閨から始まる拗らせ公爵の初恋

ボンボンP

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好きな人には ** (本編最終話)

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シャルビー領に来てからは毎日夫婦の寝室で過ごしている。
私のお腹は順調に大きくなってきて夫は時々撫でたりしている。

今日も横向きに寝る私の背後から夫が手を伸ばしてお腹撫でてきた。

でも、今日は私のお尻に夫のモノを感じる。

妊娠してからは禁欲状態だ。

激しくしなければ、お腹に圧迫を与えないようにすれば閨事ができない訳ではないが夫は遠慮している。

この世界はあまり医療が発達していないので、もしも何かあったら心配なので此方からも誘ったりはしない。

前世の私は妊娠中でも何度かはいたしていたし、お腹に影響もなかった。

それに、たまには手や口で旦那さんの欲求不満を解消してあげていた。
出産後も3ヶ月ぐらいはSEXは出来ないしね…。

なので後ろ手に夫の膨らみを撫でた。
夫は「すまない。」と慌てて腰を引いた。

私はゴロンと夫の方へ向きを変えると彼の胸に頭を擦りつけた。

「あの…触っても良いですか?」
ゴクリとツバを飲み込む夫が私の頭を抱き込んだので了解と受け取った。

私は手を伸ばすと夫の下履の上から膨らみを撫でる。
直ぐにソレは硬く立ち上がったので下履の紐を緩めて取り出した。

私は掛け布団をどけると夫のモノを握って上下に扱き始めた。
夫の漏らす溜息が色っぽい。

夫の手が離れたので私は彼の薄い生地のローブをはだけさせると、無駄な肉のない胸や腹を撫で薄い色の乳首を摘んだり舐めたりした。

横向きに寝転んだ姿勢で触るのはやりにくいが手淫を頑張る。

ちらりと夫を見ると目を閉じて眉間に皺を寄せて耐えているのがわかる。

私は片手で竿部分を扱くスピードを上げて、もう片方の手は袋の部分をもんだり先走りでヌルヌルしている先端を捏ね回した。
夫は呻くと私の手の中に射精した。

夫は慌てて傍にあったタオルを取ると私の手を拭った。
そして熱っぽい瞳で私を見つめると深いキスをしてくれた。
彼は恥ずかしそうでいて嬉しそうでもあった。

まあ、貴族の女性が進んでやるようなことではないからね…。
夫に引かれなくて良かったわ。


禁欲中なのは私も同じだ。

しかし、あまり刺激を受けると子宮の収縮に繋がってあまり良くない場合もあると前世で聞いたことがあり、怖いので今のところキスやちょっとしたスキンシップで満足している。

でも、夫に手淫をしたのも此方から肌を愛撫したりしたのは初めてで、私もある意味興奮したのは確かだわ。

それに感じている夫は、色気が増した美しい顔が可愛くも見える。

「満足できましたか?私の拙いやり方ではあまり良くなかったでしょうか?」
「いや、そんな事はない。よかったよ、とてもよかったよ。ただ、セシルがこんな事をしてくれるなんて驚いてしまって…。でも嬉しかった。」

「アルベール様。もう満足されましたか?」
「…ああ。セシル、手を洗う水を持ってくるよ。」
夫がベッドから降りたので私も降りる。

もっと夫の感じる姿が見たかった、私はまだ満足出来ていなかった。
多分、夫もそうだろう、姿勢が怪しい。

「一緒に洗面台に行く?」
「ハイ。でもその前に」

私は夫をベッドに座らすと夫の前に膝立ちになる。
「もう一度貴方を触らせて下さいませ。」

私は夫の脚を開き間に入るが止められそうになる。
が、お構いなしに夫のローブをめくった。

私も夫も無言だった。
夫の陰茎が顕になったが立ちがりつつあったので、私は躊躇なくソレに唇を寄せて大きく口を開けた。

「セシル、待ってくれ。そんな事はしなくていいよ。そこまでしてくれなくても…。」
「私がしたいんです。させてくれませんか?どうしても嫌なら諦めますが…。」
「イヤというわけじゃないが…。その…。」

夫は恥ずかしそうに口を押さえ横を向いている。
可愛いわね。

私は陰茎に手を当て持ち上げると舌先で先端を舐めた。
途端に固く持ち上がってきたのでゆっくりと口腔内に納めていき前後に動く。

先走りが出て夫の味が口に広がる。
口淫をしながら手も動かして刺激を与える。

上目遣いに夫を見あげると情欲をはらんだ目が私をじっと見つめていた。

私はさらに見せつけるように口から出した陰茎全体に舌を這わせた。

夫が私の唇に鈴口をつけるようにしたので、大きく口を開けて出来るだけ奥まで入れた。
前後に頭を動かし、出来るだけ絞るように口を窄める。

夫が私の頭を押さえて腰を動かし始める、そして呻くような声と共に引き抜かれた。
そのせいで私の顔や夜着に白濁が掛かってしまった。

「すまない。」
夫は立ちあがって私を抱き上げると浴室に連れて行った。
そしてお湯で綺麗に洗い流してくれた。

「セシルありがとう。とても良かった…その君が俺のためにこんなことまでしてくれるなんて思ってもみなかった。嬉しい。愛しているよ。」
夫は感動したようにそう言って私を抱きしめた。


はしたない女と呆れられなくて良かったわ。
私も夫をイかせる事が出来て満足した。

勿論、好きになった人だからこそ、ね。



私はその後も度々、夫を可愛がってあげた。





そして時間のかかった初産は何とか無事に終えて待望の嫡男の誕生となった。
夫は本当に嬉しそうだった。
周りの全ての人が喜んで祝福してくれた。

ただ、ここで子どもの育て方について揉めることになった。

王家や公爵家の子育ては乳母任せになるという現実だ。
部屋さえも別になるというのだ、高貴な身分であればあるほど。

確かに人工ミルクのないこの世界で乳母はいてくれた方がいい。
保険としては。

でも私は母乳が足りない時だけ乳母に頼るつもりでいて、自分の部屋にベビーベッドを置いて出来る限り自分の手で世話をするつもりだからだ。

前世では共働きでいたために子どもは保育園に入っていた。

今回は日々の小さな成長までしっかりと見届けたいと思っている。

前世では我が子とは10歳になるまでしか一緒にいれなかったので、今度こそ成人した我が子を傍で見ていたいのだ。


御父様も夫も難色を示していたが、御母様が私の味方になってくれて私の部屋で育てることが叶った。

夫が拗ねていたので結局、夫婦の寝室にベビーベッドを置くことになった。

夫が私との時間が減ることを嫌がったせいだったが今では私よりも早く、夜中に泣くベビーを抱き上げてくれる。



始めはとんでもない人に嫁いだとお父様を恨みそうにもなったけど、今はとても満足している。

私に前世の記憶があって閨事に関してあまり抵抗が無かったのも良かったかも知れない。

19歳で何も知らないセシルのままだったらきっと上手くいってなかっただろうから。



閨事から始まった関係だけど、これからももっと愛し愛されることを願っている。
夫も私と同じ気持ちであることを願っている。




Fin♡




❥❥拙い文章を最後まで読んで下さってありがとうございました。
  

  この後はサイドストーリーを考えています。
  ジュビエ公爵家の事件からの話になります。

  またお読み頂けると幸いです!
 



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