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第3章 アレクを狙って
第561話 長老との別れと最後までスケベな長老!
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「スベアさん、これを共有できると以前言っていましたが、できるようになったのですか?」
スキルの確認を終えて島に降り立った三人は、歩きながら長老の家に向かう。
「まだ長老にしか試したことがなく、何人まで共有できるかはわかりませんが、かなり精神力を使うので、なんとも言えないのが現状です」
オレールが、この未来予知のスキルに希望を見出したのは、スベアだけではなく、仲間に共有できることを知ったからだ。
「そうですか......これは、魔物の街に戻り次第、試す必要がありますね。あと、使用できる時間はどれくらいですか?」
「私だけなら、先程の攻撃を躱し続けると考えたら5分が限界です。更に、共有するとなると、共有した人の精神的ダメージが加算されるので、戦闘で使えるか......わかりません」
未来予知という規格外のスキルには、制限時間とダメージを肩代わりするという代償があるようで、無限に使えることはないらしい。
「代償が大きいですね!アレクくんの薬があれば、どうにかできそうですが、アレクくんが戻らないことにはわかりませんね」
オレールは、顎に手を置いて思案する。
そして、出た答えはやはりアレクありきに行き着く。
オレールは、「やはり、アレクくんの存在は大きいですね」と二人に聞こえるか、聞こえないかくらいの声で呟くのだった。
「やっと、戻ってきおったわい!ワシを放ったらかして行くとはのぅ!で、スベアちゃんはどうじゃった?」
家に着くと、長老は入口で立って待っていた。
口では怒っているような風に見せているが、内心は自分が育てたスベアの成長を自慢したい様子なのだ。
「あのような馬鹿なことをしなければ、放っておきませんよ!見事でした!長老のお陰で、十二分に成長していましたよ。やはり同じスキルを使える貴方にお願いをしてよかったです」
長老は、スベアと同じ未来予知のスキルを使える人物なのだ。
だからこそ、オレールは長老にスベアを預けたのである。
「そうじゃろ!そうじゃろ!ワシも、教えた甲斐があったわい!スベアちゃんの成長速度は、目を見張るものがあるからのぅ」
長老は、満足そうな笑みを浮かべて、スベアの成長を喜ぶ。
「長老、せっかくここまでしてもらって、申し訳ないのですが、私達はそろそろ領地に戻ろうと思うのですが、長老も来られますか?」
オレールは、ストレンの街に行って説明をしないといけないのと、領地に戻ってゼロとの戦いに備える必要があるので、いち早く帰ろうとする。
「なんじゃ?もう帰るのかのぅ。忙しないやつじゃわい!ワシは、ここで余生を過ごすと決めたからのぅ!いかんわい!じゃが、たまにはスベアちゃんに会いに行くがのぅ」
長老は、スベアの方を向いてニンマリとした表情を浮かべる。
スベアは、笑っているもののスケベなオーラを感じて後退りしてしまう。
「長老、そのスケベもほどほどにしておかないといつか刺されます」
オレールは、「フフッ」と笑みを浮かべながら長老に言う。
「ホッホッホッホ、ワシには、未来予知があるからのぅ。刺される前に走って逃げるわい!オレール、元気でのぅ!何やら色々巻き込まれておるようじゃが、死を予感したらすぐに逃げるんじゃぞ」
長老は、話しながら腕を突き出してくる。
オレールも、腕を突き出して軽く当てて、わかったといった表情を浮かべる。
「スベアちゃん、未来予知は強力なスキルじゃが、過信し過ぎてはいかん!そのことを肝に銘じて使うんじゃぞ」
長老は、最後の最後に真面目なことを言う。スベアは、長老との修行の日々を思い出して、涙を浮かべながら長老に抱き着くのだ。
「ホッホッホッホ、よう頑張ったのぅ。これからも、努力を惜しまんようにのぅ!あ痛ぁぁぁぁ」
「長老、最後くらい真面目にしてください」
言葉ではいいことを言っていたが、密かに手をワキワキさせて、スベアのお尻を触ろうとしていた。
そこを、見逃すはずもないオレールに、杖で手を叩かれたのだ。
「年寄りを労らんかい!ワシは、もう寝るわい!早くいかんかい」
長老は、ズカズカと家に入っていく。
そして、「ワシも、もう少し若ければのぅ」と呟く。長老は、なんだかんだオレール達のことが心配であり、本当ならば力になりたいと思っていたのだった。
スキルの確認を終えて島に降り立った三人は、歩きながら長老の家に向かう。
「まだ長老にしか試したことがなく、何人まで共有できるかはわかりませんが、かなり精神力を使うので、なんとも言えないのが現状です」
オレールが、この未来予知のスキルに希望を見出したのは、スベアだけではなく、仲間に共有できることを知ったからだ。
「そうですか......これは、魔物の街に戻り次第、試す必要がありますね。あと、使用できる時間はどれくらいですか?」
「私だけなら、先程の攻撃を躱し続けると考えたら5分が限界です。更に、共有するとなると、共有した人の精神的ダメージが加算されるので、戦闘で使えるか......わかりません」
未来予知という規格外のスキルには、制限時間とダメージを肩代わりするという代償があるようで、無限に使えることはないらしい。
「代償が大きいですね!アレクくんの薬があれば、どうにかできそうですが、アレクくんが戻らないことにはわかりませんね」
オレールは、顎に手を置いて思案する。
そして、出た答えはやはりアレクありきに行き着く。
オレールは、「やはり、アレクくんの存在は大きいですね」と二人に聞こえるか、聞こえないかくらいの声で呟くのだった。
「やっと、戻ってきおったわい!ワシを放ったらかして行くとはのぅ!で、スベアちゃんはどうじゃった?」
家に着くと、長老は入口で立って待っていた。
口では怒っているような風に見せているが、内心は自分が育てたスベアの成長を自慢したい様子なのだ。
「あのような馬鹿なことをしなければ、放っておきませんよ!見事でした!長老のお陰で、十二分に成長していましたよ。やはり同じスキルを使える貴方にお願いをしてよかったです」
長老は、スベアと同じ未来予知のスキルを使える人物なのだ。
だからこそ、オレールは長老にスベアを預けたのである。
「そうじゃろ!そうじゃろ!ワシも、教えた甲斐があったわい!スベアちゃんの成長速度は、目を見張るものがあるからのぅ」
長老は、満足そうな笑みを浮かべて、スベアの成長を喜ぶ。
「長老、せっかくここまでしてもらって、申し訳ないのですが、私達はそろそろ領地に戻ろうと思うのですが、長老も来られますか?」
オレールは、ストレンの街に行って説明をしないといけないのと、領地に戻ってゼロとの戦いに備える必要があるので、いち早く帰ろうとする。
「なんじゃ?もう帰るのかのぅ。忙しないやつじゃわい!ワシは、ここで余生を過ごすと決めたからのぅ!いかんわい!じゃが、たまにはスベアちゃんに会いに行くがのぅ」
長老は、スベアの方を向いてニンマリとした表情を浮かべる。
スベアは、笑っているもののスケベなオーラを感じて後退りしてしまう。
「長老、そのスケベもほどほどにしておかないといつか刺されます」
オレールは、「フフッ」と笑みを浮かべながら長老に言う。
「ホッホッホッホ、ワシには、未来予知があるからのぅ。刺される前に走って逃げるわい!オレール、元気でのぅ!何やら色々巻き込まれておるようじゃが、死を予感したらすぐに逃げるんじゃぞ」
長老は、話しながら腕を突き出してくる。
オレールも、腕を突き出して軽く当てて、わかったといった表情を浮かべる。
「スベアちゃん、未来予知は強力なスキルじゃが、過信し過ぎてはいかん!そのことを肝に銘じて使うんじゃぞ」
長老は、最後の最後に真面目なことを言う。スベアは、長老との修行の日々を思い出して、涙を浮かべながら長老に抱き着くのだ。
「ホッホッホッホ、よう頑張ったのぅ。これからも、努力を惜しまんようにのぅ!あ痛ぁぁぁぁ」
「長老、最後くらい真面目にしてください」
言葉ではいいことを言っていたが、密かに手をワキワキさせて、スベアのお尻を触ろうとしていた。
そこを、見逃すはずもないオレールに、杖で手を叩かれたのだ。
「年寄りを労らんかい!ワシは、もう寝るわい!早くいかんかい」
長老は、ズカズカと家に入っていく。
そして、「ワシも、もう少し若ければのぅ」と呟く。長老は、なんだかんだオレール達のことが心配であり、本当ならば力になりたいと思っていたのだった。
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