チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中

文字の大きさ
309 / 811
第1章 王国を脅かす敵

第466話 十戒ついに王国国境へと近づく!

しおりを挟む
十戒は、公国を通り過ぎて、山道を馬で走っている。

「隊長、すんなりと公国を抜けることができましたね」

聖王国と魔ノ国の情勢から公国を抜けて行く方法を選んだ十戒だったが、魔ノ国との国交もある公国なら聖王国の人間を警戒すると考えていた。

「そうですね。新しい国であるため手が回らないのか?あるいは、一切警戒されていないかですね。しかし、怪しい動きもなく、サリウスの感知スキルにすら引っかからない辺りを見ると警戒されていないのでしょう」

隊長は、常に警戒しながら公国を移動していたが、全くと言っていいほど、監視されている雰囲気はなかった。これは、事前に陛下から公国側に報告が来ており、監視が露呈し暴れられた場合、制圧できる者がいないということで、素通りさせるように言われていたからである。

「それなら、公国も滅ぼしてよかったのではないですか?」

水色のロングヘアの女性が怖い発言をする。

「はぁぁ、そのような発言はシュナイツだけで十分です。私達は、神に選ばれし存在なのですよ!無闇に人を殺めてはいけません!何故、こうも血の気の多い部下が多いのでしょうか......」

隊長は、ヤレヤレといった表情をする。その様子を見ていた副隊長が並走して話しかけてくる。

「隊長、あとで罰を与えましょうか?何人か気の緩みもあるように感じますので!」

「しなくていいですよ!気の緩んだ部下が、もし死んだとしても自分の責任ですからね。ですが、神具はしっかり回収してくださいね」

神に選ばれた存在が、油断ごときでやられるようなら、それは偽物であり神具を持つ資格がない者だと考える隊長。

「はい!畏まりました。隊長がおっしゃるのであれば、そのように致します」

副隊長は、そのまま隊列に戻って馬を走らせる。





あれから10日が過ぎて、十戒達は王国の国境付近へとやってきた。

「やはり警戒は薄いようですね!このまま簡単に侵入して王国の悪を断絶できそうですね」

「隊長、サリウスからの報告です!数名がこちらの様子を覗っているとのことです」

隊長は、気付いていなかったが、感知スキルを持つサリウスは、どれだけ気配を消した敵でも見つけ出す。

「全く気が付きませんでしたね。暗部でしょうか?まぁ、なんにしろ相当な手練れですね」

隊長は、わざと気付いていないような素振りを見せながら副隊長と話す。

「隊長、殺しますか?」

「これで出てくるのなら殺しましょう」

隊長は、そう言いながら偵察している王国の暗部に向かって殺気を放つ。

「出てきませんね。感知スキルに、まだ引っかかりますか?」

隊長は、サリウスに尋ねる。そしてサリウスは、感知スキルを使って辺りを探る。

「いなくなっています。隊長、そう遠くへは行っていないと思いますので追いますか?」

「放っておきなさい。殺気を放って襲ってこないところを見ると偵察でしょう。それより、あの者たちと私達どちらが強かったですか?」

隊長は、前線へ送ってくるのならばある程度の猛者であると考えていた。ならば、その強さを知ることで王国の戦力を割り出せると判断したのだ。

「私達の方が強いです。相手は三人いましたが、三人とターナーが戦って互角ぐらいでしょうか!一番弱いターナーと互角なら取るに足りない相手です」

「そうですか。そうなると王国の騎士団も大したことなさそうですね。少し期待していましたが、残念です」

ターナーとは、十戒の10番目に位置する人物であり、十戒の中では最弱である。そのターナーと変わらない強さなら王国の軍事力など底が知れたと考える隊長。

「皆さんに、これからの行動を説明します。注目してください」

隊長は、十戒全員を集めて話し出す。内容としては、王国内に入っても、逆らった者や危害を加えてきた者以外、無闇に人を殺さないこと。更には、変な動きをしない限り、当分の間は、ウズベル王や王城の者も殺してはならないとした。隊長としては、ゆるす心を持つことも神に選ばれた者の定めとして、その為には、平等に相手の考えも聞く必要があると思っている。

「隊長、それだと相手になめられねぇか?」

シュナイツが、隊長に対して意見する。

「なめられたら殺せばよいのです!ですが、人はまた平等ですからね。まずは、話を聞いてみましょう。しかし、抵抗するなら皆殺しで構いません」

「チッ!さっさと皆殺しにすりゃいいのによ......ってわかったよ!隊長の言う通りにすりゃいいんだろ」

何かにつけて文句を口にするシュナイツに対して、暗部に向けた殺気より更に濃い殺気をぶつける。シュナイツは、これ以上口答えすると殺されると判断して、仕方なく言うことを聞くのだった。
しおりを挟む
感想 2,239

あなたにおすすめの小説

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。