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聖剣の鞘の行方
閑話8 貴族連合軍蜂起する
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月の魔女と聖剣
閑話8 貴族連合軍蜂起する
サマンサとケイトの二人に王都を案内して貰って数日後、国王ジョージ41世の元に公爵家と侯爵家の多数が私兵を出して、王都に迫ってきていると言う報告が入った。
「ついに動き出したか…。権力だけを追い求めおって」
公爵家が動き出した時点で、王家に勝ち目はない。純然たる力の差がそこにはある。末姫を手に入れた公爵家がこのまま黙っているわけがないのは分かっていた。
が、それに抗う力は既に残されていない。だが、そんな王に従う男が1人。そう、ガーゼルベルトである。
「王よ、この件我が対処しますが?」
「ガーゼルベルトよ、もうわしの事は良い。シルバール王国はわしの代で終わりとしよう。父からわしの事を頼まれていたのは知っている。父よりは平凡ながらも国のことで動けたとは思うが、公爵たちの野望を止めるまでにはならなんだ」
ジョージ41世はそう言うと外を眺める。混乱した王都を鎮められるだけの力もなく、貴族連合軍に押し寄せられては今の王都では守り切るのも難しい。
確かにガーゼルベルトの手腕ならば、王都を守り切る事も出来るだろう。それだけの力があるのは分かっているがこれ以上王家の事に巻き込むのはジョージ41世としてはばかられた。
第一王子のヘンリーはジョージ41世と能力は変わらない為、今回の危機に対処は出来ない上に実務経験が足りない。そう言う意味でもジョージ41世に劣ってしまうのだった。
「王よ…」
「ガーゼルベルト、皆まで言うな。流石にこの国も終わりにしよう。民たちには申し訳なく思うが、このままこの国が続くことが出来るとは思えんのだ」
そこには、流石に王としての威厳があった。傀儡に近い状態ではあったが、ガーゼルベルトのおかげで貴族達からの横やりを何とかしつつもやってきていた。事実、ここに来て国の限界が近かったのも確かであった。情勢を考えれば、貴族連合軍に勝ったとしても国が分裂するのは避けられない。
となれば、王として出来ることはそう無い。このままガーゼルベルトに残って貰うのは愚策だと理解している辺りは、王として長く執務を行ってきた成果だろう。
「父の代から王家にこれだけ務めてくれたのはお主だけだ。ならば、次の国はお主の血筋で作れ。辺境の地は元々古代魔法文明の首都があった場所だと聞いている。そこで、民が飢えない国を作るのだ」
ジョージ41世の言葉に、ガーゼルベルトは頷くしか出来なかった。既にジョージ41世の腹の内は決まった。ここで国を終わらせることを決めたのを強く感じたからだ。だが、ガーゼルベルトとしても王族をすべて絶やすと言うのは頷けない。
「ならば、王よ。第二王子ウィリアム様を我が家に頂いてもよろしいか?リエットが関心を示していると報告が来ている上に、彼ならばリエットの婿に向いているとわしも判断している」
「お主が見極めをしたのならば、10年の忠義に応えてその申し出許可しよう。我が息子を貰っていくが良い。親のわしが許す」
こうやって、リエットとウィリアムの知らないうちに親と大伯父の中で2人の縁組みが決まった瞬間であった。
閑話8 貴族連合軍蜂起する
サマンサとケイトの二人に王都を案内して貰って数日後、国王ジョージ41世の元に公爵家と侯爵家の多数が私兵を出して、王都に迫ってきていると言う報告が入った。
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が、それに抗う力は既に残されていない。だが、そんな王に従う男が1人。そう、ガーゼルベルトである。
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「ガーゼルベルトよ、もうわしの事は良い。シルバール王国はわしの代で終わりとしよう。父からわしの事を頼まれていたのは知っている。父よりは平凡ながらも国のことで動けたとは思うが、公爵たちの野望を止めるまでにはならなんだ」
ジョージ41世はそう言うと外を眺める。混乱した王都を鎮められるだけの力もなく、貴族連合軍に押し寄せられては今の王都では守り切るのも難しい。
確かにガーゼルベルトの手腕ならば、王都を守り切る事も出来るだろう。それだけの力があるのは分かっているがこれ以上王家の事に巻き込むのはジョージ41世としてはばかられた。
第一王子のヘンリーはジョージ41世と能力は変わらない為、今回の危機に対処は出来ない上に実務経験が足りない。そう言う意味でもジョージ41世に劣ってしまうのだった。
「王よ…」
「ガーゼルベルト、皆まで言うな。流石にこの国も終わりにしよう。民たちには申し訳なく思うが、このままこの国が続くことが出来るとは思えんのだ」
そこには、流石に王としての威厳があった。傀儡に近い状態ではあったが、ガーゼルベルトのおかげで貴族達からの横やりを何とかしつつもやってきていた。事実、ここに来て国の限界が近かったのも確かであった。情勢を考えれば、貴族連合軍に勝ったとしても国が分裂するのは避けられない。
となれば、王として出来ることはそう無い。このままガーゼルベルトに残って貰うのは愚策だと理解している辺りは、王として長く執務を行ってきた成果だろう。
「父の代から王家にこれだけ務めてくれたのはお主だけだ。ならば、次の国はお主の血筋で作れ。辺境の地は元々古代魔法文明の首都があった場所だと聞いている。そこで、民が飢えない国を作るのだ」
ジョージ41世の言葉に、ガーゼルベルトは頷くしか出来なかった。既にジョージ41世の腹の内は決まった。ここで国を終わらせることを決めたのを強く感じたからだ。だが、ガーゼルベルトとしても王族をすべて絶やすと言うのは頷けない。
「ならば、王よ。第二王子ウィリアム様を我が家に頂いてもよろしいか?リエットが関心を示していると報告が来ている上に、彼ならばリエットの婿に向いているとわしも判断している」
「お主が見極めをしたのならば、10年の忠義に応えてその申し出許可しよう。我が息子を貰っていくが良い。親のわしが許す」
こうやって、リエットとウィリアムの知らないうちに親と大伯父の中で2人の縁組みが決まった瞬間であった。
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