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私の初恋の女の子(その20)
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悪役令嬢は、主人公ヒロインを溺愛します
~その20~
☆乙女ゲームの攻略キャラクターのアーク王国の王子のガーベラ・ウォーカーの視点です☆
スミレと始めての出会いを今でも覚えています……
私は、アーク王国の第1王子のガーベラ・ウォーカーとして生まれました。
皆さんは、私を第1王子としてのごきげんとりや嘘で固めた発言をして私を第1王子のガーベラ・ウォーカーとしてしか見てくれなくて誰も1人のガーベラ・ウォーカーとして見てくれる者がいませんでした。
それが悲しくてつまらなくて嫌気がさしていました。
そんなある日、私が七歳の時に運命的な女の子と出会いました。
お城の中庭を歩いていますと金髪で私と同じくらいの年の女の子が花壇の前で花の匂いを確かめていました。
その女の子のしぐさが芸術な1枚の絵みたいで綺麗で恋する乙女のように顔を赤らめてうっとりと女の子を見つめました。
「こんばんわ、ここの花壇の花は、綺麗ですね」
女の子は、私の眼差しに気がついて慈愛を込めて優しく微笑みました。
「あ、ああ、こんばんわ、お嬢さん、ありがとうございます、ここの花壇は、お母様と妹が大切に育てている花壇なのですよ」
私は、女の子の声もしぐさも綺麗で胸をドキドキさせて顔を赤らめてできるだけ優しく微笑みました。
「そうですか……
こんなにも素敵な花の花壇を育てられるだなんて素敵なお母様と妹さんなのですね」
女の子は、慈愛を込めて優しく微笑みました。
「あ、ありがとうございます。
私の名前は、ガーベラ・ウォーカーって言います。
宜しかったらお嬢さんの名前を教えてくれませんか?」
私は、自分の胸を右手で触り軽くお辞儀をして自己紹介をしました。
そして優しく微笑んで女の子の名前を質問しました。
「……私の名前は、スミレ・モスキートと言います。
宜しくお願いします、ガーベラ様」
スミレは、スカート端を掴んで軽くお辞儀をして上品に微笑んで自己紹介をしました。
私は、スミレさんのしぐさが女神様か聖女様か天使様のように綺麗でしばらくうっとりと見つめました。
「ガーベラ様、どうかされましたか……?」
スミレさんは、私がうっとりとスミレさんを見つめていたのを見て不思議そうにきょとんと首を傾げました。
「はっ!?
い、いや、何でもありませんよ!?
こちらこそ宜しくお願いしますね、スミレさん」
私は、スミレさんの言葉を聞いて我にかえり慌てて両手を振り何でもない事を知らせました。
そして直ぐに右手をスミレさんの方に差し出して握手を求めました。
「はい、宜しくお願いします、ガーベラ様」
スミレさんは、私の差し出した右手を握り締めて私と握手をして優しく微笑みました。
それからスミレさんと会う約束をしてお城で良く会うようになりました。
私は、スミレさんと会って話すのが楽しかったです。
そして直ぐにスミレさんの事が好きになりました。
「お父様、お願いがあります!
スミレさんと婚約させてください!」
お父様の王様の元に向かい頭を下げてスミレさんと婚約させてほしい事をお願いしました。
「スミレってスミレ・モスキートの事か?
確かモスキート家は、光の勇者が生まれる家系だったな……
ガーベラよ、自分が何を言ってのか解っているのか?
モスキート家は、特別な家系で世界に害の与える邪神や魔王を討伐する光の勇者の家系だぞ。
王族と言え軽々しくモスキート家の者と婚約を約束をしては、ならぬ存在だと解っておるのか。
モスキート家が我王国を見捨てられたら国が滅ぶかもしれぬのだぞ。
それを解っておるのか」
お父様……王様は、真剣な表情で私を見つめました。
「スミレさんが光の勇者……?
そ、それでもスミレさんを諦めれません!
私は、スミレさんの為ならばどんな事でもできます!」
私は、どうしてもスミレさんの事が諦められなくてお父様を睨むように真剣な表情で見つめました。
「そうか……
それならば王家の試練の洞窟に入る覚悟は、あるか?
王家の試練の洞窟から王家の聖剣を持ち帰ってみせろ。
それでスミレとの婚約を認めよう」
お父様は、真剣な表情で私を見つめました。
「王家の試練の洞窟……」
私は、王家の試練の洞窟で何人も死んでいるって聞きました。
だから私に本当に王家の試練の洞窟を乗り越えれるのか考え込みました。
「ガーベラよ、別に止めても良いのだぞ。
誰も攻めは、しない。
他の方法も考えてもよいぞ」
お父様は、優しく微笑みました。
(……駄目です。
ここで王家の試練に挑戦しないとスミレさんに自信を持って婚約を申し込めません)
「いえ、王家の試練には、挑戦させてもらいます」
私は、真剣な表情でお父様を見つめました。
「そうか……
解った。
それでは、王家の試練を無事成功させてみせろ!
そしてお前の覚悟を証明させろ!」
お父様は、剣を私に向けて真剣な表情で私を見つめました。
「はい、解りました!
王家の試練を必ず成功させてみせます!」
私は、真剣な表情でお父様を睨むように見つめ返しました。
それから直ぐに王家の試練の洞窟に向かいました。
「ここからは、我々が御一緒できません。
ですがご武運を祈っております」
王家の試練の洞窟の前までついてきてくれた騎士達は、自分の胸に右手を軽くお辞儀をしました。
「ここまで着いてきてくれてありがとうございます。
必ず王家の試練を成功させてみせます」
私は、騎士達に頭を下げて王家の試練の洞窟まで着いてきてくれた感謝を表しました。
そして騎士達を残して1人で王家の試練の洞窟に入りました。
『良く参られた、王家の者よ。
お主の力を見せよ』
洞窟の中には、大きな石碑がありました。
そして突然男性の天使が現れました。
男性の天使が右手を上げると巨大なゴーレムが現れました。
ゴーレムは、私の方に襲い掛かって来ました。
私は、剣でゴーレムの体を砕きました。
でも直ぐにゴーレムが元通りに戻りました。
ゴーレムを何回砕いて元通りに戻りました。
「くっ……
きりがありません……
あのゴーレムの額の文字は……emeth(真理)……?
確か一文字削ったら……
試してみる価値はありますね」
私は、剣でemeth(真理)のeを斬り削りました。
するとゴーレムは、崩れました。
「emeth(真理)のeを削ったらmeth(死)になりましたからもしかしてって思いましたが……
上手く行って良かったです……」
私は、ゴーレムを倒せたのを見て安心をしたように微笑みました。
『見事であった。
次に進むがよい』
男性の天使は、右手を前に向けると扉が現れました。
そして男性の天使が消えました。
「この扉を開ければ良いのですよね……
よし、次に進みましょう」
私は、両手で自分の頬っぺたを叩いて気合いを入れて扉を開けて扉の中に入りました。
するとまた石碑の前に出ました。
そしてまた男性の天使が現れました。
『次で最後の試練だ。
お主の覚悟を示せ』
男性の天使は、右手を前に出すとスミレさんが現れました。
「えっ……?
スミレさん……?
何でこんなところにいるのですか……?」
私は、スミレさんがいきなり現れたのを見て戸惑いながらスミレさんを見つめました。
スミレさんがゆっくりと目を開けるとうつろのようにボーとしていて黒色の剣を出すと私に襲い掛かって来ました。
「まさか、スミレさんは、操られているのですか!?」
私は、スミレさんの振り下ろしてきた剣を自分の剣で何回もどうにか受け止めて防ぎました。
『どうしました、お主の覚悟は、そんな物か!』
男性の天使は、私の行動を見て叱りました。
「私には、スミレさんを傷つける事ができません。
だから」
私は、スミレさんの剣をわざと腹に刺さらせてスミレさんを抱き締めました。
「スミレさん、大丈夫です。
落ち着いてください。
いつものスミレさんに戻ってください……」
私は、スミレさんを強く抱き締めてスミレに自分の思いをぶつけました。
すると私の体が黄金色に光輝いて光がスミレさんの体を包み込みました。
気がつくとスミレさんの姿がいなくなっていました。
そしてスミレさんに剣で刺された傷も消えていました。
『……確かにお主の覚悟を見せてもらった。
愛する者を傷つけないって信念の覚悟を見せてもらった。
受け取るがよい。
王家の聖剣『エクスカリバー』だ。
この剣で愛する者達を護るがよい』
男性の天使は、両手を前に広げると私の前に黄金色に光輝く王家の聖剣『エクスカリバー』が出現しました。
「これが王家の聖剣『エクスカリバー』ですか……
なんと綺麗な聖剣なのでしょうか……
ありがとうございます、天使様」
私は、聖剣を握り締めてうっとりとしました。
そして頭を下げて聖剣を渡してくれた事と試練を受けさせてくれた事の感謝を表しました。
『……我は、ポトス・ネルソンだ。
我の事をポトスと呼べ。
それでお主の名前を教えてくれ』
ポトスは、少しだけ口元を押さえて考え込み自己紹介をしました。
そして私をじっと見つめました。
「わ、私の名前は、ガーベラ・ウォーカーと言います」
私は、自分の胸に右手を当てて自己紹介をしました。
『ガーベラよ、我の力が必要の時は、訪れるがよい。
本当に困った時は、手助けをしよう』
ポトス様は、右手を自分の胸に当てて慈愛を込めて微笑みました。
「ありがとうございます。
ポトス様の手助けを借りれるだなんて光栄です」
私は、頭を下げてポトス様に感謝を表しました。
そしてポトス様と別れて王家の試練の洞窟を出てお城に戻りました。
「ただいま戻りました、お父様」
私は、右手を胸に当ててお父様に挨拶をしました。
「良く生きて戻った、ガーベラよ。
その様子では無事王家の試練を達成したみたいだな」
お父様は、私を優しく見つめました。
「はい、無事王家の試練を成功させました。
そしてこの王家の聖剣『エクスカリバー』がその証です」
私は、黄金に輝く王家の聖剣『エクスカリバー』をお父様に見せました。
「これが王家の聖剣『エクスカリバー』か……
なんと綺麗な聖剣だ……
解った、これでスミレとの婚約を認めよう。
モスキート家にスミレとガーベラの婚約の話を進めておく」
お父様は、王家の聖剣『エクスカリバー』を見て何かを納得したように頷きました。
「ありがとうございます、お父様」
私は、お父様にスミレとの婚約を許してくれた事を頭を下げてお礼を表しました。
こうして念願のスミレと婚約ができました。
でもしばらくするとスミレさんの様子が変わり残酷無比の性格になりました。
私には、スミレさんの性格が変わった理由が解らなくてそんなスミレさんを見るのが辛くてスミレさんとの距離をとるようになりました。
そしてスミレさんの性格が変わった理由を調べました。
そんなある日、大天使デイジーの噂を聞くようになりました。
私は、大天使デイジーが誰なのかなんとなく解りました。
「お父様、どうかされましたか?」
私は、お父様が机の上である書類とにらめっこしていました。
直ぐにお父様は、何か悩みがあるのだと理解してお父様の悩みを質問をしました。
「なんだ、ガーベラか……
実はな、最近大天使デイジー様に助けられているって言うやつらが増えてな。
改めて大天使デイジー様にお礼が言いたくてな。
でも誰なのか解らなくてな。
ガーベラよ、大天使デイジー様が誰なのか解るか?」
お父様は、困ったように書類を見つめました。
「……大天使デイジー様が誰なのか解りません……」
私は、困ったように苦笑いを浮かべました。
「そうか……
大天使デイジー様が見つかったら我に知らせてくれ……」
お父様は、大天使デイジーの事を考えてしみじみと伝えました。
「はい、解りました」
私は、大天使デイジーの事を考えて優しく微笑みました。
私は、大天使デイジーがスミレだと直ぐに解りました。
でもお父様に大天使デイジーがスミレだと解るとスミレが利用されると思いスミレが大天使デイジーって事を隠す事にしました。
それからスミレに会う勇気が出てスミレに会いに行きました。
「お、おはようございます、ガーベラ様。
今日は、どうかされましたか?」
スミレの妹のサクラが私を出迎えてくれました。
「私は、スミレの婚約者なのですよ。
スミレに会いに来るのに何か理由がいりますか?」
私は、サクラさんの言っている意味が解らずに不思議そうにきょとんと首を傾げました。
「す、すいません、そうですよね……
リビングでスミレお姉様をお待ちください……」
サクラさんは、怖々と慌てて頭を下げて謝りました。
「解りました。
それでは、リビングでスミレを待たせてもらいますね」
私、スミレと久しぶり会えるのが嬉しくて甘いスマイルを浮かべました。
そして私とサクラさんは、リビングに向かいました。
「……それで最近のスミレは、どんな感じですか?」
私は、スミレの様子が気になり優しく微笑んでスミレの様子を質問しました。
「スミレお姉様は、凄く優しいです……」
サクラさんは、顔をほんのり赤らめて優しく微笑みました。
私は、サクラさんの様子を見て直ぐにサクラさんがスミレの事が好きなのだと理解しました。
「そうですか……
私のスミレは、変わられたのですね……
いえ、昔のスミレに戻ったと言った方が良いかも知れませんね……」
私は、スミレが昔の優しいスミレに戻っていると解りそれが嬉しくてスミレの事を考えて慈愛を込めて優しく微笑みました。
「……ガーベラ様、スミレお姉様は、渡しません!
スミレお姉様は、私の物です!」
サクラさんは、私の言動を聞いて大声を出してスミレを渡さない発言をしました。
「……
くすっ、サクラさんは、本当にスミレの事が好きなのですね」
私は、サクラさんがスミレの事が好きだと解りそれが嬉しくて口元を押さえてくすって笑いました。
「あっ……す、すいません、今の言葉を忘れてください……」
サクラさんは、私にスミレの思いをぶつけたのが恥ずかしくなり顔を赤らめて俯きました。
「いえ、誰かを好きな気持ちを我慢できなくなるのは、普通の事ですよ。
ですから気にしないでくださいね。
でも私もスミレを渡すつもりは、ありませんけれどね」
私は、人差し指で自分の唇を触り悪戯っぽく微笑みました。
私は、改めてスミレさんが昔の素敵なスミレさんに戻っているのが嬉しく思いました。
「あ、ありがとうございます、ガーベラ様……
で、でも私もスミレお姉様を渡すつもりは、ありません……」
サクラさんは、両手を前で握り締めてスミレの思いを表しました。
しばらくするとスミレがリビングに降りて来ました。
「ごきげんようです、ガーベラ様。
今日は、どうかされましたか?」
スミレは、私の姿を見て私のいる理由が解らないようで不思議そうに首を傾げました。
「こんばんわ、スミレ。
これは、連れないですね。
自分の婚約者に会いに来るのに問題がありますか?」
私は、スミレの言葉を聞いて寂しそうに微笑みました。
「婚約者って言っても私達は、親が決めたかたちだけの婚約者でしょう。
今すぐに婚約を破棄にしてもらっても構いませんよ。
その方がガーベラ様も新しく恋をすることができるでしょう?」
スミレは、さも当たり前のように婚約破棄を提案してみました。
「……スミレ、それは、本気に言っているのですか?」
私は、スミレの事が愛していてスミレとの婚約の為に死ぬ思いをしたのにそれをスミレが理解していなくて腹が立ちました。
「えっ……?
はい、本気ですよ」
スミレは、私が何故怒っているのか理由が解らないようにきょとんとしました。
「そうですか……
一応言っておきますがスミレと婚約破棄をするつもりがありませんから忘れないでくださいね」
私は、スミレに自分の気持ちを理解してもらえないのが悲しくてどす黒いオーラを纏いニコニコ笑顔でスミレを見つめました。
「は、はい、解りました……」
スミレは、戸惑いながら返事をしました。
「それで今日来たのは、僕もフォーチュン学園を通う事になりましてね。
その挨拶に来たのですよ」
私は、スミレとのフォーチュン学園での学園生活が嬉しくて優しく微笑みました。
「そうですか……
フォーチュン学園でもよろしくお願いします。
それからサクラちゃんを護ってくれると嬉しいです」
スミレは、頭を下げてサクラさんの事をお願いしました。
私は、自分の事よりも妹のサクラの事を思うんだなんてやっぱりスミレは、優しいと思いました。
「……解りました、サクラさんの事は、任せてください。
でも本当にスミレは、変わられたのですね。
いや、元の性格に戻られたって言った方が良いのかも知れませんね」
私は、スミレが昔の優しいスミレに戻ってくれたのが嬉しくて慈愛を込めてスミレを見つめました。
「は、はあ……ありがとうございます、ガーベラ様……?」
スミレは、私の言っている意味が解らなくてきょとんと首を傾げました。
「今日は、フォーチュン学園へ入学をする挨拶に来ただけです。
あんまり長く居座っては、迷惑になりますから今日のところは、帰ります。
さよなら、スミレ、サクラさん」
私は、慈愛を込めて甘いスマイルを浮かべて私とサクラさんに別れの挨拶をしました。
「はい、ごきげんようです、ガーベラ様」
スミレは、優しく微笑んで別れの挨拶をしました。
「さ、さようならです、ガーベラ様」
サクラさんは、慌てて頭を下げて私と別れの挨拶をしました。
それからスミレの屋敷を出ていきました。
私は、スミレと会って昔の優しいスミレさんに戻っていてくれるのが嬉しかったです。
そしてこれからのスミレとの学園生活が楽しみで仕方がありませんでした。
~続く~
~その20~
☆乙女ゲームの攻略キャラクターのアーク王国の王子のガーベラ・ウォーカーの視点です☆
スミレと始めての出会いを今でも覚えています……
私は、アーク王国の第1王子のガーベラ・ウォーカーとして生まれました。
皆さんは、私を第1王子としてのごきげんとりや嘘で固めた発言をして私を第1王子のガーベラ・ウォーカーとしてしか見てくれなくて誰も1人のガーベラ・ウォーカーとして見てくれる者がいませんでした。
それが悲しくてつまらなくて嫌気がさしていました。
そんなある日、私が七歳の時に運命的な女の子と出会いました。
お城の中庭を歩いていますと金髪で私と同じくらいの年の女の子が花壇の前で花の匂いを確かめていました。
その女の子のしぐさが芸術な1枚の絵みたいで綺麗で恋する乙女のように顔を赤らめてうっとりと女の子を見つめました。
「こんばんわ、ここの花壇の花は、綺麗ですね」
女の子は、私の眼差しに気がついて慈愛を込めて優しく微笑みました。
「あ、ああ、こんばんわ、お嬢さん、ありがとうございます、ここの花壇は、お母様と妹が大切に育てている花壇なのですよ」
私は、女の子の声もしぐさも綺麗で胸をドキドキさせて顔を赤らめてできるだけ優しく微笑みました。
「そうですか……
こんなにも素敵な花の花壇を育てられるだなんて素敵なお母様と妹さんなのですね」
女の子は、慈愛を込めて優しく微笑みました。
「あ、ありがとうございます。
私の名前は、ガーベラ・ウォーカーって言います。
宜しかったらお嬢さんの名前を教えてくれませんか?」
私は、自分の胸を右手で触り軽くお辞儀をして自己紹介をしました。
そして優しく微笑んで女の子の名前を質問しました。
「……私の名前は、スミレ・モスキートと言います。
宜しくお願いします、ガーベラ様」
スミレは、スカート端を掴んで軽くお辞儀をして上品に微笑んで自己紹介をしました。
私は、スミレさんのしぐさが女神様か聖女様か天使様のように綺麗でしばらくうっとりと見つめました。
「ガーベラ様、どうかされましたか……?」
スミレさんは、私がうっとりとスミレさんを見つめていたのを見て不思議そうにきょとんと首を傾げました。
「はっ!?
い、いや、何でもありませんよ!?
こちらこそ宜しくお願いしますね、スミレさん」
私は、スミレさんの言葉を聞いて我にかえり慌てて両手を振り何でもない事を知らせました。
そして直ぐに右手をスミレさんの方に差し出して握手を求めました。
「はい、宜しくお願いします、ガーベラ様」
スミレさんは、私の差し出した右手を握り締めて私と握手をして優しく微笑みました。
それからスミレさんと会う約束をしてお城で良く会うようになりました。
私は、スミレさんと会って話すのが楽しかったです。
そして直ぐにスミレさんの事が好きになりました。
「お父様、お願いがあります!
スミレさんと婚約させてください!」
お父様の王様の元に向かい頭を下げてスミレさんと婚約させてほしい事をお願いしました。
「スミレってスミレ・モスキートの事か?
確かモスキート家は、光の勇者が生まれる家系だったな……
ガーベラよ、自分が何を言ってのか解っているのか?
モスキート家は、特別な家系で世界に害の与える邪神や魔王を討伐する光の勇者の家系だぞ。
王族と言え軽々しくモスキート家の者と婚約を約束をしては、ならぬ存在だと解っておるのか。
モスキート家が我王国を見捨てられたら国が滅ぶかもしれぬのだぞ。
それを解っておるのか」
お父様……王様は、真剣な表情で私を見つめました。
「スミレさんが光の勇者……?
そ、それでもスミレさんを諦めれません!
私は、スミレさんの為ならばどんな事でもできます!」
私は、どうしてもスミレさんの事が諦められなくてお父様を睨むように真剣な表情で見つめました。
「そうか……
それならば王家の試練の洞窟に入る覚悟は、あるか?
王家の試練の洞窟から王家の聖剣を持ち帰ってみせろ。
それでスミレとの婚約を認めよう」
お父様は、真剣な表情で私を見つめました。
「王家の試練の洞窟……」
私は、王家の試練の洞窟で何人も死んでいるって聞きました。
だから私に本当に王家の試練の洞窟を乗り越えれるのか考え込みました。
「ガーベラよ、別に止めても良いのだぞ。
誰も攻めは、しない。
他の方法も考えてもよいぞ」
お父様は、優しく微笑みました。
(……駄目です。
ここで王家の試練に挑戦しないとスミレさんに自信を持って婚約を申し込めません)
「いえ、王家の試練には、挑戦させてもらいます」
私は、真剣な表情でお父様を見つめました。
「そうか……
解った。
それでは、王家の試練を無事成功させてみせろ!
そしてお前の覚悟を証明させろ!」
お父様は、剣を私に向けて真剣な表情で私を見つめました。
「はい、解りました!
王家の試練を必ず成功させてみせます!」
私は、真剣な表情でお父様を睨むように見つめ返しました。
それから直ぐに王家の試練の洞窟に向かいました。
「ここからは、我々が御一緒できません。
ですがご武運を祈っております」
王家の試練の洞窟の前までついてきてくれた騎士達は、自分の胸に右手を軽くお辞儀をしました。
「ここまで着いてきてくれてありがとうございます。
必ず王家の試練を成功させてみせます」
私は、騎士達に頭を下げて王家の試練の洞窟まで着いてきてくれた感謝を表しました。
そして騎士達を残して1人で王家の試練の洞窟に入りました。
『良く参られた、王家の者よ。
お主の力を見せよ』
洞窟の中には、大きな石碑がありました。
そして突然男性の天使が現れました。
男性の天使が右手を上げると巨大なゴーレムが現れました。
ゴーレムは、私の方に襲い掛かって来ました。
私は、剣でゴーレムの体を砕きました。
でも直ぐにゴーレムが元通りに戻りました。
ゴーレムを何回砕いて元通りに戻りました。
「くっ……
きりがありません……
あのゴーレムの額の文字は……emeth(真理)……?
確か一文字削ったら……
試してみる価値はありますね」
私は、剣でemeth(真理)のeを斬り削りました。
するとゴーレムは、崩れました。
「emeth(真理)のeを削ったらmeth(死)になりましたからもしかしてって思いましたが……
上手く行って良かったです……」
私は、ゴーレムを倒せたのを見て安心をしたように微笑みました。
『見事であった。
次に進むがよい』
男性の天使は、右手を前に向けると扉が現れました。
そして男性の天使が消えました。
「この扉を開ければ良いのですよね……
よし、次に進みましょう」
私は、両手で自分の頬っぺたを叩いて気合いを入れて扉を開けて扉の中に入りました。
するとまた石碑の前に出ました。
そしてまた男性の天使が現れました。
『次で最後の試練だ。
お主の覚悟を示せ』
男性の天使は、右手を前に出すとスミレさんが現れました。
「えっ……?
スミレさん……?
何でこんなところにいるのですか……?」
私は、スミレさんがいきなり現れたのを見て戸惑いながらスミレさんを見つめました。
スミレさんがゆっくりと目を開けるとうつろのようにボーとしていて黒色の剣を出すと私に襲い掛かって来ました。
「まさか、スミレさんは、操られているのですか!?」
私は、スミレさんの振り下ろしてきた剣を自分の剣で何回もどうにか受け止めて防ぎました。
『どうしました、お主の覚悟は、そんな物か!』
男性の天使は、私の行動を見て叱りました。
「私には、スミレさんを傷つける事ができません。
だから」
私は、スミレさんの剣をわざと腹に刺さらせてスミレさんを抱き締めました。
「スミレさん、大丈夫です。
落ち着いてください。
いつものスミレさんに戻ってください……」
私は、スミレさんを強く抱き締めてスミレに自分の思いをぶつけました。
すると私の体が黄金色に光輝いて光がスミレさんの体を包み込みました。
気がつくとスミレさんの姿がいなくなっていました。
そしてスミレさんに剣で刺された傷も消えていました。
『……確かにお主の覚悟を見せてもらった。
愛する者を傷つけないって信念の覚悟を見せてもらった。
受け取るがよい。
王家の聖剣『エクスカリバー』だ。
この剣で愛する者達を護るがよい』
男性の天使は、両手を前に広げると私の前に黄金色に光輝く王家の聖剣『エクスカリバー』が出現しました。
「これが王家の聖剣『エクスカリバー』ですか……
なんと綺麗な聖剣なのでしょうか……
ありがとうございます、天使様」
私は、聖剣を握り締めてうっとりとしました。
そして頭を下げて聖剣を渡してくれた事と試練を受けさせてくれた事の感謝を表しました。
『……我は、ポトス・ネルソンだ。
我の事をポトスと呼べ。
それでお主の名前を教えてくれ』
ポトスは、少しだけ口元を押さえて考え込み自己紹介をしました。
そして私をじっと見つめました。
「わ、私の名前は、ガーベラ・ウォーカーと言います」
私は、自分の胸に右手を当てて自己紹介をしました。
『ガーベラよ、我の力が必要の時は、訪れるがよい。
本当に困った時は、手助けをしよう』
ポトス様は、右手を自分の胸に当てて慈愛を込めて微笑みました。
「ありがとうございます。
ポトス様の手助けを借りれるだなんて光栄です」
私は、頭を下げてポトス様に感謝を表しました。
そしてポトス様と別れて王家の試練の洞窟を出てお城に戻りました。
「ただいま戻りました、お父様」
私は、右手を胸に当ててお父様に挨拶をしました。
「良く生きて戻った、ガーベラよ。
その様子では無事王家の試練を達成したみたいだな」
お父様は、私を優しく見つめました。
「はい、無事王家の試練を成功させました。
そしてこの王家の聖剣『エクスカリバー』がその証です」
私は、黄金に輝く王家の聖剣『エクスカリバー』をお父様に見せました。
「これが王家の聖剣『エクスカリバー』か……
なんと綺麗な聖剣だ……
解った、これでスミレとの婚約を認めよう。
モスキート家にスミレとガーベラの婚約の話を進めておく」
お父様は、王家の聖剣『エクスカリバー』を見て何かを納得したように頷きました。
「ありがとうございます、お父様」
私は、お父様にスミレとの婚約を許してくれた事を頭を下げてお礼を表しました。
こうして念願のスミレと婚約ができました。
でもしばらくするとスミレさんの様子が変わり残酷無比の性格になりました。
私には、スミレさんの性格が変わった理由が解らなくてそんなスミレさんを見るのが辛くてスミレさんとの距離をとるようになりました。
そしてスミレさんの性格が変わった理由を調べました。
そんなある日、大天使デイジーの噂を聞くようになりました。
私は、大天使デイジーが誰なのかなんとなく解りました。
「お父様、どうかされましたか?」
私は、お父様が机の上である書類とにらめっこしていました。
直ぐにお父様は、何か悩みがあるのだと理解してお父様の悩みを質問をしました。
「なんだ、ガーベラか……
実はな、最近大天使デイジー様に助けられているって言うやつらが増えてな。
改めて大天使デイジー様にお礼が言いたくてな。
でも誰なのか解らなくてな。
ガーベラよ、大天使デイジー様が誰なのか解るか?」
お父様は、困ったように書類を見つめました。
「……大天使デイジー様が誰なのか解りません……」
私は、困ったように苦笑いを浮かべました。
「そうか……
大天使デイジー様が見つかったら我に知らせてくれ……」
お父様は、大天使デイジーの事を考えてしみじみと伝えました。
「はい、解りました」
私は、大天使デイジーの事を考えて優しく微笑みました。
私は、大天使デイジーがスミレだと直ぐに解りました。
でもお父様に大天使デイジーがスミレだと解るとスミレが利用されると思いスミレが大天使デイジーって事を隠す事にしました。
それからスミレに会う勇気が出てスミレに会いに行きました。
「お、おはようございます、ガーベラ様。
今日は、どうかされましたか?」
スミレの妹のサクラが私を出迎えてくれました。
「私は、スミレの婚約者なのですよ。
スミレに会いに来るのに何か理由がいりますか?」
私は、サクラさんの言っている意味が解らずに不思議そうにきょとんと首を傾げました。
「す、すいません、そうですよね……
リビングでスミレお姉様をお待ちください……」
サクラさんは、怖々と慌てて頭を下げて謝りました。
「解りました。
それでは、リビングでスミレを待たせてもらいますね」
私、スミレと久しぶり会えるのが嬉しくて甘いスマイルを浮かべました。
そして私とサクラさんは、リビングに向かいました。
「……それで最近のスミレは、どんな感じですか?」
私は、スミレの様子が気になり優しく微笑んでスミレの様子を質問しました。
「スミレお姉様は、凄く優しいです……」
サクラさんは、顔をほんのり赤らめて優しく微笑みました。
私は、サクラさんの様子を見て直ぐにサクラさんがスミレの事が好きなのだと理解しました。
「そうですか……
私のスミレは、変わられたのですね……
いえ、昔のスミレに戻ったと言った方が良いかも知れませんね……」
私は、スミレが昔の優しいスミレに戻っていると解りそれが嬉しくてスミレの事を考えて慈愛を込めて優しく微笑みました。
「……ガーベラ様、スミレお姉様は、渡しません!
スミレお姉様は、私の物です!」
サクラさんは、私の言動を聞いて大声を出してスミレを渡さない発言をしました。
「……
くすっ、サクラさんは、本当にスミレの事が好きなのですね」
私は、サクラさんがスミレの事が好きだと解りそれが嬉しくて口元を押さえてくすって笑いました。
「あっ……す、すいません、今の言葉を忘れてください……」
サクラさんは、私にスミレの思いをぶつけたのが恥ずかしくなり顔を赤らめて俯きました。
「いえ、誰かを好きな気持ちを我慢できなくなるのは、普通の事ですよ。
ですから気にしないでくださいね。
でも私もスミレを渡すつもりは、ありませんけれどね」
私は、人差し指で自分の唇を触り悪戯っぽく微笑みました。
私は、改めてスミレさんが昔の素敵なスミレさんに戻っているのが嬉しく思いました。
「あ、ありがとうございます、ガーベラ様……
で、でも私もスミレお姉様を渡すつもりは、ありません……」
サクラさんは、両手を前で握り締めてスミレの思いを表しました。
しばらくするとスミレがリビングに降りて来ました。
「ごきげんようです、ガーベラ様。
今日は、どうかされましたか?」
スミレは、私の姿を見て私のいる理由が解らないようで不思議そうに首を傾げました。
「こんばんわ、スミレ。
これは、連れないですね。
自分の婚約者に会いに来るのに問題がありますか?」
私は、スミレの言葉を聞いて寂しそうに微笑みました。
「婚約者って言っても私達は、親が決めたかたちだけの婚約者でしょう。
今すぐに婚約を破棄にしてもらっても構いませんよ。
その方がガーベラ様も新しく恋をすることができるでしょう?」
スミレは、さも当たり前のように婚約破棄を提案してみました。
「……スミレ、それは、本気に言っているのですか?」
私は、スミレの事が愛していてスミレとの婚約の為に死ぬ思いをしたのにそれをスミレが理解していなくて腹が立ちました。
「えっ……?
はい、本気ですよ」
スミレは、私が何故怒っているのか理由が解らないようにきょとんとしました。
「そうですか……
一応言っておきますがスミレと婚約破棄をするつもりがありませんから忘れないでくださいね」
私は、スミレに自分の気持ちを理解してもらえないのが悲しくてどす黒いオーラを纏いニコニコ笑顔でスミレを見つめました。
「は、はい、解りました……」
スミレは、戸惑いながら返事をしました。
「それで今日来たのは、僕もフォーチュン学園を通う事になりましてね。
その挨拶に来たのですよ」
私は、スミレとのフォーチュン学園での学園生活が嬉しくて優しく微笑みました。
「そうですか……
フォーチュン学園でもよろしくお願いします。
それからサクラちゃんを護ってくれると嬉しいです」
スミレは、頭を下げてサクラさんの事をお願いしました。
私は、自分の事よりも妹のサクラの事を思うんだなんてやっぱりスミレは、優しいと思いました。
「……解りました、サクラさんの事は、任せてください。
でも本当にスミレは、変わられたのですね。
いや、元の性格に戻られたって言った方が良いのかも知れませんね」
私は、スミレが昔の優しいスミレに戻ってくれたのが嬉しくて慈愛を込めてスミレを見つめました。
「は、はあ……ありがとうございます、ガーベラ様……?」
スミレは、私の言っている意味が解らなくてきょとんと首を傾げました。
「今日は、フォーチュン学園へ入学をする挨拶に来ただけです。
あんまり長く居座っては、迷惑になりますから今日のところは、帰ります。
さよなら、スミレ、サクラさん」
私は、慈愛を込めて甘いスマイルを浮かべて私とサクラさんに別れの挨拶をしました。
「はい、ごきげんようです、ガーベラ様」
スミレは、優しく微笑んで別れの挨拶をしました。
「さ、さようならです、ガーベラ様」
サクラさんは、慌てて頭を下げて私と別れの挨拶をしました。
それからスミレの屋敷を出ていきました。
私は、スミレと会って昔の優しいスミレさんに戻っていてくれるのが嬉しかったです。
そしてこれからのスミレとの学園生活が楽しみで仕方がありませんでした。
~続く~
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