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舎弟
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電話をかけるとそいつは直ぐ様電話に出た。
(はい)
「はぁっ…光っ…ちょっと迎えに来てくんない?」
(恭介?どこにいるの?)
「東町のドンキの交差点近く…」
(…んなとこで何してんだよ)
「いいだろ…っ!とにかく早く来いって!」
(…わかったよ)
高校の時、俺がこいつを助けてやってからというもの、卒業した後もこうやって俺のそばにいる。
俺の言う事は絶対で、俺の言う事なら何でも聞いてくれる、賢くて可愛くて従順な俺の犬。
そして切っても切れない、俺とアイツを繋ぐ黒い絆―――
・・・・・
高校時代、周りに敵なしだった俺はポケットに手を突っ込み幅をきかせながら歩いていると、道を塞ぐように他校のヤツらが女を人質に揉めている所にたまたま出くわした。
普段なら無視して通り過ぎるところだがここらは俺らの縄張りだし、よくよく見るとやられてんのは自分とこの制服を着ている。
完全にイキってた俺は、どうせ暇だし退屈しのぎに丁度いいと、わざとそいつらに突っ込んで行ったんだ。
「んだ?テメェ」
「お前らこそ何?ここどこだか分かってんの?邪魔なんですけどぉ?」
「あぁ?やんのかコラ」
「あはっ、やる?俺強いよ?」
「女がどうなってもいいのか!」
「え?何それ…脅しのつもり?俺には全く関係ないからどうぞご自由にぃ~」
ただ憂さ晴らしがしたいだけの俺にとって、知らない女がどうなろうと知ったことでは無い。
だがその時、女を必死に守っていたのか、同じ制服のボロボロの男が声を上げた。
「やっ…やめて!そいつだけでも助けて下さいっ!」
「ん?君の彼女?」
「妹…お願い…します…」
「ふぅん…妹ね。いいよ助けてやっても…あ、じゃあその代わりこれから俺の言う事、何でもでも聞いてくれる?」
「…っ、わかった、聞くから…っ!」
「んふっ、了解♡」
それからというもの、俺の横にはいつも光がいる。
最初は都合の良いように使い、その場限りで使えなくなったら捨てようと思っていたのだが、約束を忠実に守り俺の言う事を何でも聞いてくれる光を、俺は次第に気に入り信頼し手放せなくなっていたんだ。
(はい)
「はぁっ…光っ…ちょっと迎えに来てくんない?」
(恭介?どこにいるの?)
「東町のドンキの交差点近く…」
(…んなとこで何してんだよ)
「いいだろ…っ!とにかく早く来いって!」
(…わかったよ)
高校の時、俺がこいつを助けてやってからというもの、卒業した後もこうやって俺のそばにいる。
俺の言う事は絶対で、俺の言う事なら何でも聞いてくれる、賢くて可愛くて従順な俺の犬。
そして切っても切れない、俺とアイツを繋ぐ黒い絆―――
・・・・・
高校時代、周りに敵なしだった俺はポケットに手を突っ込み幅をきかせながら歩いていると、道を塞ぐように他校のヤツらが女を人質に揉めている所にたまたま出くわした。
普段なら無視して通り過ぎるところだがここらは俺らの縄張りだし、よくよく見るとやられてんのは自分とこの制服を着ている。
完全にイキってた俺は、どうせ暇だし退屈しのぎに丁度いいと、わざとそいつらに突っ込んで行ったんだ。
「んだ?テメェ」
「お前らこそ何?ここどこだか分かってんの?邪魔なんですけどぉ?」
「あぁ?やんのかコラ」
「あはっ、やる?俺強いよ?」
「女がどうなってもいいのか!」
「え?何それ…脅しのつもり?俺には全く関係ないからどうぞご自由にぃ~」
ただ憂さ晴らしがしたいだけの俺にとって、知らない女がどうなろうと知ったことでは無い。
だがその時、女を必死に守っていたのか、同じ制服のボロボロの男が声を上げた。
「やっ…やめて!そいつだけでも助けて下さいっ!」
「ん?君の彼女?」
「妹…お願い…します…」
「ふぅん…妹ね。いいよ助けてやっても…あ、じゃあその代わりこれから俺の言う事、何でもでも聞いてくれる?」
「…っ、わかった、聞くから…っ!」
「んふっ、了解♡」
それからというもの、俺の横にはいつも光がいる。
最初は都合の良いように使い、その場限りで使えなくなったら捨てようと思っていたのだが、約束を忠実に守り俺の言う事を何でも聞いてくれる光を、俺は次第に気に入り信頼し手放せなくなっていたんだ。
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