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第122話 魔王の婚約者たち
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今わたしは司令室で、アオイとミズホから昨日のプロポーズの返事を聞いていた。アオイは少々はにかんだ様に、そしてミズホははっきりと堂々と、わたしに向かい口を開く。
「魔王様。昨日の話だけど……。お受けする」
「あたしもお受けします!あ、でもあたしは側室でかまいませんよ? アオイさんを立ててあげてください。」
わたしは頷いた。いや、実のところちょっと不安ではあったんだ。彼女らに幾ばくかの好意を抱かれている自信はあったものの、彼女らが踏ん切りを付けられずに遠慮して身を引く可能性もあったからね。
「ありがとう、嬉しいよ。……うん、正直嬉しい。ありがとう」
「うん。でもミズホと相談しなければ、思い切る事はできなかったかもしれない」
「ほう?」
彼女らは、笑みを浮かべて語る。
「わたし、昨晩遅くまで考えてた。魔王様への気持ちは、恋愛感情と言うよりは家族愛みたいな気持ちじゃないのか、って不安もあったし。それに……。わたしはこれ以上成長する事もできない。こんな子供の姿のわたしが妻になっても……。
そう考えてたところに、ミズホがわたしの部屋に来た」
「はい。あたしは言ったんです。『たぶんアオイさんは、成長しない身体の事とかで悩んでるんじゃないかと思って。でも、それはもうどうしようも無い事です。一生その事実とは付き合って行くしか無いです。でもあたしはそんな事で思い悩んでて、ぽっと出の誰ともわからない女に、魔王様を持っていかれちゃうのは、絶対に嫌です!』って」
「うん、ありがとうミズホ。それで目が覚めたって言うか、心が決まったって言うか……。わたしは、自分以外の女の人が魔王様の隣に立っているのを想像して、凄く苦しかった。そんなのは、絶対に嫌だった……。
……!!」
「あっ!?」
わたしは両の手を伸ばし、2人を抱き寄せる。可能な限り、そっと優しく。しかし彼女らを壊してしまわないほどに、可能な限りの力を込めて。2人は一瞬びっくりした様だったが、それでもそのままわたしに身を委ねる。そして彼女らも、その両腕でわたしを抱きしめてくれた。
うん、なんか凄く幸せな気分だね。このまま時が止まればいいのに、とさえ思ってしまう。
まあ、時は止まったりしないんだけどね。さらに翌日わたしは、新人2名を加えた8名の文官たちと共に、司令室で仕事をしていた。文官たちには1体ずつ、サポート用に人工知能ロボットが付くので、司令室も多少ごったがえしている雰囲気がある。
それでも定例幹部会議とかはこの部屋でやるので、この部屋は元から大きく容量を取ってある。バルゾラ大陸本部基地の最も地下深く、最下層にこの司令室はあるんだが、その最下層で一番大きな部屋を確保して司令室にしたんだよね。だから実際のスペース的には、まだまだ余裕がある。
そしてアオイとミズホの気配が、司令室の前の廊下に現れる。インターホンが鳴った。わたしは一応だが、問いかける。
「アオイとミズホだね?」
『はい。遅くなりました』
『入室許可、願います』
「入室を許可する」
そして入室して来たアオイとミズホは、わたしに敬礼を送って来る。わたしは答礼を返した。
「さて、今日の君たちの仕事なんだけど、その前に……」
そう言ってわたしは、複数の書面を取り出す。わたしはそれをアオイとミズホに渡した。ミズホがそれを見て、驚きの声を上げる。
「これは……。これは!?」
「これは、ミズホの改造用プランね」
「同時に、アオイの改造プランでもあるけどね。2人は基本的に、同一タイプの改造人間にする事になっているから。ただミズホ本人の希望もあり、ミズホを先に改造して、それで得られたデータでアオイの改造プランを更に突き詰めて改良するから。
ただ、後日ミズホもそのデータを基軸にして、再改造と細部調整を行うけどね。最終的には、2人とも同じ性能の身体になるよ。ただ改造前の能力差で、実際の戦闘力はアオイとミズホでは、けっこうかけ離れてしまうと思う」
書類に添付された資料には、改造後の戦闘形態の姿が描かれている。女性的フォルムを失わない身体のそこかしこに、わたし同様に生体装甲板が配され、威圧感を漂わせる見た目だ。身体の各所には生体レーザー砲や生体熱線砲、荷電粒子砲などが装備されている。背中には重力制御用の翼もある。
うん、彼女たちはわたしの小型版的な改造人間になるんだよね。そうなる様に、設計した。
「アオイには前々から知らせてたけど、ミズホはしばらく改造人間兵団の指揮を任せて、コンザウ大陸へ出てもらってたからね」
「これ、魔王様に似てますね……! なんか、嬉しいです!」
「来週の頭から、ミズホの改造手術に入る予定になってる。改造にはその週いっぱいを使って、更に改造後にも1ヶ月の訓練スケジュールを組んでるからね。それが終わった頃合いには、そろそろコンザウ大陸の東岸諸国に対する攻略作戦が始まる」
2人は力強く頷いた。コンザウ大陸東岸諸国への作戦では、軍団に昇格した改造人間軍団と、その軍団長に異動したミズホを前面に出すつもりだ。そこの作戦でデータを取って、アオイの改造とミズホの再改造を行う予定なのである。
さて、では仕事だ。頑張ろう。できればミズホの改造手術に入る前に、今週の後半あたりに、ちょっとだけ1日2日ばかり、休暇を取りたい。まだアオイとミズホには言ってないけど、彼女らとまともなデートとかした事、無かったからね。ちょっと2人を連れて外出しようかと。上手く行って3日ぐらい時間取れたら、泊りがけで行くのもいいかもね。
「魔王様。昨日の話だけど……。お受けする」
「あたしもお受けします!あ、でもあたしは側室でかまいませんよ? アオイさんを立ててあげてください。」
わたしは頷いた。いや、実のところちょっと不安ではあったんだ。彼女らに幾ばくかの好意を抱かれている自信はあったものの、彼女らが踏ん切りを付けられずに遠慮して身を引く可能性もあったからね。
「ありがとう、嬉しいよ。……うん、正直嬉しい。ありがとう」
「うん。でもミズホと相談しなければ、思い切る事はできなかったかもしれない」
「ほう?」
彼女らは、笑みを浮かべて語る。
「わたし、昨晩遅くまで考えてた。魔王様への気持ちは、恋愛感情と言うよりは家族愛みたいな気持ちじゃないのか、って不安もあったし。それに……。わたしはこれ以上成長する事もできない。こんな子供の姿のわたしが妻になっても……。
そう考えてたところに、ミズホがわたしの部屋に来た」
「はい。あたしは言ったんです。『たぶんアオイさんは、成長しない身体の事とかで悩んでるんじゃないかと思って。でも、それはもうどうしようも無い事です。一生その事実とは付き合って行くしか無いです。でもあたしはそんな事で思い悩んでて、ぽっと出の誰ともわからない女に、魔王様を持っていかれちゃうのは、絶対に嫌です!』って」
「うん、ありがとうミズホ。それで目が覚めたって言うか、心が決まったって言うか……。わたしは、自分以外の女の人が魔王様の隣に立っているのを想像して、凄く苦しかった。そんなのは、絶対に嫌だった……。
……!!」
「あっ!?」
わたしは両の手を伸ばし、2人を抱き寄せる。可能な限り、そっと優しく。しかし彼女らを壊してしまわないほどに、可能な限りの力を込めて。2人は一瞬びっくりした様だったが、それでもそのままわたしに身を委ねる。そして彼女らも、その両腕でわたしを抱きしめてくれた。
うん、なんか凄く幸せな気分だね。このまま時が止まればいいのに、とさえ思ってしまう。
まあ、時は止まったりしないんだけどね。さらに翌日わたしは、新人2名を加えた8名の文官たちと共に、司令室で仕事をしていた。文官たちには1体ずつ、サポート用に人工知能ロボットが付くので、司令室も多少ごったがえしている雰囲気がある。
それでも定例幹部会議とかはこの部屋でやるので、この部屋は元から大きく容量を取ってある。バルゾラ大陸本部基地の最も地下深く、最下層にこの司令室はあるんだが、その最下層で一番大きな部屋を確保して司令室にしたんだよね。だから実際のスペース的には、まだまだ余裕がある。
そしてアオイとミズホの気配が、司令室の前の廊下に現れる。インターホンが鳴った。わたしは一応だが、問いかける。
「アオイとミズホだね?」
『はい。遅くなりました』
『入室許可、願います』
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そして入室して来たアオイとミズホは、わたしに敬礼を送って来る。わたしは答礼を返した。
「さて、今日の君たちの仕事なんだけど、その前に……」
そう言ってわたしは、複数の書面を取り出す。わたしはそれをアオイとミズホに渡した。ミズホがそれを見て、驚きの声を上げる。
「これは……。これは!?」
「これは、ミズホの改造用プランね」
「同時に、アオイの改造プランでもあるけどね。2人は基本的に、同一タイプの改造人間にする事になっているから。ただミズホ本人の希望もあり、ミズホを先に改造して、それで得られたデータでアオイの改造プランを更に突き詰めて改良するから。
ただ、後日ミズホもそのデータを基軸にして、再改造と細部調整を行うけどね。最終的には、2人とも同じ性能の身体になるよ。ただ改造前の能力差で、実際の戦闘力はアオイとミズホでは、けっこうかけ離れてしまうと思う」
書類に添付された資料には、改造後の戦闘形態の姿が描かれている。女性的フォルムを失わない身体のそこかしこに、わたし同様に生体装甲板が配され、威圧感を漂わせる見た目だ。身体の各所には生体レーザー砲や生体熱線砲、荷電粒子砲などが装備されている。背中には重力制御用の翼もある。
うん、彼女たちはわたしの小型版的な改造人間になるんだよね。そうなる様に、設計した。
「アオイには前々から知らせてたけど、ミズホはしばらく改造人間兵団の指揮を任せて、コンザウ大陸へ出てもらってたからね」
「これ、魔王様に似てますね……! なんか、嬉しいです!」
「来週の頭から、ミズホの改造手術に入る予定になってる。改造にはその週いっぱいを使って、更に改造後にも1ヶ月の訓練スケジュールを組んでるからね。それが終わった頃合いには、そろそろコンザウ大陸の東岸諸国に対する攻略作戦が始まる」
2人は力強く頷いた。コンザウ大陸東岸諸国への作戦では、軍団に昇格した改造人間軍団と、その軍団長に異動したミズホを前面に出すつもりだ。そこの作戦でデータを取って、アオイの改造とミズホの再改造を行う予定なのである。
さて、では仕事だ。頑張ろう。できればミズホの改造手術に入る前に、今週の後半あたりに、ちょっとだけ1日2日ばかり、休暇を取りたい。まだアオイとミズホには言ってないけど、彼女らとまともなデートとかした事、無かったからね。ちょっと2人を連れて外出しようかと。上手く行って3日ぐらい時間取れたら、泊りがけで行くのもいいかもね。
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