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第2話「2次元の彼R《リターンズ》」

⑥「おふざけ」

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⑥ 「おふざけ」

 門真に着くと、如志と弾嗣のなじみの居酒屋に快撥を招待した。久しぶりの日本の生ビールを快撥は楽しんだ。
「ぷはーっ!あー、やっぱりビールはメイドインジャパンに限るなー。フィッシュアンドチップスにバドより、枝豆、冷奴に生ビールのスタートは基本だよな。」
と一気にジョッキを開けるとおかわりを頼んだ。
 2杯目がサーブされると同時に快撥のスマホが鳴った。「おっ、早速お誘いが来たみたいだな。」と如志と弾嗣にスマホの画面を見せた。

 「お金に困ってるようでしたら、いい仕事あります。興味ありましたら、下記アドレスにアクセスしていただき、必要事項を入力してください。きっと、満足いく仕事に出会えると思います。」
と丁寧な言葉遣いのメッセージが、弾嗣が車内で打ち込んだ「至急10万円必要です。3日以内に支払ってもらえるいい仕事あったら教えてください。#短期高収入、#高額バイト、#即日支払」のSNSの書き込みに対し、コメントが来ていた。

 「快撥先生、どうするんですか?きっと「半グレ」か「反社」ですよ。変にかかわらない方がいいんじゃないですか?」
と如志が心配そうに快撥の顔を覗き込むと、
「まずは、ケーススタディーだろ?日本の「闇バイト募集」の最新の情報が「ただ」で手に入るんだから乗らない手はないだろ?カラカラカラ。」
 笑いながら、カバンからタブレットを取り出すと「大阪 反社」と入力すると、トップに出てきた「指定暴力団一覧表/大阪府警本部」をタップし、大阪にある「反社」を確認すると、スマホに届いていたアドレスにアクセスした。
 住所、氏名を入力するフォーマットが表示されると、画面をスクロールさせ一通りチェックして入力項目を確認した。

 2杯目のビールを飲みながら、タブレットで大阪市内にある「所属構成員数」が「50名」を越える「組」の名前を更に検索をかけた。
 「任侠大辞典 YAKUZAWIKI」というサイトで「最高幹部」を調べ、「拘留中」と表記されていない者の名前を紙ナプキンに書き込んだ。
 別サイトで組の所在地や電話番号を調べると、紙ナプキンに追記した。

 その作業中に、再度スマホが鳴った。
「おっ、更に別の「闇バイト」の募集がかかったみたいだな。噂には聞いてたが日本は「闇バイト」天国だな。こっちは、無料メッセージアプリで申し込みか!こりゃ、サンプル集めには苦労しないな!」
と開発は一通りの必要事項を紙ナプキンに記入し終えると、大阪で「武闘派」と呼ばれる反社の「若頭補佐」の名前で2件の「闇バイト」の申し込みを行った。

 「兄ちゃん、そんなことして大丈夫なんか?」
弾嗣が心配そうに尋ねるが
「ノープロ、ノープロ!俺のスマホのアドレスサーバーは「MIT」の物を使ってるし、仮に追跡されても名義は「大学研究室」の物だ。ましてや、たかが半グレがマサチューセッツまで仕返しに来ることも無いだろう。
 「闇バイト募集の半グレ」対「武闘派反社」!まあ、「マングース」対「キングコブラ」みたいなもんだ。悪者通しでもめる分には誰にも迷惑はかかんないだろ。
 まあ、次のアクセスが来るまで、しっかり食べて飲もうぜ。俺は「ホッケの開き」と「タレつくね串」と「出し巻き」頼むわ。如志ちゃんも弾嗣も好きなもの頼めよ!」
と2杯目の生ビールを空けた。

 そこから、飲みながらの快撥の「講義」が始まった。アメリカでの犯罪捜査でのAI活用について、具体的な事例を聞くにつれて「日本でできること」と「日本でできないこと」を理解していった。
「日本では捜査権を持つ警察は、市民からの申し立てがあって初めて捜査に入る。まあ、検察庁は別として、未発生の「犯罪の芽」に対して動けないわけだ。
 そこで「芽」を「しっかりと発芽して葉っぱ」を開かせて、「捜査対象」として通報するシステムを如志ちゃんと弾嗣は求められてるわけだ。
 そこで今の如志ちゃんの「自動生成会話CGTT」に落とし込むケーススタディーの事例の一つとして、今、俺が実践してるわけだ。おっと、また別のお誘いも来てるな。じゃんじゃん募集がかかるってことは、それだけ「闇バイト」ニーズがあるってことだな。
 「急ぎで金が要る」って書き込みから1時間で3件…。このまま、2、3日つぶやきをおいておけば10件以上の「闇バイト」の引き合いが来るかもしれないね。そのアクセス方法を研究してAIに覚え込ませてしまえば、後は難しいことじゃない。」

 説明の間にも、「ええ仕事おまっせ。交通費実費負担しますので一回話を聞いてみまへんか?」とツイートが帰ってきたり、最初の「反社」の連絡先を送った2件からは「お前、絶対見つけ出して「殺す」!」といった怒りのツイートが入ってきていた。

 「ギャハハハ!こいつら「反社」の「若頭補佐に「ええ仕事あるよ!」って電話しやがったんだろうな。闇バイトの募集をする「電話係」の「かけ子」のレベルも知れたもんだ。まあ、明日の午前中にプログラムのフローは組んであげるから、あとは如志ちゃんと弾嗣でやってごらん。
 偽の身分証明書や名前や住所も自動作成するようにしておけば、「AI悪者ホイホイ」システムの出来上がりってなもんだ。じゃあ、二人の「仕事」に乾杯!」

 「先生、ちょっとおふざけが過ぎますよ。あくまで、遊びじゃなく「大阪CPTS」で受けた仕事なんですから、少しは真面目にしてください!」
と3杯目のビールを空けた快撥に如志がきつめの言葉を投げると
「ごめんちゃい!次は日本酒熱燗2合頼むわな!」
と反省の色は見えなかった。




今日の余談&おまけのイラスト

今日の「居酒屋編」お読みいただきありがとうございました。
私自身、この春に社会人になって「居酒屋」での飲み会が凄く好きになりました。
学生時代は「バカ話」だけだったんですけど、今は飲みながらの「仕事の話」が凄くおもしろい!
飲んで出る「発想」ってありますよねー!

あと、「おじさん」たちが頼むメニューが「旨い」!
「たこわさ」と「じゃがバター塩辛のせ」にドはまり!
あと「もろきゅう」ね!
自宅でも「もろみ味噌」と「きゅうり」買ってきてお父さんと飲みながら楽しんでます!

さて、そんな飲み会イラスト描いてみましたよー!

まずは、快撥先生!





本文の中ではちょっとふざけた感じですけど、スーツで飲む「男の人」ってかっこいい!

弾嗣君は、学生時代と変わらない感じ(笑)。






そして如志ちゃんは、舞久利ちゃんがコーディネートするようになった前提なので、パーカー&デニムは卒業!



こんな感じ!
ミニスカで太もも「ばーん」!


そしてちょっと酔っちゃって油断したら「こんな感じ」(笑)!



「みりおた」の皆さんに忖度しました(笑)。
(⋈◍>◡<◍)。✧♡

では、またねー!
(@^^)/~~~

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