主人公(ヒロイン)は、悪役令嬢を攻略をする

ねがぽじ

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アイリスちゃんの思い出のお菓子(89話)

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ヒロイン(主人公)は、悪役令嬢を攻略をする☆

~第89話~

☆この話は、アイリスちゃん(まこちゃん)の視点です☆

私には、大好きなお菓子があります。
でもお菓子の名前も形も思い出せません。
ただそのお菓子が大好きだっただけ覚えています。
私は、気が付くといつもいる世界と違う世界にいました。
でも何処か懐かしい感じがしました。

「まこちゃん、お願いーー、テスト勉強を教えてよーー!?
今回のテストが悪かったら小遣いがかっとされるのよーー!?」

声をした方を振り向くと中学1年生くらいの黒髪の女の子が涙目で私に近づいて来ました。
その女の子は、私の親友の麗奈でした。

「だからいつも言っているでしょう。
いつも少しずつでも勉強をしていなさいって……
はーー……良いわよ。
勉強を教えてあげる。
その変わりいつもの物を作ってよね」

私は、麗奈の情けない言葉を聞いてしかたがなさそうにため息を吐きました。
勉強を教える変わりにいつもの食べ物を作るのを命令しました。

「ありがとうーー、まこちゃん!!
だからまこちゃんの事が大好きーー!!
もちろんいつものお菓子を作るよーー!!」

麗奈は、ニコニコ笑顔で私に抱き着いていつものお菓子を作るのを約束しました。

「きゃ!?
もう麗奈たら本当に私がいないと駄目ですよね……」

私は、麗奈に抱き着かれると少しだけ悲鳴を出しました。
でも直ぐにしかたがなさそうに苦笑いを浮かべました。
麗奈にお願いをされるのは、悪くないかもって思いました。

私が麗奈の勉強を教えてあげたおかげで麗奈は、どうにか赤点をとらずにすみました。

「は、はーー、お代官様どうかこれを納めください」

休日に麗奈の家にお呼ばれました。
麗奈の家に着いてそのまま麗奈の部屋に入りました。
麗奈は、頭を深々と下げて麗奈の手作りプリンを私に渡しました。

「うむ、ご苦労であった。
待ちわびたぞ」

私は、腕を組んでお代官様の様に偉そうに話しました。
麗奈から手作りプリンを受け取りました。

「うーーん!!
やっぱり麗奈の作るお菓子は、美味しいよね!
特に麗奈の手作りプリンが格別に美味しいよね!!」
 
私は、麗奈の作った手作りプリンを幸せそうに食べて麗奈の作ったお菓子を誉めました。

「えへへーーそんな事は、あるけどねーー
私は、お菓子作りが大好きだからまこちゃんにそう言ってもらえると嬉しいよ
作ったかいがあるよ。
これから先おばあちゃんになっても私のお菓子を食べてね!」

麗奈は、私にお菓子を誉められて自分の髪を触り照れ笑いを浮かべました。
これから先も麗奈のお菓子を食べてほしい事をお願いしました。

この時の私は、この先も麗奈のお菓子を食べれるって思っていました。
でもその願いは、叶う事がなかったです。
何故ならば麗奈がこの世界からいなくなったからです……

私は、ゆっくりと目を開けるといつも借りている宿の部屋のベッドの上でした。

「なんだか懐かしい夢を見ていた気がします……
それに切なくて悲しい胸が締め付ける様な夢でした……

そう言えば今日は、マリー様の誕生日パーティーをするのでしたよね。
マリー様の為に張り切って料理を作らないといけませんよね」

私は、目が覚めるとどんな夢を見ていたのか思い出せなくていました。
でも悲しい夢だったとだけ覚えていました。
そして今日は、マリー様の誕生日パーティーの日な事を思い出しました。
両手を前で握り締めてマリー様の誕生日パーティーで食べる料理を作る気合いを入れました。

私は、アンジュ様とジュリーちゃんとエリカちゃんと一緒に誕生日パーティーで食べる料理を作りました。
そして料理を作り終わったらアンジュ様がお菓子を試食をしてほしいってお願いしました。
私は、アンジュ様の出された小さなお菓子が見覚えがあって何故か懐かしい感じがしました。
私は、じっとアンジュ様の作ったお菓子を見つめました。

「あ、あの、アイリスちゃん、どうかしましたか?」

アンジュ様は、私がプリンをじっと見つめているのを見てアンジュ様が私がプリンが嫌いかもって思い不安そうに私を見つめました。
何か気になる事があるのか質問しました。

「えっ!?
いえ、何でもありません。
私もプリンを貰いますね」

私は、プリンをじっと見つめている時にアンジュ様に声をかけられてはって我に返り自分の気持ちを誤魔化す様にニッコリと笑いました。
何でもないことを知らせました。

私は、プリンを一口食べるとプリンの味が懐かしくて切なくてまた食べられたって思いがして自然と涙がポロポロと流れました。

「わっ!?
だ、大丈夫ですか!?
そんなにもプリンが不味かったですか!?
ごめんなさい、プリンを失敗をしてしまったみたいですね」

アンジュ様は、私がボロボロと涙を流したのを見てプリンが不味かったのかもって勘違いをして慌てて私に謝りました。

「い、いえ、違います!?
このプリンの味が美味しくて懐かしくて……
何処で食べたのか覚えていませんが……
この味をまた食べれたの嬉しくて……
でもどこか切なくて……
ごめんなさい……
私でも何が言いたいのか解りませんよね……」

私は、涙をポロポロと流してアンジュ様の作ったプリンの味が懐かしくて嬉しくて涙を流した事を知らせました。

「大丈夫ですよ、アイリスちゃん。
ですから好きなだけ泣いてください。
私は、アイリスちゃんが泣き止むまで抱き締めてあげます……」

アンジュ様は、私を優しく抱き締めて私が泣き止むまで抱き締めてあげる事を約束しました。

「うぅ……すいません、アンジュ様……
うぅ……うわーーん!?」

私は、アンジュ様に抱き締めてられて安心をしたように涙を流して大声を出して泣きました。
私は、何がこんなに悲しいのか解らなかったです。
でもアンジュ様の温もりが安心できました。

そして私は、改めてアンジュ様と出会う為に産まれてきたのだと理解しました。


ーTo Be Continuedー
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