十六夜の月

むらさきおいも

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質問攻め(龍士)

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俺の事、知りたいってそれ、どういう意味!?

顔を真っ赤にしながら真剣に見つめてくる斗亜とあに、一瞬にしてえっちな事を思い浮かべてしまったが、そうとも限らないだろうと急いで頭の中を正常な状態に戻し、冷静さを装った。


「お、俺の!?た、例えば…どんな?」

「す、好きな食べ物は何ですか?とか…」

「は?」

「…だから、好きな食べ物!」


真っ赤な顔した斗亜の口から出てきた言葉は、合コンの時の最初の自己紹介みたいな簡単な質問で、拍子抜けした俺は思わず大笑いしてしまった。


「ははははっ、はぁ…っ、もっとちゃんと、とか言うから…どんな事突っ込まれるのかと思ってドキドキしたじゃんっ!好きな食べ物?聞きたい事そんなんでいいの?」

「いいのっ!笑うなよっ///」

「ごめん、ごめん…っ、ふぅ…」

「だって俺、龍士りゅうじの事…何も知らないんだもん…っ」


そっか…そう言われてみれば、俺もそんなに自分の事話すの得意なほうじゃないし、話せない事のが多かったからな。

斗亜には不安な思いばかりさせてるのかもしれない、と思ったらこの際、全部バレたんだし何でも答えてやろうと、食べたものを片付けてそれぞれお風呂に入ってから、お互いの事を知る為にベットの中で話をすることにした。

斗亜と二人で寝るのは大分慣れたけど、もう傷も良くなってきて身体の自由が効くせいか、疼くモノもしっかり疼く…

だから俺はそれに気付かれないように、斗亜が眠りにつくまでじっと我慢。

だから、今日は質問が終わるまで我慢だ。


「俺の好きな食べ物はねぇ。焼肉かな?ホルモン系の!斗亜は?」

「俺は…ハンバーグ、あとモックのポテト!」

「ポテト?あれ好きなの?」

「うんっ」


何それ可愛いんですけど…
斗亜の為ならて分買ってあげるんだけど。

にしても、安上がりだなぁ…
もしかして寿司とか食ったことないのか?


「後は?何聞きたいの?」

「う~ん。じゃあ…」


その後も合コンみたいなノリの質問は続き、俺はその簡単な質問に次々と答えて言った。

だけど、その質問の内容もだんだんと深いものになっていくと、ちょっと答えるのに躊躇う場面もでてきた。


「今まで何人と付き合ったの?」

「今まで…え~っと。10…いや、20…まではいかないかな…」

「えっ、そんなに!?」

「あ、あれだよ?何かよくわかんないのも含めて…?」

「何だよ…よくわかんないのって…」

「う~ん…ちゃんとこの人はってのは、3人くらい…かな?」

「ふぅん…」


斗亜は眠いのか目をしばしばさせながら、それでもまだ聞きたい事があると言わんばかりに頑張って起きてる。

さっきまでは答える気満々だったけど、やっぱりあんまり突っ込んだ質問はどう答えたらいいかわかんなくて、歯切れが悪くなってしまう。


「じゃあ…さ、妹って…どんな子だった…?」

「…うん、良い子だったよ。素直で優しくて…」

「…妹とも…その…シたの?」

「あぁ、ううん。そういうんじゃなくてさ…純粋に好きだったの。だって妹だし、そんな事出来ないし…それは妹もわかってた。なのにアイツが…っ」

「ごめん…っ、ごめんね。龍士…もう聞かない…っ」

「いや、こっちこそ…ごめん。いいよ、何でも答えるから」

「龍士が辛いならやめる…」


でも知りたいんだろ?俺の事…
何でアイツを殺さなきゃいけなかったのか。

その後どうなったのか。

前の組との事だって斗亜は詳しく知らないはずだし、あんな事があったんだから気になってるはずだ。

それに、俺だって斗亜にちゃんと聴きたい事がある…


「大丈夫、斗亜になら話せるから。後は?何が知りたい?」

「後は…」

「じゃあさ、次は俺から質問してもいい?」

「あ、うんっ」

「斗亜はさ…俺の事、怖くないの…?」

「は…?怖いわけないじゃん!?何言ってんの?今更っ…」

「いや、だってさ…」

「龍士の事好きって言ったじゃんっ」


ほらまた…
その好きは何の好き?

兄貴のように慕ってくれてるからだろ?

妹だって多分そうだった。
あいつには俺しかいなかったから…

だから、必要だから好きでいてくれたその好きと、恋愛の好きを勘違いしてたんだろう。
斗亜の俺に対する好きも多分、妹のそれと同じだ。

だけど俺の好きは違う…

だから、勘違いしたらダメだって何度も自分に言い聞かせた。

だけど…っ―――


「じゃあ…聞くけど。俺がお前の事抱きたいって言ったら?抱かれる覚悟ある?」
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