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第1話「神様、就任」
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「はい、わかりました、はい.....はい.....失礼します」
と、携帯を切る。
「今日から日本担当かぁ....」
1月1日、とある神様が日本の天国にやってきた。
「今日から日本の担当になった神です。よろしく」
若干ざわついているものの真剣な面持ちでこちらを見ているのは、ひたいに小さなツノを二本生やした小さな鬼であった。彼らはそれぞれの神の補佐に、と大神様に割り振られた小鬼たちである。ん?大神様が誰だって?んー......人間でいう「社長」ってやつかな。俺はその大神様に命令されて渋々日本の神になった神だ。
「神様は主に何をなさるのですか?」
「うーん.....死者の振分や、願い事の処理、たまに運をあげたりすることかな」
「われらは何をすれば?」
「身の回りの世話や、輪廻の手続きやら下働き?ってやつをお願いするよ」
わかりました。と言い各々が担当の場所につき始める。もう何千年もやっているのだろう、さすがに手馴れている。
自分も仕事をせねば、と座布団に肘掛、小さな机のようなものが揃っている書斎のような場所に移動する。書斎といっても天界ということもあり屋根はなく、下は雲を思わせる真白な床である。
「神様」といえば白くダラっとした服に長い髭を想像するが、残念ながらその通りである。ただし髭が生えているものの老けているというわけでもなく、中年男性といったあたりの見た目である。まぁ、見た目くらい神なら易々とかえられるのだが...
「はぁ...........」
と、煌々と輝く太陽の下で、ガヤガヤと働く小鬼を眺めつつ輪廻転生待機リストを繰り、頬杖に支えられた頭で夢を旅する神様であった
と、携帯を切る。
「今日から日本担当かぁ....」
1月1日、とある神様が日本の天国にやってきた。
「今日から日本の担当になった神です。よろしく」
若干ざわついているものの真剣な面持ちでこちらを見ているのは、ひたいに小さなツノを二本生やした小さな鬼であった。彼らはそれぞれの神の補佐に、と大神様に割り振られた小鬼たちである。ん?大神様が誰だって?んー......人間でいう「社長」ってやつかな。俺はその大神様に命令されて渋々日本の神になった神だ。
「神様は主に何をなさるのですか?」
「うーん.....死者の振分や、願い事の処理、たまに運をあげたりすることかな」
「われらは何をすれば?」
「身の回りの世話や、輪廻の手続きやら下働き?ってやつをお願いするよ」
わかりました。と言い各々が担当の場所につき始める。もう何千年もやっているのだろう、さすがに手馴れている。
自分も仕事をせねば、と座布団に肘掛、小さな机のようなものが揃っている書斎のような場所に移動する。書斎といっても天界ということもあり屋根はなく、下は雲を思わせる真白な床である。
「神様」といえば白くダラっとした服に長い髭を想像するが、残念ながらその通りである。ただし髭が生えているものの老けているというわけでもなく、中年男性といったあたりの見た目である。まぁ、見た目くらい神なら易々とかえられるのだが...
「はぁ...........」
と、煌々と輝く太陽の下で、ガヤガヤと働く小鬼を眺めつつ輪廻転生待機リストを繰り、頬杖に支えられた頭で夢を旅する神様であった
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