月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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古代遺跡の出来事

第七話 魂の交わり

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月の魔女と呼ばれるまで

第七話 魂の交わり

セーナの魂はすでに限界を迎えていた。むしろ、よくここまで持ったと言うべきかもしれない。

もう消えそうな魂に、沙更の魂が重なった。

(お母さんもお父さんももういない。もうお休みしてもいいよね)

(貴女がこのまま消えたら困る人がいるの。だから、私の手を取って)

(痛いことしない?嫌なことしない?)

(大丈夫、そんなことしないよ。心配なのも分かるからねっ)

沙更はセーナが怖がっているのを感じていた。いきなり両親を殺されて、自身も人形薬の投与されての魔力枯渇で、死にかけたのだ。

人が怖い位で済む話ではない。人に憎悪してもおかしくは無かった。そこは、多分人形薬の影響が絡んでいると思われる。

それでも、セーナは沙更の側に来た。沙更の瞳に、セーナを傷つけそうな色が見えなかったからだ。

(お姉ちゃんの側で寝かせて欲しい)

(いいよ、しばらく体を借りるけど大丈夫?)

(お姉ちゃんなら良いよ)

そこまで言ったところで、セーナは限界だったらしく意識を落としてしまう。

こうして、沙更はセーナの身体を預かることになった。

そのまま目覚めるとセーナの身体に、魔力が急速に戻っていく。地球では感じたことの無い感覚だがなぜか懐かしい感じがした。

(なんだろう、この感じ。初めて見るのに懐かしいって思うなんて)

セーナの魔力が完全に戻るまで、ほんの1分程。戻った魔力は魔法陣に込めた魔力よりも大きい。

セーナの魔力が戻ったところで再度エーベルが話しかけてきた。

「セーナ、いや沙更と言うべきか?」

「セーナちゃんの身体を借りているだけです。なのでセーナのままで行こうと思います」

「そうか、我が末裔の為とは言え、召喚に応じてくれたこと感謝する」

「エーベルさんは、残存意識としては高度な知性を持っていますが、貴方はどういう存在ですか?」

沙更の質問に、エーベルは面白そうな表情を浮かべた。まさか、踏み込んで来るとは思ってなかったのもあるが沙更は頭が良いのだろうと理解する。

「私の正体が知りたいかい?」

「言える範囲で教えて貰えれば、そこからまた考えます」

沙更の言葉に、エーベルは笑みを浮かべた。

「怖いもの知らずだね。相手が私だから、構わないが他の連中には同じことをしないように。後、下手なやつに私の名前は言わない方がいい」

「えっ?どうしてですか?」

「私は同時期の魔法士に妬まれていたからね。それで、私の正体だが、古代魔法士。要するに、魔法士のお偉いさんというわけだ」

エーベルが冗談めかして、そう言った。
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