44 / 136
続き
しおりを挟む
学校に長い時間停めてると怪しまれるからと少し場所を移動して停車すると、本条はバックミラー越しに俺をチラッと俺を見てから話し始めた。
「龍くんに妹がいたのは知っとるやろ?」
「あ、はい…」
「あの子、何で死んだか知っとる?」
「いえ…」
「自殺やねん」
「えっ…じ、さ…」
龍士の妹が自殺!?
何でそんな事に…っ
事故や病気じゃなかった。
だから龍士はあんなに悔しそうにしてたのか?
でもなんで自殺なんて…っ
「しかもな、龍くん人殺してんねん。知らんかったやろ?」
「は…?」
龍士が人を…殺した?
いや、そんなはずない…
あんなに優しくて明るい龍士が人殺しだなんて、そんなのあるはずがない!
本条は俺を揺さぶって何がしたいんだ!?
「ねぇ、それホントなの?妹の自殺も、全部嘘だろ?」
「嘘やないよ?俺、龍くんの妹と同級生なんよ。当時その高校で噂になってん。龍くん妹の溺愛しててな?妹の彼氏に逆上してその彼氏刺し殺したらしいで?」
「は…?何だよそれ、絶対そんな事あるわけねぇじゃん!」
「まぁ半分は噂話やけどなぁ。人殺しはホンマやで?んでその後、苦しんだあげく妹は自殺したんやて」
逆上した龍士が、彼氏を刺してそれで苦しんだ妹が自殺?
嘘だ、そんなの絶対嘘だ!!
「だからやめとき?龍くん、何するかわからんよ?」
「そんな事ないっ!もしそうだとしても殆ど噂だろ!?」
「斗亜くんさぁ、龍くんの事好きなん?」
「えっ、いや…好きって、その…」
「なら別にええやろ?今からでも遅ないから、敦史さん所行ったらええやん。龍くんは俺が面倒見る、斗亜くんじゃあかんのや」
何だよそれ…何なんだよっ!
そりゃ確かに俺はまだ子供だし、龍士に面倒見てもらってる身だから龍士にしてあげられることなんか何も無い。
本条が龍士の事好きなのかどうかは分からないけど、少なくとも突然現れた俺が邪魔なんだって事だけはわかった。
だからって、何で俺が龍士から離れなきゃいけないの?
俺が知らない龍士の事…本条は沢山知ってるから?
もし本条の言う事が本当で龍士が人殺しなら、何であっくんは俺を龍士に預けた?
それともあっくんは何も知らないのか?
もしかしたら龍士にだって何か事情があったのかもしれないし、あっくんもそれを知った上で…
だとしても、殺人が許されるわけじゃない。
もし龍士に裏の顔があって、人殺しとか何とも思わないような恐ろしい人だったら?
そしたら…っ―――
信じられないような話に心も頭もついていけなくて、頭の中を整理すべく俯いていると、突然車の窓ガラスを叩く音が車内に響いた。
驚いて顔を上げると、また見覚えのある顔がそこにあった。
「奏…何してんの?」
「おっ…あ、大輝…何でもあらへん…な?」
「…っ」
何でもないわけないだろ!?あんな話しといて…
それとも大輝さんには聞かれちゃまずい話なのか?
「とにかくそういう事やから…信じへんのやったら本人に聞いてみたらええよ。まぁ龍くんが本当の事言うかわからんけどな」
さっさと降りろと言わんばかりに促されると俺は渋々車を降り、取り敢えず大輝さんにぺこりと挨拶をしてその場を後にした。
「龍くんに妹がいたのは知っとるやろ?」
「あ、はい…」
「あの子、何で死んだか知っとる?」
「いえ…」
「自殺やねん」
「えっ…じ、さ…」
龍士の妹が自殺!?
何でそんな事に…っ
事故や病気じゃなかった。
だから龍士はあんなに悔しそうにしてたのか?
でもなんで自殺なんて…っ
「しかもな、龍くん人殺してんねん。知らんかったやろ?」
「は…?」
龍士が人を…殺した?
いや、そんなはずない…
あんなに優しくて明るい龍士が人殺しだなんて、そんなのあるはずがない!
本条は俺を揺さぶって何がしたいんだ!?
「ねぇ、それホントなの?妹の自殺も、全部嘘だろ?」
「嘘やないよ?俺、龍くんの妹と同級生なんよ。当時その高校で噂になってん。龍くん妹の溺愛しててな?妹の彼氏に逆上してその彼氏刺し殺したらしいで?」
「は…?何だよそれ、絶対そんな事あるわけねぇじゃん!」
「まぁ半分は噂話やけどなぁ。人殺しはホンマやで?んでその後、苦しんだあげく妹は自殺したんやて」
逆上した龍士が、彼氏を刺してそれで苦しんだ妹が自殺?
嘘だ、そんなの絶対嘘だ!!
「だからやめとき?龍くん、何するかわからんよ?」
「そんな事ないっ!もしそうだとしても殆ど噂だろ!?」
「斗亜くんさぁ、龍くんの事好きなん?」
「えっ、いや…好きって、その…」
「なら別にええやろ?今からでも遅ないから、敦史さん所行ったらええやん。龍くんは俺が面倒見る、斗亜くんじゃあかんのや」
何だよそれ…何なんだよっ!
そりゃ確かに俺はまだ子供だし、龍士に面倒見てもらってる身だから龍士にしてあげられることなんか何も無い。
本条が龍士の事好きなのかどうかは分からないけど、少なくとも突然現れた俺が邪魔なんだって事だけはわかった。
だからって、何で俺が龍士から離れなきゃいけないの?
俺が知らない龍士の事…本条は沢山知ってるから?
もし本条の言う事が本当で龍士が人殺しなら、何であっくんは俺を龍士に預けた?
それともあっくんは何も知らないのか?
もしかしたら龍士にだって何か事情があったのかもしれないし、あっくんもそれを知った上で…
だとしても、殺人が許されるわけじゃない。
もし龍士に裏の顔があって、人殺しとか何とも思わないような恐ろしい人だったら?
そしたら…っ―――
信じられないような話に心も頭もついていけなくて、頭の中を整理すべく俯いていると、突然車の窓ガラスを叩く音が車内に響いた。
驚いて顔を上げると、また見覚えのある顔がそこにあった。
「奏…何してんの?」
「おっ…あ、大輝…何でもあらへん…な?」
「…っ」
何でもないわけないだろ!?あんな話しといて…
それとも大輝さんには聞かれちゃまずい話なのか?
「とにかくそういう事やから…信じへんのやったら本人に聞いてみたらええよ。まぁ龍くんが本当の事言うかわからんけどな」
さっさと降りろと言わんばかりに促されると俺は渋々車を降り、取り敢えず大輝さんにぺこりと挨拶をしてその場を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
Take On Me 2
マン太
BL
大和と岳。二人の新たな生活が始まった三月末。新たな出会いもあり、色々ありながらも、賑やかな日々が過ぎていく。
そんな岳の元に、一本の電話が。それは、昔世話になったヤクザの古山からの呼び出しの電話だった。
岳は仕方なく会うことにするが…。
※絡みの表現は控え目です。
※「エブリスタ」、「小説家になろう」にも投稿しています。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
うちの鬼上司が僕だけに甘い理由(わけ)
藤吉めぐみ
BL
匠が勤める建築デザイン事務所には、洗練された見た目と完璧な仕事で社員誰もが憧れる一流デザイナーの克彦がいる。しかしとにかく仕事に厳しい姿に、陰で『鬼上司』と呼ばれていた。
そんな克彦が家に帰ると甘く変わることを知っているのは、同棲している恋人の匠だけだった。
けれどこの関係の始まりはお互いに惹かれ合って始めたものではない。
始めは甘やかされることが嬉しかったが、次第に自分の気持ちも克彦の気持ちも分からなくなり、この関係に不安を感じるようになる匠だが――
運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー
白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿)
金持ち社長・溺愛&執着 α × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω
幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。
ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。
発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう
離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。
すれ違っていく2人は結ばれることができるのか……
思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいαの溺愛、身分差ストーリー
★ハッピーエンド作品です
※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏
※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m
※フィクション作品です
※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる