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訓練施設と見張りの兵士
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未完成に終わっている、魔法用訓練施設を調べたい。
とりあえず現地に向かってみる。
修理の代価として受け取った情報から、訓練施設は毎日使っているわけではないと聞いていた。
今日は使用する日のようだ。
訓練の声が小さく聞こえてくる。
運がいい。
訓練していない日だったなら、無人で聞きこむことすらできないからな。
出入口には見張りとして兵士が2人立っていた。
マーツェがそこに近づいていく。
「こんにちは。訓練中?あなたたちは訓練しないの?」
「あんたらみたいな不審人物が来ないよう見張ってんだよ」
警戒心丸出しで睨んでくる。
まだ新米兵士だろう。
若そうだ。
「不審じゃない。怪しくないよ。ちょっと調べたいだけ。この施設の不具合について」
「なんでそのことを知って」
「馬鹿!それじゃ白状してるもんだろ」
見張りの相方が慌てて口を塞ぐがもう遅い。
不具合は未だ解明されていない。
それさえわかれば十分だ。
「君たちフォルグネって人知ってる?聞いたことある?」
「兵士で知らねー奴はいねえよ」
口を滑らした兵士がムッとして言い返した。
「そんな有名なんだ。フォルグネさんからだよ。施設の不具合情報は。その人のお孫さんからこれを託されたんだ」
にんまりと笑いながらマーツェがあの冊子を見せつける。
「嘘言ってんじゃねーよ。なんであんたなんかに託すんだ」
「ちょっと中身見せてみろ」
幾分冷静な相方の兵士がマーツェの腕から冊子を奪う。
疑わし気に眉を寄せていたが、だんだんと見開いていく目。
「…うわ、まじか」
最後のフォルグネの言葉まで見て、そう呟いた。
口を滑らす兵士は興奮したように冊子の文字と私たちを何度も見比べる。
「フォルグネと知り合いなのか?そうなのか!?」
「この人。ゲルハルトさんの弟子だよ。直接知り合いではないけど。話はいろいろ聞いてる」
その設定はここでも使われるのか。
呆れつつ流れを静観する。
「弟子?ゲルハルトの弟子?ってことはシュワーゼの話も知ってんのか?」
「もちろん」
「うおおおおお!」
マーツェの返答に2人して興奮しだした。
足踏みをしながら小さく跳ねる。
「フォルグネは兵士の憧れであり希望なんだ!田舎出身であれだけ出世した人は他にいないからな!シュワーゼもゲルハルトも一緒に有名なんだぜ!」
「フォルグネが慕ってた一回りも年下のシュワーゼと、フォルグネが一目置いてたゲルハルト。兵士の間じゃ有名な3人だ」
「シュワーゼはこっそりとだけどな!王に処罰されちまったし」
シュワーゼはともかく私についても残っているとはどういうことだろうか。
フォルグネが好き勝手周りに言っていたに違いない。
「ゲルハルトさんは知りたがってた。どうして失敗したのか。魔法陣の何がいけなかったのか。だから弟子が調べに来たんだ。解明したいんだよ。ゲルハルトさんの意思を継いで」
兵士の間で有名である人の弟子。
態度から見るに、何やら憧れさえ持っていそうな雰囲気だ。
そんな人の意思を継いで施設を調べに来た。
見張り兵士の心が揺らいでいるのがわかった。
「どうするよ」
「どうするったって勝手に入れたら罰せられるだろ」
「でもゲルハルトの弟子だって。フォルグネの手記も持ってっし」
口を滑らす方の兵士は“施設の中に入れたい”に天秤が傾いている。
相方に目で訴えている。
「………、聞いてみるだけだからな」
諦めたように呟き、中に入っていった。
とりあえず現地に向かってみる。
修理の代価として受け取った情報から、訓練施設は毎日使っているわけではないと聞いていた。
今日は使用する日のようだ。
訓練の声が小さく聞こえてくる。
運がいい。
訓練していない日だったなら、無人で聞きこむことすらできないからな。
出入口には見張りとして兵士が2人立っていた。
マーツェがそこに近づいていく。
「こんにちは。訓練中?あなたたちは訓練しないの?」
「あんたらみたいな不審人物が来ないよう見張ってんだよ」
警戒心丸出しで睨んでくる。
まだ新米兵士だろう。
若そうだ。
「不審じゃない。怪しくないよ。ちょっと調べたいだけ。この施設の不具合について」
「なんでそのことを知って」
「馬鹿!それじゃ白状してるもんだろ」
見張りの相方が慌てて口を塞ぐがもう遅い。
不具合は未だ解明されていない。
それさえわかれば十分だ。
「君たちフォルグネって人知ってる?聞いたことある?」
「兵士で知らねー奴はいねえよ」
口を滑らした兵士がムッとして言い返した。
「そんな有名なんだ。フォルグネさんからだよ。施設の不具合情報は。その人のお孫さんからこれを託されたんだ」
にんまりと笑いながらマーツェがあの冊子を見せつける。
「嘘言ってんじゃねーよ。なんであんたなんかに託すんだ」
「ちょっと中身見せてみろ」
幾分冷静な相方の兵士がマーツェの腕から冊子を奪う。
疑わし気に眉を寄せていたが、だんだんと見開いていく目。
「…うわ、まじか」
最後のフォルグネの言葉まで見て、そう呟いた。
口を滑らす兵士は興奮したように冊子の文字と私たちを何度も見比べる。
「フォルグネと知り合いなのか?そうなのか!?」
「この人。ゲルハルトさんの弟子だよ。直接知り合いではないけど。話はいろいろ聞いてる」
その設定はここでも使われるのか。
呆れつつ流れを静観する。
「弟子?ゲルハルトの弟子?ってことはシュワーゼの話も知ってんのか?」
「もちろん」
「うおおおおお!」
マーツェの返答に2人して興奮しだした。
足踏みをしながら小さく跳ねる。
「フォルグネは兵士の憧れであり希望なんだ!田舎出身であれだけ出世した人は他にいないからな!シュワーゼもゲルハルトも一緒に有名なんだぜ!」
「フォルグネが慕ってた一回りも年下のシュワーゼと、フォルグネが一目置いてたゲルハルト。兵士の間じゃ有名な3人だ」
「シュワーゼはこっそりとだけどな!王に処罰されちまったし」
シュワーゼはともかく私についても残っているとはどういうことだろうか。
フォルグネが好き勝手周りに言っていたに違いない。
「ゲルハルトさんは知りたがってた。どうして失敗したのか。魔法陣の何がいけなかったのか。だから弟子が調べに来たんだ。解明したいんだよ。ゲルハルトさんの意思を継いで」
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態度から見るに、何やら憧れさえ持っていそうな雰囲気だ。
そんな人の意思を継いで施設を調べに来た。
見張り兵士の心が揺らいでいるのがわかった。
「どうするよ」
「どうするったって勝手に入れたら罰せられるだろ」
「でもゲルハルトの弟子だって。フォルグネの手記も持ってっし」
口を滑らす方の兵士は“施設の中に入れたい”に天秤が傾いている。
相方に目で訴えている。
「………、聞いてみるだけだからな」
諦めたように呟き、中に入っていった。
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