ふたりの執事にくすぐら令嬢

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執事はくすぐってお嬢様を愛します

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くすぐったい――ただの言葉では言い尽くせない感覚が、綾乃の下腹の浅い部分に花びらのように咲いていた。

礼司の指は、ただ撫でるだけ。だが、その撫で方が、綾乃の皮膚を“愛しいもの”として慈しんでいるのが分かる。爪を立てず、手のひらも使わず、人差し指の腹だけで、まるで風が触れるように、そっと、そっと。

「くすぐっ……くふふっ……なに、それ……もう……」

声が零れる。その笑いは、単なる反射ではなかった。
愛されていると、感じていた。
くすぐったさが、心の襞をも撫でるように深く、やわらかく沁み込んでいく。

「綾乃様……感じていらっしゃるのですね、この指先から伝わるものを」

礼司の声は低く、でもどこまでも穏やかで、くすぐる指の動きと同じリズムで、綾乃の胸に降り注いでいた。

くすぐったい、でも苦しくない。
気が狂いそうなほどなのに、逃げたくない。
身体の奥底から湧きあがるのは、恥じらいでも羞恥でもなく――

「これ……好き、かも……っ。ふふ、ふふふ……やだ、笑っちゃうのに……ぅぅんっ」

遼真の指がわき腹から背中へと回り、肩甲骨の下を撫でると、綾乃の身体は小さく跳ねた。呼吸が甘く震える。

「あぁ……なんで……っ。どこもかしこも、優しくて……気持ちよくて……でも、くすぐったくて……笑っちゃう……」

彼女の下腹部、へその下から骨盤のラインにかけて、礼司の指が描く円は、まるで彼女の中心に眠る甘美な震えを引き出す呪文のようだった。皮膚の感覚が次第に研ぎ澄まされていく。

ほんのわずかに、指先が円の軌道をずらす。
それだけで――

「ひゃぁっ……くすぐったぁい……っ、や、だめ……そこ、今の……ちょっとズルい……!」

恥ずかしさを上塗りするように、笑いと吐息が交錯する。

くすぐりが――愛が――
綾乃の心を、皮膚を、神経の奥まで満たしてゆく。

ふたりの執事が与える“指先の愛”は、彼女にとって
「自分は、ここにいていい」
そう告げてくれる確かな証だった。

くすぐったさの余韻の中、綾乃は涙をひとすじこぼした。笑いながら、甘い吐息を漏らしながら。
それは快楽の涙ではなく、深く愛されていることを、身体の奥から理解した証。

「ありがとう……もっと……礼司さん、遼真さん……わたし、壊れるくらい、くすぐって……」

愛を乞うように、愛に溺れるように、綾乃の声は震えていた。
そしてそれに応えるように、ふたりの執事の手が――再び、柔らかく、そしてどこまでも愛しく彼女の敏感な場所へと伸びていく――。

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