31 / 57
アルフリードの覚醒
しおりを挟む
なんだろう、最近寝覚めが悪い。起きているのにいつも寝ているような感覚だ。目の前にいる愛するクリスティーナの顔を見ても、あの時の彼女の顔が思い浮かんで消えてくれない。オレが傷つけた彼女。今にも泣き出しそうなのを堪えていたあの表情が、脳裏に焼きついて離れない。
「アル・・・どうしたの?まだユーリス様に殴られたところが痛むの?」
クリスティーナが心配そうにオレの顔を覗き込む。
昼の強い日差しが照りつけるテラスで、オレとクリスティーナは早めの昼食を終えて、ベンチで休んでいる最中だった。
サクラの捜索や最近また増えた魔獣の襲撃で忙しい政務の間を縫って、やっと作った彼女との時間を、こんな事で台無しにしてはいけない。
オレはクリスティーナの顔を見つめる。そうだこの顔だ。黒い髪、黒い瞳・・・だけど彼女と話していても、その内容はオレの心には一つも響かないものだ。以前はそうではなかったような気がする。そう・・・たとえばあの図書館のベンチでした話とか・・・。
「なんだかお疲れのようですね。無理もないわ。あのユーリス様がアルを裏切るなんて・・・ショックだったんでしょう?」
「いや・・・サクラの事は、オレに非がある。オレが間違っていた。ユーリスに殴られて当然だ」
クリスティーナは可愛らしく小首をかしげて、歌うようにいう。
「なぜ?貴方が間違うことなんてあり得ないわ。アルは王国始まって以来の天賦の才能を持った方よ」
「・・・・クリスティーナ。オレだって間違うし、努力をし続けなければこの王国を統治なんてできない」
「いいえ・・貴方は完璧なこの国の王様になるわ。そんなに謙遜なさらないで。私そんな貴方にふさわしい女性になるように頑張るわね。ふふふ」
オレはかなり頭が混乱してきた。このクリスティーナは、ついこの間オレに努力したんだね・・頑張ったねといってくれた女性と同一人物なのだろうか?
また頭が痛くなってきた。なんだこの感情は・・・幸せな筈なのに、とても悲しい気持ちになる。
また彼女の顔が浮かんできた。やめてくれ!どうしてオレの心を支配するんだ!もう開放してくれ!・・・・クリスティーナ!!!
オレははっとしてクリスティーナの顔をもう一度見る。違うこの女じゃない!オレが愛したのは・・・愛しいと思うのは・・・その顔や声を聞きたいと思うのは、クリスティーナではない!!どうして忘れてしまえたのだろう。
オレの愛する女性は・・あの恥ずかしそうな顔で笑う・・・サクラだ!!
オレはクリスティーナの両肩に手を置いて、寄りかかろうとするクリスティーナの体を引き剥がした。
「また覚醒したのね・・・大丈夫よ私は貴方の敵ではないわ」
聞こえてくる彼女の声はまるで妖精の囁きのようで、耳から全身に痺れが広がっていくのが分かる。全身に痺れがいきわたる直前、オレは彼女を己の傍から力の限り突き飛ばした。
小さい悲鳴が聞こえたが、いまだに痺れが残っているため体を自由に動かせない。
いま動かなければ、また彼女の術中にはまってしまう。そうしたらオレはまたサクラを傷つけてしまうかもしれない。もう二度と彼女にあんな顔をさせるわけにはいかない!!
動かない体に意識を集中するが、かろうじて左手の指が数本動いただけだった。クリスティーナを睨みつけるが、それにも構わず彼女はオレの方に歩みを進めた。もうだめだ!と思ったとき、助けが現れた。
「はーい、女狐ちゃん。現場を押さえたわよ。観念して毛皮になっちゃいなさい」
「せ・・・聖女様!!」
クリスティーナが驚いて呟いた。無理もない。訳の分からない台詞を言いながら突然テラスに現れたのは、茶色のカールのかかった髪をふわりと揺らしてピンクのフリルのドレスを着て背後に3名の神官を携えた・・・聖女ユイカだった。
思っても見なかった珍客に、クリスティーナは一瞬驚きを見せたがすぐに冷静さを取り戻し、ユイカの背後の神官に手を伸ばそうとした。するとユイカはそれを止めようともせずに、笑いながらこういった。
「諦めた方がいいわよぅ。もう王城には助っ人が来ているころだし、たぶんアルフリード王子だけじゃなくて、他の男も正気になっているかもね。くふふ」
ユイカの台詞にもひるまず、クリスティーナは沈黙を保ったまま一人の神官のこめかみに指をあてた。その瞬間ユイカが続けていう。
「そろそろ魔薬が効いてくる頃じゃないかしら・・・時間差のあるほうの薬をとってきたんだったんだけど・・・。まあいいわ。力を使えば使うほど、あなた死んじゃうんですってね。彼一人位なら私も構わないわ」
今度はクリスティーナもユイカの台詞に反応して、信じられないといった顔でユイカを見る。無言で頬笑み続けるユイカを見るクリスティーナの目が、徐々に驚愕の表情になっていった。なにやら異変に気がついたようだ。
今にも転換の魔法をかけられそうになっていた目の前の神官が、クリスティーナの右腕を掴む。
「そろそろ自分の声が奪われた事に気がついたかしら?これ・・・セイアレスの魔法棚からとってきたんだけど、即効性じゃないやつ・・・。貴方の食後の紅茶に入れちゃった」
といって、てへぺろっと笑う。仕草だけで言えばおそらく可愛いのだろうが、やっていることはかなりえげつない。この頃にはだいぶ体も動くようになってきたので、立ち上がってクリスティーナに向かう。
「一体誰の指図なんだ・・・!」
クリスティーナは両腕をそれぞれ二人の神官に掴まれて身動きできないまま、オレを思い切り睨みつけてくる。
「王子、だめだよ。その女狐しゃべれないから」
ユイカが口をはさんでくるが、それにも構わずオレは話し続ける。
「こんなに優秀な術士を我が王国に潜り込ませたんだ。国家レベルの策略だろう。レブエル国か・・・それともナイメール公国・・・またはギルセナ王国・・・」
オレはクリスティーナが一瞬目に力を込めたのを見逃さなかった。これで分かった。あの国の仕業か・・・。そういえば先日、あの国から国王の結婚式の招待状が届いていたな。それも周到に計算しつくされた罠の一つなのか?
「もういい・・・。連れて行け。牢の警備は万全に頼むぞ。なんせ転換の魔法を使う女だからな」
オレはそういうと、テラスから部屋の中に入った。そして見知った顔をそこにみとめた。
部屋の中に立っていたのは・・・ユーリスだった。
「アル・・・どうしたの?まだユーリス様に殴られたところが痛むの?」
クリスティーナが心配そうにオレの顔を覗き込む。
昼の強い日差しが照りつけるテラスで、オレとクリスティーナは早めの昼食を終えて、ベンチで休んでいる最中だった。
サクラの捜索や最近また増えた魔獣の襲撃で忙しい政務の間を縫って、やっと作った彼女との時間を、こんな事で台無しにしてはいけない。
オレはクリスティーナの顔を見つめる。そうだこの顔だ。黒い髪、黒い瞳・・・だけど彼女と話していても、その内容はオレの心には一つも響かないものだ。以前はそうではなかったような気がする。そう・・・たとえばあの図書館のベンチでした話とか・・・。
「なんだかお疲れのようですね。無理もないわ。あのユーリス様がアルを裏切るなんて・・・ショックだったんでしょう?」
「いや・・・サクラの事は、オレに非がある。オレが間違っていた。ユーリスに殴られて当然だ」
クリスティーナは可愛らしく小首をかしげて、歌うようにいう。
「なぜ?貴方が間違うことなんてあり得ないわ。アルは王国始まって以来の天賦の才能を持った方よ」
「・・・・クリスティーナ。オレだって間違うし、努力をし続けなければこの王国を統治なんてできない」
「いいえ・・貴方は完璧なこの国の王様になるわ。そんなに謙遜なさらないで。私そんな貴方にふさわしい女性になるように頑張るわね。ふふふ」
オレはかなり頭が混乱してきた。このクリスティーナは、ついこの間オレに努力したんだね・・頑張ったねといってくれた女性と同一人物なのだろうか?
また頭が痛くなってきた。なんだこの感情は・・・幸せな筈なのに、とても悲しい気持ちになる。
また彼女の顔が浮かんできた。やめてくれ!どうしてオレの心を支配するんだ!もう開放してくれ!・・・・クリスティーナ!!!
オレははっとしてクリスティーナの顔をもう一度見る。違うこの女じゃない!オレが愛したのは・・・愛しいと思うのは・・・その顔や声を聞きたいと思うのは、クリスティーナではない!!どうして忘れてしまえたのだろう。
オレの愛する女性は・・あの恥ずかしそうな顔で笑う・・・サクラだ!!
オレはクリスティーナの両肩に手を置いて、寄りかかろうとするクリスティーナの体を引き剥がした。
「また覚醒したのね・・・大丈夫よ私は貴方の敵ではないわ」
聞こえてくる彼女の声はまるで妖精の囁きのようで、耳から全身に痺れが広がっていくのが分かる。全身に痺れがいきわたる直前、オレは彼女を己の傍から力の限り突き飛ばした。
小さい悲鳴が聞こえたが、いまだに痺れが残っているため体を自由に動かせない。
いま動かなければ、また彼女の術中にはまってしまう。そうしたらオレはまたサクラを傷つけてしまうかもしれない。もう二度と彼女にあんな顔をさせるわけにはいかない!!
動かない体に意識を集中するが、かろうじて左手の指が数本動いただけだった。クリスティーナを睨みつけるが、それにも構わず彼女はオレの方に歩みを進めた。もうだめだ!と思ったとき、助けが現れた。
「はーい、女狐ちゃん。現場を押さえたわよ。観念して毛皮になっちゃいなさい」
「せ・・・聖女様!!」
クリスティーナが驚いて呟いた。無理もない。訳の分からない台詞を言いながら突然テラスに現れたのは、茶色のカールのかかった髪をふわりと揺らしてピンクのフリルのドレスを着て背後に3名の神官を携えた・・・聖女ユイカだった。
思っても見なかった珍客に、クリスティーナは一瞬驚きを見せたがすぐに冷静さを取り戻し、ユイカの背後の神官に手を伸ばそうとした。するとユイカはそれを止めようともせずに、笑いながらこういった。
「諦めた方がいいわよぅ。もう王城には助っ人が来ているころだし、たぶんアルフリード王子だけじゃなくて、他の男も正気になっているかもね。くふふ」
ユイカの台詞にもひるまず、クリスティーナは沈黙を保ったまま一人の神官のこめかみに指をあてた。その瞬間ユイカが続けていう。
「そろそろ魔薬が効いてくる頃じゃないかしら・・・時間差のあるほうの薬をとってきたんだったんだけど・・・。まあいいわ。力を使えば使うほど、あなた死んじゃうんですってね。彼一人位なら私も構わないわ」
今度はクリスティーナもユイカの台詞に反応して、信じられないといった顔でユイカを見る。無言で頬笑み続けるユイカを見るクリスティーナの目が、徐々に驚愕の表情になっていった。なにやら異変に気がついたようだ。
今にも転換の魔法をかけられそうになっていた目の前の神官が、クリスティーナの右腕を掴む。
「そろそろ自分の声が奪われた事に気がついたかしら?これ・・・セイアレスの魔法棚からとってきたんだけど、即効性じゃないやつ・・・。貴方の食後の紅茶に入れちゃった」
といって、てへぺろっと笑う。仕草だけで言えばおそらく可愛いのだろうが、やっていることはかなりえげつない。この頃にはだいぶ体も動くようになってきたので、立ち上がってクリスティーナに向かう。
「一体誰の指図なんだ・・・!」
クリスティーナは両腕をそれぞれ二人の神官に掴まれて身動きできないまま、オレを思い切り睨みつけてくる。
「王子、だめだよ。その女狐しゃべれないから」
ユイカが口をはさんでくるが、それにも構わずオレは話し続ける。
「こんなに優秀な術士を我が王国に潜り込ませたんだ。国家レベルの策略だろう。レブエル国か・・・それともナイメール公国・・・またはギルセナ王国・・・」
オレはクリスティーナが一瞬目に力を込めたのを見逃さなかった。これで分かった。あの国の仕業か・・・。そういえば先日、あの国から国王の結婚式の招待状が届いていたな。それも周到に計算しつくされた罠の一つなのか?
「もういい・・・。連れて行け。牢の警備は万全に頼むぞ。なんせ転換の魔法を使う女だからな」
オレはそういうと、テラスから部屋の中に入った。そして見知った顔をそこにみとめた。
部屋の中に立っていたのは・・・ユーリスだった。
0
あなたにおすすめの小説
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
召喚聖女に嫌われた召喚娘
ざっく
恋愛
闇に引きずり込まれてやってきた異世界。しかし、一緒に来た見覚えのない女の子が聖女だと言われ、亜優は放置される。それに文句を言えば、聖女に悲しげにされて、その場の全員に嫌われてしまう。
どうにか、仕事を探し出したものの、聖女に嫌われた娘として、亜優は魔物が闊歩するという森に捨てられてしまった。そこで出会った人に助けられて、亜優は安全な場所に帰る。
【完結】偽物聖女は冷血騎士団長様と白い結婚をしたはずでした。
雨宮羽那
恋愛
聖女補佐官であるレティノアは、補佐官であるにも関わらず、祈りをささげる日々を送っていた。
というのも、本来聖女であるはずの妹が、役目を放棄して遊び歩いていたからだ。
そんなある日、妹が「真実の愛に気づいたの」と言って恋人と駆け落ちしてしまう。
残されたのは、聖女の役目と――王命によって決められた聖騎士団長様との婚姻!?
レティノアは、妹の代わりとして聖女の立場と聖騎士団長との結婚を押し付けられることに。
相手のクラウスは、「血も涙もない冷血な悪魔」と噂される聖騎士団長。クラウスから「俺はあなたに触れるつもりはない」と言い放たれたレティノアは、「これは白い結婚なのだ」と理解する。
しかし、クラウスの態度は噂とは異なり、レティノアを愛しているようにしか思えなくて……?
これは、今まで妹の代わりの「偽物」として扱われてきた令嬢が「本物」として幸せをつかむ物語。
◇◇◇◇
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます!
モチベになるので良ければ応援していただければ嬉しいです♪
※いつも通りざまぁ要素は中盤以降。
※完結まで執筆済み
※表紙はAIイラストです
※アルファポリス先行投稿(他投稿サイトにも掲載予定です)
私、魅了魔法なんて使ってません! なのに冷徹魔道士様の視線が熱すぎるんですけど
紗幸
恋愛
社畜女子だったユイは、気づけば異世界に召喚されていた。
慣れない魔法の世界と貴族社会の中で右往左往しながらも、なんとか穏やかに暮らし始めたある日。
なぜか王立魔道士団の団長カイルが、やたらと家に顔を出すようになる。
氷のように冷静で、美しく、周囲の誰もが一目置く男。
そんな彼が、ある日突然ユイの前で言い放った。
「……俺にかけた魅了魔法を解け」
私、そんな魔法かけてないんですけど!?
穏やかなはずの日々に彼の存在が、ユイの心を少しずつ波立たせていく。
まったりとした日常の中に、時折起こる小さな事件。
人との絆、魔法の力、そして胸の奥に芽生え始めた“想い”
異世界で、ユイは少しずつ——この世界で生きる力と、誰かを想う心を知っていく。
※タイトルのシーンは7話辺りからになります。
ゆったりと話が進みますが、よろしければお付き合いください。
※カクヨム様にも投稿しています。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
冷酷騎士団長に『出来損ない』と捨てられましたが、どうやら私の力が覚醒したらしく、ヤンデレ化した彼に執着されています
放浪人
恋愛
平凡な毎日を送っていたはずの私、橘 莉奈(たちばな りな)は、突然、眩い光に包まれ異世界『エルドラ』に召喚されてしまう。 伝説の『聖女』として迎えられたのも束の間、魔力測定で「魔力ゼロ」と判定され、『出来損ない』の烙印を押されてしまった。
希望を失った私を引き取ったのは、氷のように冷たい瞳を持つ、この国の騎士団長カイン・アシュフォード。 「お前はここで、俺の命令だけを聞いていればいい」 物置のような部屋に押し込められ、彼から向けられるのは侮蔑の視線と冷たい言葉だけ。
元の世界に帰ることもできず、絶望的な日々が続くと思っていた。
──しかし、ある出来事をきっかけに、私の中に眠っていた〝本当の力〟が目覚め始める。 その瞬間から、私を見るカインの目が変わり始めた。
「リリア、お前は俺だけのものだ」 「どこへも行かせない。永遠に、俺のそばにいろ」
かつての冷酷さはどこへやら、彼は私に異常なまでの執着を見せ、甘く、そして狂気的な愛情で私を束縛しようとしてくる。 これは本当に愛情なの? それともただの執着?
優しい第二王子エリアスは私に手を差し伸べてくれるけれど、カインの嫉妬の炎は燃え盛るばかり。 逃げ場のない城の中、歪んだ愛の檻に、私は囚われていく──。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる