チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

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第3章 アレクを狙って

第923話 破壊の力で破壊できない存在!?

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ローブの男は、ニヤリと笑うと、ブツブツ呟く。すると、檻に入れられていた人間達が雄叫びを上げたあと、頭を抱えて苦しみながら倒れて行く。檻の中で倒れなかった人間も、恐怖のあまりに叫び声を上げて逃げ惑っていた。

「フフフ、そう怖い顔をしないで下さい。まだ檻の中の人間は死んでいません。少し、生命力を頂いたに過ぎません。ですが、人間とは脆い生き物です。少し生命力を奪っただけで悶え苦しむのですから。果たして、貴方方の生命力はどれほどあるのでしょう。楽しみで仕方ありません」

ローブの男は、人間を物としか見ていないような発言とデストロイが普通の人間でないことに気付くと実験体として興味津々になる。

「面倒くせぇな。何人守らねぇといけねぇんだ。ヲルガン、ドミニク、守ってやるから、あの人間共を救い出して逃げろ!いいな?」

「はい!お任せください!これで、デス兄貴のお役に立てるのであれば、全力で救い出してみせましょう」

「デストロイさん!ヲルガンと共に、命令を完璧に遂行します」

ヲルガンとドミニクは、胸をドンと叩いて、やる気を漲らせた声を上げる。

「フッ、おもしれぇな。お前らに力を貸してやるか。だが、武器と防具が壊れるかもしれねぇが、どうだ?」

「デス兄貴の力!?壊れても構いません。オヤジもデス兄貴の力で壊れるなら本望でしょう」

「俺のハンマーもデストロイさんの力でぶっ壊れるなら爺さんも褒めてくれます」

未知のデストロイの力を使えるとなると、ヲルガンもドミニクも興奮が収まらない。しかし、どこからともなくヲルガンの父親とドミニクのお爺さんの嘆きの声が聞こえたような気がした。

「数倍の強度と力を付与したぞ。レイスも、そいつならぶっ殺せる!存分に暴れまわりやがれ!あいつらを、救い出してからだがな」

デストロイが、暴れ回れと言った瞬間、ヲルガンとドミニクは、大盾とハンマーを持って子供のようにはしゃぎながら駆け出していった。

「もうよろしいでしょうか?そろそろ、貴方の力が気になってしかないのです」

「待たせて悪ぃな。だが、敵にしちゃ~随分と優しい?いや甘いな。いつでも攻撃する機会はあっただろ?」

デストロイは、不意を突く攻撃がいつ来るのかと、ずっと様子を窺っていたが、全く攻撃してくる気配がなく、今までにいない種類の敵であった。

「フフフフフ、生命力を奪う相手の力を知るには、万全の状態でなければ意味がないですからねぇ。それに、強化レイスを試せる機会は、そうそうあるものではありません。貴方は、うってつけの人物だ」

檻の人間達の生命力を媒介に、より強くなったレイスがローブの男の前に並ぶ。

「俺の生命力を奪う?やれるもんならさっさとやりやがれ!それに、強化レイスとやらも、さっさと放つんだな!」

「随分自信がお有りのようだ。ですが、過去にも同じような方が幾人もいましたが、ことごとく私の実験体になりましたよ。貴方は、どれくらい耐えられるのか見物です。私の可愛い子供達、あの者に恐怖を教えてあげなさい」

ローブの男は、強化レイスを10体ほどデストロイに向けて放った。

「破壊すりゃあ、跡形もねぇだろ」

デストロイは、破壊の力を使って強化レイスを破壊する。しかし、知能があるのか、破壊の影響を最小限に抑えるために3体が犠牲となり、後ろにいた強化レイス7体がデストロイの体に直撃した。

「おもしれぇ!本気じゃねぇが、3体で防ぐとはな。だが、破壊は一度放てば終わりじゃねぇんだよ」

デストロイの体に直撃したレイスは、何も出来ないまま霧散するように消えていく。

「す、素晴らしい!強化レイスをいとも簡単に倒してしまうなんて!私は、感動のあまり涙が出て参りました」

「感動だ?これで終わりならお前を破壊するぞ......くっ、どうなってやがる」

ローブの男は、子供とまで言い切った強化レイスが、あっさり破壊されたにも関わらず悲観的にはならず、むしろ喜びに打ちひしがれているようだ。
そして、デストロイがこの戦いに終止符を打とうと、ローブの男を破壊しようと手をかざした瞬間、デストロイは急に片膝を突いた。

「フフフフフ、強化と言っても力を強くしたわけではありません。ずっと私の子供達を見ていました。意味はお分かりですよね」

兵士達との戦いから全てレイスによって状況が筒抜け状態になっていた。そして、デストロイを弱体化できる強化レイスを作り出したのだった。
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