240 / 502
第9章 ターニングポイント
16 新たな知らせと診察
しおりを挟む
「これで領主会議を終了とするわ!」
会議の終了を全員に告げた私は、アドリアスと共に部屋を退室する。そのまま執務室へ戻るとホッと息をついた。
「無事終わったわね…後は詳細を決めるだけだわ」
領主会議で決まった内容は、全領地へ通達する骨子となる部分だ。これを元に私と元帥のアドリアス、宰相ニコラウス、各大臣とで細かい部分を決定することになる。
「そうだな…打ち合わせはいつにするか…」
基本的に全領地に王命を出す場合、周知してから実効開始まで3月は開ける。もちろん早く決めておくに越した事はないが、数日の余裕はある。
「明日は少し休みたいし明後日くらい…」
すると私の言葉を遮るように扉を叩く音が聞こえてきて「陛下!今よろしいでしょうか!?」と声が聞こえてくる。
予定にない来訪だったため、思わずアドリアスと顔を見合わせるが、心当たりがないようで首を傾げていた。けれど急を要していそうなため「入って良いわよ」と許可を出す。
「失礼します…グランバルド帝国より書状が届きました!デトロークの身柄を引き取る代わりに年限付きの停戦を結びたいとのことです」
文官から書状を受け取って確認すると停戦の申し入れと国境付近で一度話したいとの要望が書いてあった。
想定以上に早く申し入れがあったが内容としては想定の範囲内だろう。隣で書状を見ているアドリアスも予想通りだと頷いている。
「分かったわ…ニコラウスに渡しておいてね。ご苦労様」
書状を文官に渡すと「かしこまりました」と言って執務室を去っていった。
「明日は宰相と各々の大臣を招集しましょうか。この機会に帝国の問題も片をつけたいわね」
「あぁ…グランバルド帝国との停戦が実現すれば国境の問題が解決したも同然だ。無論警戒を解くことができないが今までよりも国内に力を向けられるだろう」
「そうね…わたくしは今日はもう休むわ。明日、またよろしくね」
「もちろんだ」
私はアドリアスと共に執務室を出ると王城で別れて王宮へと向かった。
「ただいま戻ったわ」
「お嬢様、お帰りなさいませ」
王宮へ入るとリーナが出迎えてくれてそのまま私室へと歩いていく。部屋に入ると軽いワンピースに着替えさせてもらった。
「リーナ、昼食はこちらに運んでもらうようにお願いね。それからシルヴィアを呼んで欲しいわ」
「かしこまりました。少々お待ちくださいね」
シルヴィアはお母様が嫁いだ頃から見てくれている医師資格を持つ人だ。法衣貴族である伯爵家の先代夫人で私も幼い頃からの間柄である。
少しするとシルヴィアが部屋にやってきて「陛下お待たせいたしました。お加減はいかがですか?」と問いかけてきた。
「もらった薬の効果が切れてきたわ…毒への耐性が高いのも考えものよね」
朝飲んだ解熱剤の効果が薄れてきたため、熱が上がりだしている状態だった。幼い頃から死なない程度に毒物を摂取していたことが薬にも影響を与えているのは、喜んで良いのか悲しむべきか複雑な気分になる。
「薬を頼るのは最低限にしたほうがよろしそうですね…こういった症状には魔術による治癒も見込めませんし、しばらくの間は休養をとるのが望ましいのですけど」
「それがそうも言っていられなくなったのよ。近いうちにグランバルド帝国の皇帝と会うかもしれないの」
元々の予定では全領地への通達を行ってしまえば休養をとることができるはずだった。グランバルド帝国についても書状のやり取りや文官を通しての交渉になると思っていたのも大きい。
「そこでシルヴィアにお願いがあるのだけど……完全回復薬を処方してくれないかしら」
私の言葉にシルヴィアは驚きの表情を見せて「何を考えているのですか!死ぬ気ですか!?」と叫ぶようにして詰め寄ってきた。
完全回復薬と言うのは文字通り身体が負った傷を完全に治癒する薬となっている。貴重な素材と魔力をふんだんに使うことで作成できる完全回復薬は、魔力回路や部位の欠損もある程度までなら即時に治癒可能と優れものだ。
「確か王宮にも何個かあったわよね?」
「ありますが…ありますけど!あれの副作用は陛下もご存知ですよね?それに薬が効いたとしても陛下の体調は良くなりません!」
「もちろん知っているわ。どんな傷にも効く代わりに生命力を代償にするのよね?確かに今の身体が弱っている状態は生命力の減少が原因よ。だけど魔力回路が完治すれば身体強化が使える。あれなら弱った身体を魔力で立て直せるわ」
シルヴィアは私の言葉を聞いて思わず絶句したようだった。珍しく口を半開きにしたまま呆然と固まっていて「可能よね?」と再度問いかけると、再起動したかのように動き出す。
「可能かもしれませんが…生命力が少なくなればなるほど魔力の制御ができなくなります。そんな状態で身体強化をするなんて無茶を通り越して無謀だと思います…ですが、陛下はもう決めているのですよね?」
私は離宮や王宮で治療を受けることが少なかったためシルヴィアと接する機会は多くなかった。けれど私は生まれたときから見守ってくれているだけあって、私のことをよく知っていると感じた。
私が静かに頷くとシルヴィアは諦めたように口を開いた。
「かしこまりました…わたくしも覚悟を決めます。ですが完全回復薬を使うのは皇帝と会うぎりぎりまで使用しないこと、それまでは極力安静に過ごすこと、この二つだけは譲れませんからね」
「ええ、ありがとう」
私が感謝を告げるとシルヴィアは仕方がないとでも言いたげな笑みを浮かべていた。
その後シルヴィアは簡単な診察だけして去っていった。そして入れ替わるようにやって来たリーナに昼食を運んでもらい食事をとる。
食事をとった後は身体を清めて、そのまま休むことにした。
ふと目が覚めた私はベッドから身体を起こした。窓から外の様子を眺めると空が紫色に染まっているのが分かる。
少し重い身体に力を入れて立ち上がると窓の近くへ寄る。窓を開けると冷えた空気が入ってきた。
「半日も寝ていたのね…」
長い時間寝ていたせいか固まった身体をほぐすように背筋を伸ばす。すると寝る前に比べて少しだけ楽になっているように感じた。
少しだけ外の空気を浴びた後ベッドへと戻るが、目が完全に覚めていて横になって目を瞑るだけにとどめる。
それから半刻ほどしてリーナがやってきて、朝の支度を行い朝食をとる。そして時間になると城の会議室へ向かった。
会議の終了を全員に告げた私は、アドリアスと共に部屋を退室する。そのまま執務室へ戻るとホッと息をついた。
「無事終わったわね…後は詳細を決めるだけだわ」
領主会議で決まった内容は、全領地へ通達する骨子となる部分だ。これを元に私と元帥のアドリアス、宰相ニコラウス、各大臣とで細かい部分を決定することになる。
「そうだな…打ち合わせはいつにするか…」
基本的に全領地に王命を出す場合、周知してから実効開始まで3月は開ける。もちろん早く決めておくに越した事はないが、数日の余裕はある。
「明日は少し休みたいし明後日くらい…」
すると私の言葉を遮るように扉を叩く音が聞こえてきて「陛下!今よろしいでしょうか!?」と声が聞こえてくる。
予定にない来訪だったため、思わずアドリアスと顔を見合わせるが、心当たりがないようで首を傾げていた。けれど急を要していそうなため「入って良いわよ」と許可を出す。
「失礼します…グランバルド帝国より書状が届きました!デトロークの身柄を引き取る代わりに年限付きの停戦を結びたいとのことです」
文官から書状を受け取って確認すると停戦の申し入れと国境付近で一度話したいとの要望が書いてあった。
想定以上に早く申し入れがあったが内容としては想定の範囲内だろう。隣で書状を見ているアドリアスも予想通りだと頷いている。
「分かったわ…ニコラウスに渡しておいてね。ご苦労様」
書状を文官に渡すと「かしこまりました」と言って執務室を去っていった。
「明日は宰相と各々の大臣を招集しましょうか。この機会に帝国の問題も片をつけたいわね」
「あぁ…グランバルド帝国との停戦が実現すれば国境の問題が解決したも同然だ。無論警戒を解くことができないが今までよりも国内に力を向けられるだろう」
「そうね…わたくしは今日はもう休むわ。明日、またよろしくね」
「もちろんだ」
私はアドリアスと共に執務室を出ると王城で別れて王宮へと向かった。
「ただいま戻ったわ」
「お嬢様、お帰りなさいませ」
王宮へ入るとリーナが出迎えてくれてそのまま私室へと歩いていく。部屋に入ると軽いワンピースに着替えさせてもらった。
「リーナ、昼食はこちらに運んでもらうようにお願いね。それからシルヴィアを呼んで欲しいわ」
「かしこまりました。少々お待ちくださいね」
シルヴィアはお母様が嫁いだ頃から見てくれている医師資格を持つ人だ。法衣貴族である伯爵家の先代夫人で私も幼い頃からの間柄である。
少しするとシルヴィアが部屋にやってきて「陛下お待たせいたしました。お加減はいかがですか?」と問いかけてきた。
「もらった薬の効果が切れてきたわ…毒への耐性が高いのも考えものよね」
朝飲んだ解熱剤の効果が薄れてきたため、熱が上がりだしている状態だった。幼い頃から死なない程度に毒物を摂取していたことが薬にも影響を与えているのは、喜んで良いのか悲しむべきか複雑な気分になる。
「薬を頼るのは最低限にしたほうがよろしそうですね…こういった症状には魔術による治癒も見込めませんし、しばらくの間は休養をとるのが望ましいのですけど」
「それがそうも言っていられなくなったのよ。近いうちにグランバルド帝国の皇帝と会うかもしれないの」
元々の予定では全領地への通達を行ってしまえば休養をとることができるはずだった。グランバルド帝国についても書状のやり取りや文官を通しての交渉になると思っていたのも大きい。
「そこでシルヴィアにお願いがあるのだけど……完全回復薬を処方してくれないかしら」
私の言葉にシルヴィアは驚きの表情を見せて「何を考えているのですか!死ぬ気ですか!?」と叫ぶようにして詰め寄ってきた。
完全回復薬と言うのは文字通り身体が負った傷を完全に治癒する薬となっている。貴重な素材と魔力をふんだんに使うことで作成できる完全回復薬は、魔力回路や部位の欠損もある程度までなら即時に治癒可能と優れものだ。
「確か王宮にも何個かあったわよね?」
「ありますが…ありますけど!あれの副作用は陛下もご存知ですよね?それに薬が効いたとしても陛下の体調は良くなりません!」
「もちろん知っているわ。どんな傷にも効く代わりに生命力を代償にするのよね?確かに今の身体が弱っている状態は生命力の減少が原因よ。だけど魔力回路が完治すれば身体強化が使える。あれなら弱った身体を魔力で立て直せるわ」
シルヴィアは私の言葉を聞いて思わず絶句したようだった。珍しく口を半開きにしたまま呆然と固まっていて「可能よね?」と再度問いかけると、再起動したかのように動き出す。
「可能かもしれませんが…生命力が少なくなればなるほど魔力の制御ができなくなります。そんな状態で身体強化をするなんて無茶を通り越して無謀だと思います…ですが、陛下はもう決めているのですよね?」
私は離宮や王宮で治療を受けることが少なかったためシルヴィアと接する機会は多くなかった。けれど私は生まれたときから見守ってくれているだけあって、私のことをよく知っていると感じた。
私が静かに頷くとシルヴィアは諦めたように口を開いた。
「かしこまりました…わたくしも覚悟を決めます。ですが完全回復薬を使うのは皇帝と会うぎりぎりまで使用しないこと、それまでは極力安静に過ごすこと、この二つだけは譲れませんからね」
「ええ、ありがとう」
私が感謝を告げるとシルヴィアは仕方がないとでも言いたげな笑みを浮かべていた。
その後シルヴィアは簡単な診察だけして去っていった。そして入れ替わるようにやって来たリーナに昼食を運んでもらい食事をとる。
食事をとった後は身体を清めて、そのまま休むことにした。
ふと目が覚めた私はベッドから身体を起こした。窓から外の様子を眺めると空が紫色に染まっているのが分かる。
少し重い身体に力を入れて立ち上がると窓の近くへ寄る。窓を開けると冷えた空気が入ってきた。
「半日も寝ていたのね…」
長い時間寝ていたせいか固まった身体をほぐすように背筋を伸ばす。すると寝る前に比べて少しだけ楽になっているように感じた。
少しだけ外の空気を浴びた後ベッドへと戻るが、目が完全に覚めていて横になって目を瞑るだけにとどめる。
それから半刻ほどしてリーナがやってきて、朝の支度を行い朝食をとる。そして時間になると城の会議室へ向かった。
5
あなたにおすすめの小説
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
神託が下りまして、今日から神の愛し子です! 最強チート承りました。では、我慢はいたしません!
しののめ あき
ファンタジー
旧題:最強チート承りました。では、我慢はいたしません!
神託が下りまして、今日から神の愛し子です!〜最強チート承りました!では、我慢はいたしません!〜
と、いうタイトルで12月8日にアルファポリス様より書籍発売されます!
3万字程の加筆と修正をさせて頂いております。
ぜひ、読んで頂ければ嬉しいです!
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
非常に申し訳ない…
と、言ったのは、立派な白髭の仙人みたいな人だろうか?
色々手違いがあって…
と、目を逸らしたのは、そちらのピンク色の髪の女の人だっけ?
代わりにといってはなんだけど…
と、眉を下げながら申し訳なさそうな顔をしたのは、手前の黒髪イケメン?
私の周りをぐるっと8人に囲まれて、謝罪を受けている事は分かった。
なんの謝罪だっけ?
そして、最後に言われた言葉
どうか、幸せになって(くれ)
んん?
弩級最強チート公爵令嬢が爆誕致します。
※同タイトルの掲載不可との事で、1.2.番外編をまとめる作業をします
完了後、更新開始致しますのでよろしくお願いします
どうやら悪役令嬢のようですが、興味が無いので錬金術師を目指します(旧:公爵令嬢ですが錬金術師を兼業します)
水神瑠架
ファンタジー
――悪役令嬢だったようですが私は今、自由に楽しく生きています! ――
乙女ゲームに酷似した世界に転生? けど私、このゲームの本筋よりも寄り道のミニゲームにはまっていたんですけど? 基本的に攻略者達の顔もうろ覚えなんですけど?! けど転生してしまったら仕方無いですよね。攻略者を助けるなんて面倒い事するような性格でも無いし好きに生きてもいいですよね? 運が良いのか悪いのか好きな事出来そうな環境に産まれたようですしヒロイン役でも無いようですので。という事で私、顔もうろ覚えのキャラの救済よりも好きな事をして生きて行きます! ……極めろ【錬金術師】! 目指せ【錬金術マスター】!
★★
乙女ゲームの本筋の恋愛じゃない所にはまっていた女性の前世が蘇った公爵令嬢が自分がゲームの中での悪役令嬢だという事も知らず大好きな【錬金術】を極めるため邁進します。流石に途中で気づきますし、相手役も出てきますが、しばらく出てこないと思います。好きに生きた結果攻略者達の悲惨なフラグを折ったりするかも? 基本的に主人公は「攻略者の救済<自分が自由に生きる事」ですので薄情に見える事もあるかもしれません。そんな主人公が生きる世界をとくと御覧あれ!
★★
この話の中での【錬金術】は学問というよりも何かを「創作」する事の出来る手段の意味合いが大きいです。ですので本来の錬金術の学術的な論理は出てきません。この世界での独自の力が【錬金術】となります。
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について
水定ゆう
ファンタジー
【火曜、木曜、土曜、に投稿中!】
千年前に起こった大戦を鎮めたのは、最強と恐れられ畏怖された「魔女」を冠する魔法使いだった。
月日は流れ千年後。「永久の魔女」の二つ名を持つ最強の魔法使いトキワ・ルカはふとしたことで眠ってしまいようやく目が覚める。
気がつくとそこは魔力の濃度が下がり魔法がおとぎ話と呼ばれるまでに落ちた世界だった。
代わりに魔術が存在している中、ルカは魔術師になるためアルカード魔術学校に転入する。
けれど最強の魔女は、有り余る力を隠しながらも周囲に存在をアピールしてしまい……
最強の魔法使い「魔女」の名を冠するトキワ・ルカは、現代の魔術師たちを軽く凌駕し、さまざまな問題に現代の魔術師たちと巻き込まれていくのだった。
※こちらの作品は小説家になろうやカクヨムでも投稿しています。
前世は厳しい家族とお茶を極めたから、今世は優しい家族とお茶魔法極めます
初昔 茶ノ介
ファンタジー
代々続くお茶の名家、香坂家。そこに生まれ、小さな時から名家にふさわしくなるように厳しく指導を受けてきた香坂千景。
常にお茶のことを優先し、名家に恥じぬ実力を身につけた彼女は齢六十で人間国宝とまで言われる茶人となった。
しかし、身体は病魔に侵され、家族もおらず、また家の定める人にしか茶を入れてはならない生活に嫌気がさしていた。
そして、ある要人を持て成す席で、病状が悪化し命を落としてしまう。
そのまま消えるのかと思った千景は、目が覚めた時、自分の小さくなった手や見たことのない部屋、見たことのない人たちに囲まれて驚きを隠せなかった。
そこで周りの人達から公爵家の次女リーリフィアと呼ばれて……。
これは、前世で名家として厳しく指導を受けお茶を極めた千景が、異世界で公爵家次女リーリフィアとしてお茶魔法を極め優しい家族と幸せになるお話……。
ーーーーーーーー
のんびりと書いていきます。
よかったら楽しんでいただけると嬉しいです。
異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる