリード王子が席を立ち、私の前まで歩みを進めてから落ち着かせるようにゆっくりと話す。
「落ち着け、ユーリス騎士隊長。セシリアは全総力を挙げて捜索中だ。必ず見つけ・・・」
アルフリード王子が言い終わる前に、私はアルフリードの襟を掴み、彼を壁に叩きつけるように押し付けた。大きい音が狭い執務室に響くが気にしなかった。
「私は殿下だから、セシリアを任せたのです!!セシリアを私と同じように愛する殿下だからこそ、安心して王国のために魔獣討伐に行ったのです!!こうなると知っていたら、出征には行かなかった!!」
湧き出てくる激しい怒りを抑えるようにして、アルフリード王子を責めた。周りのルーク補佐官ならびに、クラウス騎士団総長は黙ってみているようだった。私の来訪は恐らく予想されていた範囲だったのだろう。
「何があったんですか!!言ってください!一体何があって彼女は出て行ったのですか!!」
私は理性が効かなくなるくらいの怒りを感じながら叫んだ。
「・・・オレは彼女に、彼女が聖女だということを盾にしてオレを脅すのはやめろと言った。クリスティーナに何かしたら許さないとも・・・」
「なん・・・だと・・・!!」
私は瞬間、アルフリード王子の腹を拳で思い切り殴りつけた。アルフリード王子が背後の壁にしこたま背中を打ち付けて、壁を伝って床に倒れこむ。痛みに顔を歪めるアルフリード王子にも構わず、私は質問を続けた。もう怒りでどうにかなりそうだ。
「一体誰だクリスティーナとやらは・・!!」
「やめて!!ユーリス様!アルは悪くないの!!」
そこに突然女が現れて、アルフリードを庇うように覆いかぶさり、私のほうを見て言った。私の帰還はすぐに王城中に知れ渡っている。おそらくアルフリード王子の身を案じて執務室まで来たのだろう。その目には涙が流れている。
この女がクリスティーナか!!私は直感で悟った。
「やめて・・・彼は悪くないの・・・。私がいけないの・・私がアルを愛してしまったから・・・」
私は目を疑った。目の前でアルフリードがその背に庇い、涙を流しながらそう訴えるその少女は、サクラと同じ黒い髪と黒い瞳をしていて、一瞬見ただけではサクラと見間違うほどによく似ていたからだ。しかも既にアルフリード王子のことをアルと愛称で呼んでいる。
アルフリードがそんな彼女を庇うように自分の背におしやり、私に向かっていう。
「クリスティーナは悪くない。オレが彼女を求めた。それだけだ」
そういって彼女を庇うアルフリードを見て、私はルーク補佐官とクラウス兄さんに訴えた。
「何があった。魅了の魔法か?!そんなものにかかる殿下ではないはずです。ルーク補佐官!!クラウス兄さん!!この女を捕らえてください!何らかの魔術を使っているに違いない!」
ルークは私の剣幕に押されたのか、一瞬身を震わせたかと思うと冷静を装っていった。
「ユーリス隊長、クリスティーナ様は宰相の姪で、アルフリード王子と愛し合っておいでです。魅了の魔法も一応調べましたが探知できませんでした。お二人の愛は本物なんです」
何を言っているんだ、こいつは・・・!アルフリード王子が本当にこんな女を愛しているとでも思っているのか!!アルフリード王子を心酔するこいつの言うことなどあてにならん!
ルーク補佐官の台詞に驚いてあきれていると、クラウス兄さんが私の肩に手を置いてなだめる様にして言う。
「クリスティーナ嬢は、本当に素晴らしい女性だ。ユーリス、お前も話して見ればすぐに誤解も解けるだろう」
「クラウス兄さんまで・・・この女っ・・!!」
私がクリスティーナを見ようと視線を向けた時と、彼女が気配も感じさせず私の脇に立ち、その右手の指を私のこめかみにあてるのとが同時だった。
「大丈夫です。私は貴方の敵ではありません・・・」
そう呟く魔性の声に、私は一瞬頭の中が真っ白になり動けなくなる。頭の中にサクラとの思い出が投影されては消えていく、川で泳いだ時の妖精のような美しい姿・・・エルドレッドにやられた傷を押してまでアルフリードを助けようと懸命になる姿・・・。
だめだ!!だめだ!!このままでは私まで・・・!!
私は夢中で咄嗟にクリスティーナの髪に刺してある髪留めを引っ張った。クリスティーナの黒い髪が重力でおりてくる。私は躊躇せずに、その箸のような短い棒を自分の太腿に思い切り突き刺した。
「っつぅ!!!・・・!!」
痛みで頭がはっきりとしてきた。
私は一瞬の隙を突いて、そのまま執務室の小さい窓を突き破って外に出た。
庭に降りると王城の東門に向かって走った。衛兵たちが私を認めて捕獲しようとするが、普通の衛兵の力ではこの私をどうにかすることはできない。あっという間に全員気絶させて剣を奪う。
正門で預けた私の剣が気になるが、致し方ない。諦めるしかなさそうだ。くそっ!!いまだに頭がくらくらする。あの女、何をしようとしたんだ。
そう私が考えている間に、先のほうに近衛兵達がいるのをみとめた。体調が万全ではない今、近衛兵団の兵士を相手にするのは分が悪い。
見つからないように慎重に東門に急ごうとした時に、背後から誰かが私の肩に手をおいた。聞き覚えのある声が私の名を呼ぶ。
「ユーリス様。大丈夫ですか?」
「ああ・・アイシスか・・・」
アイシスはあいもかわらず、淡い緑のセクシーなドレスを着てそこに立っていた。私達は建物の陰に隠れると、真っ先にアイシスが私の太腿の傷を治してくれた。
魔力でついたものではない傷ならば、アイシスの医療魔法なら簡単に治せる。だが女の術にやられてふらついている体はアイシスにも治せなかった。
そうしてから、アイシスは私の顔を振り返りこういった。
「ユーリス様。クリスティーナ様のことをどう思っていらっしゃいます?」
なんだこれは、何かの合言葉なのか?私は疑問に思いながらも質問に応えた。
「何らかの術で、少なくともアルフリード王子とクラウス兄さんを操っている魔術士だと思っています」
そう応えると、アイシスはその厚ぼったい真っ赤な唇を上げて微笑んだ。
「正解よ。ユーリス様はあの女の術にはかからなかったのですね。良かったわ」
「私はとにかく王城を出てセシリアを探します。アイシス。何か知っていることがあるなら話してください」
アイシスは今まで掴んだ情報を、私に正確に順序だてて話してくれた。
クリスティーナは何処かの国から送り込まれた術士で、これは誰かが緻密に立てた策略だ。
狙いは恐らく王国そのものなのであろう。だけど私にはそんなことはもうどうでも良かった。サクラの身だけが心配で、抑えがきかなくなる。
私は頭の中で情報を整理し、次の行動の計画を立てた。まずは王城を出ることが先決だ。
私は城下町の外れにある、小さな小屋の位置をアイシスに教えた。そこは騎士団のものでも知らない、私がいざという時に使おうと思って用意していた隠れ家のうちの一つだった。今夜そこで落ち合う約束をつけた。
アイシスと別れて、私は東門を目指した。そこには大勢の衛兵と近衛兵らが、恐らく私が来るのを予測して待機している。私は衛兵から頂戴した剣一つの上、あの女の術で体が本調子ではない。多数の近衛兵を相手に逃げ切れるだろうか?
私は剣を見つめる。最後に会った時のサクラが脳裏に浮かんでくる。
ほのかに頬を染めて、照れくさそうに笑ったその顔をもう一度見るためなら、私はどんなことでも可能な気がしてきた。
「サクラ。もう一度会いたい・・・」
そう独り言を呟くと、私は門の兵士達に向かって剣を構えて走り出した。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
冷酷騎士団長に『出来損ない』と捨てられましたが、どうやら私の力が覚醒したらしく、ヤンデレ化した彼に執着されています
放浪人
恋愛
平凡な毎日を送っていたはずの私、橘 莉奈(たちばな りな)は、突然、眩い光に包まれ異世界『エルドラ』に召喚されてしまう。 伝説の『聖女』として迎えられたのも束の間、魔力測定で「魔力ゼロ」と判定され、『出来損ない』の烙印を押されてしまった。
希望を失った私を引き取ったのは、氷のように冷たい瞳を持つ、この国の騎士団長カイン・アシュフォード。 「お前はここで、俺の命令だけを聞いていればいい」 物置のような部屋に押し込められ、彼から向けられるのは侮蔑の視線と冷たい言葉だけ。
元の世界に帰ることもできず、絶望的な日々が続くと思っていた。
──しかし、ある出来事をきっかけに、私の中に眠っていた〝本当の力〟が目覚め始める。 その瞬間から、私を見るカインの目が変わり始めた。
「リリア、お前は俺だけのものだ」 「どこへも行かせない。永遠に、俺のそばにいろ」
かつての冷酷さはどこへやら、彼は私に異常なまでの執着を見せ、甘く、そして狂気的な愛情で私を束縛しようとしてくる。 これは本当に愛情なの? それともただの執着?
優しい第二王子エリアスは私に手を差し伸べてくれるけれど、カインの嫉妬の炎は燃え盛るばかり。 逃げ場のない城の中、歪んだ愛の檻に、私は囚われていく──。
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる