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第123話 ミズホ改造
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なんとか3日ばかり休暇の時間をひねり出し、わたしはアオイとミズホを連れて2泊3日でちょっとした旅行に出た。2人とは、デートとかした事無かったからね。行先は、アーカル大陸に造った保養地だ。
まあ、世界最高峰のアーカル大陸ヘレイス山脈ボーカッド山を臨む高原は、景色が良かったね。あちらの土地で採れた食材による料理も、まあ調理技術はわたしが伝えた物だけど、それを料理人が独自のアレンジをしていて中々の美味に仕上がっていた。
アオイとミズホも、楽しんでくれた様で良かったよね。まあ留守はザウエルに任せてあったので、安心できる。護衛とか警備とかの手配は、彼がやってくれたんだ。やっぱり魔王行幸だからね。しっかりと護衛とか付けないわけにはいかないからねえ……。
そんなこんなで、短い観光旅行が終わってバルゾラ大陸の本部基地へ帰還してきたわけだけど。
「さて、いよいよミズホの改造手術か……。気合い入れなきゃな」
「はい! よろしくお願いします」
「頑張ってね、魔王様もミズホも」
そうなんだよね。旅行に行った翌週の頭から、ミズホの改造手術が始まるんだ。ミズホは眠らせて、意識が無い状態で手術を行う事になるけれど、実際に執刀するわたしは数日の間ぶっつづけでミズホを改造する事になる。
万が一にでもトチらない様に、気合い入れなきゃな。うん。
そして手術当日がやって来た。手術を受ける当人のミズホは、落ち着いた様子でストレッチャーに横たわっている。付き添いのアオイが、ミズホに声をかけていた。こちらも何の不安も無い様子で、しっかりと落ち着いている。
どちらかと言うと、執刀するわたしの方が、内心気が気でなかったりするんだよね。こんな調子じゃいけないなあ。落ち着け、落ち着け。よし、落ち着いた。
「ミズホ、そろそろ薬が効いて来たかな?」
「は……。ちょっと、意識、が、もうろう、と……」
「ああ、我慢しないで眠りなさい」
「は……い」
わたしは助手の医師たちと共に、手術室へと入って行く。看護士の女性がミズホの乗ったストレッチャーを手術室へ運ぶ。さあ、いよいよだ。手術室の、手術中のランプが点灯する。
ミズホの改造手術が始まった。
数日にわたる長い改造手術は、無事終わった。今ミズホは仕上げの処置のため、調整培養槽の中に居る。全身裸で薬液の中に、浸かっているのだ。ミズホの調整培養槽の隣には、空っぽの調整培養槽があった。これは将来アオイの改造のときに使われる物だ。
この調整培養槽は、ミズホとアオイのためにわたしの全力を傾けて、最高の物を用意したんだよね。各々専用に、ハードウェアのレベルから丁寧にカスタマイズして。
「……あの薬液、くそ不味いんだよなあ。改良しようとしたけど、薬効の高い物はできたんだが、味は不味いままだった」
「わたしもパーティーメンバーに殺されかけた後、即席の調整培養槽に入れられた事あったわね。あの薬液は、たしかに美味しくなかった……」
わたしとアオイは、調整培養槽の中で眠るミズホの前で、システムのチェックをしながら話していた。いや、何にせよ無事に手術が終わって良かったよ。
「さて、次はアオイの手術の準備もしなきゃな。手術スタッフも今回の事で、色々経験を積めたから、アオイの時にはもう少し手際よくやれそうだ」
「うん。そのときは、よろしく」
ミズホの手術は、だいたいに於いて順調だったけど、スタッフが慣れないせいで細かい不手際は多少あった。まあ、余裕でわたしがフォローしてやれる範囲だったけどね。
わたしたちは、調整培養槽の中のミズホを見つめる。彼女はこのまま、調整培養槽の中で各部の調整を受け、体内に増設された人工臓器や培養改造臓器などを慣らすのだ。
「ミズホは明日にも目が覚めると思う。ただ、まだしばらくは調整培養槽から出られないけどね。いや、出てもいいんだけど、調整培養槽の外だと臓器の慣らしが凄く苦労するんだよね。時間的には、調整培養槽に浸かってた方がずっと早いし、完璧なんだよ」
「やっぱり人体の改造って、大変なのね」
「そりゃそうだね。ミズホが目覚めたら、身体の慣らしの訓練を見てやってくれるかい?」
「まかせて」
薬液の中で、ミズホの唇から小さな空気の泡が浮かび上がる。コンザウ大陸東岸諸国侵攻作戦までは、あと少しだ。それまでにミズホの改造後の訓練に、目途を付けておかないとな。そうしたらミズホは、正式に改造人間軍団の軍団長になる。そして軍団長として、戦線に立つのだ。
もしかしたら、実戦での部隊指揮って点から言えば、わたしやアオイよりも既に経験豊富かもしれないね。アオイと親衛隊、そしてわたしも再度前線に出る必要があるかもなあ。サンドバッグになってもらおうとしてた『カンザ・アド王国』はこちらに併合を願い出て受け入れたから、わたしたちには実戦経験が足りない。
何にせよ、コンザウ大陸諸国との戦争は、そして『リューム・ナアド神聖国』を追い詰める計画は、今のところ順調に進んでいる。最終局面までにアオイの改造まで、きっちり終わらせておかないとな。
まあ、世界最高峰のアーカル大陸ヘレイス山脈ボーカッド山を臨む高原は、景色が良かったね。あちらの土地で採れた食材による料理も、まあ調理技術はわたしが伝えた物だけど、それを料理人が独自のアレンジをしていて中々の美味に仕上がっていた。
アオイとミズホも、楽しんでくれた様で良かったよね。まあ留守はザウエルに任せてあったので、安心できる。護衛とか警備とかの手配は、彼がやってくれたんだ。やっぱり魔王行幸だからね。しっかりと護衛とか付けないわけにはいかないからねえ……。
そんなこんなで、短い観光旅行が終わってバルゾラ大陸の本部基地へ帰還してきたわけだけど。
「さて、いよいよミズホの改造手術か……。気合い入れなきゃな」
「はい! よろしくお願いします」
「頑張ってね、魔王様もミズホも」
そうなんだよね。旅行に行った翌週の頭から、ミズホの改造手術が始まるんだ。ミズホは眠らせて、意識が無い状態で手術を行う事になるけれど、実際に執刀するわたしは数日の間ぶっつづけでミズホを改造する事になる。
万が一にでもトチらない様に、気合い入れなきゃな。うん。
そして手術当日がやって来た。手術を受ける当人のミズホは、落ち着いた様子でストレッチャーに横たわっている。付き添いのアオイが、ミズホに声をかけていた。こちらも何の不安も無い様子で、しっかりと落ち着いている。
どちらかと言うと、執刀するわたしの方が、内心気が気でなかったりするんだよね。こんな調子じゃいけないなあ。落ち着け、落ち着け。よし、落ち着いた。
「ミズホ、そろそろ薬が効いて来たかな?」
「は……。ちょっと、意識、が、もうろう、と……」
「ああ、我慢しないで眠りなさい」
「は……い」
わたしは助手の医師たちと共に、手術室へと入って行く。看護士の女性がミズホの乗ったストレッチャーを手術室へ運ぶ。さあ、いよいよだ。手術室の、手術中のランプが点灯する。
ミズホの改造手術が始まった。
数日にわたる長い改造手術は、無事終わった。今ミズホは仕上げの処置のため、調整培養槽の中に居る。全身裸で薬液の中に、浸かっているのだ。ミズホの調整培養槽の隣には、空っぽの調整培養槽があった。これは将来アオイの改造のときに使われる物だ。
この調整培養槽は、ミズホとアオイのためにわたしの全力を傾けて、最高の物を用意したんだよね。各々専用に、ハードウェアのレベルから丁寧にカスタマイズして。
「……あの薬液、くそ不味いんだよなあ。改良しようとしたけど、薬効の高い物はできたんだが、味は不味いままだった」
「わたしもパーティーメンバーに殺されかけた後、即席の調整培養槽に入れられた事あったわね。あの薬液は、たしかに美味しくなかった……」
わたしとアオイは、調整培養槽の中で眠るミズホの前で、システムのチェックをしながら話していた。いや、何にせよ無事に手術が終わって良かったよ。
「さて、次はアオイの手術の準備もしなきゃな。手術スタッフも今回の事で、色々経験を積めたから、アオイの時にはもう少し手際よくやれそうだ」
「うん。そのときは、よろしく」
ミズホの手術は、だいたいに於いて順調だったけど、スタッフが慣れないせいで細かい不手際は多少あった。まあ、余裕でわたしがフォローしてやれる範囲だったけどね。
わたしたちは、調整培養槽の中のミズホを見つめる。彼女はこのまま、調整培養槽の中で各部の調整を受け、体内に増設された人工臓器や培養改造臓器などを慣らすのだ。
「ミズホは明日にも目が覚めると思う。ただ、まだしばらくは調整培養槽から出られないけどね。いや、出てもいいんだけど、調整培養槽の外だと臓器の慣らしが凄く苦労するんだよね。時間的には、調整培養槽に浸かってた方がずっと早いし、完璧なんだよ」
「やっぱり人体の改造って、大変なのね」
「そりゃそうだね。ミズホが目覚めたら、身体の慣らしの訓練を見てやってくれるかい?」
「まかせて」
薬液の中で、ミズホの唇から小さな空気の泡が浮かび上がる。コンザウ大陸東岸諸国侵攻作戦までは、あと少しだ。それまでにミズホの改造後の訓練に、目途を付けておかないとな。そうしたらミズホは、正式に改造人間軍団の軍団長になる。そして軍団長として、戦線に立つのだ。
もしかしたら、実戦での部隊指揮って点から言えば、わたしやアオイよりも既に経験豊富かもしれないね。アオイと親衛隊、そしてわたしも再度前線に出る必要があるかもなあ。サンドバッグになってもらおうとしてた『カンザ・アド王国』はこちらに併合を願い出て受け入れたから、わたしたちには実戦経験が足りない。
何にせよ、コンザウ大陸諸国との戦争は、そして『リューム・ナアド神聖国』を追い詰める計画は、今のところ順調に進んでいる。最終局面までにアオイの改造まで、きっちり終わらせておかないとな。
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