転生者の子の英雄記

滝崎空雅

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アルミス編

第40話 精霊騒動

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 お風呂場から上がって部屋に戻ると、アイカ達がこちらを睨んでいた
「どうしたの?怖い顔して」
「ん。なんで怒ってる?」
「知らんけどもう寝せてもらうぞ」
そう言って寝室の方へ歩いて行こうとした直後肩と腕を掴まれる
「「「ちょっとこっちに来て?」」」
「………はい」

アストは諦めて言うことを聞いた
「それで何?この子」
「神獣精霊ってことは分かるんだけどなんで一緒に入ってんの?」
「女の子なんだよね?」
「そうだけど一緒に入ろうと思って呼んだわけじゃないから。勝手に入ってきただけだよ」

そう言って立ち上がると
「「「今度私達とも入ってもらうから」」」
「わかったから早く寝せてくれ」
アストは寝室に行って寝た


朝になって起きてみるとやはり体が動かない
「はぁ」
ため息をついてから目だけを動かして見る
頭のあたりにはテラ、両腕はアイカとサラ、腹あたりにコクロとハクナがいる
体の上には体を小さくしたレイン、ライト、ウィン、フリーンが丸まっている

「起きてくんないと動けないんだが………」
足以外動かないため抵抗もできない
仕方がないため待つことにした

3時間後、ハクナ達神獣精霊が起きた
「やっと起きてくれたのか」
「ん。寝坊した」
「まだこの三人は寝てて起きないみたいだね」
アイカ達は全く起きる気配がない
「もう少し待ってみる」
「じゃあ私達はリビングで話でもしてるから」
そう言っていなくなってしまう
「俺の話相手してくれないのかよ」
がっかりした声で言い、また3時間待つことになった

「おはよう」
「おう、早く起きてくれ。もう遅刻だぞ」
試合が始まってから2時間以上経っている
「なんで起こしてくんないの!!」
「声かけたけど起きてくんなかったんだもん」

アスト達は急いで準備をして部屋を出た

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