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15、こんな仕打ちってありますか!?
傷心の私ですが、あれからも毎日変わらず王妃教育を受けていました。
ちなみに王様からは、あれからまだ何のお達しもありません。
私はあの手紙が何かの間違いだったのではないか?なんて思うようになっていました。
不思議とそう思うと何だか心が軽くなりました。
「まだダイアン王子との婚約がはっきり駄目になった訳ではないんだから、王妃教育を頑張ろう!」
本気でそう思っていました。
そんな感じでさらに一ヶ月ほど経った頃、なんと、ダイアン王子が国に帰って来たのです。
‥‥‥しかも、隣にダイアン王子よりも少し歳上の女性を連れて‥‥。
その日の午後、私は王様に呼ばれ、ダイアン王子との婚約破棄を告げられました。
そして、そのかわりにギリス大国の王子との縁談を申し付けられました。
私は呆然としました。この状況に頭がついていかないのです。
そもそも何で婚約破棄になったのかすら、詳しい説明がないのです。‥‥まぁ、何となく婚約破棄の理由は予想できますが‥‥。
後でルビーさんが教えてくれた話では‥‥
ダイアン王子がフラン大国で疫病にかかり苦しんでいる時に、フラン大国の王女がお見舞いに来てくれたのだそうです。
その事をきっかけに、二人の仲は段々と親密になっていき、フラン大国の王様からもわが国に婚約の申込みが来たのだそうです。
ちなみに王女は王様の一人娘なので、ダイアン王子は、‥将来のフラン大国の王様となるかもしれないのです。
その為わが国の王様は、レミーよりもフラン大国の王女を、ダイアン王子の婚約者に選んだのだそうです。
そして、代わりに持ってきたのがギリス大国の王子との婚約なのでした。
つまり‥
「つまり、レミーさんを一方的に婚約破棄した事による世間の悪評を恐れた王室による、いわゆる厄介払いって訳ね。」
「‥そうなんですよ。」
「‥それで黙ってまた受け入れちゃうんだ、レミーさんは。」
「‥だって、王様が決めた事だから。」
「‥そうだね。」
「‥‥。」
私は気が付いたらまた図書室に来ていました。そして、話し相手になってくれているのはやはりマキシム様でした。
「レミーさん、あなたは小さな頃から勝手に王子達の婚約者候補にあげられてしまい初恋を諦めましたよね。なのに、今また勝手に婚約破棄されて、別の婚約話を押し付けられているんだよ。‥‥酷いとは思わないのかい?こんな目にあっても、まだこの国の王室に忠誠を誓うのかい?」
「‥でも、王様に逆らう訳には‥‥。」
「‥‥レミーさん、目を覚まして。この世界の真実を見るんだ。」
「‥‥この世界の真実‥。」
「‥レミーさん、今は妄想に逃げないで。今見るべき事をしっかりと見るんだ。」
マキシム様の言葉は、まるで呪文のようでした。私の心の中のモヤモヤを払い、何かを引き出してくれました。
「‥マキシム様、ありがとうございます。私、真実をこの目で見てきます。もう誰にも振り回されません!」
「レミーさん、その調子だ。それでこそあなただ。」
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