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初デート
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麗子が予約したレストランは、ターミナル駅近くの高級ビルの最上階に位置する、夜景が美しいフレンチレストランだった。ガラス張りの窓から見える東京の光の海が、キャンドルの柔らかな明かりと相まって、店内をロマンティックな雰囲気に染め上げていた。陽翔は、普段なら絶対に足を踏み入れないような場所に、緊張と興奮が入り混じった表情で立っていた。スーツを着てきたものの、どこか借り物のようで、彼の動きはぎこちなかった。
麗子はすでにテーブルについていた。彼女の姿は、まるで夜そのものを纏ったかのようだった。黒のシルクドレスが彼女の曲線美を強調し、ブロンドの髪はゆるやかにウェーブを描いて肩に流れ落ちている。彼女が陽翔を見つけて微笑むと、その美しさに陽翔の息が一瞬止まった。
「陽翔くん、来てくれて嬉しいわ。ほら、座って。」麗子の声は甘く、まるで蜂蜜のように滑らかで、陽翔の緊張をそっと溶かすようだった。彼女の瞳は、陽翔をじっと見つめ、まるで彼の心の奥まで見透かすような光を帯びていた。
「う、うん、ありがとうございます、麗子さん…。なんか、すごい場所ですね…」陽翔は椅子に腰を下ろしながら、辺りを見回した。テーブルクロス、銀食器、すべてが彼の日常とはかけ離れていた。
麗子はクスクスと笑い、ワイングラスを手に持つ。「ふふ、緊張してる? 大丈夫よ、今日はただ楽しむだけでいいの。ねえ、陽翔くん、こういう場所、初めて?」
陽翔は頬を少し赤らめ、頷いた。「はい、初めてです…。普段、こんなとこ来ないから、なんか…場違いな感じがします。」
「場違いだなんて。」麗子はグラスを傾け、唇を軽く濡らしながら陽翔を見つめた。「あなた、すごく素敵よ。アイドルみたいに可愛い顔してるんだから、どこにいても映えるわ。」
陽翔は照れくさそうに笑い、メニューに目を落とした。「そんな…大げさですよ、麗子さん。」
(ふふ、なんて純粋な反応…。この子、ほんとに無垢ね。心の奥に隠れてる"何か"が、チラチラ見えてくるわ。)
麗子は内心で微笑みながら、陽翔の反応を注意深く観察していた。彼の少し俯いた視線、緊張でわずかに震える指先、褒め言葉に対する恥ずかしそうな笑顔。それらはすべて、麗子にとって彼の内なる被虐性を探る手がかりだった。
(まだ気づいてないのね、陽翔くん。あなたがどれだけ私の支配にふさわしいか…。でも、急がないわ。じっくり、ゆっくり、あなたの心を私の色に染めていくの。)
「ねえ、陽翔くん、大学生活ってどんな感じ? プロフィールに『地味』って書いてたけど、どんな毎日を送ってるの?」麗子は柔らかい口調で尋ね、フォアグラの前菜を優雅に口に運んだ。
陽翔は少し考え込み、言葉を選ぶように答えた。「うーん、普通ですよ。講義出て、バイトして、たまに友達とゲームしたり…。なんか、毎日同じことの繰り返しで、特別なことなんてないですね。」
「ふーん、でもさ、陽翔くん、なんか物足りなくない? 毎日同じじゃ、ちょっと退屈じゃない?」麗子は首を傾げ、いたずらっぽく微笑んだ。彼女の声には、陽翔の心の奥に潜む不満をそっと刺激するような響きがあった。
陽翔は一瞬、目を丸くしたが、すぐに苦笑した。「う、うん、確かに…。なんか、もっと刺激的なこと、してみたいなって思うとき、あるかも。」
(ほら、来たわ。)
麗子の瞳が一瞬輝いた。
(この子、心のどこかで"何か"を求めてる。退屈な日常に縛られて、でもその殻を破る勇気がない。完璧ね…私の甘い毒が効くには、最高の素質だわ。)
彼女は内心でほくそ笑みながら、表面上は優しく微笑んだ。「刺激的、ね。どんな刺激が欲しいのかな? たとえば…何か新しいことに挑戦してみたいとか?」
陽翔は少し考え込み、恥ずかしそうに答えた。「うーん、わかんないですけど…なんか、誰かにリードしてもらって、知らない世界を見せてもらえたら、面白いかなって…。」
(ふふふ、陽翔くん、自分で自分の首に縄をかけてるのよ。)
麗子の心臓が興奮で高鳴った。
(この子、完全に私の手のひらで踊ってる。まだ無意識だけど、私に導かれることを望んでる…。これから、ゆっくりあなたを私の世界に引きずり込んであげるわ。)
「知らない世界、ね。いいわ、陽翔くん。私、そういうの得意よ。」麗子はウインクし、陽翔の心をさらに揺さぶるように言葉を続けた。「あなたみたいな素敵な子には、もっとキラキラした世界を見せてあげたいな。どうかしら、陽翔くん、私に任せてみる?」
陽翔はドキッとして、顔を赤らめた。「え、うそ、なんか…麗子さん、めっちゃかっこいいですね。うん、なんか、楽しそうかも…。」
会話は進み、麗子の巧みな話術に導かれるように、陽翔は次第に緊張26歳。緊張していた彼の表情も柔らかくなり、笑顔が増えていた。麗子はそんな彼を観察しながら、内心で次のステップを計算していた。
(この子、素直で従順。私の言葉にこんなに素直に反応するなんて、調教の素質はバッチリね。まずは、もっと私のことを信頼させて、依存させて…。そして、完全に私の虜になったとき、初めて私の本当の姿を見せてあげるわ。)
食事が終わり、デザートのクレームブリュレを食べ終えた頃、麗子はグラスを置いて、陽翔に微笑みかけた。「ねえ、陽翔くん、今日はほんと楽しかったわ。まだ話したいこと、いっぱいあるの。…よかったら、この後、私の家でゆっくりお話ししない?」
陽翔は一瞬驚いたように目を瞬かせたが、麗子の温かい笑顔と誘うような声に、抵抗する理由が見つからなかった。「え、麗子さんの家? い、良いんですか? なんか、楽しみだな。」
麗子の唇に、獲物を捕らえた蜘蛛のような笑みが浮かんだ。「ふふ、よかった。じゃあ、行きましょうか。私の家、きっと気に入るわよ。」
(完璧よ、陽翔くん。)
麗子は心の中でつぶやいた。
(あなたはもう、私の網にかかってる。後は、ゆっくりとその網を締めていくだけ…。)
レストランを出た二人は、麗子の待つ車に向かい、夜の街に消えていった。陽翔はまだ気づいていなかった。麗子の甘い微笑みの裏に、底知れない欲望の炎が静かに燃えていることを。
麗子はすでにテーブルについていた。彼女の姿は、まるで夜そのものを纏ったかのようだった。黒のシルクドレスが彼女の曲線美を強調し、ブロンドの髪はゆるやかにウェーブを描いて肩に流れ落ちている。彼女が陽翔を見つけて微笑むと、その美しさに陽翔の息が一瞬止まった。
「陽翔くん、来てくれて嬉しいわ。ほら、座って。」麗子の声は甘く、まるで蜂蜜のように滑らかで、陽翔の緊張をそっと溶かすようだった。彼女の瞳は、陽翔をじっと見つめ、まるで彼の心の奥まで見透かすような光を帯びていた。
「う、うん、ありがとうございます、麗子さん…。なんか、すごい場所ですね…」陽翔は椅子に腰を下ろしながら、辺りを見回した。テーブルクロス、銀食器、すべてが彼の日常とはかけ離れていた。
麗子はクスクスと笑い、ワイングラスを手に持つ。「ふふ、緊張してる? 大丈夫よ、今日はただ楽しむだけでいいの。ねえ、陽翔くん、こういう場所、初めて?」
陽翔は頬を少し赤らめ、頷いた。「はい、初めてです…。普段、こんなとこ来ないから、なんか…場違いな感じがします。」
「場違いだなんて。」麗子はグラスを傾け、唇を軽く濡らしながら陽翔を見つめた。「あなた、すごく素敵よ。アイドルみたいに可愛い顔してるんだから、どこにいても映えるわ。」
陽翔は照れくさそうに笑い、メニューに目を落とした。「そんな…大げさですよ、麗子さん。」
(ふふ、なんて純粋な反応…。この子、ほんとに無垢ね。心の奥に隠れてる"何か"が、チラチラ見えてくるわ。)
麗子は内心で微笑みながら、陽翔の反応を注意深く観察していた。彼の少し俯いた視線、緊張でわずかに震える指先、褒め言葉に対する恥ずかしそうな笑顔。それらはすべて、麗子にとって彼の内なる被虐性を探る手がかりだった。
(まだ気づいてないのね、陽翔くん。あなたがどれだけ私の支配にふさわしいか…。でも、急がないわ。じっくり、ゆっくり、あなたの心を私の色に染めていくの。)
「ねえ、陽翔くん、大学生活ってどんな感じ? プロフィールに『地味』って書いてたけど、どんな毎日を送ってるの?」麗子は柔らかい口調で尋ね、フォアグラの前菜を優雅に口に運んだ。
陽翔は少し考え込み、言葉を選ぶように答えた。「うーん、普通ですよ。講義出て、バイトして、たまに友達とゲームしたり…。なんか、毎日同じことの繰り返しで、特別なことなんてないですね。」
「ふーん、でもさ、陽翔くん、なんか物足りなくない? 毎日同じじゃ、ちょっと退屈じゃない?」麗子は首を傾げ、いたずらっぽく微笑んだ。彼女の声には、陽翔の心の奥に潜む不満をそっと刺激するような響きがあった。
陽翔は一瞬、目を丸くしたが、すぐに苦笑した。「う、うん、確かに…。なんか、もっと刺激的なこと、してみたいなって思うとき、あるかも。」
(ほら、来たわ。)
麗子の瞳が一瞬輝いた。
(この子、心のどこかで"何か"を求めてる。退屈な日常に縛られて、でもその殻を破る勇気がない。完璧ね…私の甘い毒が効くには、最高の素質だわ。)
彼女は内心でほくそ笑みながら、表面上は優しく微笑んだ。「刺激的、ね。どんな刺激が欲しいのかな? たとえば…何か新しいことに挑戦してみたいとか?」
陽翔は少し考え込み、恥ずかしそうに答えた。「うーん、わかんないですけど…なんか、誰かにリードしてもらって、知らない世界を見せてもらえたら、面白いかなって…。」
(ふふふ、陽翔くん、自分で自分の首に縄をかけてるのよ。)
麗子の心臓が興奮で高鳴った。
(この子、完全に私の手のひらで踊ってる。まだ無意識だけど、私に導かれることを望んでる…。これから、ゆっくりあなたを私の世界に引きずり込んであげるわ。)
「知らない世界、ね。いいわ、陽翔くん。私、そういうの得意よ。」麗子はウインクし、陽翔の心をさらに揺さぶるように言葉を続けた。「あなたみたいな素敵な子には、もっとキラキラした世界を見せてあげたいな。どうかしら、陽翔くん、私に任せてみる?」
陽翔はドキッとして、顔を赤らめた。「え、うそ、なんか…麗子さん、めっちゃかっこいいですね。うん、なんか、楽しそうかも…。」
会話は進み、麗子の巧みな話術に導かれるように、陽翔は次第に緊張26歳。緊張していた彼の表情も柔らかくなり、笑顔が増えていた。麗子はそんな彼を観察しながら、内心で次のステップを計算していた。
(この子、素直で従順。私の言葉にこんなに素直に反応するなんて、調教の素質はバッチリね。まずは、もっと私のことを信頼させて、依存させて…。そして、完全に私の虜になったとき、初めて私の本当の姿を見せてあげるわ。)
食事が終わり、デザートのクレームブリュレを食べ終えた頃、麗子はグラスを置いて、陽翔に微笑みかけた。「ねえ、陽翔くん、今日はほんと楽しかったわ。まだ話したいこと、いっぱいあるの。…よかったら、この後、私の家でゆっくりお話ししない?」
陽翔は一瞬驚いたように目を瞬かせたが、麗子の温かい笑顔と誘うような声に、抵抗する理由が見つからなかった。「え、麗子さんの家? い、良いんですか? なんか、楽しみだな。」
麗子の唇に、獲物を捕らえた蜘蛛のような笑みが浮かんだ。「ふふ、よかった。じゃあ、行きましょうか。私の家、きっと気に入るわよ。」
(完璧よ、陽翔くん。)
麗子は心の中でつぶやいた。
(あなたはもう、私の網にかかってる。後は、ゆっくりとその網を締めていくだけ…。)
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