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共通ルート
19話 脈あり
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「結局さ、しおみんと花音ちゃんって今どういう関係なの?」
「……!?」
花音によるバイト先への電撃訪問があった翌日の昼休み。高校時代から仲がよかった友人数人と一緒に昼食をとっていた俺は、突然飛んできた予想外の質問で飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。
「確かに。なんかちょっと謎めいた感じになってきたよね、最近」
「だよね。最近の花音ちゃん、しおみんにべったりだよね? しおみん、振られたんじゃなかったの?」
「いや、ちゃんと振られてるよ。それでこいつ、しばらくは水死体みたいな感じになってたし」
よしけんさ、いくら親友とはいえ、俺が振られた話をお前が公認するのもどうかと思うよ。
まあ、今ここにいるメンバーはみんな俺が高校時代、花音にずっと片思いをしていて、かつ相手にされてなかったのを知ってるから別にいいけどさ。
……でも水死体はひどくね?
「でも最近はなんとなく神戸さんの方が汐見くんを追いかけてる感じだよね?」
「そうそう。あたしなんかこないだ花音ちゃんにしおみんと一緒の授業ある?って聞かれたよ?」
「あ、それ俺も聞かれてるわ」
「そうなんだ? 私は神戸さんとあまり絡みないから……」
「……」
勝手に盛り上がるよしけんと女子二人の会話を、俺はなんとなく居心地の悪さを感じながら聞いていた。
いやあの、普通こういう噂話って当事者がいないところでするもんじゃないですかね。確かに花音はこの場にいないけど俺は普通にいるんですが……。
「結局どうなん? 付き合ってるの?」
「……いや、こいつの言ってたとおり、ちゃんと振られてるから」
改めて自分の失恋を公認する。実はその後こっちからも振ってる訳だけど、それをここで言う必要ないよな。
「だよな。でも最近の神戸さんを見てるとな、なんでお前を振っちゃったのかよく分かんなくなってくるんだよな」
「わかる。もう『しおみんのことが好き』って全身で主張してるよね。というかたぶん本人隠す気ゼロなんじゃない?」
そっか。まわりから見てもやっぱり隠す気ゼロなのか。
「でもなんで急に気が変わっちゃったんだ? 女心って本当よく分かんねぇ」
「たぶん『しおみんがいなくなってから自分の本当の気持ちに気づいちゃった』とかじゃない? あ、でもアンタは女心なんか永遠に分かんなくていいからね。アンタはあたしのことだけ理解してればいいから」
「はい!」
「はぁ…♡ 良い返事。やっぱ好きだわ」
「俺も……!」
「まーた始まった」
全く無関係な会話からも自然な流れでイチャイチャに持っていけるのはこのカップルの特殊能力だと思う。
「でさ、しおみんはどうなの? たぶん今なら余裕で付き合えると思うよ?」
そして一瞬でイチャイチャを終了させて話を本筋に戻しちゃうのがこのカップルの素晴らしいところ。
「私もそう思う。というか正直、私はもう付き合ってるのかなって思ってた」
「確かにな。あまり無責任なことは言いたくないけど、正直今ならいけると思う。神戸さん、明らかに前とは違うからな。ぶっちゃけ脈ありとしか思えねぇ」
「有りよりの有りだよね。てか脈しかないよね」
「もう一度告白してみたら?」
いやどうしてそうなる。というか君たち、俺はまだ花音のことが好きというのが大前提なのね。そりゃ三年間も片思いをするようなやつだからそう思われても仕方ないか。
「まあ、考えとくよ」
ちゃんと対策を考えないとね。このままずるずる行く訳にもいかないから。
「……!?」
花音によるバイト先への電撃訪問があった翌日の昼休み。高校時代から仲がよかった友人数人と一緒に昼食をとっていた俺は、突然飛んできた予想外の質問で飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。
「確かに。なんかちょっと謎めいた感じになってきたよね、最近」
「だよね。最近の花音ちゃん、しおみんにべったりだよね? しおみん、振られたんじゃなかったの?」
「いや、ちゃんと振られてるよ。それでこいつ、しばらくは水死体みたいな感じになってたし」
よしけんさ、いくら親友とはいえ、俺が振られた話をお前が公認するのもどうかと思うよ。
まあ、今ここにいるメンバーはみんな俺が高校時代、花音にずっと片思いをしていて、かつ相手にされてなかったのを知ってるから別にいいけどさ。
……でも水死体はひどくね?
「でも最近はなんとなく神戸さんの方が汐見くんを追いかけてる感じだよね?」
「そうそう。あたしなんかこないだ花音ちゃんにしおみんと一緒の授業ある?って聞かれたよ?」
「あ、それ俺も聞かれてるわ」
「そうなんだ? 私は神戸さんとあまり絡みないから……」
「……」
勝手に盛り上がるよしけんと女子二人の会話を、俺はなんとなく居心地の悪さを感じながら聞いていた。
いやあの、普通こういう噂話って当事者がいないところでするもんじゃないですかね。確かに花音はこの場にいないけど俺は普通にいるんですが……。
「結局どうなん? 付き合ってるの?」
「……いや、こいつの言ってたとおり、ちゃんと振られてるから」
改めて自分の失恋を公認する。実はその後こっちからも振ってる訳だけど、それをここで言う必要ないよな。
「だよな。でも最近の神戸さんを見てるとな、なんでお前を振っちゃったのかよく分かんなくなってくるんだよな」
「わかる。もう『しおみんのことが好き』って全身で主張してるよね。というかたぶん本人隠す気ゼロなんじゃない?」
そっか。まわりから見てもやっぱり隠す気ゼロなのか。
「でもなんで急に気が変わっちゃったんだ? 女心って本当よく分かんねぇ」
「たぶん『しおみんがいなくなってから自分の本当の気持ちに気づいちゃった』とかじゃない? あ、でもアンタは女心なんか永遠に分かんなくていいからね。アンタはあたしのことだけ理解してればいいから」
「はい!」
「はぁ…♡ 良い返事。やっぱ好きだわ」
「俺も……!」
「まーた始まった」
全く無関係な会話からも自然な流れでイチャイチャに持っていけるのはこのカップルの特殊能力だと思う。
「でさ、しおみんはどうなの? たぶん今なら余裕で付き合えると思うよ?」
そして一瞬でイチャイチャを終了させて話を本筋に戻しちゃうのがこのカップルの素晴らしいところ。
「私もそう思う。というか正直、私はもう付き合ってるのかなって思ってた」
「確かにな。あまり無責任なことは言いたくないけど、正直今ならいけると思う。神戸さん、明らかに前とは違うからな。ぶっちゃけ脈ありとしか思えねぇ」
「有りよりの有りだよね。てか脈しかないよね」
「もう一度告白してみたら?」
いやどうしてそうなる。というか君たち、俺はまだ花音のことが好きというのが大前提なのね。そりゃ三年間も片思いをするようなやつだからそう思われても仕方ないか。
「まあ、考えとくよ」
ちゃんと対策を考えないとね。このままずるずる行く訳にもいかないから。
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