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最終章:想いの力
心強い助っ人
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窓をぶち破ったオレは、そのまま窓から外に出た。暗い時は確認できなかったものの、すっかり明るくなった今の時間帯に改めて高さを確認してみて、軽い眩暈に襲われる。
とにかく高い、地上まで三十メートルは軽く超える。これは落ちたら確実に死ぬだろうなぁ……でも、ここで臆病風に吹かれるわけにはいかない。
右左を確認してみると、縁の部分は辛うじて歩けそうだ。強い風でも吹いたらどうなるかはわからないけど、ここでジッとしてても始まらない。右側に行けば王城の中央辺りまでは行けそうだし、取り敢えず行ってみよう。
「待って、リーヴェ」
「え? ……って、ちょ、ちょっと!」
背中に声がかかったことで振り返ってみると、あろうことか皇妃様がドレス姿のまま同じように窓から外に出てきた。彼女が落ちないように慌てて手を伸ばすと、皇妃様はすんなりその手を取ってくれる。
「あたしも行くわ、一人で行くよりは安全なはずよ。兵士に見つかったら何かと厄介でしょ?」
「そ、そりゃそうですけど、……ここを? 一緒に来るん、ですか?」
「任せて、あたし山育ち森育ちだからこれでも運動神経はいいのよ。それと、敬語なんていらないわ。あたしのことも普通にユーディットって呼んで」
こんな時にそんな無茶苦茶ばっか言わないでほしい。そりゃ、兵士たちに見つかった時のことを考えたら彼女がいてくれたら有難いし、オレに比べれば運動神経だっていいだろうけど、落ちたら死ぬだろうってところに一国のお妃様をお連れするなんて。万が一があっても責任なんか取れないんだぞ。
あれこれ考えるオレに追い打ちをかけてきたのは、皇妃様の後に続こうと「どっこいしょ」と窓枠に足をかけるシファさんだった。彼女はにこにこと朗らかに微笑みながら、ゆるりと小首を傾げてみせる。
「ユーディット様は一度言い出したら聞かないお人ですからね、仕方ありませんよ。さあ、行きましょう。お急ぎなんでしょう?」
「ちょ、ちょっと、シファさんも来るの?」
「当たり前です、ユーディット様が行かれる場所ならどこへでもついて行きますとも」
どうやら、オレが何をどう言おうとこの二人は聞いてくれる気がないらしい。……まいったなぁ。慎重に慎重を重ねて、行くしかないか。
……それにしても、シファさんって誰かに似てるような気がするんだけど、気のせいかな。
* * *
落ちないように壁に両手を添えて王城の中央に向かっていく中、次第に騒ぎの音が大きくなっていく。帝都を包囲する人らしきものの群れはさっき見た時から変わらず、進むこともしなければ退くこともしない。……あれ、もしかして魔術で作られてるのか? 王城にはさっきから攻撃が仕掛けられてるのに、動きもしないってのは少し不自然だ。セプテントリオンにはあれだけの人数はいないし。
「なんだ、連中どこから撃ってきてる!?」
「そ、空から……空から何かが! 空に何かいるぞ!」
「くそッ、状況を把握しろ! 報告班は何をしている!」
時折、開け放たれた窓から兵士たちのそんな声が聞こえてくる。帝都の連中なんだしもっと余裕があるものだと思ってたけど、案外そうでもないみたいだ。少し浮足立ってるように感じる。
それにしても……空から撃ってる? いや、空に何かいるだって? じゃあ、もしかしてここも危ないんじゃ……。
なんて、そんなことを考えてると不意に何かの影がかかる。慌てて空を振り仰いでみると、帝都上空を確かに何かが飛んでいるようだった。あれは……なんだろう、鳥にしてはデカすぎるけど、竜化したヴァージャとも違うし……。
すると、上空の正体不明の何かは空で大きく宙返りしたかと思いきや、一気に高度を下げて猛烈な速度でこちらに飛んできた。
「な、なに、あれ!?」
それには当然、オレの後ろに続いていた皇妃様が――いや、ユーディットが声を上げる。
ぐんぐんと猛スピードで迫りくるそれは異様に綺麗な色合いをしていて、鳥のような獅子のような……ん?
『リーヴェ様、リーヴェ様あぁ~! やっと見つけました~!』
「……ブリュンヒルデ!」
真っ赤なたてがみと、金色に輝く立派な身体。風を切る大きな両翼には見覚えがありすぎる。初めて見た時は確かに可愛い子猫だったはずの、あのブリュンヒルデだった。空から撃ってきてるって……ああ、こいつがやってたのか。子猫の状態でも山ひとつ吹き飛ばすくらいならできるってヴァージャが言ってたし、それでも加減してる方なんだろう、恐ろしい。
ブリュンヒルデはオレたちのすぐ真横まで身を寄せると、嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らす。こういうところは猫っぽい。
『ヴァージャ様に言われてお迎えに上がりました、行きましょう!』
「ヴァージャは?」
『既に他のみなさまと一緒に城に入っております』
「なんだって!?」
ブリュンヒルデがこの姿を保っているということは、ヴァージャはまだカースの力に触れてはいないとは思う。けど、王城の中に危険が潜んでいることには違いない。急いで合流した方がいい。
ブリュンヒルデのふわふわの背中に乗り込むと、ユーディットに片手を差し伸べる。彼女は見たこともない生き物の姿に素直に驚いていたようだけど、さっきみたいにすぐにその手を掴んでくれた。
「……驚いたわ。この子、リーヴェのお友達?」
「ああ、ブリュンヒルデって言うんだ。……神さまの関係者――いや、関係獣? とにかく、神さまの家族みたいなものさ」
「リーヴェ様はお話しできるんですねぇ、うふふ、可愛いわ。ふわふわなのね」
ユーディットが同じように乗り込んだのを確認してから、次はシファさんの手を引く。……ああ、そういえばオレとヴァージャしか、このブリュンヒルデの言葉はわからないんだっけ。
すると、外の騒ぎに気づいたらしい兵士たちが開け放たれたままの窓から顔を出した。
「ああッ!? き、貴様! そこでいったい何をしているのだ! う、うわああぁッ!!」
けど、ブリュンヒルデがそちらに顔を向けて威嚇するように口を開ければ、兵士たちは文字通り顔面蒼白になって脱兎の如く逃げていく。便利な猫、いや獅々だ。
『急ぎますので、しっかり掴まっていてください!』
「ああ、頼む。……城の中にヤバいのがあるんだ、ヴァージャたちがあれに近づく前に合流したい」
オレたちが乗り込んだのを確認してから、ブリュンヒルデは背中の両翼を大きく羽ばたかせる。今はとにかく、みんなと合流するのが最優先だ。……無事かどうかも確認したいし。
とにかく高い、地上まで三十メートルは軽く超える。これは落ちたら確実に死ぬだろうなぁ……でも、ここで臆病風に吹かれるわけにはいかない。
右左を確認してみると、縁の部分は辛うじて歩けそうだ。強い風でも吹いたらどうなるかはわからないけど、ここでジッとしてても始まらない。右側に行けば王城の中央辺りまでは行けそうだし、取り敢えず行ってみよう。
「待って、リーヴェ」
「え? ……って、ちょ、ちょっと!」
背中に声がかかったことで振り返ってみると、あろうことか皇妃様がドレス姿のまま同じように窓から外に出てきた。彼女が落ちないように慌てて手を伸ばすと、皇妃様はすんなりその手を取ってくれる。
「あたしも行くわ、一人で行くよりは安全なはずよ。兵士に見つかったら何かと厄介でしょ?」
「そ、そりゃそうですけど、……ここを? 一緒に来るん、ですか?」
「任せて、あたし山育ち森育ちだからこれでも運動神経はいいのよ。それと、敬語なんていらないわ。あたしのことも普通にユーディットって呼んで」
こんな時にそんな無茶苦茶ばっか言わないでほしい。そりゃ、兵士たちに見つかった時のことを考えたら彼女がいてくれたら有難いし、オレに比べれば運動神経だっていいだろうけど、落ちたら死ぬだろうってところに一国のお妃様をお連れするなんて。万が一があっても責任なんか取れないんだぞ。
あれこれ考えるオレに追い打ちをかけてきたのは、皇妃様の後に続こうと「どっこいしょ」と窓枠に足をかけるシファさんだった。彼女はにこにこと朗らかに微笑みながら、ゆるりと小首を傾げてみせる。
「ユーディット様は一度言い出したら聞かないお人ですからね、仕方ありませんよ。さあ、行きましょう。お急ぎなんでしょう?」
「ちょ、ちょっと、シファさんも来るの?」
「当たり前です、ユーディット様が行かれる場所ならどこへでもついて行きますとも」
どうやら、オレが何をどう言おうとこの二人は聞いてくれる気がないらしい。……まいったなぁ。慎重に慎重を重ねて、行くしかないか。
……それにしても、シファさんって誰かに似てるような気がするんだけど、気のせいかな。
* * *
落ちないように壁に両手を添えて王城の中央に向かっていく中、次第に騒ぎの音が大きくなっていく。帝都を包囲する人らしきものの群れはさっき見た時から変わらず、進むこともしなければ退くこともしない。……あれ、もしかして魔術で作られてるのか? 王城にはさっきから攻撃が仕掛けられてるのに、動きもしないってのは少し不自然だ。セプテントリオンにはあれだけの人数はいないし。
「なんだ、連中どこから撃ってきてる!?」
「そ、空から……空から何かが! 空に何かいるぞ!」
「くそッ、状況を把握しろ! 報告班は何をしている!」
時折、開け放たれた窓から兵士たちのそんな声が聞こえてくる。帝都の連中なんだしもっと余裕があるものだと思ってたけど、案外そうでもないみたいだ。少し浮足立ってるように感じる。
それにしても……空から撃ってる? いや、空に何かいるだって? じゃあ、もしかしてここも危ないんじゃ……。
なんて、そんなことを考えてると不意に何かの影がかかる。慌てて空を振り仰いでみると、帝都上空を確かに何かが飛んでいるようだった。あれは……なんだろう、鳥にしてはデカすぎるけど、竜化したヴァージャとも違うし……。
すると、上空の正体不明の何かは空で大きく宙返りしたかと思いきや、一気に高度を下げて猛烈な速度でこちらに飛んできた。
「な、なに、あれ!?」
それには当然、オレの後ろに続いていた皇妃様が――いや、ユーディットが声を上げる。
ぐんぐんと猛スピードで迫りくるそれは異様に綺麗な色合いをしていて、鳥のような獅子のような……ん?
『リーヴェ様、リーヴェ様あぁ~! やっと見つけました~!』
「……ブリュンヒルデ!」
真っ赤なたてがみと、金色に輝く立派な身体。風を切る大きな両翼には見覚えがありすぎる。初めて見た時は確かに可愛い子猫だったはずの、あのブリュンヒルデだった。空から撃ってきてるって……ああ、こいつがやってたのか。子猫の状態でも山ひとつ吹き飛ばすくらいならできるってヴァージャが言ってたし、それでも加減してる方なんだろう、恐ろしい。
ブリュンヒルデはオレたちのすぐ真横まで身を寄せると、嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らす。こういうところは猫っぽい。
『ヴァージャ様に言われてお迎えに上がりました、行きましょう!』
「ヴァージャは?」
『既に他のみなさまと一緒に城に入っております』
「なんだって!?」
ブリュンヒルデがこの姿を保っているということは、ヴァージャはまだカースの力に触れてはいないとは思う。けど、王城の中に危険が潜んでいることには違いない。急いで合流した方がいい。
ブリュンヒルデのふわふわの背中に乗り込むと、ユーディットに片手を差し伸べる。彼女は見たこともない生き物の姿に素直に驚いていたようだけど、さっきみたいにすぐにその手を掴んでくれた。
「……驚いたわ。この子、リーヴェのお友達?」
「ああ、ブリュンヒルデって言うんだ。……神さまの関係者――いや、関係獣? とにかく、神さまの家族みたいなものさ」
「リーヴェ様はお話しできるんですねぇ、うふふ、可愛いわ。ふわふわなのね」
ユーディットが同じように乗り込んだのを確認してから、次はシファさんの手を引く。……ああ、そういえばオレとヴァージャしか、このブリュンヒルデの言葉はわからないんだっけ。
すると、外の騒ぎに気づいたらしい兵士たちが開け放たれたままの窓から顔を出した。
「ああッ!? き、貴様! そこでいったい何をしているのだ! う、うわああぁッ!!」
けど、ブリュンヒルデがそちらに顔を向けて威嚇するように口を開ければ、兵士たちは文字通り顔面蒼白になって脱兎の如く逃げていく。便利な猫、いや獅々だ。
『急ぎますので、しっかり掴まっていてください!』
「ああ、頼む。……城の中にヤバいのがあるんだ、ヴァージャたちがあれに近づく前に合流したい」
オレたちが乗り込んだのを確認してから、ブリュンヒルデは背中の両翼を大きく羽ばたかせる。今はとにかく、みんなと合流するのが最優先だ。……無事かどうかも確認したいし。
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