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愛という名の楽園(エデン)
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ベッドの上、白いシーツに縛られた綾乃の肢体は、まるで白百合のように繊細で、そして艶やかだった。
動けぬはずなのに、その身体は細かく震え、汗ばんだ肌にはほのかな薔薇色が滲んでいる。
「もう……どうなってるの、わたし……」
瞳の奥は潤み、唇は開きかけたまま。
呼吸は浅く、けれど決して怯えてはいない。
ふたりの愛が、確かに彼女を包んでいるから――
「では、そろそろ……“同時に”いかがですか?」
執事が静かに言ったとき、セシリアは上品に微笑み、綾乃の右脚をゆっくりと抱き上げた。
「え……まって、いま、いま何を……ひゃああああっ!」
セシリアの長く優雅な指が、足の甲から指の間へと滑り込む。
やわらかなタッチで、まるで指を愛撫するように、甲の神経を撫で回して――
「足の甲……ここの神経は意外と鋭いのよ。特に、こうして温まったあとのくすぐりは……ね?」
「う、うそぉ……そこ、くすぐったい……のに……なんで……くるのぉぉっ……!」
執事はその声に重ねるように、左脚の足裏を包み込むように抱え、
ちょうど土踏まずの中心へと、指先で優しく圧を加える。
「こちらも忘れてはなりません。足裏のこの部分……ここを円を描くように責めると、緊張と快感が同時に走るのです」
「やだっ、うそ……うそ、両足いっぺんは……だ、だめぇぇっ!くすぐったすぎてぇっ!」
彼女の笑い声が再び爆ぜる。
しかしそれは、絶望や苦痛の笑いではない。
もっと――快楽と、幸福に近い声。
「まだ笑えるうちは、余裕があるのよ」
「いえ、すでに限界ぎりぎり――されど、それが美しいのです」
ふたりは一糸乱れぬ調和で、右脚をセシリアが、左脚を執事が、
同時に愛しむようにくすぐっていく。
指と指の間をくすぐりながら、甲をそっとなぞる。
土踏まずからかかとまで、まるで詩を書くように。
緩やかに。時に、鋭く。
そしてまた、ゆったりと撫でるように――
「くすぐったいのに……いやじゃないの……」
綾乃は呟く。
「いやじゃないのに……とまらない……っ、きもちいいの……なんで、こんなに……」
愛だった。
くすぐりという技は、彼女を嬲る道具ではない。
それはまるで、心をほどいていく優しい刃のように、
恐れも不安も剥がしとり、
ただ“素の綾乃”だけを、ふたりの腕の中に導いていく。
やがて、脚のくすぐりが収まると――ふたりは自然と彼女の脇腹へと指を這わせていった。
セシリアは、くすぐるふりをして指を滑らせ、
執事は、脇の窪みに小さな円を描く。
ふたりの手はまるで旋律。
くすぐりの違いは、愛の違い。
だが、目的はひとつ――綾乃を幸せにすること。
「わたしたちふたりで、あなたを満たし続けてみせるわ」
「その笑顔が、止まらぬように」
綾乃の身体はもう、完全に預けられていた。
笑い、涙し、震え、そして――愛されていることに、ただただ震えていた。
ベッドの上、天井を見上げながら、彼女は思う。
(選べない。選ばない。ふたりとも、わたしにとって……)
(大切な、“愛”だから)
その想いに応えるように、ふたりは同時に綾乃の両手をそっと取り、
手のひらに口づけを落とす。
愛という名の楽園は、今、ここに完成していた――
動けぬはずなのに、その身体は細かく震え、汗ばんだ肌にはほのかな薔薇色が滲んでいる。
「もう……どうなってるの、わたし……」
瞳の奥は潤み、唇は開きかけたまま。
呼吸は浅く、けれど決して怯えてはいない。
ふたりの愛が、確かに彼女を包んでいるから――
「では、そろそろ……“同時に”いかがですか?」
執事が静かに言ったとき、セシリアは上品に微笑み、綾乃の右脚をゆっくりと抱き上げた。
「え……まって、いま、いま何を……ひゃああああっ!」
セシリアの長く優雅な指が、足の甲から指の間へと滑り込む。
やわらかなタッチで、まるで指を愛撫するように、甲の神経を撫で回して――
「足の甲……ここの神経は意外と鋭いのよ。特に、こうして温まったあとのくすぐりは……ね?」
「う、うそぉ……そこ、くすぐったい……のに……なんで……くるのぉぉっ……!」
執事はその声に重ねるように、左脚の足裏を包み込むように抱え、
ちょうど土踏まずの中心へと、指先で優しく圧を加える。
「こちらも忘れてはなりません。足裏のこの部分……ここを円を描くように責めると、緊張と快感が同時に走るのです」
「やだっ、うそ……うそ、両足いっぺんは……だ、だめぇぇっ!くすぐったすぎてぇっ!」
彼女の笑い声が再び爆ぜる。
しかしそれは、絶望や苦痛の笑いではない。
もっと――快楽と、幸福に近い声。
「まだ笑えるうちは、余裕があるのよ」
「いえ、すでに限界ぎりぎり――されど、それが美しいのです」
ふたりは一糸乱れぬ調和で、右脚をセシリアが、左脚を執事が、
同時に愛しむようにくすぐっていく。
指と指の間をくすぐりながら、甲をそっとなぞる。
土踏まずからかかとまで、まるで詩を書くように。
緩やかに。時に、鋭く。
そしてまた、ゆったりと撫でるように――
「くすぐったいのに……いやじゃないの……」
綾乃は呟く。
「いやじゃないのに……とまらない……っ、きもちいいの……なんで、こんなに……」
愛だった。
くすぐりという技は、彼女を嬲る道具ではない。
それはまるで、心をほどいていく優しい刃のように、
恐れも不安も剥がしとり、
ただ“素の綾乃”だけを、ふたりの腕の中に導いていく。
やがて、脚のくすぐりが収まると――ふたりは自然と彼女の脇腹へと指を這わせていった。
セシリアは、くすぐるふりをして指を滑らせ、
執事は、脇の窪みに小さな円を描く。
ふたりの手はまるで旋律。
くすぐりの違いは、愛の違い。
だが、目的はひとつ――綾乃を幸せにすること。
「わたしたちふたりで、あなたを満たし続けてみせるわ」
「その笑顔が、止まらぬように」
綾乃の身体はもう、完全に預けられていた。
笑い、涙し、震え、そして――愛されていることに、ただただ震えていた。
ベッドの上、天井を見上げながら、彼女は思う。
(選べない。選ばない。ふたりとも、わたしにとって……)
(大切な、“愛”だから)
その想いに応えるように、ふたりは同時に綾乃の両手をそっと取り、
手のひらに口づけを落とす。
愛という名の楽園は、今、ここに完成していた――
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