8 / 172
ダークエルフの姉妹 ジネット。ルー編
細々としたもの
しおりを挟む
剣の国 ユーゴ
朝飯も気合が入ってた。酷いときはパンだけで済ましてた自分には、目の前のサラダやスープ、卵を見ただけで涙が出そう。最近涙腺が緩いな。これが年を取るということか…。
姉ちゃんの方は大丈夫なようだが、昨日の俯きに加えて、自分の方をチラチラッと見てまた俯く動きになった。しかも、やっぱり顔が赤い。昔、飛び込む羽目になったマグマより赤いけど大丈夫?いかん、その後、服が燃え尽きたことを思い出して俺も恥ずかしくなってきた。
そんな乙女チックな動きされちゃうと、こっちもドキドキしちゃうんだけど。ひょっとして行けちゃう?あ、また俯いた。無茶苦茶可愛いんだけど、デート誘っちゃう?ちょっとおっさんだけど大丈夫?出会ってまだ数日だから自意識過剰?
いかんいかん。また、現実逃避だ。これも全部あの婆さんが要らん事言うせいだ。もう頼らん!
「今日ご飯作ってくれてありがとね。それじゃあ、食べさせて頂きます。頂きます」
「頂きます!」
「…はい。どうぞ」
ああああああ!!
妹ちゃんの方も、私、幸せです!!ってオーラ全開だ!!
どういうことだ!?これが家庭ってやつなのか!??助けてくれ婆さん!!あんた、何故か結婚できたろ!?
とっとと受け入れてやんな、意気地なしめ。
ついに幻聴まで聞こえてきやがった!くそっ!
◆
住人が増えたから細々とした物買わないとな。昼は外でだな。
どうも、化粧品とか女物は持ってきてるらしい。よかった、そんなものはチンプンカンプンだ。
妹ちゃんの方は付いてきたそうに見えたが、ここは泣く泣く単独行動だ。ちっこいとはいえダークエルフだ、長くなりそうだから目立つとさらに長くなる。家の方は迷惑客対策に色々仕込んだし、気配も追ってる。家から離れそうだったら、それとなく帰ればいい。何かあっても、少し神経を使うがここからでもどうとでも出来る。
「あ、おっさんだ!通行税を払え!」
「おっさんだ!」
「おっさんおっさん」
出たな悪ガキどもめ。棒切れ持ってるが、チャンバラかいな。というか難しい言葉を使ってる。
「おお、がきんちょ達よ。そこを退くのです」
「やだ」
「やだ」
「お菓子頂戴」
ええい。散れ散れ。飴玉はいかんな、こいつら走り回る。
ポケットに手を突っ込んで"倉庫"からちっさいチョコを渡す。
「ほら通行料だ」
通らせてくれたまえ。
「やったぜ!」
「通ってよし!」
「甘い」
「じゃあながきんちょ達よ。棒で目は突くなよ」
眼帯なんざ似合うのは年食ってからだ。
「おう!」
「またね!」
「おいしかった」
去っていくがんきんちょ共。
「俺、次は特級冒険者ね!」
「えー僕がやりたい」
「ぼく、なににしようかな」
こら、がきんちょ共よ!人格破綻者の代名詞を目指すな!目指すなら"勇者"にしとけ!あっちは品行方正じゃないと出来ない公務員だ!
◆
さて、銀行に金を下ろしに来たわけだが、相変わらずここ立派だな。ドワーフが関わっていたと聞いた気がするがそのせいか?床はピッカピカで天井はギッラギラだ。
お、あの警備員も相変わらずだ。デカい体格に筋肉、今さっき3人ほど殺して来たって顔してるけど、やっぱり戦闘の経験を感じん。他の奴はそうでも無いが…。いざという時大丈夫かいな?
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件ですか?」
おっと。
「お金を下ろしに来ました。お願いします。」
「かしこまりました。お名前と金額を記入し、魔力紙の方に手を置いて下さい」
ほいっと。しかし、便利だわ魔力認証。
「はい、確認が取れました。少々お待ちくださいユーゴ様」
「はい、お願いします。」
うーむ。どうするか考えたけど、何でもかんでも"倉庫"から入れたり取り出したりの生活してると、怪しいんだよな。ただでさえ、髪と目で目立ってるのに、あいつ、一度も銀行行ってないやら、商店で見たことないんだが、普段何やってるんだ?ということになる。便利なもの持ってるのに世間体からは逃げられんとは…。
「ユーゴ様、お待たせしました」
「いえいえ、ありがとうございます」
えーと、ティッシュにトイレットペーパー、ああ、洗面台の鏡も、ちと綺麗なものにする必要があるな。ありがとう、魔法文明。地球と同じマジの中世だったら頭おかしくなってたわ。
◆
最後の難関だ。婆さんは…いるな。
「あ、ユーゴさん。いらっしゃいませ。すごい買い物袋ですね」
「お邪魔するよ。なにかと入用でね。婆さん奥いる?」
「はい」
「ありがと…ごめん、買い物袋置かしといて…絶対引っかかる」
「ふふ、わかりました」
「ありがとね」
さーて。
「婆さん邪魔するよ」
「いらしゃい。フェッフッェ」
えーい、ニヤニヤするんじゃない。
「注文があるんだけど」
「おや?注文とは珍しいね」
よし、言うぞ!何気なくだ!
「防御用の魔具をね。それに、万が一あった時用に、俺が飛んでいける転移触媒入れといて」
「フェッフェッフェッフェッ」
笑いすぎだ!これだから来たくなかったが、この婆さん以上の魔具の作り手を俺は知らんのだ。
「メイドの身の安全を守るのは雇用主の義務だ」
「はん?雇用主って、あんた、そいつらと寝てないのかい?」
「まだ、一緒に生活して2日目だよ糞婆!」
「とっとと受け入れてやんな、意気地なしめ」
それはもう聞いたわ!…ん?
「いい年してこの坊やは…」
「話を戻すぞ!魔具を作って下さいお願いします!」
ここは下手に出るの一手だ。
「はいはい、というかそういった類のものはウチにもあるよ」
「はん?そんなのあったの?」
「あるんだよ、ちょっと待ってな」
不思議だ。相手を呪い殺す魔具があると言われたら納得するが。
婆さんが箱を持って戻って来た。
「あったあった。これだよ」
「おや、指輪?」
「そう、防御に関しちゃ飛び切りで、しかも命の危険が迫ると指輪の内に彫った名前のやつを呼び出す。まさにお望み通りさ」
完璧じゃないか。ん?俺の名前を彫る?
「エンゲージリングじゃねえか糞婆!」
「そんな文化が出来るより、これが作られた方が早いよ」
マジかよ
「でもほら、サイズとかさ」
「自動で変わるから心配無用」
なんでそんな機能が…
「お値段は?」
「まあちと高いがその程度でもある」
「聞いてたら古いし、高性能でお高そうなんだけど」
普通に"遺物"だろそれ。
「ふんっ、どうもこれを作った奴は、高い防御とか耐性と、意図せず起こった呼び出しの機能を切り離せなかったのさ」
「ふむ」
「まあ、性能が良かったみたいだから量産されたけど、すぐに廃れて数だけが残った」
「そらまたなんで?」
「誰も、行ったら死ぬところに突然呼ばれたくないのさ、それなら他のを使う」
まあねえ。
「ああ、なるほどね。で、その他のは?」
「うちにはない」
「さよけ」
「というわけで、結構在庫がある。金を置いて持ってきな。あんたの名前はすぐ彫れるよ。善は急げだ」
「ありがとう婆さん」
「お節介焼きでいいね?」
「死ね糞婆」
◆
どうしよう。機会を伺ってたら晩飯が終わってしまった。
いや、単なる装備品を渡すだけだ。これが指輪だから変に緊張しているのだ。
よし、腹を括ろう。
「実は、二人にプレゼントがあるんだ」
「ご主人様!そんなの悪いですよ!」
「…え?プレゼント?」
「二人を守るための大事な物なんだ。受け取ってほしい」
いざ!指輪を出す。
「これなんだけど」
「ゆび、わ?」
「…」
「世話になってる人に貰ってね、二人の身を守る能力と、危ないときは俺が飛んでこれる様に調整されてる。そのせいで俺の名前が内側に彫られてるけど勘弁して?」
「ゆびわ、おなまえ」
「…」
二人とも大丈夫?やっぱ指輪はない?
「ご主人様あああああ!!」
「っっご主人様!」
ぬお!?二人とも飛びついてきた!?避けるわけにはいかん!
あ、ちょっと待って絡みつかないで!助けて婆さん!
気合入れてやんな。甲斐性なし
ちょっとちげえぞ糞婆!
やめて!善意で絡みつかれるとか耐性も経験もないんだって!?そっち寝室!!
「ご主人様!大好きです!」
「…愛してます」
組織辞典
特級冒険者:この大陸における最強の代名詞の一つ。冒険者ギルドに所属し、国家、または大陸の危機などに対処できる能力有と判断されれば選出される。通常の冒険者にはない、能力や特技を持ち何らかのスペシャリストとであることが多い。
冒険者ギルド、及び国家からの非常事態宣言に対して参加義務を負うが、多額の報酬、"遺物"オークションへの参加権、緊急時における、王宮での会議への出席権など特権も多い。
しかしながら選出基準はそれだけであり、出身、人格、協調性、思考などはほぼ考慮されておらず、民間人を殺害しておらず、危機に対処できるならよい、と割り切られている。
「冒険者ってのは高位って呼ばれたらだいた一流さ。特級は完全に別」
ある冒険者が後輩へ言った言葉
勇者:それぞれ国家に所属し、大体の場合は最高戦力が指名され、1国に1~4人ほど存在する。特級冒険者たちと違い、国家という組織の内部で活動できるか、人格、思想も考慮され、自国出身限定である。
戦闘力ではほぼ特級冒険者と変わりないが、国家の全面的な支援を得られるため、権威や、装備面等で特級冒険者を凌いでいる場合が多い。しかし、あくまで国家に所属しており、貴族や大商人達は必要なら特級冒険者を使うため、広範囲の人脈、有力者の面識では完全に劣っている。
「特級の強さ以外、正反対の奴がいたらそいつが勇者だ」
ある冒険者が後輩へ言った言葉
「ふふふふ。ええ、確かに貴方とは種族も寿命も違いますよ?でも、愛してしまったんだから仕方ないじゃないですか。それに、貴方もそうだからその指輪を付けてくれたんでしょ?ふふ」
朝飯も気合が入ってた。酷いときはパンだけで済ましてた自分には、目の前のサラダやスープ、卵を見ただけで涙が出そう。最近涙腺が緩いな。これが年を取るということか…。
姉ちゃんの方は大丈夫なようだが、昨日の俯きに加えて、自分の方をチラチラッと見てまた俯く動きになった。しかも、やっぱり顔が赤い。昔、飛び込む羽目になったマグマより赤いけど大丈夫?いかん、その後、服が燃え尽きたことを思い出して俺も恥ずかしくなってきた。
そんな乙女チックな動きされちゃうと、こっちもドキドキしちゃうんだけど。ひょっとして行けちゃう?あ、また俯いた。無茶苦茶可愛いんだけど、デート誘っちゃう?ちょっとおっさんだけど大丈夫?出会ってまだ数日だから自意識過剰?
いかんいかん。また、現実逃避だ。これも全部あの婆さんが要らん事言うせいだ。もう頼らん!
「今日ご飯作ってくれてありがとね。それじゃあ、食べさせて頂きます。頂きます」
「頂きます!」
「…はい。どうぞ」
ああああああ!!
妹ちゃんの方も、私、幸せです!!ってオーラ全開だ!!
どういうことだ!?これが家庭ってやつなのか!??助けてくれ婆さん!!あんた、何故か結婚できたろ!?
とっとと受け入れてやんな、意気地なしめ。
ついに幻聴まで聞こえてきやがった!くそっ!
◆
住人が増えたから細々とした物買わないとな。昼は外でだな。
どうも、化粧品とか女物は持ってきてるらしい。よかった、そんなものはチンプンカンプンだ。
妹ちゃんの方は付いてきたそうに見えたが、ここは泣く泣く単独行動だ。ちっこいとはいえダークエルフだ、長くなりそうだから目立つとさらに長くなる。家の方は迷惑客対策に色々仕込んだし、気配も追ってる。家から離れそうだったら、それとなく帰ればいい。何かあっても、少し神経を使うがここからでもどうとでも出来る。
「あ、おっさんだ!通行税を払え!」
「おっさんだ!」
「おっさんおっさん」
出たな悪ガキどもめ。棒切れ持ってるが、チャンバラかいな。というか難しい言葉を使ってる。
「おお、がきんちょ達よ。そこを退くのです」
「やだ」
「やだ」
「お菓子頂戴」
ええい。散れ散れ。飴玉はいかんな、こいつら走り回る。
ポケットに手を突っ込んで"倉庫"からちっさいチョコを渡す。
「ほら通行料だ」
通らせてくれたまえ。
「やったぜ!」
「通ってよし!」
「甘い」
「じゃあながきんちょ達よ。棒で目は突くなよ」
眼帯なんざ似合うのは年食ってからだ。
「おう!」
「またね!」
「おいしかった」
去っていくがんきんちょ共。
「俺、次は特級冒険者ね!」
「えー僕がやりたい」
「ぼく、なににしようかな」
こら、がきんちょ共よ!人格破綻者の代名詞を目指すな!目指すなら"勇者"にしとけ!あっちは品行方正じゃないと出来ない公務員だ!
◆
さて、銀行に金を下ろしに来たわけだが、相変わらずここ立派だな。ドワーフが関わっていたと聞いた気がするがそのせいか?床はピッカピカで天井はギッラギラだ。
お、あの警備員も相変わらずだ。デカい体格に筋肉、今さっき3人ほど殺して来たって顔してるけど、やっぱり戦闘の経験を感じん。他の奴はそうでも無いが…。いざという時大丈夫かいな?
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件ですか?」
おっと。
「お金を下ろしに来ました。お願いします。」
「かしこまりました。お名前と金額を記入し、魔力紙の方に手を置いて下さい」
ほいっと。しかし、便利だわ魔力認証。
「はい、確認が取れました。少々お待ちくださいユーゴ様」
「はい、お願いします。」
うーむ。どうするか考えたけど、何でもかんでも"倉庫"から入れたり取り出したりの生活してると、怪しいんだよな。ただでさえ、髪と目で目立ってるのに、あいつ、一度も銀行行ってないやら、商店で見たことないんだが、普段何やってるんだ?ということになる。便利なもの持ってるのに世間体からは逃げられんとは…。
「ユーゴ様、お待たせしました」
「いえいえ、ありがとうございます」
えーと、ティッシュにトイレットペーパー、ああ、洗面台の鏡も、ちと綺麗なものにする必要があるな。ありがとう、魔法文明。地球と同じマジの中世だったら頭おかしくなってたわ。
◆
最後の難関だ。婆さんは…いるな。
「あ、ユーゴさん。いらっしゃいませ。すごい買い物袋ですね」
「お邪魔するよ。なにかと入用でね。婆さん奥いる?」
「はい」
「ありがと…ごめん、買い物袋置かしといて…絶対引っかかる」
「ふふ、わかりました」
「ありがとね」
さーて。
「婆さん邪魔するよ」
「いらしゃい。フェッフッェ」
えーい、ニヤニヤするんじゃない。
「注文があるんだけど」
「おや?注文とは珍しいね」
よし、言うぞ!何気なくだ!
「防御用の魔具をね。それに、万が一あった時用に、俺が飛んでいける転移触媒入れといて」
「フェッフェッフェッフェッ」
笑いすぎだ!これだから来たくなかったが、この婆さん以上の魔具の作り手を俺は知らんのだ。
「メイドの身の安全を守るのは雇用主の義務だ」
「はん?雇用主って、あんた、そいつらと寝てないのかい?」
「まだ、一緒に生活して2日目だよ糞婆!」
「とっとと受け入れてやんな、意気地なしめ」
それはもう聞いたわ!…ん?
「いい年してこの坊やは…」
「話を戻すぞ!魔具を作って下さいお願いします!」
ここは下手に出るの一手だ。
「はいはい、というかそういった類のものはウチにもあるよ」
「はん?そんなのあったの?」
「あるんだよ、ちょっと待ってな」
不思議だ。相手を呪い殺す魔具があると言われたら納得するが。
婆さんが箱を持って戻って来た。
「あったあった。これだよ」
「おや、指輪?」
「そう、防御に関しちゃ飛び切りで、しかも命の危険が迫ると指輪の内に彫った名前のやつを呼び出す。まさにお望み通りさ」
完璧じゃないか。ん?俺の名前を彫る?
「エンゲージリングじゃねえか糞婆!」
「そんな文化が出来るより、これが作られた方が早いよ」
マジかよ
「でもほら、サイズとかさ」
「自動で変わるから心配無用」
なんでそんな機能が…
「お値段は?」
「まあちと高いがその程度でもある」
「聞いてたら古いし、高性能でお高そうなんだけど」
普通に"遺物"だろそれ。
「ふんっ、どうもこれを作った奴は、高い防御とか耐性と、意図せず起こった呼び出しの機能を切り離せなかったのさ」
「ふむ」
「まあ、性能が良かったみたいだから量産されたけど、すぐに廃れて数だけが残った」
「そらまたなんで?」
「誰も、行ったら死ぬところに突然呼ばれたくないのさ、それなら他のを使う」
まあねえ。
「ああ、なるほどね。で、その他のは?」
「うちにはない」
「さよけ」
「というわけで、結構在庫がある。金を置いて持ってきな。あんたの名前はすぐ彫れるよ。善は急げだ」
「ありがとう婆さん」
「お節介焼きでいいね?」
「死ね糞婆」
◆
どうしよう。機会を伺ってたら晩飯が終わってしまった。
いや、単なる装備品を渡すだけだ。これが指輪だから変に緊張しているのだ。
よし、腹を括ろう。
「実は、二人にプレゼントがあるんだ」
「ご主人様!そんなの悪いですよ!」
「…え?プレゼント?」
「二人を守るための大事な物なんだ。受け取ってほしい」
いざ!指輪を出す。
「これなんだけど」
「ゆび、わ?」
「…」
「世話になってる人に貰ってね、二人の身を守る能力と、危ないときは俺が飛んでこれる様に調整されてる。そのせいで俺の名前が内側に彫られてるけど勘弁して?」
「ゆびわ、おなまえ」
「…」
二人とも大丈夫?やっぱ指輪はない?
「ご主人様あああああ!!」
「っっご主人様!」
ぬお!?二人とも飛びついてきた!?避けるわけにはいかん!
あ、ちょっと待って絡みつかないで!助けて婆さん!
気合入れてやんな。甲斐性なし
ちょっとちげえぞ糞婆!
やめて!善意で絡みつかれるとか耐性も経験もないんだって!?そっち寝室!!
「ご主人様!大好きです!」
「…愛してます」
組織辞典
特級冒険者:この大陸における最強の代名詞の一つ。冒険者ギルドに所属し、国家、または大陸の危機などに対処できる能力有と判断されれば選出される。通常の冒険者にはない、能力や特技を持ち何らかのスペシャリストとであることが多い。
冒険者ギルド、及び国家からの非常事態宣言に対して参加義務を負うが、多額の報酬、"遺物"オークションへの参加権、緊急時における、王宮での会議への出席権など特権も多い。
しかしながら選出基準はそれだけであり、出身、人格、協調性、思考などはほぼ考慮されておらず、民間人を殺害しておらず、危機に対処できるならよい、と割り切られている。
「冒険者ってのは高位って呼ばれたらだいた一流さ。特級は完全に別」
ある冒険者が後輩へ言った言葉
勇者:それぞれ国家に所属し、大体の場合は最高戦力が指名され、1国に1~4人ほど存在する。特級冒険者たちと違い、国家という組織の内部で活動できるか、人格、思想も考慮され、自国出身限定である。
戦闘力ではほぼ特級冒険者と変わりないが、国家の全面的な支援を得られるため、権威や、装備面等で特級冒険者を凌いでいる場合が多い。しかし、あくまで国家に所属しており、貴族や大商人達は必要なら特級冒険者を使うため、広範囲の人脈、有力者の面識では完全に劣っている。
「特級の強さ以外、正反対の奴がいたらそいつが勇者だ」
ある冒険者が後輩へ言った言葉
「ふふふふ。ええ、確かに貴方とは種族も寿命も違いますよ?でも、愛してしまったんだから仕方ないじゃないですか。それに、貴方もそうだからその指輪を付けてくれたんでしょ?ふふ」
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
辺境の最強魔導師 ~魔術大学を13歳で首席卒業した私が辺境に6年引きこもっていたら最強になってた~
日の丸
ファンタジー
ウィーラ大陸にある大国アクセリア帝国は大陸の約4割の国土を持つ大国である。
アクセリア帝国の帝都アクセリアにある魔術大学セルストーレ・・・・そこは魔術師を目指す誰もが憧れそして目指す大学・・・・その大学に13歳で首席をとるほどの天才がいた。
その天才がセレストーレを卒業する時から物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる