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5、食事
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目を覚ますと、知らない天井、、、ではなくテントの布が見えた。
どうしてこんな事になってるのか振り返っていると、先程の身体付きの良い男性から声を掛けられた。
「体調は大丈夫でしょうか? 急に倒れられたので心配でしたが、どうやら空腹と疲労が原因だったようですね。 良かったら食事を用意しましたので食べますか?」
どこからか良い匂いがしてきて、お腹がなってしまい恥ずかしさはあったが、やっぱり日本語で話し掛けられていて、言葉が通じる喜びを再び噛みしめる。
さっきは勢い余ったせいで倒れたので今度は気を付けながらゆっくりと起き上がり
「はい、少し横になったので元気になりました。 お気遣いありがとうございます。 是非食べさせて下さい!」
後半を食い気味に言う俺に笑みを浮かべながら、身体付きの良い男性が何かしらを叫ぶと、先程の見張りの人が食事を持ってきてくれた。
その食事の献立に驚きを隠せない。
日本での玄米っぽい見た目のご飯に味噌汁、あとは謎の肉の塊(300gくらい?)が鉄板で焼かれながら良い音と匂いを辺りに振り撒いている。
その横に謎のソースもあるが、どう考えてもステーキと味噌汁とご飯という洋食店チックな組み合わせだ。
持ってきた見張りの人と身体付きの良い男性が笑みを浮かべているのにも気付かない程料理に釘付けな俺は、食べられる時を今か今かと楽しみに見ていた。
すると男性がまた何か言葉を発した。
「ーー。」
すると、俺の目の前の地面が光って盛り上がり簡単な机が出来上がる。
驚いて身体付きの良い男性の方に視線が移る。
すると悪戯が成功したような笑いを浮かべながら
「色々聞きたいこともあると思いますが、まずは食べてからにしましょう。 こちらもそこまで料理に釘付けの相手を生殺しにするわけにもいきません。 自己紹介もそれからにしましょう。」
とこちらの考えを全て読まれてるようで恥ずかしくなったが、事実なので苦笑いしつつ一言、すみませんと頭を下げる。
このやり取りが終わった辺りで見張りの人が料理を俺の目の前の机に置く。
「ーーーーー。」
こちらは日本語ではないので何て言われているのか分からなかったが、食べて良いよ的なニュアンスだと思う。
身体付きの良い男性からも、どうぞと言われたので早速食べることにした。
この謎の草原に来て、空腹で動いてきた俺は万感の想いを込めて手を合わせる。
「いただきます。」
無意識に唱えた俺はまず、味噌汁から口を着ける。
実際には味噌汁という名前ではないかもしれないが、匂い、味共に日本の味噌汁と遜色なかった。
味わうと自然と涙が出てきた。
もう何年振りかといったくらい味噌汁の味が身体と心に染み渡る。
実際にはそれ程久し振りでは無い筈だが、俺の置かれている境遇も相まってそう思うのだろう。
次にステーキっぽい肉の塊をナイフとフォークで切る。
これも何であるのか疑問に尽きないが、食べれるし慣れてるので良しとする。
というか、普通に箸も置いてあるのでそんなものかと思っている。
まず驚くほど柔らかく、簡単に肉が切れる。
そしてまずは一口、ソースにはつけずそのまま食べる。
中は程よく温かく、尚且つレアな状態で噛みしめる度に肉の旨味が溢れる。
柔らかいが、きちんと肉の食感というべき弾力もあり、溢れる肉汁と相まって無意識にご飯に手が伸びてしまう。
玄米のようなご飯はふっくらと炊かれていて、肉の旨味に負けないくらいご飯の優しい甘さと風味が口一杯に拡がる。
これだけ美味い食事を俺は今まで食べたことがない。
空腹だったのももちろんあるだろうが、それでも格別に美味い食事を俺は一心不乱に食べ続ける。
最初は足りないかもと思っていたが、食べていると想像以上にお腹が膨れてくる。
恐らく、極度の空腹状態で急に食べ物を入れたからだろうが、満足なので問題はない。
あまりにも肉とご飯の組み合わせが美味しすぎてついついソースの存在を忘れてしまっていた。
改めてソースを絡めて肉を口に含む。
拡がる食欲をそそる香り、絶妙なしょっぱさで肉との相性バッチリなこのソース。
日本にあったら肉に掛けるソースはこれ一択だったなと感じる程の美味しさで、箸が更に進んでいく。
やがて全てを食べ終え、手を合わせ
「ご馳走さまでした。」
と同時に満足感と嬉し涙が流れた。
こんなに美味しい物が食べれた俺は世界で一番幸せかもしれないと思った。
ゴブリンと戦うなど、日本にいた時にはあり得なかった経験もし、空腹と疲労で死にかけた俺だが間違いなく今日この瞬間の食事に救われた。
そんな俺の内心を察してくれたのか、俺が落ち着くまで見張りの人と身体付きの良い男性は座って何かを飲みながら話していた。
食事中もこちらを見ていたが、俺があまりにも熱心に食事に向かう様子だったので食べ終わるまで待ってくれたようで、こちらとしてはとてもありがたかった。
そして食事の感動も落ち着いた所で俺は食事を食べさせてくれた事への感謝と感想を二人に伝える。
先程俺が脳内で浮かべた感想をそのまま伝えると二人は揃って満面の笑みを浮かべてくれた。
そうして一段落した所で俺は改めて身体付きの良い男性と見張りの人を含め話し合いを始めた。
どうしてこんな事になってるのか振り返っていると、先程の身体付きの良い男性から声を掛けられた。
「体調は大丈夫でしょうか? 急に倒れられたので心配でしたが、どうやら空腹と疲労が原因だったようですね。 良かったら食事を用意しましたので食べますか?」
どこからか良い匂いがしてきて、お腹がなってしまい恥ずかしさはあったが、やっぱり日本語で話し掛けられていて、言葉が通じる喜びを再び噛みしめる。
さっきは勢い余ったせいで倒れたので今度は気を付けながらゆっくりと起き上がり
「はい、少し横になったので元気になりました。 お気遣いありがとうございます。 是非食べさせて下さい!」
後半を食い気味に言う俺に笑みを浮かべながら、身体付きの良い男性が何かしらを叫ぶと、先程の見張りの人が食事を持ってきてくれた。
その食事の献立に驚きを隠せない。
日本での玄米っぽい見た目のご飯に味噌汁、あとは謎の肉の塊(300gくらい?)が鉄板で焼かれながら良い音と匂いを辺りに振り撒いている。
その横に謎のソースもあるが、どう考えてもステーキと味噌汁とご飯という洋食店チックな組み合わせだ。
持ってきた見張りの人と身体付きの良い男性が笑みを浮かべているのにも気付かない程料理に釘付けな俺は、食べられる時を今か今かと楽しみに見ていた。
すると男性がまた何か言葉を発した。
「ーー。」
すると、俺の目の前の地面が光って盛り上がり簡単な机が出来上がる。
驚いて身体付きの良い男性の方に視線が移る。
すると悪戯が成功したような笑いを浮かべながら
「色々聞きたいこともあると思いますが、まずは食べてからにしましょう。 こちらもそこまで料理に釘付けの相手を生殺しにするわけにもいきません。 自己紹介もそれからにしましょう。」
とこちらの考えを全て読まれてるようで恥ずかしくなったが、事実なので苦笑いしつつ一言、すみませんと頭を下げる。
このやり取りが終わった辺りで見張りの人が料理を俺の目の前の机に置く。
「ーーーーー。」
こちらは日本語ではないので何て言われているのか分からなかったが、食べて良いよ的なニュアンスだと思う。
身体付きの良い男性からも、どうぞと言われたので早速食べることにした。
この謎の草原に来て、空腹で動いてきた俺は万感の想いを込めて手を合わせる。
「いただきます。」
無意識に唱えた俺はまず、味噌汁から口を着ける。
実際には味噌汁という名前ではないかもしれないが、匂い、味共に日本の味噌汁と遜色なかった。
味わうと自然と涙が出てきた。
もう何年振りかといったくらい味噌汁の味が身体と心に染み渡る。
実際にはそれ程久し振りでは無い筈だが、俺の置かれている境遇も相まってそう思うのだろう。
次にステーキっぽい肉の塊をナイフとフォークで切る。
これも何であるのか疑問に尽きないが、食べれるし慣れてるので良しとする。
というか、普通に箸も置いてあるのでそんなものかと思っている。
まず驚くほど柔らかく、簡単に肉が切れる。
そしてまずは一口、ソースにはつけずそのまま食べる。
中は程よく温かく、尚且つレアな状態で噛みしめる度に肉の旨味が溢れる。
柔らかいが、きちんと肉の食感というべき弾力もあり、溢れる肉汁と相まって無意識にご飯に手が伸びてしまう。
玄米のようなご飯はふっくらと炊かれていて、肉の旨味に負けないくらいご飯の優しい甘さと風味が口一杯に拡がる。
これだけ美味い食事を俺は今まで食べたことがない。
空腹だったのももちろんあるだろうが、それでも格別に美味い食事を俺は一心不乱に食べ続ける。
最初は足りないかもと思っていたが、食べていると想像以上にお腹が膨れてくる。
恐らく、極度の空腹状態で急に食べ物を入れたからだろうが、満足なので問題はない。
あまりにも肉とご飯の組み合わせが美味しすぎてついついソースの存在を忘れてしまっていた。
改めてソースを絡めて肉を口に含む。
拡がる食欲をそそる香り、絶妙なしょっぱさで肉との相性バッチリなこのソース。
日本にあったら肉に掛けるソースはこれ一択だったなと感じる程の美味しさで、箸が更に進んでいく。
やがて全てを食べ終え、手を合わせ
「ご馳走さまでした。」
と同時に満足感と嬉し涙が流れた。
こんなに美味しい物が食べれた俺は世界で一番幸せかもしれないと思った。
ゴブリンと戦うなど、日本にいた時にはあり得なかった経験もし、空腹と疲労で死にかけた俺だが間違いなく今日この瞬間の食事に救われた。
そんな俺の内心を察してくれたのか、俺が落ち着くまで見張りの人と身体付きの良い男性は座って何かを飲みながら話していた。
食事中もこちらを見ていたが、俺があまりにも熱心に食事に向かう様子だったので食べ終わるまで待ってくれたようで、こちらとしてはとてもありがたかった。
そして食事の感動も落ち着いた所で俺は食事を食べさせてくれた事への感謝と感想を二人に伝える。
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