72 / 128
第69話 建国後のいろいろ
しおりを挟む
いつもの魔王軍本部基地司令室……。今ここではいつものメンバーであるわたしとアオイ、ミズホ、その他の文官たち6名が、各々の執務机に着いている。
そしてわたしの席の前には、魔道軍団軍団長である大魔導師ザウエルが、書類の束を持って立っていた。彼は口を開く。
「やれやれ、です。コンザウ大陸の諸国家は、我らの建国を認めない方針ですね」
「まあ、それは構わないさ。どちらかと言うと、国外向けでは無く国内向けの政策だったからね。それに認めないと言ったところで、実際にある物をどうにかするとなると、戦争……。いや、向こうからすればこちらを国家と認めていないんだから、単なる派兵か。
まあ何にせよ、武力行使しか無いだろうさ。そうなったら、こちらはこちらで国防のために敵船を撃沈しまくるだけだ。海竜と現在ある海軍の、合同訓練を行おう。
互いに支援できる様にしておかないと。それと潜水艦を少数でかまわないから建造させよう。後々のために、乗組員を訓練させておかないと。潜水艦乗りは、一朝一夕では育成できない」
「魔王様……」
「ん?」
アオイが口を挟んでくる。わたしはそちらに顔を向けた。
「魔王様、睡眠学習装置、造った方がいいんじゃないかな。以前一時保留した理由は、魔王様の負担が一時的に増える事と、あとは急を要する問題が幾つかあったせいでしょ?完成してしまえば、今度は魔王様の負担は一気に減る。
潜水艦乗りを育成するとなると、短期間で育成するためには魔法で知識を植え付けることになる。今のノルマに、更に積み重なると、魔王様の負担が大きすぎる。他の方法でできるなら、そちらでやらないと」
「……わかった。おーい、ちょっとA-07タイプの標準ビル5棟分の土地と資材を押さえてくれ。場所は学校の近くで。一気に2,000人の睡眠学習ができる施設を建造するから。そして今わたしがやってる、知識植え付けの仕事を、完成後はそちらに全面的に移管する」
「はっ! 了解いたしました!」
文官の1人が、大急ぎで関連書類を集め、あるいは製作して行く。わたしはアオイに再度顔を向ける。
「これでいいかな?」
「うん……。だけど、一気に2,000人分……」
「いや、これでも規模としてはまだ足りない。後々に建て増しして、5,000人を一気に睡眠学習させられる様にしたい。睡眠学習は、わたしがやってた魔法で知識を植え付けるのと違って、時間がけっこうかかる。普通に勉強するよりかは早いけどね。
まあ生徒は、睡眠学習施設と学校を往復してもらうことになるかな。そうスケジュールを組めば、最終的な卒業までの時間は変わらなくなるだろうね。
あ、そうだ。ザウエル?」
ふと思い出したことがあり、わたしはザウエルを呼んだ。彼は即座に応える。
「はい、何か?」
「ちょっと『リューム・ナアド神聖国』の件だけどね。勇者召喚魔法陣を破壊することは可能かな?爆弾を持った使い魔を突貫させるなりして。いや、これ以上奴らの犠牲者を生み出すのは避けたいし」
「使い魔での攻撃は、難しいですねえ。親衛隊長殿、副長殿、貴女方が召喚されたのは、『リューム・ナアド神聖国』のどの辺でしたか?」
アオイとミズホは、少し考え込む。
「え、と。王城の中心部、それも地下だった、かな。玉座の真下」
「はい、そうです。はじめてこの世界に来たのは、王城の……。謁見の間にある、玉座の下に隠された階段を降りたところにある地下室でした」
「……やはり想像した通りでしたか。つまりは今の技術ではない、古代の魔法技術による結界の、そのど真ん中ですから。そこに使い魔を侵入させるのは困難ですね。
先代魔王と先代大魔導師が勇者召喚魔法陣の仕組みを盗めたのは、うかうかと首都の外に出た神官とかを誘拐したら、そいつが偶然その手の研究者だったからです。頭の中に、そいつ自身には完全には理解できてなかったんですが、勇者召喚魔法陣がバッチリ記憶されてたからなんですよ。
勇者召喚魔法陣を破壊するには、素直に首都を囲んで、特殊部隊を突入させて、幾重もの結界の基点を順繰りに破壊して結界を取り除き……。それが一番早いですね」
わたしはそれを聞き、唸った。
「うーむ……。やはりわたしが単身乗り込んで、勇者召喚魔法陣だけ始末してこようかなあ」
「いや、あまり意味は無いでしょう。『リューム・ナアド神聖国』には勇者召喚魔法陣に手を加えるぐらいの古代知識は残っているんですからね。零から勇者召喚魔法陣を創造することは不可能でも、今あるのと同じ物を資料などに基づいて描き直すぐらいは可能でしょう。
魔法陣を管理している宮廷魔道士やら神官やらをことごとく始末してしまわねば、意味は無いです。だとするならば、普通に攻めた方が結局は得策ですよ。……冷たい事を言う様ですが、あと1人か2人ぐらいは犠牲者を覚悟なさった方がよろしいかと」
「……むむむ」
たしかにザウエルの言う通りなのだ。と言うか、はっきり言ってしまえば勇者召喚をさせたくないのはアオイやミズホや鉄之丞、特にアオイの気持ちを考えての事だったりする。
だがわたしが勇者召喚魔法陣を始末に行けば、その気になれば『リューム・ナアド神聖国』の首都どころか国ごと誰も逃すことなく、完全に吹き飛ばすこともできるんだが……。それをやってしまえば、アオイたちに復讐を遂げさせることが叶わない。ああ、鉄之丞との約束も忘れてはいない、勿論。
これは矛盾だ。アオイたちの気持ちを思えば、勇者召喚は阻止したいが、さりとてわたしが出向いて皆殺しにしてしまえばアオイたちの復讐対象を奪ってしまう。そうならない様にほどほどの破壊行為で抑えれば宮廷魔道士やら神官やらが生き残り、勇者召喚魔法陣を再建するやも知れないが、それでは行く意味が無いも同じ。
わたしが困っていると、アオイとミズホが意を決した顔で話しかけて来た。
「「魔王様」」
「むむむ……。え? あ、な、何かな?」
「魔王様、魔王様だったら『リューム・ナアド神聖国』を首都どころか国ごと吹き飛ばすこと、できるよね?」
「できるんですかっ!? あ、い、いや以前蜥蜴人を助けに行ったときの事から、首都ぐらいは吹き飛ばせると思ってましたが……」
ザウエルが叫び、そして呆れた様な口調で付け足す。まあ、驚くのも無理は無いが。
わたしはアオイに頷いた。アオイとミズホは、それを見て互いに頷き合う。2人は再度、口を開く。
「魔王様、わたしは魔王様がどちらを選んでも、恨んだりしない。本音を言えば、わたし自らの手で、あの国王や神官長とか宮廷魔道士長やらをあの世に送ってやりたいけど」
「あたしも同じ気持ちです。あたしは魔王様の判断を信じます。もし自分の手で復讐を果たせなくても、逆に新たな勇者が送り込まれて来たとしても、です」
「新たな勇者を倒さなくちゃならなくなったら、自分の手で殺す覚悟はわたしもミズホもできてるし、魔王様が『リューム・ナアド神聖国』を滅ぼしちゃっても、最後まで魔王様に従うから」
「……わかった」
わたしはおもむろに言葉を紡ぐ。アオイとミズホは息を飲んだ。ザウエルは黙して語らない。
「これまでの方針を継続するとしよう。『リューム・ナアド神聖国』攻略は、コンザウ大陸侵攻の最終局面で行う。逃げ場を無くして、最後の最後で徹底的に叩くよ。……それまでは、直接的な手出しは無しだね。勇者があと2~3人増えてもね。
そして勇者が増えた場合だけど、できる限り保護したい。しかしそう上手くいかない場合は、倒す事も視野に入れておこう」
アオイとミズホを見遣ると、彼女らは安堵した様な、それでいて苦しそうな顔をしていた。わたしは彼女らに歩み寄ると、両の手を彼女らの頭に乗せて撫で擦る。ふと見ると、ザウエルがにやにやと笑っていた。
わたしがひと睨みすると、ザウエルは慌てて敬礼をして、司令室から逃げ出して行く。答礼はできなかった。わたしの手はアオイとミズホの頭を撫でていたからだ。わたしはやれやれと頭を振った。
ちなみに文官たち6名は、見ないふりをしつつ仕事に没頭している。賞与に色を付けてやることで、誤魔化せるだろうか。わたしは再度、頭を振った。
そしてわたしの席の前には、魔道軍団軍団長である大魔導師ザウエルが、書類の束を持って立っていた。彼は口を開く。
「やれやれ、です。コンザウ大陸の諸国家は、我らの建国を認めない方針ですね」
「まあ、それは構わないさ。どちらかと言うと、国外向けでは無く国内向けの政策だったからね。それに認めないと言ったところで、実際にある物をどうにかするとなると、戦争……。いや、向こうからすればこちらを国家と認めていないんだから、単なる派兵か。
まあ何にせよ、武力行使しか無いだろうさ。そうなったら、こちらはこちらで国防のために敵船を撃沈しまくるだけだ。海竜と現在ある海軍の、合同訓練を行おう。
互いに支援できる様にしておかないと。それと潜水艦を少数でかまわないから建造させよう。後々のために、乗組員を訓練させておかないと。潜水艦乗りは、一朝一夕では育成できない」
「魔王様……」
「ん?」
アオイが口を挟んでくる。わたしはそちらに顔を向けた。
「魔王様、睡眠学習装置、造った方がいいんじゃないかな。以前一時保留した理由は、魔王様の負担が一時的に増える事と、あとは急を要する問題が幾つかあったせいでしょ?完成してしまえば、今度は魔王様の負担は一気に減る。
潜水艦乗りを育成するとなると、短期間で育成するためには魔法で知識を植え付けることになる。今のノルマに、更に積み重なると、魔王様の負担が大きすぎる。他の方法でできるなら、そちらでやらないと」
「……わかった。おーい、ちょっとA-07タイプの標準ビル5棟分の土地と資材を押さえてくれ。場所は学校の近くで。一気に2,000人の睡眠学習ができる施設を建造するから。そして今わたしがやってる、知識植え付けの仕事を、完成後はそちらに全面的に移管する」
「はっ! 了解いたしました!」
文官の1人が、大急ぎで関連書類を集め、あるいは製作して行く。わたしはアオイに再度顔を向ける。
「これでいいかな?」
「うん……。だけど、一気に2,000人分……」
「いや、これでも規模としてはまだ足りない。後々に建て増しして、5,000人を一気に睡眠学習させられる様にしたい。睡眠学習は、わたしがやってた魔法で知識を植え付けるのと違って、時間がけっこうかかる。普通に勉強するよりかは早いけどね。
まあ生徒は、睡眠学習施設と学校を往復してもらうことになるかな。そうスケジュールを組めば、最終的な卒業までの時間は変わらなくなるだろうね。
あ、そうだ。ザウエル?」
ふと思い出したことがあり、わたしはザウエルを呼んだ。彼は即座に応える。
「はい、何か?」
「ちょっと『リューム・ナアド神聖国』の件だけどね。勇者召喚魔法陣を破壊することは可能かな?爆弾を持った使い魔を突貫させるなりして。いや、これ以上奴らの犠牲者を生み出すのは避けたいし」
「使い魔での攻撃は、難しいですねえ。親衛隊長殿、副長殿、貴女方が召喚されたのは、『リューム・ナアド神聖国』のどの辺でしたか?」
アオイとミズホは、少し考え込む。
「え、と。王城の中心部、それも地下だった、かな。玉座の真下」
「はい、そうです。はじめてこの世界に来たのは、王城の……。謁見の間にある、玉座の下に隠された階段を降りたところにある地下室でした」
「……やはり想像した通りでしたか。つまりは今の技術ではない、古代の魔法技術による結界の、そのど真ん中ですから。そこに使い魔を侵入させるのは困難ですね。
先代魔王と先代大魔導師が勇者召喚魔法陣の仕組みを盗めたのは、うかうかと首都の外に出た神官とかを誘拐したら、そいつが偶然その手の研究者だったからです。頭の中に、そいつ自身には完全には理解できてなかったんですが、勇者召喚魔法陣がバッチリ記憶されてたからなんですよ。
勇者召喚魔法陣を破壊するには、素直に首都を囲んで、特殊部隊を突入させて、幾重もの結界の基点を順繰りに破壊して結界を取り除き……。それが一番早いですね」
わたしはそれを聞き、唸った。
「うーむ……。やはりわたしが単身乗り込んで、勇者召喚魔法陣だけ始末してこようかなあ」
「いや、あまり意味は無いでしょう。『リューム・ナアド神聖国』には勇者召喚魔法陣に手を加えるぐらいの古代知識は残っているんですからね。零から勇者召喚魔法陣を創造することは不可能でも、今あるのと同じ物を資料などに基づいて描き直すぐらいは可能でしょう。
魔法陣を管理している宮廷魔道士やら神官やらをことごとく始末してしまわねば、意味は無いです。だとするならば、普通に攻めた方が結局は得策ですよ。……冷たい事を言う様ですが、あと1人か2人ぐらいは犠牲者を覚悟なさった方がよろしいかと」
「……むむむ」
たしかにザウエルの言う通りなのだ。と言うか、はっきり言ってしまえば勇者召喚をさせたくないのはアオイやミズホや鉄之丞、特にアオイの気持ちを考えての事だったりする。
だがわたしが勇者召喚魔法陣を始末に行けば、その気になれば『リューム・ナアド神聖国』の首都どころか国ごと誰も逃すことなく、完全に吹き飛ばすこともできるんだが……。それをやってしまえば、アオイたちに復讐を遂げさせることが叶わない。ああ、鉄之丞との約束も忘れてはいない、勿論。
これは矛盾だ。アオイたちの気持ちを思えば、勇者召喚は阻止したいが、さりとてわたしが出向いて皆殺しにしてしまえばアオイたちの復讐対象を奪ってしまう。そうならない様にほどほどの破壊行為で抑えれば宮廷魔道士やら神官やらが生き残り、勇者召喚魔法陣を再建するやも知れないが、それでは行く意味が無いも同じ。
わたしが困っていると、アオイとミズホが意を決した顔で話しかけて来た。
「「魔王様」」
「むむむ……。え? あ、な、何かな?」
「魔王様、魔王様だったら『リューム・ナアド神聖国』を首都どころか国ごと吹き飛ばすこと、できるよね?」
「できるんですかっ!? あ、い、いや以前蜥蜴人を助けに行ったときの事から、首都ぐらいは吹き飛ばせると思ってましたが……」
ザウエルが叫び、そして呆れた様な口調で付け足す。まあ、驚くのも無理は無いが。
わたしはアオイに頷いた。アオイとミズホは、それを見て互いに頷き合う。2人は再度、口を開く。
「魔王様、わたしは魔王様がどちらを選んでも、恨んだりしない。本音を言えば、わたし自らの手で、あの国王や神官長とか宮廷魔道士長やらをあの世に送ってやりたいけど」
「あたしも同じ気持ちです。あたしは魔王様の判断を信じます。もし自分の手で復讐を果たせなくても、逆に新たな勇者が送り込まれて来たとしても、です」
「新たな勇者を倒さなくちゃならなくなったら、自分の手で殺す覚悟はわたしもミズホもできてるし、魔王様が『リューム・ナアド神聖国』を滅ぼしちゃっても、最後まで魔王様に従うから」
「……わかった」
わたしはおもむろに言葉を紡ぐ。アオイとミズホは息を飲んだ。ザウエルは黙して語らない。
「これまでの方針を継続するとしよう。『リューム・ナアド神聖国』攻略は、コンザウ大陸侵攻の最終局面で行う。逃げ場を無くして、最後の最後で徹底的に叩くよ。……それまでは、直接的な手出しは無しだね。勇者があと2~3人増えてもね。
そして勇者が増えた場合だけど、できる限り保護したい。しかしそう上手くいかない場合は、倒す事も視野に入れておこう」
アオイとミズホを見遣ると、彼女らは安堵した様な、それでいて苦しそうな顔をしていた。わたしは彼女らに歩み寄ると、両の手を彼女らの頭に乗せて撫で擦る。ふと見ると、ザウエルがにやにやと笑っていた。
わたしがひと睨みすると、ザウエルは慌てて敬礼をして、司令室から逃げ出して行く。答礼はできなかった。わたしの手はアオイとミズホの頭を撫でていたからだ。わたしはやれやれと頭を振った。
ちなみに文官たち6名は、見ないふりをしつつ仕事に没頭している。賞与に色を付けてやることで、誤魔化せるだろうか。わたしは再度、頭を振った。
0
あなたにおすすめの小説
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
チート魔力を持ったせいで世界を束ねる管理者に目を付けられたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる