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「襲撃予想場所」
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「襲撃予想場所」
ピピピピピピと部屋の時計のアラームが鳴った。午前7時を示している。
「はーぁ、おはようさん。結局、「賊」は現れなかったな。店と自宅にも連絡したが、被害は無しだ。取り越し苦労だったな。まぁ、お前さんらと昔話をゆっくりできて俺は楽しかったぜ。」
「チャックさん、すいませんでした。俺たちの思い込みだけで迷惑かけました。ただ、昨晩、何もなかっただけで、この先何があるかわかりませんので、十分気を付けてください。俺たちの方で、また何か掴みましたら、すぐ連絡させてもらいますんで。とりあえず、俺とユジンは、今から市警のデビッドのところに行ってきます。」
「じゃあ、明後日の総合体育館で会うのを楽しみにしてるぜ。3人そろって来いよ!じゃあな。」
とチャックと別れ、セシルとユジンは市警に向かった。
市警近くのスターバックスでデビッドと合流し、昨晩のジョージ・ウエルチの監察結果を聞いた。首は大型の刃物で決断されたであろうことと、棒状のものによる殴打による骨折が見られたということだった。デビッドから、これまでの話をケネス・ウォルジュ警部を交えて話したいといわれ同意した。
デビッドが電話をすると間もなくケネス警部が来た。セシルがこれまでの経緯と推測をケネス警部に話した。ケネス警部は真剣にメモを取っている。
途中、署に電話をいれ、「チャン・リーの子供と当時の道場の主要メンバーの消息をすぐに調べろ。」と指示を入れた。
しばらくすると、3人の息子の消息がわかった。チャン・リーの自殺後、親族を頼って中国本土へ移住していた。そして、2週間前に3人そろってLA空港から入国しており、入国の際に申請したホテルには滞在していないこともわかった。道場の関係者は、そのほとんどが既に死んでいるか、老人ホームに入っている状況の為、チャン・リーの3人の息子が事件の主犯格であることが推測できた。ケネス警部は、3人の息子の消息の捜査を指示した。
「3人ともご苦労だったな。おかげさまで、何とかゴールが見えてきたよ。これからは、警察に任せろ。仮に3人がチャックをマークしていたとすると君たちの事も把握している可能性がある。君たちの身に何かあっても困るしな。チャック・イェーガーも我々で警護するようにする。」
うなずくセシル。ユジンはテーブルに置かれた資料をじっと見つめている。
「あっ!」
とユジンが叫び、立ち上がった。
「どうした、ユジン、どうしたんだ?」
とデビッドが尋ねた。
「わかった!やつらの次の現場は、明後日の総合体育館だ!」
ずっと黙っていたユジンが叫んだ!
「何!何がわかったんだユジン!」
「あぁ、セシル、デビッド、ケネス警部!この犯行現場をマーキングした地図を見てくれ!
1,2、3,4件目(地図を順に指さしながら)、東西南北に頂点を置く正方形になっている、チャックさんの自宅と店はココとココ(と地図を指さす)、四角の枠から外れてる。
この四角の中心は、ココだ!(と指をさす)」
「総合体育館!」
3人は声をそろえて、顔を見合わせた。プルルルルル!セシルのスマホが鳴った。
「はい、もしもし、おはようございます・・・はい、今、仲間と市警の警部と一緒です。・・・えっ、異種格闘技戦が行われたのが30年前の明後日!場所が現在の総合体育館!・・・わかりました。ありがとうございます。(電話を切る)
すいません、デスクからでした。聞こえていたと思いますが、チャックさんとチャン・リーの試合があったのが、30年前の明後日、場所は今の総合体育館。
チャックさんがゲストで出席することは、事前にアナウンスされている。さらに、ユジンの予想する犯行場所の中央ポイント。間違いない!明後日、会場に奴らは現れ、チャックさんに行動を起こすはずだ!」
「よし、ちょっと待て!一点、すぐ確認を入れる。(と言って、署に電話を入れるケネス警部)何!?・・・・わかった。」
電話を切った、ケネス警部は3人に向かって、小さな声で話した。
「明後日のイベントの警備を請け負っているのはチャイナ系の警備会社だった。そこの一人はチャンの3人の息子と年が近い。確信はないが、もしかすると道場で一緒だった可能性がある。警備会社がすべてが敵、または警備員の中に3人が潜り込むとなると、警備のしようがない・・・・。」
デビッドが警部の肩をたたき、
「明後日、有給休暇もらっていいですか?」
「なんだ、こんな時に?」
「いやぁ、敵がどこにいるかわからない状況で、チャックさんをしっかりと守れるガードマン。常にチャックさんの近くにいて不思議でないものと言えば、レスラーですよ!当日は、セシル、ユジンと共に俺もマスクマンとしてチャックさんの警備に着きます。」
「ナイス!デビッド!」
セシル、ユジンとハイタッチを交わすデビッド。
「うむ、それしかないか・・・。我々も最善を尽くすが・・・すまんが、頼む。」
ケネス警部は3人に頭を下げた。
セシルがチャックに電話で状況を手短に説明した。
「すまねえな!ボディーガード代は俺の店で1カ月食べ放題でいいか?じゃあ、明後日は、よろしく頼むな。」
「はい、デビッドとユジンの3人で、チャックさんの周辺警護に着きます。とにかく、相手は警備員に紛れてくるか、観客に紛れてくるかわかりませんので、チャックさんも万一には備えてくださいね。」
「あぁ、わかった。」
ピピピピピピと部屋の時計のアラームが鳴った。午前7時を示している。
「はーぁ、おはようさん。結局、「賊」は現れなかったな。店と自宅にも連絡したが、被害は無しだ。取り越し苦労だったな。まぁ、お前さんらと昔話をゆっくりできて俺は楽しかったぜ。」
「チャックさん、すいませんでした。俺たちの思い込みだけで迷惑かけました。ただ、昨晩、何もなかっただけで、この先何があるかわかりませんので、十分気を付けてください。俺たちの方で、また何か掴みましたら、すぐ連絡させてもらいますんで。とりあえず、俺とユジンは、今から市警のデビッドのところに行ってきます。」
「じゃあ、明後日の総合体育館で会うのを楽しみにしてるぜ。3人そろって来いよ!じゃあな。」
とチャックと別れ、セシルとユジンは市警に向かった。
市警近くのスターバックスでデビッドと合流し、昨晩のジョージ・ウエルチの監察結果を聞いた。首は大型の刃物で決断されたであろうことと、棒状のものによる殴打による骨折が見られたということだった。デビッドから、これまでの話をケネス・ウォルジュ警部を交えて話したいといわれ同意した。
デビッドが電話をすると間もなくケネス警部が来た。セシルがこれまでの経緯と推測をケネス警部に話した。ケネス警部は真剣にメモを取っている。
途中、署に電話をいれ、「チャン・リーの子供と当時の道場の主要メンバーの消息をすぐに調べろ。」と指示を入れた。
しばらくすると、3人の息子の消息がわかった。チャン・リーの自殺後、親族を頼って中国本土へ移住していた。そして、2週間前に3人そろってLA空港から入国しており、入国の際に申請したホテルには滞在していないこともわかった。道場の関係者は、そのほとんどが既に死んでいるか、老人ホームに入っている状況の為、チャン・リーの3人の息子が事件の主犯格であることが推測できた。ケネス警部は、3人の息子の消息の捜査を指示した。
「3人ともご苦労だったな。おかげさまで、何とかゴールが見えてきたよ。これからは、警察に任せろ。仮に3人がチャックをマークしていたとすると君たちの事も把握している可能性がある。君たちの身に何かあっても困るしな。チャック・イェーガーも我々で警護するようにする。」
うなずくセシル。ユジンはテーブルに置かれた資料をじっと見つめている。
「あっ!」
とユジンが叫び、立ち上がった。
「どうした、ユジン、どうしたんだ?」
とデビッドが尋ねた。
「わかった!やつらの次の現場は、明後日の総合体育館だ!」
ずっと黙っていたユジンが叫んだ!
「何!何がわかったんだユジン!」
「あぁ、セシル、デビッド、ケネス警部!この犯行現場をマーキングした地図を見てくれ!
1,2、3,4件目(地図を順に指さしながら)、東西南北に頂点を置く正方形になっている、チャックさんの自宅と店はココとココ(と地図を指さす)、四角の枠から外れてる。
この四角の中心は、ココだ!(と指をさす)」
「総合体育館!」
3人は声をそろえて、顔を見合わせた。プルルルルル!セシルのスマホが鳴った。
「はい、もしもし、おはようございます・・・はい、今、仲間と市警の警部と一緒です。・・・えっ、異種格闘技戦が行われたのが30年前の明後日!場所が現在の総合体育館!・・・わかりました。ありがとうございます。(電話を切る)
すいません、デスクからでした。聞こえていたと思いますが、チャックさんとチャン・リーの試合があったのが、30年前の明後日、場所は今の総合体育館。
チャックさんがゲストで出席することは、事前にアナウンスされている。さらに、ユジンの予想する犯行場所の中央ポイント。間違いない!明後日、会場に奴らは現れ、チャックさんに行動を起こすはずだ!」
「よし、ちょっと待て!一点、すぐ確認を入れる。(と言って、署に電話を入れるケネス警部)何!?・・・・わかった。」
電話を切った、ケネス警部は3人に向かって、小さな声で話した。
「明後日のイベントの警備を請け負っているのはチャイナ系の警備会社だった。そこの一人はチャンの3人の息子と年が近い。確信はないが、もしかすると道場で一緒だった可能性がある。警備会社がすべてが敵、または警備員の中に3人が潜り込むとなると、警備のしようがない・・・・。」
デビッドが警部の肩をたたき、
「明後日、有給休暇もらっていいですか?」
「なんだ、こんな時に?」
「いやぁ、敵がどこにいるかわからない状況で、チャックさんをしっかりと守れるガードマン。常にチャックさんの近くにいて不思議でないものと言えば、レスラーですよ!当日は、セシル、ユジンと共に俺もマスクマンとしてチャックさんの警備に着きます。」
「ナイス!デビッド!」
セシル、ユジンとハイタッチを交わすデビッド。
「うむ、それしかないか・・・。我々も最善を尽くすが・・・すまんが、頼む。」
ケネス警部は3人に頭を下げた。
セシルがチャックに電話で状況を手短に説明した。
「すまねえな!ボディーガード代は俺の店で1カ月食べ放題でいいか?じゃあ、明後日は、よろしく頼むな。」
「はい、デビッドとユジンの3人で、チャックさんの周辺警護に着きます。とにかく、相手は警備員に紛れてくるか、観客に紛れてくるかわかりませんので、チャックさんも万一には備えてくださいね。」
「あぁ、わかった。」
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