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【18】ー7

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「あ……」

 ゆるゆるとしごかれて、雄が力を取り戻してゆく。同時に左手で胸の突起を弾かれ、身体に電流のような刺激が走り抜けた。

「あ……ん」

 全身に満ちる甘い疼きに身をよじると、ようやく蕩け始めた裡筒を熱の楔が進んできた。

「あ、あ、はいっちゃう……」
「はいるよ。和希の中に、う……っ」

 きゅっと締め付けてしまったらしい。

「ご、ごめ……。痛かった?」
「ああ、もう。なんでこんなに可愛いんだよ」

 もう無理、と言いながら、慎一が和希の腰を引き寄せた。
 浅い位置で楔を前後に抜き差しし、徐々に奥へと侵入してくる。

「あ、あ、あ……っ」
「ああ、すげえ気持ちいい……」
「ほんとに?あ、あ、う、嬉しい……」

 ぐんと熱杭の質量が増すのがわかった。
 みっちりと埋め込まれたまま揺すり上げられ、痛みがあるのに嬉しくて仕方がなかった。

 ゆるやかな抽挿を繰り返し、徐々に深い位置まで熱の杭が埋め込まれる。小さな喘ぎを枕に埋めて、痛みの中に生まれるかすかな悦楽を求め、与えられる全ての行為に耐えていた。

 ふいに、ずるりと襞を擦って熱の塊が去ってゆく。突然の喪失感に和希は心細くなった。

「ぬ、抜いちゃ、やだ……」

 ずるっと慎一がこけた。

「和希、なんてことを……。でも、やっぱり顔を見て挿れたいから、こっちに」

 再び身体を返されて、正面から深い口づけを与えられた。舌を甘く吸われて、慎一の首にしがみつく。

 膝が割られ、左右の足を持ち上げられて、あらわになった場所に再び杭を打ち込まれた。

「あ……あ、ああ……っ」

 身体を折るようにして慎一を受け入れた。
 強く突かれる度に、和希の中心が跳ねるように揺れた。感じて仕方がないあの場所を、硬い先端で何度も擦られて声を上げる。

「あ、あ、いや……、そこ……。ああ……」
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