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極星騎士団と王都冒険者ギルド
第48話 ガーゼルベルトとの会談
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月の魔女と聖剣
第48話 ガーゼルベルトとの会談
冒険者ギルドからガーゼルベルトの屋敷に戻ってくると既に、極星騎士団は既に動けるように装備を整えていた。オーク大発生の報からそこまで経っていないのだから、いかにいつもの訓練が厳しいかを物語っていた。
パウエルたちを見かけたナゼルが伝言を伝えてくれる。
「屋敷で大将が待ってるぞ。報告ごとがあるだろうと言っていた」
ナゼルの言葉に、パウエルも頷く。こちらから言い出さなければならなかったのだが、流石に先手を打たれたあたり、流石王国の大物と言うしかなかった。
ナゼルの伝言を聞いた後で、使用人にガーゼルベルトの居場所を聞けば、執務室まて案内してくれた。そして、大扉の前でノックをすれば、中にいる使用人が扉を開けてくれた。
来るのが分かっていたかのように、ガーゼルベルトはそこで待っていた。
「オーク大発生の件、君たちに負担をかける形になってしまった。王立騎士団だけでは手が足りないから、わしらは王都を守らなければならん。討伐には防衛に携わるために手を貸せん。オークの大発生で厳しいと思うがそれでも生きて帰ってこい。武人として言えることはこれだけだ」
ある意味簡潔で、王都の守りは極星騎士団が請け負ってくれると約束してくれる。後方の安全を考えつつの行軍は辛いものがあるだけに、その一言があるだけでも大分違う。
暗に王国騎士団が役に立たないことを揶揄しているが、それについてはパウエル達は聞かなかったことにした。練度の違いがあからさま過ぎて笑えないからだ。冒険者のランクで3ランクはずれると考えれば、練度がどれだけ違うか理解してもらえるだろう。
「とは言っても、彼女がいるのだから万が一もなさそうだがな。王や他の王族についてもわしに任せておけ。王家が変に動かないようにしておく。変に注意をそらしただけで命が消えるのがこの世よ。下手なことはさせん」
戦場を知り尽くしている老将故の言葉だけに、重みがありすぎた。宰相としても極星騎士団騎士団長としても王家を守護しているのは伊達ではない。
王都のことはガーゼルベルトに任せるとして、リエットのこともある。ガーゼルベルトの屋敷を後にして、辺境伯の屋敷にもお邪魔する。すると既に連絡を受けていたのか、ジークが待っていた。
「恩師から連絡を貰った。これからオーク大発生の元凶を絶ちに行くと」
「はい、冒険者ギルドから正式に依頼を受けてきました。それで、リエット様のことですが…」
「そちらについては恩師からも連絡が来ている。しばらく王立学園を開けることならず、騒動が終わるまでは閉めておくようと指示を出されたようだ。リエット様についてはこちらで守るから、心配することはない。恩師も極星騎士団を王都に配置すると聞いている。となれば、オークの上級種ですら手出し出来まいよ」
リエットのことはジークが責任を持って守ってくれることで話がついた。これで、後方の憂いはひとまず考えなくても良くなった。
オーク大発生で、王都近郊まで行く形になるわけだが今回の食料は王都で買い求めることを避ける。なぜなら、平民街ですら混乱している状況下で、下手に食料を買ってしまえば弱者に食料が行かない可能性があったからだ。ウエストエンドと違い、そこのあたりがどうしても脆弱で難点と言えた。
そこを頭に入れて、沙更は今回王都で買い物を自粛することにしていた。
「今回の件に関しては、王都で食料を調達することをしません。ウエストエンドで買ったものを使います。それと使えそうなものがあれば、例の接収した食料から使った方が良いかなと」
「この状況で食糧の確保を優先すると弱者に行き渡らない可能性が高いな。大店の商人は逃げたから、小さい商人の商店しか残っていない。となれば、商品が少なくて売り渋りが始まっている可能性すらありえる」
「どちらにしろ、セーナちゃんが食料系は決めてただろ?俺はその感覚に従うぜ。それに、今の状態じゃまともな食料を売ってくれるかあやしいしな」
「どちらにしろ、ここはホームじゃないから良い品を求めても買えるかは不明だし、高くつきそうだから今回は良いんじゃない?」
「お金はあるとは言え、食料が必要なところに行き渡らなくなるのなら買う必要はないでしょう。王都に住む人のことも考えなければ」
沙更の提案に、パウエル達は頷く。どちらにしろ、王都の食糧事情は急速に悪化していた。貴族が逃げ出す際に、大金を使って食料を買い込んでいた上に商人までも逃げていた。そのツケが回ってきはじめていたからだ。
そして、供給源となる近隣の町がオークに襲われている以上食料が入ってこない可能性すら出てきている。長期戦になれば、王都で餓死者が出る可能性が大きい。そこまで悪化してしまったのは高位貴族達のわがままのせいであった。
第48話 ガーゼルベルトとの会談
冒険者ギルドからガーゼルベルトの屋敷に戻ってくると既に、極星騎士団は既に動けるように装備を整えていた。オーク大発生の報からそこまで経っていないのだから、いかにいつもの訓練が厳しいかを物語っていた。
パウエルたちを見かけたナゼルが伝言を伝えてくれる。
「屋敷で大将が待ってるぞ。報告ごとがあるだろうと言っていた」
ナゼルの言葉に、パウエルも頷く。こちらから言い出さなければならなかったのだが、流石に先手を打たれたあたり、流石王国の大物と言うしかなかった。
ナゼルの伝言を聞いた後で、使用人にガーゼルベルトの居場所を聞けば、執務室まて案内してくれた。そして、大扉の前でノックをすれば、中にいる使用人が扉を開けてくれた。
来るのが分かっていたかのように、ガーゼルベルトはそこで待っていた。
「オーク大発生の件、君たちに負担をかける形になってしまった。王立騎士団だけでは手が足りないから、わしらは王都を守らなければならん。討伐には防衛に携わるために手を貸せん。オークの大発生で厳しいと思うがそれでも生きて帰ってこい。武人として言えることはこれだけだ」
ある意味簡潔で、王都の守りは極星騎士団が請け負ってくれると約束してくれる。後方の安全を考えつつの行軍は辛いものがあるだけに、その一言があるだけでも大分違う。
暗に王国騎士団が役に立たないことを揶揄しているが、それについてはパウエル達は聞かなかったことにした。練度の違いがあからさま過ぎて笑えないからだ。冒険者のランクで3ランクはずれると考えれば、練度がどれだけ違うか理解してもらえるだろう。
「とは言っても、彼女がいるのだから万が一もなさそうだがな。王や他の王族についてもわしに任せておけ。王家が変に動かないようにしておく。変に注意をそらしただけで命が消えるのがこの世よ。下手なことはさせん」
戦場を知り尽くしている老将故の言葉だけに、重みがありすぎた。宰相としても極星騎士団騎士団長としても王家を守護しているのは伊達ではない。
王都のことはガーゼルベルトに任せるとして、リエットのこともある。ガーゼルベルトの屋敷を後にして、辺境伯の屋敷にもお邪魔する。すると既に連絡を受けていたのか、ジークが待っていた。
「恩師から連絡を貰った。これからオーク大発生の元凶を絶ちに行くと」
「はい、冒険者ギルドから正式に依頼を受けてきました。それで、リエット様のことですが…」
「そちらについては恩師からも連絡が来ている。しばらく王立学園を開けることならず、騒動が終わるまでは閉めておくようと指示を出されたようだ。リエット様についてはこちらで守るから、心配することはない。恩師も極星騎士団を王都に配置すると聞いている。となれば、オークの上級種ですら手出し出来まいよ」
リエットのことはジークが責任を持って守ってくれることで話がついた。これで、後方の憂いはひとまず考えなくても良くなった。
オーク大発生で、王都近郊まで行く形になるわけだが今回の食料は王都で買い求めることを避ける。なぜなら、平民街ですら混乱している状況下で、下手に食料を買ってしまえば弱者に食料が行かない可能性があったからだ。ウエストエンドと違い、そこのあたりがどうしても脆弱で難点と言えた。
そこを頭に入れて、沙更は今回王都で買い物を自粛することにしていた。
「今回の件に関しては、王都で食料を調達することをしません。ウエストエンドで買ったものを使います。それと使えそうなものがあれば、例の接収した食料から使った方が良いかなと」
「この状況で食糧の確保を優先すると弱者に行き渡らない可能性が高いな。大店の商人は逃げたから、小さい商人の商店しか残っていない。となれば、商品が少なくて売り渋りが始まっている可能性すらありえる」
「どちらにしろ、セーナちゃんが食料系は決めてただろ?俺はその感覚に従うぜ。それに、今の状態じゃまともな食料を売ってくれるかあやしいしな」
「どちらにしろ、ここはホームじゃないから良い品を求めても買えるかは不明だし、高くつきそうだから今回は良いんじゃない?」
「お金はあるとは言え、食料が必要なところに行き渡らなくなるのなら買う必要はないでしょう。王都に住む人のことも考えなければ」
沙更の提案に、パウエル達は頷く。どちらにしろ、王都の食糧事情は急速に悪化していた。貴族が逃げ出す際に、大金を使って食料を買い込んでいた上に商人までも逃げていた。そのツケが回ってきはじめていたからだ。
そして、供給源となる近隣の町がオークに襲われている以上食料が入ってこない可能性すら出てきている。長期戦になれば、王都で餓死者が出る可能性が大きい。そこまで悪化してしまったのは高位貴族達のわがままのせいであった。
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