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領都へ
第85話 ゴブリンとの遭遇5
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月の魔女とよばれるまで
第85話 ゴブリンとの遭遇5
ゴブリンジェネラルが出てきたと言う事は、大分ゴブリン達を排除したと言う証でもあった。業を煮やしたから出てきたと言えるからだ。
しかし、遠距離で援護してくれるはずのメイジとアーチャーを完全に沙更に封じられてしまっていたのが最大の誤算だった事は否めなかった。
ゴブリンジェネラルとゴブリンメイジとアーチャーの三段構えならば、Cクラス冒険者であっても確実に無傷で生還はまず無理と言って良い。
が、それが出来ない以上阻止できないとゴブリンジェネラルは悟るしか無かった。逐次の戦力投入は、悪手であると沙更は知っているだけに、遠距離組を早々に排除出来たのがかなりの功を奏していたようだ。
ゴブリンジェネラルは、倒れたメイジとアーチャーたちを一瞥した後、鋼の大剣を抜いた。その行動に、前に出たのがパウエルだ。元々、ゴブリンジェネラルと戦うつもりで準備をしていた。
「ここは俺に任せてくれ」
「リーダーが戦ってる間、あたしは周囲からしかけてこないように警戒してるね」
「魔鉄の剣になったんだ。相応の相手が欲しいと思うのが当然だから、今回は譲るぜ」
「リーダー、無茶しないで」
荒野の狼のメンバーがそれぞれ、パウエルに声をかける。そこに沙更は一言だけかけることにした。
「パウエルさん、怪我をしても治しますから存分に戦ってください」
「セーナちゃん、すまない」
怪我をしてもすぐに癒やせることが出来ることと既にマイティアップが掛かっていることに、パウエルは後を考えずに一騎打ちが出来ると心を落ち着かせることが出来た。
いろいろと考えてしまうと心が乱れてしまうが、死ななければ沙更が治してくれると言う安心感は代えがたい物だ。無茶も出来ると言う心の余裕が今のパウエルにはあるのだから。
ゴブリンジェネラルに、その心は理解出来ない。そこまで知能が発達していないためだ。もしかするとゴブリンロードならば理解出来たかも知れないが。
闘志をむき出しにして、ゴブリンジェネラルが鋼の大剣を振るう。それに合わせるように打ち合わせるパウエル。剣の重みでは鋼の大剣が上、切れ味と耐久度なら魔鉄の青い剣が上だった。
重みを生かした振り回しに、魔鉄の青い剣をすりあわせる。剣技中、剣の扱い中を併せ持つパウエルだがミリアの自在な動きを見ていて、触発されていた。やはり、思うところはあったのだろう。
月女神の眷属ともアイスジャイアントとも戦うことが出来なかった。そのことがパウエルにかなりの悔恨の念となってのしかかっていた。
沙更に対しての借りも大きすぎた。愛剣を魔鉄の青い剣として蘇らせてくれたこと、コートを作ってくれたことも恩返し出来ていない。いろいろと積み重なっていた。
(少しは強くならなければ、セーナちゃんに返す顔が無い)
そう思うのも無理は無かった。パウエルなりに、思うところが大きすぎたのだ。
第85話 ゴブリンとの遭遇5
ゴブリンジェネラルが出てきたと言う事は、大分ゴブリン達を排除したと言う証でもあった。業を煮やしたから出てきたと言えるからだ。
しかし、遠距離で援護してくれるはずのメイジとアーチャーを完全に沙更に封じられてしまっていたのが最大の誤算だった事は否めなかった。
ゴブリンジェネラルとゴブリンメイジとアーチャーの三段構えならば、Cクラス冒険者であっても確実に無傷で生還はまず無理と言って良い。
が、それが出来ない以上阻止できないとゴブリンジェネラルは悟るしか無かった。逐次の戦力投入は、悪手であると沙更は知っているだけに、遠距離組を早々に排除出来たのがかなりの功を奏していたようだ。
ゴブリンジェネラルは、倒れたメイジとアーチャーたちを一瞥した後、鋼の大剣を抜いた。その行動に、前に出たのがパウエルだ。元々、ゴブリンジェネラルと戦うつもりで準備をしていた。
「ここは俺に任せてくれ」
「リーダーが戦ってる間、あたしは周囲からしかけてこないように警戒してるね」
「魔鉄の剣になったんだ。相応の相手が欲しいと思うのが当然だから、今回は譲るぜ」
「リーダー、無茶しないで」
荒野の狼のメンバーがそれぞれ、パウエルに声をかける。そこに沙更は一言だけかけることにした。
「パウエルさん、怪我をしても治しますから存分に戦ってください」
「セーナちゃん、すまない」
怪我をしてもすぐに癒やせることが出来ることと既にマイティアップが掛かっていることに、パウエルは後を考えずに一騎打ちが出来ると心を落ち着かせることが出来た。
いろいろと考えてしまうと心が乱れてしまうが、死ななければ沙更が治してくれると言う安心感は代えがたい物だ。無茶も出来ると言う心の余裕が今のパウエルにはあるのだから。
ゴブリンジェネラルに、その心は理解出来ない。そこまで知能が発達していないためだ。もしかするとゴブリンロードならば理解出来たかも知れないが。
闘志をむき出しにして、ゴブリンジェネラルが鋼の大剣を振るう。それに合わせるように打ち合わせるパウエル。剣の重みでは鋼の大剣が上、切れ味と耐久度なら魔鉄の青い剣が上だった。
重みを生かした振り回しに、魔鉄の青い剣をすりあわせる。剣技中、剣の扱い中を併せ持つパウエルだがミリアの自在な動きを見ていて、触発されていた。やはり、思うところはあったのだろう。
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沙更に対しての借りも大きすぎた。愛剣を魔鉄の青い剣として蘇らせてくれたこと、コートを作ってくれたことも恩返し出来ていない。いろいろと積み重なっていた。
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そう思うのも無理は無かった。パウエルなりに、思うところが大きすぎたのだ。
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