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秘密
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朝、身支度を整え、玄関からでると、
「おっはー!満ちゃん!」
と、決まって帝がいる。
別に一緒に登校しようとか言ったわけでもないのに付き合いだしてから、ずっとこうして登校しているのだ。
しかも、相変わらず元気だし。
「・・・・・眠い、帰る」
再び家に入ろうとすると帝は何故かついてくる。
は?
「帝、何でついてきてんの?」
「うん?いやぁ、別に~」
「また私の寝顔撮るつもり?」
ビクッと体を震えさせる帝。
図星、か。
「いい加減にしないと、別れるよ?」
そんな毎度毎度寝顔撮られるこっちの身にもなれっての!
「え・・・・・?」
ガタン!と帝はケータイを地面に落とした。
おまけに液晶画面われてるし。
そこまで驚かなくても・・・・どうせ冗談だし。
「も、もう、寝顔撮らないから!お願いだから、許して満ちゃん!」
彼は必死になって懇願してくる。
私はフイっとそっぽを向く。
「・・・・・別に撮っちゃダメなんて言ってないし!この脳みそカスヤロー!」
「ん?じゃあ、撮っても良いの?」
私は照れ隠しのように帝の顔面を片手で覆った。
「あんたは極端なのよ!ただ、頻度を減らせって言ってるんだってば!」
すると、彼は勢いよく私の手を顔からひっぺがし、満面の笑みをみせた。
「っ!」
「やったぁ!じゃあ、一日に何回までOK!?枚数は!?」
そんなことを言っている帝に半ば呆れる。
こんなんじゃ、いつまでも言ってやんないから!
『ほんとは寝てるときだけじゃなくて、起きてる私も見てほしい』だなんて言ってやんない!
今日もまた君には言えない秘密が増える。
「おっはー!満ちゃん!」
と、決まって帝がいる。
別に一緒に登校しようとか言ったわけでもないのに付き合いだしてから、ずっとこうして登校しているのだ。
しかも、相変わらず元気だし。
「・・・・・眠い、帰る」
再び家に入ろうとすると帝は何故かついてくる。
は?
「帝、何でついてきてんの?」
「うん?いやぁ、別に~」
「また私の寝顔撮るつもり?」
ビクッと体を震えさせる帝。
図星、か。
「いい加減にしないと、別れるよ?」
そんな毎度毎度寝顔撮られるこっちの身にもなれっての!
「え・・・・・?」
ガタン!と帝はケータイを地面に落とした。
おまけに液晶画面われてるし。
そこまで驚かなくても・・・・どうせ冗談だし。
「も、もう、寝顔撮らないから!お願いだから、許して満ちゃん!」
彼は必死になって懇願してくる。
私はフイっとそっぽを向く。
「・・・・・別に撮っちゃダメなんて言ってないし!この脳みそカスヤロー!」
「ん?じゃあ、撮っても良いの?」
私は照れ隠しのように帝の顔面を片手で覆った。
「あんたは極端なのよ!ただ、頻度を減らせって言ってるんだってば!」
すると、彼は勢いよく私の手を顔からひっぺがし、満面の笑みをみせた。
「っ!」
「やったぁ!じゃあ、一日に何回までOK!?枚数は!?」
そんなことを言っている帝に半ば呆れる。
こんなんじゃ、いつまでも言ってやんないから!
『ほんとは寝てるときだけじゃなくて、起きてる私も見てほしい』だなんて言ってやんない!
今日もまた君には言えない秘密が増える。
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