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前編
第23話
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「晴れ間が来るよ、準備して!」
三日目の昼過ぎ。
先日の村から後退し、新たに陣取った農舎にコクマが飛び込んで来た。
「では、ヘッドフォンを装着し、電源を入れてください。今後は常にオン状態にしてください」
待ち疲れ、のじこと同じ様に寝転んでだらけていた蜜月は、慌てて正座した。そしてヘッドフォンで両耳を覆う。
最初から弛緩して横になっていたのじこは特に慌てる事も無く、ゆったりとした動作で枕元に転がっているヘッドフォンを手に取った。
「本部へ。ハクマです。晴れ間が来ますので、作戦を開始します。大型討伐隊のみなさん、宜しくお願いします」
ボタンが沢山有る隊長仕様のヘッドフォンを操ったハクマは、全軍に合図を送った。本部からの返事がハクマのヘッドフォンから微かに漏れる。
「では、我々も作戦を開始しましょう」
ハクマは、分厚い皮の手袋を装備してから蜜月用の凧のロープを握った。
「地上の事は私達に任せて、あんた達は大型に集中しなさい。例え何が有ってもね」
コクマも兄と同じ分厚い皮の手袋を装備してからのじこ用の凧のロープを握る。のじこの方が体重が軽いので、この割り振りになっている。
「私達は配置に着きます。後は作戦通りにお願いします。作戦は正確に覚えていますね?」
「はい。大丈夫です」
蜜月は表情を引き締めて返事をした。
のじこも緊張感無く頷く。
「落ち付けば必ず成功します。――我々も失敗しない様に気を引き締めよう、コクマ」
「はい、兄様」
頷き合った忍び装束の双子は、長いロープを丸めた荷物を背負って農舎から出て行った。そのロープの根本には大凧が有り、引っ張った拍子で倒れない様に壁に括り付けてある。
「私達も準備しましょう」
「うん」
蜜月は日本刀を腰に装備し、その鞘と柄に歩兵銃を縛り付ける。
身体中に取り付けられている予備の弾倉と、最後の手段用の手榴弾の確認。
攻撃手段が無くなった場合、刃物で大型の身体を切り裂き、そこに手榴弾を押し込む手筈になっている。刃物が効かなかった場合は、最後の最後として、光線発射口に直接手で押し込む。そんな事をしたら妹社でもどうなるか分からないが、大型を自由にさせるよりはマシだ。そこまで追い込まれない事を祈ろう。
最後に脱出用のパラシュートを背負う。
準備完了。
のじこも万が一用の脇差と手榴弾を装備している。パラシュートを背負い、彼女も準備完了。
鎧を装備出来ないのは少し不安だが、身体は軽いから戦い易いと思う。
二人の妹社はそれぞれの大凧の前に立ち、指示を待つ。
「が、頑張ってください!」
広田の応援に無言で頷く蜜月。緊張しているので、声を出して返事をする余裕が無い。
数分程待つと、何日も降り続いていた雨が上がった。軒先から水滴が垂れているが、黒い雲の隙間から数本の光の筋が地上を照らしている。
『のじこさん、蜜月さん。外に凧を出し、風向きに注意しながら凧に乗ってください』
「はい」
「分かった」
ヘッドフォンから聞こえたハクマの指示に従い、凧の骨組みに付いている取っ手を持って大凧を担ぐ二人の妹社。
外に出ると、大凧は少しの風を受けただけでも飛び上がりそうになる。飛ばされない様に踏ん張りながら凧の骨組みに背中を付けた。
そして足場に踵を嵌め、改めて取っ手を掴む。
大の字の様な格好になった二人の妹社は、お互いの顔を見て頷いた。
「準備完了です」
蜜月がそう報告したら、遠くで砲声が鳴り響いた。囮である戦車隊の攻撃が始まった。
空を見ても、大型神鬼は見えない。
『では、凧を揚げます』
「はい!」
揚がってしまったら、もう後戻り出来ない。もっとも、お国の為に神鬼と戦わなければならない妹社には逃げると言う選択は無いのだが。
遠くからロープが引っ張られ、それがピンと張った途端、ミシミシと軋んだふたつの大凧が地上を離れた。
「お、おおおおお」
宙に浮く感覚は、想像したより怖かった。決戦前だと言う現実が吹っ飛ぶくらいに。
「の、のじこちゃん、大丈夫?」
蜜月は隣りの凧に語り掛ける。
風向きの関係からお互いに同じ方向を向いているので、相手の姿は見えない。
『面白ーい。うふふふふ』
ヘッドフォンから笑い声。どうやらのじこはこの状況を楽しんでいる様だ。
「凄いなぁ、のじこちゃんは……。うう、怖い……」
まばらに数十件くらい建っている農家の茅葺き屋根がどんどん小さくなって行く。
今まで潜んでいた農舎のトタン屋根を見下ろす。外に出て空を見上げているメイド服の広田も豆粒より小さくなっている。
『大型に近付けますよ』
ハクマの声に力が入っている。人間が乗った大凧を一人で操っているんだから、力んで当然だ。
大凧は風を切り、横滑りの様に空を舞う。
間も無く、キラキラと光る戦車隊が見えて来た。空に向けて砲撃を続けている。
燃えている戦車も数台有る。
「……やられてる」
戦車隊から五百メートルくらい前方。そして二十メートル程の上空。
その辺りに浮いている真っ白な大型神鬼は、海洋図鑑に載っていたのエイその物の姿をしていた。しかし尻尾は異形で、背骨の様な形をしている。
その白いエイが戦車隊に向けて光線を発射していた。
戦車の射程ギリギリに飛んでいるのか、思ったより低い位置に居る。人間を小バカにしている様な位置取りだ。
地上の様子は、正に地獄絵図と言った感じだった。無傷の大型は三十秒に一度くらいの間隔で光線を発射しているだけだが、中型の数がとにかく多い。黒鉄の輝きを持った無数の甲羅が地上を覆い、戦車隊に向かって進軍している。
歩兵の人達が中型に向かって銃を撃っているが、余り囮になっていない様に見える。こちらの挑発には数匹の中型で対応していて、大型の下に居る本隊が動いていない。
「ハクマさん。これ、敵にも隊長さんが居ます。敵の動きが的確過ぎます」
『了解。蜜月さんは引き続き作戦に集中してください』
やんわりと怒られた。妹社は大型だけ見てろと言う事だろう。
しかし下も気になる。
鍛えられている人間なら妹社に近い動きは出来るのだが、長時間の全力疾走は物理的に無理なので、たった数匹の中型の攻撃さえ避け切れていない。
一体何人の有志が亡くなっているのか。
地上で頑張る彼等に応える為に、失敗は出来ない。
想いを新たにした蜜月は、力一杯取っ手を握った。
しかし掌に緊張の汗が滲み、取っ手を持つ手が滑りそうだ。
『妹社の二人が大型の真上に到達します。囮終了。戦車隊は地上の中型に集中してください』
『了解。後退しながら中型をやる』
ハクマの声の後、知らないおじさんの声。
その通信の後、大型の気を引く為の空中砲撃が止み、中型の群れの先頭に砲撃が移った。
大凧は横に移動しながら高度を上げる。
風下に凧、風上に戦車、その間に大型神鬼と言う配置になった。
蜜月は大型を見下ろす。
白いエイは凧に気付いていない様で、のんびりとしたペースで戦車隊に光線を発射している。
ふたつの凧はジリジリと大型の真上に近付き、乗り移り易い様に高度を下げて行く。
もうそろそろ足下に大型の白い身体が、と言う所で、のじこが乗っている凧のロープが大型の鼻先を擦った。
『飛び移って!』
コクマの叫びに即反応し、二人の妹社は凧を蹴って宙を舞った。
次の瞬間、大型の光線が二本のロープを焼き切る。支えを失った大凧はバランスを崩し、回転しながらあらぬ方向に飛んで行った。
三日目の昼過ぎ。
先日の村から後退し、新たに陣取った農舎にコクマが飛び込んで来た。
「では、ヘッドフォンを装着し、電源を入れてください。今後は常にオン状態にしてください」
待ち疲れ、のじこと同じ様に寝転んでだらけていた蜜月は、慌てて正座した。そしてヘッドフォンで両耳を覆う。
最初から弛緩して横になっていたのじこは特に慌てる事も無く、ゆったりとした動作で枕元に転がっているヘッドフォンを手に取った。
「本部へ。ハクマです。晴れ間が来ますので、作戦を開始します。大型討伐隊のみなさん、宜しくお願いします」
ボタンが沢山有る隊長仕様のヘッドフォンを操ったハクマは、全軍に合図を送った。本部からの返事がハクマのヘッドフォンから微かに漏れる。
「では、我々も作戦を開始しましょう」
ハクマは、分厚い皮の手袋を装備してから蜜月用の凧のロープを握った。
「地上の事は私達に任せて、あんた達は大型に集中しなさい。例え何が有ってもね」
コクマも兄と同じ分厚い皮の手袋を装備してからのじこ用の凧のロープを握る。のじこの方が体重が軽いので、この割り振りになっている。
「私達は配置に着きます。後は作戦通りにお願いします。作戦は正確に覚えていますね?」
「はい。大丈夫です」
蜜月は表情を引き締めて返事をした。
のじこも緊張感無く頷く。
「落ち付けば必ず成功します。――我々も失敗しない様に気を引き締めよう、コクマ」
「はい、兄様」
頷き合った忍び装束の双子は、長いロープを丸めた荷物を背負って農舎から出て行った。そのロープの根本には大凧が有り、引っ張った拍子で倒れない様に壁に括り付けてある。
「私達も準備しましょう」
「うん」
蜜月は日本刀を腰に装備し、その鞘と柄に歩兵銃を縛り付ける。
身体中に取り付けられている予備の弾倉と、最後の手段用の手榴弾の確認。
攻撃手段が無くなった場合、刃物で大型の身体を切り裂き、そこに手榴弾を押し込む手筈になっている。刃物が効かなかった場合は、最後の最後として、光線発射口に直接手で押し込む。そんな事をしたら妹社でもどうなるか分からないが、大型を自由にさせるよりはマシだ。そこまで追い込まれない事を祈ろう。
最後に脱出用のパラシュートを背負う。
準備完了。
のじこも万が一用の脇差と手榴弾を装備している。パラシュートを背負い、彼女も準備完了。
鎧を装備出来ないのは少し不安だが、身体は軽いから戦い易いと思う。
二人の妹社はそれぞれの大凧の前に立ち、指示を待つ。
「が、頑張ってください!」
広田の応援に無言で頷く蜜月。緊張しているので、声を出して返事をする余裕が無い。
数分程待つと、何日も降り続いていた雨が上がった。軒先から水滴が垂れているが、黒い雲の隙間から数本の光の筋が地上を照らしている。
『のじこさん、蜜月さん。外に凧を出し、風向きに注意しながら凧に乗ってください』
「はい」
「分かった」
ヘッドフォンから聞こえたハクマの指示に従い、凧の骨組みに付いている取っ手を持って大凧を担ぐ二人の妹社。
外に出ると、大凧は少しの風を受けただけでも飛び上がりそうになる。飛ばされない様に踏ん張りながら凧の骨組みに背中を付けた。
そして足場に踵を嵌め、改めて取っ手を掴む。
大の字の様な格好になった二人の妹社は、お互いの顔を見て頷いた。
「準備完了です」
蜜月がそう報告したら、遠くで砲声が鳴り響いた。囮である戦車隊の攻撃が始まった。
空を見ても、大型神鬼は見えない。
『では、凧を揚げます』
「はい!」
揚がってしまったら、もう後戻り出来ない。もっとも、お国の為に神鬼と戦わなければならない妹社には逃げると言う選択は無いのだが。
遠くからロープが引っ張られ、それがピンと張った途端、ミシミシと軋んだふたつの大凧が地上を離れた。
「お、おおおおお」
宙に浮く感覚は、想像したより怖かった。決戦前だと言う現実が吹っ飛ぶくらいに。
「の、のじこちゃん、大丈夫?」
蜜月は隣りの凧に語り掛ける。
風向きの関係からお互いに同じ方向を向いているので、相手の姿は見えない。
『面白ーい。うふふふふ』
ヘッドフォンから笑い声。どうやらのじこはこの状況を楽しんでいる様だ。
「凄いなぁ、のじこちゃんは……。うう、怖い……」
まばらに数十件くらい建っている農家の茅葺き屋根がどんどん小さくなって行く。
今まで潜んでいた農舎のトタン屋根を見下ろす。外に出て空を見上げているメイド服の広田も豆粒より小さくなっている。
『大型に近付けますよ』
ハクマの声に力が入っている。人間が乗った大凧を一人で操っているんだから、力んで当然だ。
大凧は風を切り、横滑りの様に空を舞う。
間も無く、キラキラと光る戦車隊が見えて来た。空に向けて砲撃を続けている。
燃えている戦車も数台有る。
「……やられてる」
戦車隊から五百メートルくらい前方。そして二十メートル程の上空。
その辺りに浮いている真っ白な大型神鬼は、海洋図鑑に載っていたのエイその物の姿をしていた。しかし尻尾は異形で、背骨の様な形をしている。
その白いエイが戦車隊に向けて光線を発射していた。
戦車の射程ギリギリに飛んでいるのか、思ったより低い位置に居る。人間を小バカにしている様な位置取りだ。
地上の様子は、正に地獄絵図と言った感じだった。無傷の大型は三十秒に一度くらいの間隔で光線を発射しているだけだが、中型の数がとにかく多い。黒鉄の輝きを持った無数の甲羅が地上を覆い、戦車隊に向かって進軍している。
歩兵の人達が中型に向かって銃を撃っているが、余り囮になっていない様に見える。こちらの挑発には数匹の中型で対応していて、大型の下に居る本隊が動いていない。
「ハクマさん。これ、敵にも隊長さんが居ます。敵の動きが的確過ぎます」
『了解。蜜月さんは引き続き作戦に集中してください』
やんわりと怒られた。妹社は大型だけ見てろと言う事だろう。
しかし下も気になる。
鍛えられている人間なら妹社に近い動きは出来るのだが、長時間の全力疾走は物理的に無理なので、たった数匹の中型の攻撃さえ避け切れていない。
一体何人の有志が亡くなっているのか。
地上で頑張る彼等に応える為に、失敗は出来ない。
想いを新たにした蜜月は、力一杯取っ手を握った。
しかし掌に緊張の汗が滲み、取っ手を持つ手が滑りそうだ。
『妹社の二人が大型の真上に到達します。囮終了。戦車隊は地上の中型に集中してください』
『了解。後退しながら中型をやる』
ハクマの声の後、知らないおじさんの声。
その通信の後、大型の気を引く為の空中砲撃が止み、中型の群れの先頭に砲撃が移った。
大凧は横に移動しながら高度を上げる。
風下に凧、風上に戦車、その間に大型神鬼と言う配置になった。
蜜月は大型を見下ろす。
白いエイは凧に気付いていない様で、のんびりとしたペースで戦車隊に光線を発射している。
ふたつの凧はジリジリと大型の真上に近付き、乗り移り易い様に高度を下げて行く。
もうそろそろ足下に大型の白い身体が、と言う所で、のじこが乗っている凧のロープが大型の鼻先を擦った。
『飛び移って!』
コクマの叫びに即反応し、二人の妹社は凧を蹴って宙を舞った。
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