転生者の子の英雄記

滝崎空雅

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出会い編

第4話 7歳

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 四年後…
アストは森の中で走っていた
走っているというよりほぼ人の速さではないように見える
しかもこのスピードで一時間以上走っている

「ふぅ」
アストにはまだ余裕がある
「は、速すぎる…」
ユキトは一緒に走っていたがアストがどんどん速くなっていったので死ぬ思いでくらいついていた
「父さんが遅すぎるんだよ」
「も、もう少し、親の、ことを、か、考えてくれ…」
「疲れ過ぎ」
アストは呆れた声で言った
「7歳とは思えないスピードね、それにまだ余裕があるようだし…」
「か、勘弁してくれぇ」

「次は技の練習でしょ? 早くやろう!」
「わかった、わかったから少し休ませてくれ」
(慈悲は無いのか)
心の中でユキトはそう思った

「わかったから、あと10秒ね」
「oh」
やっぱりアストには慈悲はなかった

「それよりさー、アスト」
「んー?」
「もう技全部使えるだろ」
「うん、でも自分で作ろうとしている技があるからそれの練習」
(俺必要なくね!?)
強くそう思った

~~~~~~~~~~~~

(今日は王立学校へ行く日だ)
「あ、そうだ、アスト学校で何言われても俺のことは言うなよ」
「え、何で?」
「なんでもだ」
「だからなん「絶対だからな?」….はい」

「それじゃ行ってこい」
「何かあったら連絡しなさいよ」
フィルが心配そうに言ってくる
「分かってるよ、それじゃあ行ってきます」
笑顔で2人に言った

数時間後…

「この森どこまで続いてんだ? なかなか出られない」
いい忘れていたがこの森は一日中ずっとあるき続けなければ出れない距離だ

「もういいや、走ろう」
そう言った瞬間、アストは時速10キロのスピードで走り始めた
この時点でほぼ人間と言うより超人と言ったほうが正しいかもしれない…

「あれ?」
アストは家からたった5時間で森をぬけた
もう超人以外の何者でもない

「あっ、あれが王都エキドナかー、」
「お前、何者だ!!」
いきなり怒鳴られた…
「え、あ、アストです」
「いや、名前を聞いているんじゃない!」
(じゃあ何を聞いているんだよ)
アストは思った
「ここに何をしにきたかを聞いているんだよ!」
(いちいちうるさい人だな、めんどくさいけど一応答えるか)
「王立学校の試験を受けに来ました」
「そうか、ならここからまっすぐに行け」
(命令口調だから聞きたくないな)
「有難う御座います」
そう言うとアストはそのまま歩いていった

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