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小大陸編
連絡
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海の国 王都
「つまり、別の大陸があったが魔物達の攻勢に陥落し、生き延びている者達が逃げてきた。と?」
「はい陛下」
「うーむ」
ここ海の国の王城では、現在辺境の港に停泊している大船団の調査でてんやわんやであった。しかし、言葉が同じであったため、少しづつ事態の全容が見えて来ていた。
「代表は?」
「はっ。船の国の国王マルバン6世と」
「聞かんな…。何か古代の国にあったか?」
「いえ陛下。念のため書庫長にも確認を取りましたが、知らないと」
「うーむ」
「陛下と是非お会いしたいと」
「会うには会う。一大事だからな。しかし…手に余るな」
「…はっ」
海の国は間違いなく国家と言うに相応しい力を持っていたが、それでも全く聞いた事のない場所からやって来た、これまた聞いた事のない国が絡むとなると、独力で当たるには話の規模が大きすぎた。
「それとですが、派遣した魔法使いの話によると、大船団の中で一際大きいものは、神々がお作りになったのではないかと…」
「ますます手に余るが、ここまで来るといっそ踏ん切りが付いた。エルフの森と祈りの国に連絡を取れ」
国王は神々が絡むとなると、エルフの森か祈りの国に投げる方がいいと決断したが、ある意味丸投げである。一つの国の国王がそうする程、神々との接触は気を遣うのだ。
「最後になりますが、大船団に乗っていたエルフの代表が、手紙を渡してほしいと」
「なにエルフがいたのか?」
「はい。古いエルフの言葉で書かれており、彼等にも宛先が分からないようです。エルフの森に問い合わせねばいけません」
「それもエルフの森に投げよう。使者に渡して置け」
「はっ」
「それとだが…。1人お招きしたい方がいる。祈りの国へはその件も伝えろ」
「承知しております」
◆
祈りの国 守護騎士団執務室
「どうも妙なことになった」
「いかにも」
ここ、守護騎士団総長執務室では、総長のベルトルドと枢機卿ドナートが話し合っていた。2人とも困惑したような表情である。
「全く別の大陸から逃げてきた大船団か…。ドナート、聞いた事は?」
「いや無い。ひょっとしたらエルフが知っているのでは、程度だ」
「うむ」
2人とも腕を組んで考え込むが、彼等の記憶にそんなものは無かった。
「問題なのは…」
「うむ…」
2人の顔に更に皺が増え、苦い顔となり始める。海の国から要請されたことは2つ。
1つは、船の国との会議に一緒に参加して欲しいという事。これは問題なかった。彼等も相談相手が欲しいのだろうと当たりをつけていた。
そしてもう1つが…。
「海神の使徒であるユーゴ殿にも是非参加して欲しい…とは」
「うっ。頭が…」
そう。前回の騒動の解決者である、ユーゴを会議に招きたいと海の国の使者が言って来たのだ。
「心強いのは心強いのだが…」
「常に何処かが吹っ飛ぶ心配をせねばならん…」
「ああ…」
海の国の者にとっては、心強い守護聖人をお招きし、前回のお礼もしたいといった感じだろうが、この2人にとってユーゴは、国どころか大陸を吹き飛ばす可能性のある爆弾なのだ。本当に必要な時以外は関わりたくないというのが本音である。
「第一、今の奴が関係ない事に首を突っ込むとは思えん」
「確かに」
彼等にとって幸いと言うべきか、問題のユーゴ自身が自分の力を自覚しているため、滅多に外で起きていることに関わろうとしないのだ。
家庭を持つ身となってからは余計にだ。
「まあ、私が話すだけ話してみよう」
「その魔物の攻勢が海を渡らないとも限らんか」
「ああ」
彼等の懸念はもう一つ。
その小大陸を陥落させた魔物の大群が、何らかの手段でこの大陸に渡って来ないとも限らない事だ。万が一の時の切り札に話をしておくと、自分達に言い聞かせる2人であった。
◆
エルフの森
エルフの長老ビムは緊張していた。
その原因は、彼の前に置かれた杖の通信魔具にある。今から彼はこれを起動しようとしていた。
「ふう…。よし」
前回は向こうから連絡が入って来たが、こちらから連絡するのは久しぶりの事であった。そのためか彼の額には汗も浮かんでいた。
『なんだいビム。そっちから掛けて来るなんて久しぶりだね』
「おはようございますドロテア様。お聞きしたい事とご報告がありまして」
『なんだい?』
「実は海の国の向こうから、船の国という国家からの大船団がやって来ておりまして」
『…ああ。心当たりがある。多分"船神"の遺骸で海へ旅立った連中の子孫だ』
「おお!そのようなことが!」
ダメ元で通信先の老婆に聞いたビムであったが、かなり詳細な話を聞けて興奮し始める。ビムが聞いた事が無いとなると、話は神話の時代まで逆上るはずだ。
『戦争で大陸がダメになりかけたからね。戦争後に新しい生存圏を作ろうと、かなり纏まった数が海を渡ったんだ。エルフだけじゃなくて、色々乗ってたはずさね』
「おお…」
『そいつらがどうしてまた?』
「どうやら現地の魔物に敗北し、海を渡って逃げてきたようです」
『…なんとまあ』
(なんだ?ドロテア様の声に悲しみが?)
『それで報告ってのは?』
「は、はい」
普段は飄々としている老婆の声に、どこか悲しみの色がある様に感じたビムであったが、本題を思い出して我に返る。
「実はその船団に乗っていたエルフが手紙を持っていたようで、海の国の使者から渡されました。古代のエルフの言葉で書かれていたのですが、どうもよく意味が分からなくて」
『…なんて書いてあったんだい?』
「はい、『シディラの長子、我が姉よ。どうか我が子孫、ソフィアを守って下さい。ユギより』と書かれておりまして」
『はあ…』
「ドロテア様?」
(間違いない。ドロテア様はなにか悲しんでおられる)
ビムにはシディラの長子という言葉も、ユギという名前に心当たりはなかったが、そのため息に込められた哀愁を感じた。
『その国に関する会議はあるかい?』
「は、はい。明後日に海の国で」
突然の老婆の声に慌てるビム。
『私も出るから席を用意しておくれ』
「な、な、なんですと!?」
ここ数百年殆ど住処から出ていない老婆が、会議に出るというのだ。ビムにとってまさに驚天動地な一大事であった。
『私の妹から子孫を頼まれたんだよ』
「い、妹の方が!?」
『ああ。はあ…全く…』
混乱しきったビムの脳内では、そもそも妹が居られたのですかと聞くべきか、やっぱり御幾つなのですかと聞くべきかがせめぎ合っていた。
しかし、寸前の所で思いとどまり、何とか寿命を縮める事を防ぐことができた。
『こっちで勝手に行くから、とにかく頼んだよ』
「は、はい!」
通信を終えたビムであったが、暫く呆然と佇み、他のエルフが呼びに来るまでそのままであった。
「つまり、別の大陸があったが魔物達の攻勢に陥落し、生き延びている者達が逃げてきた。と?」
「はい陛下」
「うーむ」
ここ海の国の王城では、現在辺境の港に停泊している大船団の調査でてんやわんやであった。しかし、言葉が同じであったため、少しづつ事態の全容が見えて来ていた。
「代表は?」
「はっ。船の国の国王マルバン6世と」
「聞かんな…。何か古代の国にあったか?」
「いえ陛下。念のため書庫長にも確認を取りましたが、知らないと」
「うーむ」
「陛下と是非お会いしたいと」
「会うには会う。一大事だからな。しかし…手に余るな」
「…はっ」
海の国は間違いなく国家と言うに相応しい力を持っていたが、それでも全く聞いた事のない場所からやって来た、これまた聞いた事のない国が絡むとなると、独力で当たるには話の規模が大きすぎた。
「それとですが、派遣した魔法使いの話によると、大船団の中で一際大きいものは、神々がお作りになったのではないかと…」
「ますます手に余るが、ここまで来るといっそ踏ん切りが付いた。エルフの森と祈りの国に連絡を取れ」
国王は神々が絡むとなると、エルフの森か祈りの国に投げる方がいいと決断したが、ある意味丸投げである。一つの国の国王がそうする程、神々との接触は気を遣うのだ。
「最後になりますが、大船団に乗っていたエルフの代表が、手紙を渡してほしいと」
「なにエルフがいたのか?」
「はい。古いエルフの言葉で書かれており、彼等にも宛先が分からないようです。エルフの森に問い合わせねばいけません」
「それもエルフの森に投げよう。使者に渡して置け」
「はっ」
「それとだが…。1人お招きしたい方がいる。祈りの国へはその件も伝えろ」
「承知しております」
◆
祈りの国 守護騎士団執務室
「どうも妙なことになった」
「いかにも」
ここ、守護騎士団総長執務室では、総長のベルトルドと枢機卿ドナートが話し合っていた。2人とも困惑したような表情である。
「全く別の大陸から逃げてきた大船団か…。ドナート、聞いた事は?」
「いや無い。ひょっとしたらエルフが知っているのでは、程度だ」
「うむ」
2人とも腕を組んで考え込むが、彼等の記憶にそんなものは無かった。
「問題なのは…」
「うむ…」
2人の顔に更に皺が増え、苦い顔となり始める。海の国から要請されたことは2つ。
1つは、船の国との会議に一緒に参加して欲しいという事。これは問題なかった。彼等も相談相手が欲しいのだろうと当たりをつけていた。
そしてもう1つが…。
「海神の使徒であるユーゴ殿にも是非参加して欲しい…とは」
「うっ。頭が…」
そう。前回の騒動の解決者である、ユーゴを会議に招きたいと海の国の使者が言って来たのだ。
「心強いのは心強いのだが…」
「常に何処かが吹っ飛ぶ心配をせねばならん…」
「ああ…」
海の国の者にとっては、心強い守護聖人をお招きし、前回のお礼もしたいといった感じだろうが、この2人にとってユーゴは、国どころか大陸を吹き飛ばす可能性のある爆弾なのだ。本当に必要な時以外は関わりたくないというのが本音である。
「第一、今の奴が関係ない事に首を突っ込むとは思えん」
「確かに」
彼等にとって幸いと言うべきか、問題のユーゴ自身が自分の力を自覚しているため、滅多に外で起きていることに関わろうとしないのだ。
家庭を持つ身となってからは余計にだ。
「まあ、私が話すだけ話してみよう」
「その魔物の攻勢が海を渡らないとも限らんか」
「ああ」
彼等の懸念はもう一つ。
その小大陸を陥落させた魔物の大群が、何らかの手段でこの大陸に渡って来ないとも限らない事だ。万が一の時の切り札に話をしておくと、自分達に言い聞かせる2人であった。
◆
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その原因は、彼の前に置かれた杖の通信魔具にある。今から彼はこれを起動しようとしていた。
「ふう…。よし」
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「実は海の国の向こうから、船の国という国家からの大船団がやって来ておりまして」
『…ああ。心当たりがある。多分"船神"の遺骸で海へ旅立った連中の子孫だ』
「おお!そのようなことが!」
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『戦争で大陸がダメになりかけたからね。戦争後に新しい生存圏を作ろうと、かなり纏まった数が海を渡ったんだ。エルフだけじゃなくて、色々乗ってたはずさね』
「おお…」
『そいつらがどうしてまた?』
「どうやら現地の魔物に敗北し、海を渡って逃げてきたようです」
『…なんとまあ』
(なんだ?ドロテア様の声に悲しみが?)
『それで報告ってのは?』
「は、はい」
普段は飄々としている老婆の声に、どこか悲しみの色がある様に感じたビムであったが、本題を思い出して我に返る。
「実はその船団に乗っていたエルフが手紙を持っていたようで、海の国の使者から渡されました。古代のエルフの言葉で書かれていたのですが、どうもよく意味が分からなくて」
『…なんて書いてあったんだい?』
「はい、『シディラの長子、我が姉よ。どうか我が子孫、ソフィアを守って下さい。ユギより』と書かれておりまして」
『はあ…』
「ドロテア様?」
(間違いない。ドロテア様はなにか悲しんでおられる)
ビムにはシディラの長子という言葉も、ユギという名前に心当たりはなかったが、そのため息に込められた哀愁を感じた。
『その国に関する会議はあるかい?』
「は、はい。明後日に海の国で」
突然の老婆の声に慌てるビム。
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『私の妹から子孫を頼まれたんだよ』
「い、妹の方が!?」
『ああ。はあ…全く…』
混乱しきったビムの脳内では、そもそも妹が居られたのですかと聞くべきか、やっぱり御幾つなのですかと聞くべきかがせめぎ合っていた。
しかし、寸前の所で思いとどまり、何とか寿命を縮める事を防ぐことができた。
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しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
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