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第六章 おいでよ!男性保護省の巻
第七十話 見送りとおしおき
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「えっ!? み、深夜子さん。どうしてここに?」
「ふへへ、いっしょに帰ろ。あっさひくん!」
朝日の眼前で深夜子は薄桃色に頬を染め、もじもじくねくね。それでいてあっけらかんと言い放つ。しかし、そんな器用なアピールに反応している余裕は朝日にない。軽いパニック状態である。
「ちょっと!? ちょっと待って深夜子さん。いっしょに帰ろって……いや、それよりもなんで、どうやって、ここまで?」
単純な疑問。深夜子は日頃、ここへはバイクで通勤していたはずだ。いっしょに帰るのなら別の交通手段――時間的に? 何に乗って? もしやタクシー? 額に手をあて、混乱を収めながら朝日は考える。
「チャリで来た」
「自転車っ!? そうなの――って、ん? …………あれ? さっきの電話から、まだ三十分くらいしか経ってないよね?」
「余裕。本日のチャリ通記録二十六分ジャスト!」
フンスカと鼻息荒く深夜子が胸を張る。
「えええええ!?」
おかしい。明らかにタイムがおかしい。少なくとも車で三十分以上かかる距離である。これは昨日の夜に見た何かに通ずるものを感じる。戸惑う朝日におかまいなし。すると今度は一転、悲しげな表情を見せて深夜子が接近してくる。実にせわしない。
「朝日君。君があたしの元を去って二日……悲しみと絶望で禁断症状がやばかった」
「いや、深夜子さん。二日で禁断症状って」
それより何より。家を出発する時には、やたらはりきって五月ごと書類作業に向かった気がする。だが、深夜子の禁断症状アピールとやらはまだ続く。
「最初は軽い頭痛と微熱が――」
「うーん。それって普通の風邪とかじゃないかな?」
「続いて激しい嘔吐と下痢に襲われ――」
「一気に悪化した? ……うん。まあ……重症だよね……色々な意味で」
「最後は昏睡して死に至る――」
「死んじゃうの!?」
「――かも知れなかった」
これはウザイ。
そう言い切きると、深夜子は何かの期待を込めた眼差しを朝日に向けてくる。その顔には『そっ、そこまで僕のことを! ああっ、もう深夜子さん無しでは生きていけないっ――と感極まりながらHUGっとして。はよ』と書いてあるようにしか見えない。さすがの朝日も軽い頭痛を覚えて、こめかみを押さえる。
「ふ、ふーん。大変……だね。まあ、とにかく部屋に入ってよ」
当然のスルー案件。
「うえっ!? あれっ? あ、朝日君。そ、その……禁断症状が……あの――」
あれ? 予定と違うよ。とでも言わんばかりの深夜子である。どうしてそう思えるのか? 追求する気も起きない朝日は別の手段にでる。
「まあまあ、深夜子さん。外寒かったでしょ?」
少し甘口の声色を使いながら、深夜子の腕に絡みつく。
「さ、部屋に入って。温かいお茶があるから、ね」
「はうううっ? あ、朝日君? あっ、えっ、へっ、うへっ、うへへへへへ。うん、うんお茶、お茶。ふひひっ」
ちょろだらしない。
ちょっと落ち着け精神的に。の意味合いも込め、温かい緑茶を準備して深夜子に一息つかせる。そんなやりとりを二人がしている間に、部屋のデジタル時計は午前七時五十一分を表示する。同時に再び部屋の呼び出しが鳴った。
『朝日ー。準備できてるかー? そろそろ出るぜ』
今度は梅である。
「あっ、梅ちゃん! そっか、もう出発の時間だ。深夜子さん出ないと」
「らじゃ、朝日君。荷物はあたしが持つ」
部屋の扉を開ける朝日の後ろを深夜子が追う。
「おう! 朝日おはよう。荷物あったらこっちに出しな。持ってってやっからよ」
「おはよ梅ちゃん。うん、ありがと。でも荷物は……」
「梅ちゃん無問題。朝日君の荷物はあたしが持ってる」
しれっと朝日の後ろから、深夜子が荷物を掲げて見せた。
「おっ、そっか。悪いな深夜子、頼むぜ」
そうですか。荷物持ってくれてますか。さも当たり前な空気に、つい踵を返そうとする梅だが――――無論、ピタリと歩みが止まる。
「な、ん、で、てめえがここにいやがんだあああああああああっ!?」
――全力で深夜子を問い詰めたい。ところが時間もない。朝日の見送り出発時刻が迫っているため、仕方なく移動しながら梅が質問を飛ばす。
「深夜子! てめえ、ここのセキュリティをどうやって抜けやがった?」
「えっ? ちゃんとキー発行して貰った。梅ちゃんのIDカードで」
「人の予備を勝手に持ち出してんじゃねえええええ!」
不測の事態に備えて、家には三人の予備IDカードが共有保管されている。餡子から事前に情報収集して、ちゃっかり持ち出し段取りバッチリの深夜子であった。こういう時だけ五月並の手際である。
「くっ、むちゃくちゃしやがって。セキュリティ係にばれたら俺も巻き添えじゃねーか。またインテリ連中からの評判が悪くなるっつーの!」
「むう! それは心外。あたしも梅ちゃんに色々巻き込まれてる。お互い様」
すでに曙区所属Mapsの問題児ツートップなのでご安心を。
「はぁ……で、お前。矢地に見つかったらどうするつもりだよ?」
「ふっ……梅ちゃん。本気のあたしは見つからない」
ご存知の通り、追跡から潜伏などの技術は深夜子の十八番。ただし、披露する場面としては明らかに間違っている。
さて、朝日の見送りは男性保護省の正面玄関にて行われる。すでに矢地を始めとした各課の役職者、主要な職員たちが集まって見送りの列が作られていた。玄関ロビー近くまで来たところで深夜子は姿を消す。
「よっし、んじゃあ行くぜ朝日。それにしても派手な見送りしやがって……」
誰かさんが出迎えを無駄にしましたから。
「うわ、凄いなぁ。あの行列の間を通るのって、ちょっと恥ずかしいかも……」
そこに朝日たちの姿を見つけた矢地が迎えにくる。
「おはよう神崎君。出発の準備は問題無いかな?」
「あっ、はい。大丈夫です。三日間色々とありがとうございました」
「それは我々もだよ。今回の男性保護省への親善訪問感謝する。それから閣下のスケジュール調整が間にあった。見送りに参加をされることになったので――――ん? 閣下!?」
矢地が周りを見渡すも、今まで近くにいた弥生の姿が無い。矢地の部下がおろおろとしながら近づいてくる。
「矢地課長。そ、それが……つい今しがた目を離した隙に――どちらかへ……」
「なんだと? この時間が押している時に閣下は何を――――むっ!?」
他の職員たちにも動揺が広がり始めたその時。玄関口の外から、何やら騒がしい音が聞こえる。一体何事か? 矢地について朝日たちも小走りで玄関の外へと向かう。音の出所は玄関口から少し離れた建物の裏手側であった。
ちょうど木陰道が作られている場所で、木々の枝が激しく揺れる音。そして、何かがぶつかり合う音が聞こえてくる。事態が把握できない朝日たちは呆然とその音に耳を傾ける。すると一際大きな激突音が響き、続けて人の声が聞こえて来た。
『むぎゃああああああ!?』
『ありゃ、なんだい? 寝待の娘っ子じゃないか? 気配の消し方が中々だったから、坊やを狙ってるのかと思って来てみりゃ……ほっほ、こりゃ腕をあげたもんだねぇ』
「「「「「!?」」」」」
矢地たちの聞きなれた声が二つ。見送りの職員たちもろともその場が凍りつく。
『んなあ!? なんでばあちゃがここにいるの? 聞いてない? 餡子いないって言ってた』
『ふぉほっほっ、そりゃあ坊やの見送りで朝の閣議をすっぽかすことにしたからねぇ』
『あっ、ふ、ふぅーん……ま、まあ。その、ばあちゃ。あたしはこれで。もう帰るか――――うげえっ!』
『ほっ! まあ、せっかくだからゆっくりしておいき。ルール違反におしおきは必要だろう?』
『ちょお!? ば、ばあちゃ!? ンノオオオオオオオオーーーッ!!』
一方で静まり返る見送り会場。梅がゆっくりと矢地に顔を向けて沈黙を破った。
「おい……矢地……」
「き、聞こえん! 私には何も聞こえんぞ!」
地面が揺れるような轟音と深夜子の絶叫が響く中。誰もが聞こえないふりをする。淡々と、粛々と、見送りの準備は進められた。
それから満足そうに戻ってきた弥生を加え。朝日の見送りは無事完了するのであった。
「ふへへ、いっしょに帰ろ。あっさひくん!」
朝日の眼前で深夜子は薄桃色に頬を染め、もじもじくねくね。それでいてあっけらかんと言い放つ。しかし、そんな器用なアピールに反応している余裕は朝日にない。軽いパニック状態である。
「ちょっと!? ちょっと待って深夜子さん。いっしょに帰ろって……いや、それよりもなんで、どうやって、ここまで?」
単純な疑問。深夜子は日頃、ここへはバイクで通勤していたはずだ。いっしょに帰るのなら別の交通手段――時間的に? 何に乗って? もしやタクシー? 額に手をあて、混乱を収めながら朝日は考える。
「チャリで来た」
「自転車っ!? そうなの――って、ん? …………あれ? さっきの電話から、まだ三十分くらいしか経ってないよね?」
「余裕。本日のチャリ通記録二十六分ジャスト!」
フンスカと鼻息荒く深夜子が胸を張る。
「えええええ!?」
おかしい。明らかにタイムがおかしい。少なくとも車で三十分以上かかる距離である。これは昨日の夜に見た何かに通ずるものを感じる。戸惑う朝日におかまいなし。すると今度は一転、悲しげな表情を見せて深夜子が接近してくる。実にせわしない。
「朝日君。君があたしの元を去って二日……悲しみと絶望で禁断症状がやばかった」
「いや、深夜子さん。二日で禁断症状って」
それより何より。家を出発する時には、やたらはりきって五月ごと書類作業に向かった気がする。だが、深夜子の禁断症状アピールとやらはまだ続く。
「最初は軽い頭痛と微熱が――」
「うーん。それって普通の風邪とかじゃないかな?」
「続いて激しい嘔吐と下痢に襲われ――」
「一気に悪化した? ……うん。まあ……重症だよね……色々な意味で」
「最後は昏睡して死に至る――」
「死んじゃうの!?」
「――かも知れなかった」
これはウザイ。
そう言い切きると、深夜子は何かの期待を込めた眼差しを朝日に向けてくる。その顔には『そっ、そこまで僕のことを! ああっ、もう深夜子さん無しでは生きていけないっ――と感極まりながらHUGっとして。はよ』と書いてあるようにしか見えない。さすがの朝日も軽い頭痛を覚えて、こめかみを押さえる。
「ふ、ふーん。大変……だね。まあ、とにかく部屋に入ってよ」
当然のスルー案件。
「うえっ!? あれっ? あ、朝日君。そ、その……禁断症状が……あの――」
あれ? 予定と違うよ。とでも言わんばかりの深夜子である。どうしてそう思えるのか? 追求する気も起きない朝日は別の手段にでる。
「まあまあ、深夜子さん。外寒かったでしょ?」
少し甘口の声色を使いながら、深夜子の腕に絡みつく。
「さ、部屋に入って。温かいお茶があるから、ね」
「はうううっ? あ、朝日君? あっ、えっ、へっ、うへっ、うへへへへへ。うん、うんお茶、お茶。ふひひっ」
ちょろだらしない。
ちょっと落ち着け精神的に。の意味合いも込め、温かい緑茶を準備して深夜子に一息つかせる。そんなやりとりを二人がしている間に、部屋のデジタル時計は午前七時五十一分を表示する。同時に再び部屋の呼び出しが鳴った。
『朝日ー。準備できてるかー? そろそろ出るぜ』
今度は梅である。
「あっ、梅ちゃん! そっか、もう出発の時間だ。深夜子さん出ないと」
「らじゃ、朝日君。荷物はあたしが持つ」
部屋の扉を開ける朝日の後ろを深夜子が追う。
「おう! 朝日おはよう。荷物あったらこっちに出しな。持ってってやっからよ」
「おはよ梅ちゃん。うん、ありがと。でも荷物は……」
「梅ちゃん無問題。朝日君の荷物はあたしが持ってる」
しれっと朝日の後ろから、深夜子が荷物を掲げて見せた。
「おっ、そっか。悪いな深夜子、頼むぜ」
そうですか。荷物持ってくれてますか。さも当たり前な空気に、つい踵を返そうとする梅だが――――無論、ピタリと歩みが止まる。
「な、ん、で、てめえがここにいやがんだあああああああああっ!?」
――全力で深夜子を問い詰めたい。ところが時間もない。朝日の見送り出発時刻が迫っているため、仕方なく移動しながら梅が質問を飛ばす。
「深夜子! てめえ、ここのセキュリティをどうやって抜けやがった?」
「えっ? ちゃんとキー発行して貰った。梅ちゃんのIDカードで」
「人の予備を勝手に持ち出してんじゃねえええええ!」
不測の事態に備えて、家には三人の予備IDカードが共有保管されている。餡子から事前に情報収集して、ちゃっかり持ち出し段取りバッチリの深夜子であった。こういう時だけ五月並の手際である。
「くっ、むちゃくちゃしやがって。セキュリティ係にばれたら俺も巻き添えじゃねーか。またインテリ連中からの評判が悪くなるっつーの!」
「むう! それは心外。あたしも梅ちゃんに色々巻き込まれてる。お互い様」
すでに曙区所属Mapsの問題児ツートップなのでご安心を。
「はぁ……で、お前。矢地に見つかったらどうするつもりだよ?」
「ふっ……梅ちゃん。本気のあたしは見つからない」
ご存知の通り、追跡から潜伏などの技術は深夜子の十八番。ただし、披露する場面としては明らかに間違っている。
さて、朝日の見送りは男性保護省の正面玄関にて行われる。すでに矢地を始めとした各課の役職者、主要な職員たちが集まって見送りの列が作られていた。玄関ロビー近くまで来たところで深夜子は姿を消す。
「よっし、んじゃあ行くぜ朝日。それにしても派手な見送りしやがって……」
誰かさんが出迎えを無駄にしましたから。
「うわ、凄いなぁ。あの行列の間を通るのって、ちょっと恥ずかしいかも……」
そこに朝日たちの姿を見つけた矢地が迎えにくる。
「おはよう神崎君。出発の準備は問題無いかな?」
「あっ、はい。大丈夫です。三日間色々とありがとうございました」
「それは我々もだよ。今回の男性保護省への親善訪問感謝する。それから閣下のスケジュール調整が間にあった。見送りに参加をされることになったので――――ん? 閣下!?」
矢地が周りを見渡すも、今まで近くにいた弥生の姿が無い。矢地の部下がおろおろとしながら近づいてくる。
「矢地課長。そ、それが……つい今しがた目を離した隙に――どちらかへ……」
「なんだと? この時間が押している時に閣下は何を――――むっ!?」
他の職員たちにも動揺が広がり始めたその時。玄関口の外から、何やら騒がしい音が聞こえる。一体何事か? 矢地について朝日たちも小走りで玄関の外へと向かう。音の出所は玄関口から少し離れた建物の裏手側であった。
ちょうど木陰道が作られている場所で、木々の枝が激しく揺れる音。そして、何かがぶつかり合う音が聞こえてくる。事態が把握できない朝日たちは呆然とその音に耳を傾ける。すると一際大きな激突音が響き、続けて人の声が聞こえて来た。
『むぎゃああああああ!?』
『ありゃ、なんだい? 寝待の娘っ子じゃないか? 気配の消し方が中々だったから、坊やを狙ってるのかと思って来てみりゃ……ほっほ、こりゃ腕をあげたもんだねぇ』
「「「「「!?」」」」」
矢地たちの聞きなれた声が二つ。見送りの職員たちもろともその場が凍りつく。
『んなあ!? なんでばあちゃがここにいるの? 聞いてない? 餡子いないって言ってた』
『ふぉほっほっ、そりゃあ坊やの見送りで朝の閣議をすっぽかすことにしたからねぇ』
『あっ、ふ、ふぅーん……ま、まあ。その、ばあちゃ。あたしはこれで。もう帰るか――――うげえっ!』
『ほっ! まあ、せっかくだからゆっくりしておいき。ルール違反におしおきは必要だろう?』
『ちょお!? ば、ばあちゃ!? ンノオオオオオオオオーーーッ!!』
一方で静まり返る見送り会場。梅がゆっくりと矢地に顔を向けて沈黙を破った。
「おい……矢地……」
「き、聞こえん! 私には何も聞こえんぞ!」
地面が揺れるような轟音と深夜子の絶叫が響く中。誰もが聞こえないふりをする。淡々と、粛々と、見送りの準備は進められた。
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