チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

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第5章 日常を脅かす敵と求める豪牙

第444話 覚醒後の豪牙は、知性溢れる美男子だった!

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アレクが薬を作る僅かな時間でも豪牙は、欠かさず自主トレーニングを続けている。アレクは、薬を作りながら、その様子を眺めていてやはり薬に頼るのは、一時的な気の迷いからだろうと思う。

「豪牙、薬が出来たよ!初めにも言ったけど永続することはないし、もしかすると飲んでも望んだ効果を得られるかわかないよ!本当にいいんだね?」

アレクは、念を押して豪牙の求める状態になれるかわからないことを伝える。

「初めから理解している。森の長様が、何を言いたいかもこれだけ言われたら否応にも分かるというものだ!だが、俺は一度でいいから、今の自分を越えた姿を見たい!それだけだ」

豪牙は、すでにアレクが考えていることを、なんとなく察していたようで、それでも高みを味わいたいと感じたようだ。

「ならこれ以上何も言わないよ!」

アレクが、笑顔で薬を渡すと、豪牙は受け取ってなんの躊躇もなく飲み干す。すると、ムワッと生暖かい風が吹き、豪牙の体はみるみる赤く色を変える。そして、筋肉が肥大して元の体の2倍くらいの大きさになる。その瞬間、豪牙は「ぐぁぁぁぁぁぁぁ」と悲痛な叫びを上げて片膝を突くのだった。

「はぁはぁはぁ、体が熱い......」

「豪牙、気をしっかり持って!限界突破と潜在能力を一緒に上げた代償だから耐えるんだ!」

アレクも、予想だにしていなかった事態が巻き起こってしまう。それだけ、豪牙の中に眠る力が常識の範疇を超えているのだろう。

「言われなくても耐えるつもりだ......クソ!俺の体がこんなことで悲鳴を上げてるんじゃねぇぇぇ」

豪牙は、無理矢理に立ち上がり、自分自身の顔を殴って喝を入れる。

「えっ?あれ豪牙だよね?」

喝を入れた瞬間、水蒸気なようなものが体から溢れて、豪牙の周りが真っ白になる。そして、霧のようなものが晴れると、中から美男子と言っても差し支えのない顔の整った容姿と人間に近い肌色で無駄のない筋肉の男性が姿を現した。アレクは、あまりの変わりように思わず豪牙なのかと尋ねてしまう。

「ふぅ~これが第二段階なのか?体から溢れ出す力が全く持って別物だ」

豪牙は、この時はまだ第三段階すらも突破したことに気付いていないのだ。

「豪牙......だよね?」

アレクは、豪牙だろうとは思うが、まだ半信半疑な面持ちがあり、少し躊躇しながら尋ねる。豪牙は、すぐさま振り向いて片膝を突いて忠誠の姿勢を示す。

「森の長様、感謝致します!限界を突破し、高みを見ることが出来ました!本当にありがとうございます」

「えぇぇぇぇ!本当に豪牙だよね?なんで口調も変わっているの?」
 
今までしたことがない忠誠の姿勢を取ったと思いきや、口調も穏やかになり敬語を話し始めるのだ。アレクは、思わず驚いてしまう。

「はい!豪牙です!全ての能力が格段に上がったせいでしょう。知能も格段に上がり、これまで行ってきた森の長様に対する言動が非礼かつなんと恥ずかしいことをしてきたのだろうと感じています」

もう全くの別人になってしまった豪牙に、アレクは言葉を失ってしまう。

「そうなんだね!っていやいや、変わりすぎでしょ!魔物ってこんな潜在能力と人間以上の知能を秘めた存在だったの!?」

アレクは、受け入れようとするが、簡単に受け入れられず、ツッコミを入れてしまう。

「種族によりますが、可能性を秘めた魔物は沢山おります」

「何故わかるの?そもそも知能が上がっただけで、こんなに変わらないよね?」

何から何まで悟った風の豪牙は、ツッコミどころが満載で一言一言にツッコミを入れたくなるアレク。

「私にもわかりませんが、過去との繋がりと言いますか?知識が一気に流れ込んできたのを感じます」

「それは、鬼人の秘伝か何かかな?継承していくような?ある一定の強さになると伝承されるって感じ?」  

アレクなりに豪牙の言葉から推測されることを予想して話す。

「はい!それが最も有力ですが、その知識はありません!ですが、まだ覚醒には上があるようで、また覚醒すれば知識が流れてくるかもしれません」

アレクは、思わず難しいなと感じてしまう。段階を踏んでインストールされるものだと割り切るしかないと思うのだ。

「そうなんだね!鬼人は、色々と奥が深いね。それより、体に異変とかない?大丈夫?」

「はい!問題ございません!それより、森の長様にお願いがございます」

心配するアレクをよそに豪牙は申し訳なさそうにお願いをしてくる。

「え?もしかして、更に限界突破したいとか?それは無理だよ!これ以上の薬はないよ」

薬による覚醒が途中で止まったということは、何かしらの覚醒に対してのロックがかかっているか?まだ豪牙の体が耐えきれる段階ないのか?はたまた覚醒に必要な何かが存在しているからである。それを踏まえるとアレクは、これ以上どうしようもないと伝える。

「いや!そうではございません!一度手合わせをして頂けませんか?この力を試したいのです」

「あぁ~そういうことね。わかった!いいよ!俺も、最近鍛錬不足だったから、軽く手合わせしようか?」

アレクも、呪術師との戦いを終えてからトレーニングをしないといけないと感じていたので、ちょうどいい機会だと感じて軽い気持ちで、了承するのだった。
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