十六夜の月

むらさきおいも

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「と…あ…っ、斗亜…っ」

「…んぅ、りゅ…じ…」

「はぁ…ごめん。やりすぎた…」

「うふっ…嬉しい…」

「う、嬉しい…!?」

「だって…それだけ興奮したって事でしょ?」


龍士は俺の言葉に目をまん丸くして頬を赤らめ、手で顔を覆ってしまった。


「うん。興奮しました。めちゃくちゃ…」

「ねぇ龍士…」

「ん?」

「そう言えばあの車、どうしたの?」

「あぁ、買っちゃった。もうホストも辞めたし酒も飲まないから車あった方が便利かな?と思ってさ」

「今の仕事ってさ、ホストより稼ぎいいの…?」

「え?あぁ、そうね…その時に寄るかな?」


その時によるって…
じゃあ、あまり稼げない時もあるってこと?
そもそもホストでどれくらい稼いでたのかも知らないけどさ、俺だって何かの役に立ちたい。


「…俺、またバイトしようかな」

「何で!?しなくていいから。てか、しないで?金の事とかマジで斗亜が気にすることじゃないからね?」

「でもどっちみち、高校卒業したら俺も働くよ?」

「俺らの目が届くとこなら良いけどさぁ…まぁ、とにかく卒業するまではいいよ…バイトなんかしなくていいから俺といてよ…」


龍士はベットに転がる俺を抱き寄せて、甘えるようにすりすりと顔を首元に擦り寄せてくる。


「…っ、くすぐったい…っ、わかった、わかったよ」

「働きだしたらさ?またすれ違うかもしれないだろ?だから今はこうしてたい…っ」


龍士ってこんなに甘えん坊だったっけ…
まぁ確かに元々子供っぽい所がある人ではあったけど、こんなにも俺の事を必要としてくれるなんて…

俺は、愛されてるのかな?


「あ、ねぇ…もう1つ」

「ん?」

「龍士のその刺青、充彦くんが掘ったの?」

「あぁ、うん。何で知ってんの?」

「颯太に聞いた。颯太も高校卒業したら入れてもらうんだって」

「も、って何?お前まさか…本当にやるつもりなの!?」

「うん。別にいいじゃん、俺の体だもん」

「ダメっ!痛いよ?って言ったよね?色々面倒だよって言ったよね?」


また始まった…過保護龍士…
自分のこと棚に上げて、なんで俺はダメなんだよ。

痛みなんかチクッとするくらいで、ピアスと変わらないだろ?
開けたことないけど…

それに…


「ナイフ腹に刺さるのとどっちが痛い?」

「…っ、あのさぁ…」

「面倒って言うけど、ずっと龍士と一緒にいるつもりなんだから同じでしょ?」

「そう…だけど…もし、もし斗亜が結婚とかして…子供とか…」

「そんなもしはないから。一生龍士と一緒にいるから…その証にするの」

「んぅ…わかったよ…」

「もしかして…俺と一生一緒にいる気、ないの?」


俺が不満そうに龍士を睨みつけると、龍士は俺の手首を掴んでシーツに縫い付け上に乗り、伏し目がちに俺を見下ろした。


「そんな証なくたって離れねぇよ…」

「龍…っ、ん…」


龍士の顔が近付いて唇が触れ合う…
今日はもうおしまいと思ってたのに、甘ったるい口内と漏れる吐息にまた身体が熱くなっていく。


「はぁっ…龍士…っ」

「もう1回してもいい…?」

「うん…して…っ」


両手首を束縛されたまま、首筋から耳たぶまで龍士の舌が這っていけば自ずと下半身は疼き、俺はまた快楽へと堕ちていくんだ。
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