十六夜の月

むらさきおいも

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いつ何で亡くなったのか…
気にはなったけど、寂しそうに遠くを見つめる龍士りゅうじに、これ以上質問をぶつける事はできなかった。


「あぁ、ごめんごめんっ。湿っぽくなっちゃったな。せっかくだから今日は外に食いに行くか?」


龍士はニコッと笑って俺の手を掴むとベットから立ち上がり、俺もそれに釣られて立ち上がってそのまま外に出た。

隣で歩く龍士をチラチラと気にしながら、何て声をかけたらいいかわからなくて、結局無言のまま歩く。

兄弟は…家族は他にいるのかな?
彼女とか…いるのかな?

それに、いつからあっくんの所にいるんだろう。
何で、あっくんの所に来たんだろう…

聞きたい事は山ほどあるけど、どれも気軽には聞けそうもない事ばかりだ。


「何食べる?何でもいいよ?」

「あっ、うん。俺も何でも…」

「じゃあ、寿司でも食うか?」

「うん」


俺が気にしてる事を察したのか、気にするなどでも言うように少し眉を下げて、頭をポンポンと撫でられる。

そして物憂げに視線を下げた龍士の横顔がやっぱり少し寂しそうで、どことなく深い闇を感じた。

誰にも話したくない事は俺にだってある…

だけど龍士になら話してもいいかな?って思ってるし、寧ろ俺が辛かった事とか寂しかった事を、龍士にだったら聞いてもらいたいかもって思ってる。

もし、龍士にも辛い事とか苦しいことがあるなら、俺の事を助けてくれたように俺も龍士の事助けたい。

今すぐじゃなくても少しづつ…
少しずつ龍士に近ずきたい。
そう思い始めていた。
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