オメガ判定されました日記～俺を支えてくれた大切な人～

第1章

5

(ページの端が折られている)


〇月✖日
体育祭の練習が始まった。クラス対抗リレーのメンバーに立候補した。
サッカーでいつも走ってるし、絶対1位取ってやる！


〇月✖日
応援旗づくり、思ったより楽しい。今まで話したことない奴とも話せるし。
蓮は一緒に帰れないことを心配してる。俺はもう高校生なんだけど。
それに、クラスの奴と仲良くなるチャンスだし、話したい。


〇月✖日
クラスにいたアルファに匂いでバレた。俺がオメガだって。
悪い奴じゃなさそう。鼻が利くらしい。
「微かに匂う程度」って言ってたけど、ちょっと焦った。
伊吹に別れ際にベタベタ触られた。
変なアルファが寄ってこないように、防犯て言ってたけど、
俺に伊吹の匂いは、よく分からない。


〇月✖日
蓮に匂いのことを言われた。
昨日の伊吹のせいかもって思ったけど、何でか、言えなかった。
伊吹は双子の妹がオメガだと教えてくれた。
だから俺のことも気にしてくれてたのか。ちょっと納得した。


○月✖日
今日もリレーの練習を蓮とした。バトンの受け渡しまでアドバイスくれる。
俺より本気かもしれない。
でも、蓮とまた普通に話せてるのが嬉しい。
部活対抗リレーもあるし、もっと頑張りたい。


○月✖日
体育祭当日！
リレーで陸上部を抜いた！　あの瞬間の歓声、めっちゃ気持ちよかった！
皆で喜び合って、最高だった！　マジで蓮のおかげだ。
蓮もカッコ良かった！　俺の時より歓声が大きかったのは悔しいけど。
まぁ、協力してくれたからな。よしとしよう。