月の魔女と呼ばれるまで

空流眞壱

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古代遺跡の出来事

第九話 冒険者たち4

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月の魔女とよばれるまで

第九話 冒険者たち4

古代遺跡地下三階に降りてきた冒険者たち四人。

この階層は、アンデッドの巣窟でありスケルトンやグールなど不死者が多かった。

入った途端から、スケルトンウォーリアー10体に囲まれるがそこはガレムが先頭を切る。

「スケルトンウォーリアだあ!?うんなん、叩きつぶせばおしまいよ!!」

筋力増強のスキルを使い、接敵した者から力任せに頭からの一撃を叩き込んでいく。余りの一撃に頭蓋骨を割られてしまい、その衝撃で背骨まで折られて再起不能になるスケルトンウォーリア。

パウエルはガレムのように力押しではなく、胸元の魔石を狙った突きで魔石を破壊することで倒していく。

ガレムとパウエルの二人に、あっと言う間に5体を倒されるとヘレナがメイスでスケルトンウォーリアの頬をぶん殴る。

スケルトンウォーリア自体も応戦しているのだが、パウエルとガレムを抜けずにミリアやヘレナにたどり着くことが出来ない。

その間に、ミリアは一体のスケルトンウォーリアの背後から回り込んで魔石に一撃を加える。

残り3体となったところで、前からグールの群れがやってくる。

「おいおい、しゃれになってねえぞ。ったく、暴れたりねえのを察してくれたってか!?」

ガレムはそれだけ言うとハンドアックスを持ってグールの群れに殴り込む。普通なら自殺行為だが、ガレムの場合出来ないなら突っ込まない。

次から次へと斧を振るい、グールの爪ごとかち割っていく。まさに戦闘狂と言うしかない。

残ったスケルトンウォーリアーをパウエルとミリアが処理してから駆けつけた頃には、グールの残骸が出来上がっていた。

「ふう、いい汗かいたぜ」

「おいおい、ガレム。あれだけの数だったんだぞ?一人で行くのは危険だと何回言わせる」

「大丈夫だっただろうが。まあ、リーダーが心配するのも分かる。が、出来なければ行ってねえよ」

「まったく、お前が処理する時間を稼いでくれるのは助かる。が、無茶のしすぎだ」

「へえへえ、まあちょいと疲れたわ。少し休もうぜ」

ガレムはそう言うと水筒から水を飲み始める。かなり動いたことで水分を欲したようだ。

それを見たパウエルはミリアとヘレナに休憩を伝える。

水分補給などで少しばかり休んだ後、さらに奥に向けて歩いて行く。

地下三階もそれなりにトラップがあるため、時折ミリアが気付いては解除していく。古代遺跡は地下でも明かりがあるのがせめてもの救いで、見えない位置にあることも多いことから警戒するのが常になっていた。

トラップにモンスター、徐々に強くなっていくことにパウエルは危機感を覚えていく。

(これが最下層になった時、俺たちは生きて帰ってこられるのか?)

どうしてもそう思ってしまう部分がある。パウエルが冷静である証拠のようなものだからだ。確かにデスハウンドまでなら、なんとかなるだろう。だが、それ以上のモンスターが出た場合対処が出来るのかと言えばそれは否でしかない。

なぜならば、CランクモンスターとBランクモンスターの最大の差は鋼鉄以下の武器が効くか効かないかだ。硬い皮膚に覆われたモンスターが増えるため、鉄や鋼鉄程度の切れ味では切ることが出来ない。

そして、それに対抗するなら魔鉄以上の武器を必要とする。そして、それをパウエルたちは持っていない。

実際、鉄製だけならばCランク上級のモンスターの時点で弾かれてしまう。その状況を分かっているだけに、かなり厳しいと感じてしまうのは、この古代遺跡に今居るからだろう。
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